石保戸山ー藤尾山縦走
- GPS
- 07:45
- 距離
- 31.4km
- 登り
- 1,848m
- 下り
- 1,935m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:大菩薩の湯〜JR塩山駅(山梨貸切自動車バス) |
感想
今週も山梨のマイナーな山に登ろうと思う。藤尾山は、a_tomさんの今年5月の記録で、登るルートがあることを知って以来、登りたいと思っていた山だ。その西にある石保戸山と合わせて登ることにした。
取り付きは、悩んだ結果、白沢橋から登ることにした。落合から登るより、少しだけ早く歩き始められる。
塩山駅でバスを待っていると、登山者の長い行列が出来ている。大菩薩に向かう人も含めると100人近い。2台に増発された西沢渓谷行きのバスは、通路まで人を詰め込んで発車した。
白沢橋にはバス停がない。自由乗降区間というものを初めて利用して、橋のところで降ろしてもらった。降りたい場所の少し手前で運転手に声をかけるのだが、気の弱い私には、なかなか勇気が要った。
白沢橋でうまく下車できたことに満足して、林道を登って行く。沢沿いの林道は、地図では、沢の左側に沿って行くように書かれているが、実際は、堰堤が現れるたびに、渡渉し、右、左と変わって行く。沢の水が透き通っていて、とても綺麗だ。
林道が終わり、沢から尾根に登る辺りは、道が細く、分かり辛いものの、道標とテープ多数で迷うことはなかった。すぐに道ははっきりして、登り続けると、白沢峠に出た。見覚えのある朽ち果てた車を見ながら、少し休憩。
ここからは、今年のGWにも歩いた細い林道を歩く。ひたすら平らな道を歩くだけなので疲れない。前回は緑と鳥の声に溢れていた道も、今回は印象が全く違う。葉は大分落ちてしまって、残った葉も紅葉が進み、色がくすんでいる。鳥の声は全く聞こえず、聞こえるのは、私が落ち葉を踏む音だけだ。
この道の途中、右手に何度も石保戸山が見える。なだらかで顕著なピークがないので、あまり山という感じがしない。快晴の中、気持ちよく1時間程林道を進むと、鳥小屋分岐に着いた。
ここから南下して石保戸山に向かうが、登山地図と地形図に書かれたルートが異なる。登山地図には林道を進み、石保戸山の西を巻いた後、南から登るルートが書かれているが、地形図には、鳥小屋分岐から石保戸山に直登するルートが書かれている。
このような場合は、大抵、登山地図が正しいのだが、地形図に書かれたルートが気になる。こちらのルートの方が、地形的には素直な登り方だろう。
このルートを歩きたいと思い、踏み跡を探すと、それらしいのがあった。しかし、しばらく進むと林道に出てきてしまう。地形図のルートは、背丈ほどのスズタケのヤブだ。
やはり道はないのかと、しばらく林道を進むも諦め切れない。尾根に乗れば、踏み跡があるのではと、薮の中に突っ込んでみる。
強引にスズタケをかき分けながら進む。目に刺さりそうで怖い。目を覆いながら、ヤブと格闘していると、左耳に激痛を感じた。茎の部分が耳に入ったようだ。鼓膜がどうにかなってしまったのではというような痛み。素直に林道を進めば良かったと後悔するも、もう戻るのも大変だ。しばらくヤブの中で呆然としたあと、尾根まで登ってみた。
うっすらと踏み跡があるようだ。背を低くして進むと、薮がトンネル状になっていて、なんとか進める。これが山頂まで続いているのかと期待するが、少し先で見失った。再び、猛烈なヤブに行く手を遮られる。
しかし、地形図の破線はどのように付けられているのか気になる。航空写真から作っているらしいのだが、写真で確認できる程の踏み跡が、ここにあるとは思えない。
ガサゴソとヤブを進んで、もうすぐ山頂かというところで、突然人の声がする。今日は誰にも会わないだろうと思っていただけに驚く。声のする方に進んで行くと、ヤブから抜け出した。
ここは石保戸山の山名標がある防火帯の山頂だ。三角点の山頂に向かっていたつもりだったのだけれど。ここは、刈り払われて開けている。
声の主は、中高年のご夫婦だった。変な方角からきたので、熊が出たのかと思ったらしい。私は熊鈴を持たず、黒っぽい格好をしていることもあって、時々、熊に間違われる。
このご夫婦は、先週も石保戸山に登ったとのこと。その時に、旦那さんが三角点峰に向かうヤブが酷いのが気になって、今日は、それを刈りに来たのだという。人に作ってもらった道を歩くだけの私とは大違いだ。
奥さんに、三角点に向かうルートを教えてもらい、その通りに進むとすぐに頂上に着いた。南側に刈られたルートがある。
石に腰掛けて、おにぎりを食べる。背の高い笹に囲まれて全く視界が利かない。私が登ってくるはずだった北側を見ると、スズタケの壁で塞がれている。
先ほどの山頂に戻ると、すぐ東に藤尾山が見えた。
ここからは犬切峠まで、幅広く刈り払われた防火帯が続く。明るい雰囲気だ。
犬切峠で一度車道に出てから、藤尾山に取り付く。a_tomさんの情報通りに尾根に乗ると、こちらも防火帯で切り開かれていて歩きやすい。
防火帯が終わったところの右端に、少し笹薮が切れた箇所があり、そこに踏み跡があった。
笹のトンネルをくぐりながら進む。ここも踏み跡が無ければ、とても歩けないような猛烈な薮だろう。結局、踏み跡は山頂まで続いていた。山頂には藤尾山のプレートがあるだけ。眺めもほぼ無いが、木の隙間から南側に鶏冠山、大菩薩が見えた。
踏み跡は、山頂から東側にも延びているが、どこかに降りられるのだろうか。
しばらく休憩後、来た道を引き返した。途中、北に延びる尾根に間違って乗ってしまい、引き返した。こちらにも踏み跡がある。
犬切峠からは、車道を落合に向かった。落合に着くと、塩山行きのバスが目に入った。でも、前回、温泉に入れなかったことだし、今回は大菩薩の湯まで歩こうと思う。それなら浮かしたバス代で温泉に入れる。
柳沢峠まで緩やかな登りが続く。車やバイクの交通量が多く、冷や冷やする。
柳沢峠から裂石に下る道は、なかなか面白い。ここは、渓谷の上を道路が走っている。渓谷の左右に道路が行ったり来たりするので橋が多く、その橋の上を歩いていると空中を歩いている気分になる。そして、視線の先には、夕日に色づいた富士が美しかった。
辺りが暗くなるのと、ほぼ同時に大菩薩の湯に到着。17時を過ぎているというのに、まだまだ登山者が到着する。大混雑の湯で、あまり寛ぐことは出来なかったが、今日は、前から気になっていた2座に登れたので、それだけで十分だ。
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