記録ID: 239723
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積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍
[白銀に輝く北アの大展望を堪能]槍ヶ岳(新穂高温泉からのピストン/飛騨沢ルート)
2012年10月27日(土) [日帰り]
- GPS
- 13:30
- 距離
- 30.0km
- 登り
- 2,303m
- 下り
- 2,293m
コースタイム
3:30 新穂高温泉BT
4:35 穂高平小屋
4:50 奥穂高岳方面(白出沢ルート)との分岐
4:55 白出沢
6:05 滝谷避難小屋 6:15
7:07 槍平小屋 7:15
8:50 千丈乗越分岐
10:25 飛騨乗越
10:35 槍ヶ岳山荘 10:45
11:05 山頂 11:40
12:00 槍ヶ岳山荘 12:30
13:15 千丈乗越分岐
14:05 槍平小屋 14:15
14:55 滝谷避難小屋
15:45 白出沢
15:50 奥穂高岳方面(白出沢ルート)との分岐
16:00 穂高平小屋
17:00 新穂高温泉BT
4:35 穂高平小屋
4:50 奥穂高岳方面(白出沢ルート)との分岐
4:55 白出沢
6:05 滝谷避難小屋 6:15
7:07 槍平小屋 7:15
8:50 千丈乗越分岐
10:25 飛騨乗越
10:35 槍ヶ岳山荘 10:45
11:05 山頂 11:40
12:00 槍ヶ岳山荘 12:30
13:15 千丈乗越分岐
14:05 槍平小屋 14:15
14:55 滝谷避難小屋
15:45 白出沢
15:50 奥穂高岳方面(白出沢ルート)との分岐
16:00 穂高平小屋
17:00 新穂高温泉BT
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
松本ICから平湯温泉までR158 平湯温泉から栃尾までR471 栃尾から新穂高温泉(深山荘前の登山者用無料駐車場)まで岐阜県道475号 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆登山口について◆ ・登山者用無料駐車場が深山荘の対岸、新穂高温泉バスターミナルの約700m手前にあります ・トイレは新穂高温泉バスターミナルにあります ・登山指導所はロープウェイ乗り場近くに移転しています ・登山ポストは右俣林道入口にあります ◆登山道について◆ いつかはピークを踏みたい。 だけど、人気の山だから混んでいるしなあ… ということで何となく先送りにしていたのが槍ヶ岳でした。 とはいえ、心の片隅にはいつもあって、行く先々で見える度に心がざわざわしていたのは確かです。 来る「その日」に向けて、同郷の大先輩である播隆上人のことを自分なりに調べるとともに、笠ヶ岳にも実際に訪れたりして準備を進めていました。 槍ヶ岳山荘のスタッフブログやライブカメラはこのところチェックしていたのですが、23日の降雪後好天が続いたことで雪も緩み、だいぶ歩きやすくなったのではないかと考えたことで「やる気スイッチ」が点灯して、今回の山行に至った次第です。 一度そうと決めれば、行動は早いものです。 うまくいけば冠雪後の北アルプスの峰々が拝めるかも、ということで期待に胸を膨らませて新穂高温泉にやって来ました。 遠足気分で仮眠もままならないまま、まだ暗いうちにヘッデンを頼りに駐車場を出発。 右俣林道から白出沢を越えてしばらくは標高差もそれほどありませんが、結構距離は長いです。 何度か睡魔に襲われつつも、のんびり歩きながら槍平小屋に到着。 振り返れば穂高の峰々が眼前に迫ります。 逆光ですが、ほの青く輝く稜線が際立って美しいです。 槍平小屋からは徐々に斜度が増してきます。 しばらくは奥丸山からの稜線と並行するのですが、間もなく前方に西鎌尾根が見えてきます。 そして、いよいよ飛騨沢へ。 カールの懐に飛び込むとほぼ同時に、槍ヶ岳山荘の辺りから朝日が差し始めました。 8月に笠新道から仰ぎ見た飛騨沢のカールはハイマツの緑が鮮やかでしたが、今日は稜線付近の雪、ところどころ見え隠れするハイマツの緑、そして麓のダケカンバの黄色とナナカマドの赤色が見事な三段(四段?)染めに彩られていました。 予想通りの展開ですが、改めてその迫力に圧倒されます。 飛騨沢以降は徐々に積雪も増えてきますが、トレースも明瞭ですので歩行にはさほど支障はありません。 念のため持参したアイゼンも、結局使用することはありませんでした。 槍ヶ岳山荘が見えてから稜線までは意外に遠かったです。 つづら折れの急登に加え、雪が吹き溜まっているところでは膝までの踏み抜きに体力を奪われました。 なんとかカールを登り切り、飛騨乗越へ。 槍沢方面はガスに覆われて見えませんが、穂高への稜線は時折見え隠れしていました。 槍ヶ岳山荘で一服してから槍の穂先へ。 危険な箇所には鎖やハシゴが設置されていますが、登山道に付いた雪が踏み固められて滑りやすくなっているところがありますので、特に下りでは注意が必要です。 最後のハシゴを登り切り、いよいよ山頂へ。 待っていたのは360度の素晴らしい眺望です。 東側や富士山、南アルプス方面はガスに隠れていましたが、西側は遠くまで見通すことができました。 双六岳方面に続く西鎌尾根とその奥の薬師岳、水晶岳、鷲羽岳。 野口五郎岳と裏銀座の稜線。 左側には笠ヶ岳と弓折岳。 そして、南側には大喰岳から奥穂高岳に続く稜線もガスから山頂部分が頭を見せていました。 ひとしきり展望を楽しみ、その後登頂された地元高山の方とおしゃべりをしながら昼食を取ったらいよいよ下山です。 冬間近で日没が早まっていますので、そうのんびりはしていられません。 再度穂先を振り返り、名残を惜しみつつ、山頂を後にします。 午後になると宿泊の方々が次々に登ってきます。 登りでお会いしたのは3人だけで、テント場もガラ空きでしたのでちょっと心配でしたが、同じように雪を求めてやってくる方々がいらっしゃったので安心しました。 急ぎ足でなんとか日没前の17時に帰着。 ガスは多いものの、好天に恵まれ、素晴らしい山行を堪能することができました。 下山後は「中崎山荘 奥飛騨の湯」へ。 10月27日現在、19時までの営業(受付は18時まで)ですので、ご注意ください。 http://shinhotaka.com/nakazaki.html |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
◆連なる峰々の、新雪を冠してなんと神々しいことでしょう◆
この間都合によりヤマレコを中断していましたが、再開することにしました。
ご訪問いただいた皆様、ご心配をお掛けして申し訳ありませんでした。
ぼちぼちとマイペースでやっていきたいと思いますので、改めましてどうぞよろしくお願いいたします。
さて、マイノリティ好みの偏屈者ゆえになかなか近づけなかった槍ヶ岳ですが、ようやく初登頂を果たすことができました。
北アルプスのどこからでも望むことができる印象的な鋭鋒はもちろんのこと、その絶頂から広がる、遥か彼方まで幾重にも襞のように峰々が重なる光景には、神々しささえ感じました。
予想通り、いや予想以上の展望を前に、さすが多くの人々を魅了してやまない名峰だと改めて思い知らされ、今もその余韻に浸っているところです。
これからも様々な山を訪れるでしょうが、今まで以上に憧憬のまなざしでこの山を見つめることになりそうです。
万感の思いを込めて。
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コメント
この記録に関連する登山ルート
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍 [2日]
奥穂高岳/白出沢ルート/新穂高温泉起点白出沢穂高岳山荘経由
利用交通機関:
車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
新穂高温泉から槍ヶ岳へ登れるのは、初耳だったのでためになりました。道は迷うことなく行ける感じですか?鎖場とか難所とかはどうですか?
よければまたいろいろ聞けたらと思ってます。
この時期の槍は静かでいいですよね〜
それにしても
未踏峰だったとは!!ビックリです。
雪もまだ難しくなる前だったし
混む槍を避けるには
最高の一瞬だったのかもしれませんね。
tommy-boyさん、こんにちは。
コメントありがとうございます♪
飛騨沢ルートは、確かにマイナールートかもしれませんね。
距離も長いし、飛騨沢まで山頂が見えませんので。
でも、道は整備が行き届いていて歩きやすいし、途中に小屋は3軒(穂高平小屋、滝谷避難小屋、槍平小屋)ありますので、初めてでも迷うことなく安心して歩くことができると思います。
華々しい槍沢ルートや表銀座ルートに比べれば地味かもしれませんが、実際に歩いてみて、静かに歩くことができる味わい深いルートだと感じました。
槍ヶ岳においでになる機会がありましたら、ぜひ飛騨沢ルートもご検討くださいね
raichouさん、こんにちは。
すっかりご無沙汰してしまって、申し訳ありません。
復帰しましたがボチボチやっていきたいと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いします
メジャーな未踏峰はたくさんありますよ。
実は富士山も高尾山も行ったことがありません
個人的には、山は新雪の頃が一番美しいと思います。
その最高の一瞬に立ち会うことができて、本当に私は果報者です
それにしても、今回のルートは飛騨沢に飛騨乗越と「飛騨づくし」でした。
飛騨ファンにはたまりません
次は「飛騨泣き」で号泣したいですね
復活おめでとうございます
冬本番直前のイイ時期を狙って行けましたね
雪を被った稜線は素晴らしいの一言!
写真でこれじゃあ生だったらと思うとヨダレが・・・(失礼 )
なかなかのペースで登れたようで何よりでした〜
槍ヶ岳日帰り登山素晴らしいですね。
貴女の山行記をヤマレコで読んで、早月尾根から剱岳に登ることを目標にしました。事前訓練は、登山初心者には厳しかったです。槍ヶ岳日帰りはもっと難しいですよね。
同郷の者としてご活躍を祈念します。
massyさん、こんにちは。
いつも温かい励ましのコメントをいただき、ありがとうございます♪
これ以上積雪が進むと、山は根雪になってプロのみに許されるところになるため、今くらいの時季が私にとってはベストタイミングのようです。
涼しいのでペースも上がりますし。
ちょうど休みが重なってラッキーでした
山は折々に多様な姿を見せてくれるのですが、とりわけ雪を戴くと陰影がよりくっきりするので、一年を通して最も美しいと感じています。
これから山は本格的な冬を迎えます。
しばらくは里から望む楽しみを追求したいと思います
yusekosejiさん、はじめまして。
コメントありがとうございます♪
山を通じて望郷の思いが強まっている昨今、同郷の方からこうしてコメントをいただき、とても感激しています。
プロフィールを拝見するに呉西出身の方とお見受けしました。
雨晴海岸からの立山連峰、今冬こそ拝んでみたいです。
さて、槍ヶ岳ですが、標高差こそ約2,100mありますが、距離がありますし行程のかなりの部分を林道歩きが占めますので、早月尾根の方がハードだと感じました。
(身びいきもあるかもしれませんが )
今回は初めてということで最短の飛騨沢ルートを使いましたが、次回以降は別のルートで槍へのアプローチそのものを楽しんでみたいです。
yusekosejiさんも機会がありましたらぜひ、お運びくださいね。
同郷の大先輩のご活躍を、これからも祈念しております
ヤマレコトップの迫力の雪山写真を見てみたら、なんとlynxさんでした。
あいからわずチャレンジングな登山されてますね。
それにしても雪山と雲の景色が素晴らしい。
特に奥穂方面の写真はプロ級です。
そろそろ低山も紅葉が終わりつつあるので、冬は近場(といっても県外ですが)の伊吹山や鈴鹿の山で雪山を楽しむ予定です。
nobuharuさん、こんにちは。
すっかりご無沙汰してしまい、申し訳ありません。
そういえばお会いしたのはまだ残雪の深い時季でしたが、あっという間にまた雪の季節ですね。
山の季節の移ろいの早さに、今更ながら驚いています
実は初めて自分用のカメラを購入しまして、今回の山行はその練習も兼ねていました
カメラって見たままを写すのではなくて、撮る人の主観が反映されるものなのですね。
当たり前のことですが、感性や表現力を磨く必要を改めて痛感しているところです。
自分の内面を問い直すためにできる限り今冬は山に通い、雪を冠した荘厳な山々に教えを乞いたいと思います。
あけおめです。あえて遅コメです
lynx1218さんのレコは著名な山岳雑誌の山行記録よりも100倍楽しいです。
今年も剛脚ぶりと心に沁みるレコを楽しみにしています。
ファン代表より
nucchiさん、こんにちは。
あけましておめでとうございます。
こんな拙いレコにお付き合いいただき、いつもありがとうございます。
体力や判断力を磨き、五感を研ぎ澄ませて生きていることを実感するために私は山に行くのかなと、自分なりに実感していますが…
今年はどこに行こうかしら♪
あれこれ思案中ですが今から楽しみです♪♪
信大ゆかりの某小屋も気になりますが
ファンだなんて、恐縮しちゃいます。
地元と天職をこよなく愛する(マニアックを旨とする?)nucchiさんの方がずっとgreatですよ〜
こちらこそ、誰よりも応援しています
三十六王子道ではお世話になりました!ひと月振りの山で今日は足が激(→o←)ゞです!
レコ見せて頂きました、なかなかハードな山登りされてるようで、昨日のコースを選ばれたのも納得です!(^<^)
物足りないかも知れませんが、次の剣山も楽しんでください!(#^.^#)
nekojigenさん、こんにちは。
かなり前のレコなのに、ご丁寧にコメントをいただき、ありがとうございます。
四国の山は初めてでしたが、展望や植生の豊かさはもちろんのこと、丁寧に整備された道を通じて伝わった四国の方々の山に寄せる思いに心を打たれました。
短い間ではありますが、できるだけ多くの山を訪ねて四国の山々の奥深さを味わいたいと思います。
nekojigenさんのレコもまた、訪問させていただきます
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