鉾立から鳥海山新山往復
- GPS
- 08:13
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,442m
- 下り
- 1,442m
コースタイム
- 山行
- 6:32
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 8:03
天候 | 曇り時々晴れ、後雨 微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
御浜小屋まで各所に残雪はあるが、旗竿が立てられており目印になり分かりやすい。千蛇谷も残雪あり。どちらもチェーンスパイクなどあると便利。高山植物は各所で咲いていた。 |
写真
感想
都道府県をまたぐ移動自粛が解除となった最初の週末は、埼玉からはるばる往復1000km以上ドライブして、鳥海山と月山を訪問した。初日は鳥海山。
深夜に自宅を出発し延々7時間ほど運転。既に疲労困憊。しかも目指す鳥海山は雲の中で姿が見えず。途中道の駅で休憩、食事、準備をしても状況は変わらず。約1年ぶりにブルーラインを登り始めるが、標高を上げると雲の中に入ったようで、天候は更に悪化した。7:14に鉾立の駐車場到着。天候の悪さを反映しているようでクルマの数は少ないが、登山と思われる人が準備している姿も見える。雨はこの時点では落ちていなかったが、同行のZさんは上下レインのいで立ちで、ザックカバーもして完全雨仕様。対する自分は、雨はなかろうと判断し夏山歩きの格好のみ。ザックカバーは持参すらしていない。雨装備は全てザックの中で、7:26に行動開始。前後して大グループとしばし行動が同じになったが、このグループの格好を見ても雨仕様の人もいれば、Tシャツ短パンの人もいて、やはりまちまちだった。
御浜小屋までは緩い登りが続く。天候は、雨はないものの、真っ白なガスの為展望はまるでない。埼玉から7時間かけてこの天気はかなりがっかり。晴れると信じて進むが、時折一瞬晴れ間が見える他は、どんよりと厚い雲に覆われて、晴れるどころでは全くなかった。とは言え6月後半で高山植物はそこかしこに咲いていて、天候は悪いが花を見ながら歩くのは悪くなかった。緩い坂には途中途中で残雪があり、場所によっては旗竿が立ててあり目印になった。ガスで視界が悪く、あらぬ方向へ行く心配もあったので、この目印は役立った。出発から1.5時間弱で御浜小屋に到着。ここまでくれば本来なら眼下に鳥海湖が見えるはずだが、今日は真っ白なガス以外全く何も見えず。天気予報は回復傾向だったはずだが、どうやらそうではないらしい。座って休憩後に出発。扇子森まではお花畑区間。稜線に出たため風が冷たく指先がかじかむほどだった。グローブを防水のものに切り替える。お花畑はハクサンイチゲが一面咲いていた。チングルマやイワカガミなどもあったが、この日はハクサンイチゲが主役。展望はゼロだったが花はきれいだ。扇子森を過ぎ一旦下ってから七五三掛に向けて登り千蛇谷へ下降する。稜線は風があったが谷へ降りると無風になる。ガスが濃くて見通しは最悪。でも緩い坂を上り新山を目指す。雪は多く谷に降りてからはずっと積雪の上を歩く。傾斜が緩いためアイゼンなどなくても進めたが、時折ずるずる滑るので途中でチェーンスパイクを履く。展望さえあれば特に迷うところではないのだが、この日はせいぜい10メートル程度の視界。途中で傾斜のある斜面を登り始めてしまい、残雪がなくなり藪に当たる。進退窮まりそうだったので下り始めるが、同行のZさんは4本爪のアイゼンなので下降がおぼつかない。念のため持参したピッケルを預け安全に下りてもらうが、途中尻セードした時に片側のアイゼンを紛失していた。かわいそうだが、この濃霧の中小さなアイゼンを探しに行くのは無謀と考え諦めることに。しばし下降すると他のパーティが見え一安心。元の道を歩き始める。視界のない千蛇谷を黙々と上る。途中単独の女性が下りてきて、登山者がいることに安堵していた。我々もこの先少なくとも山頂から降りてこられる程度であることに安心した。しかし視界は本当に悪くて、しかも時折雨もぱらつく始末。天候が回復することは既に諦めたし、外輪山を回るルートも諦め、とにかく山頂を踏んで無事に帰還することのみに集中した。大物忌神社の直下付近で残雪がなくなり、岩が出てきたのでそこで座って小休止。山頂直下の岩場も既に雪はなく、また雨で濡れていなかったので比較的安全に通過することができた。12:06に鳥海山新山に無事到着。先客は1パーティ3名。ここからは日本海も望めるし、好天であれば展望抜群なのだが、今日に限っては外輪山すら見えない。時折雨は落ちてくるし、とても長居するようなところではなかった。先客のパーティが去って間もなく、山頂滞在は10分超程度で下山開始。岩場を下り、神社の下からは残雪に備えチェースパイクを再度履く。Zさんは片側のみアイゼンをつけ、ピッケルを片手に歩くが、雪は柔らかく傾斜も緩いので、じきにピッケルは不要と判断してストックのみで歩き始めた。そのほうが良いだろう。視界は相変わらずなく真っ白で、上ってくる登山者も下りで追い越していく登山者も皆無。午後になってほぼ貸し切り状態となった。貸し切りと言えば聞こえは良いが、こんな悪天候の中わざわざ歩こうと思う人はいないのは全く同意する。千蛇谷の残雪の上にはところどころ大小の岩石が落ちていて、時々雪崩れているようだった。下降点を通り過ぎないように注意し、チェーンスパイクを外して登りにかかる。登り切ったところにあるベンチで小休止。休憩中に少しだけ雲が取れて一瞬千蛇谷の内部が見えた。元来た道をひたすら戻り、扇子森付近では再度高山植物を眺め、御浜小屋に到着。鳥海湖は片鱗すら全く見えなかった。諦めて駐車場へ下り始めると、それまで時折でしかなかった雨が強く本降りになってきた。今日の下界は曇りのち晴れの予報だったが、山中は終日曇りで、しかも午後になって雨まで落ちてきた。展望ゼロで、何しに来たのか分からないくらいだ。雨で岩も滑るので慎重に下るしかない。15:28に無事駐車場到着。クルマは我々以外にもあったので、ひょっとするとまだ山中を歩いているパーティもいたのかもしれない。それにしても日帰りの山行で雨に打たれたのは一体いつだろうか。後片付け中も意気消沈だった。
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