【蝙蝠岳ガンカク尾根】〜展望無し!トラブル満載!大井川源流の旅〜
- GPS
- 20:57
- 距離
- 37.7km
- 登り
- 4,275m
- 下り
- 4,054m
コースタイム
- 山行
- 7:08
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 8:19
天候 | ・1日目〜曇りのち雨 ・2日目〜雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・田代発電所への道は悪路なので4駆推奨。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
《田代〜伝付峠~二軒小屋》 ・2年間隔で歩いていますが歩く度にルートが荒れている印象を受けました。 発電所から一つ目の尾根越えは以前から急登でしたが現在は崩壊した箇所があります。ここはロープが張ってあります。 ・最初の渡渉点には吊り橋有り。保利沢小屋までのトラバース道は特に問題なし。 ・保利沢小屋からルートが悪くなります。踏み跡が薄く、不明瞭な箇所に工事用の赤テープなども有るので初見では何を目印に行ってよいのか?迷うと思います。 以前は走れた道でしたが現在はRFするのにいっぱいいっぱいでした。 ・赤いドラム缶がある地点から尾根に乗ります。ここから伝付峠、二軒小屋まではとても良い道になります。 《二軒小屋〜慣合》 ・リニア新道も大雨で橋は流され、林道も崩壊しています。おそらく復旧するでしょうがいつになるのかは不明です。 ・リニア工事地点から先は一気に時代を遡った林道。林道を歩いたり河原に降りて飛び石で歩いたり... 慣合までは特に問題ありません。 《ガンカク尾根》 ・一時はガイドブック(分県・静岡県の山)に下りで掲載された尾根。 客観的に見て藪慣れしていない普通の方が下りで使ったら遭難すると思います。 下部は岩稜帯、その上はシラビソ・ブッシュの強めの藪、その後は少し落ち着いた樹林帯で最後はハイマツ帯。 最初は背丈以上の激藪。このハイマツ帯は登り方向で右側(徳右衛門岳方向)のハイマツ帯とダケカンバが混生している場所が一番楽だと思います。 ただ、この激藪区間は短く、背丈以上→背丈→砂礫とハイマツのミックスになるので助かります。 《蝙蝠尾根》 ・以前は倒木が煩い尾根でしたが、遠くない過去(多分、この1,2ヵ月)に整備され破線ルート以上に良い道になり、一般ルートと言って良いほど歩きやすいルートになっています。 蝙蝠岳登山口から二軒小屋方向に林道を200mほど歩いた地点が崩壊しています。 自分達はヘツって通過しましたが、今後の雨でどうなるのか?復旧するのか?わかりません。 |
写真
感想
友人3人と海の日までの梅雨明けを期待して計画していた田代〜伝付峠-二軒小屋〜大井川西俣-ガンカク尾根〜塩見岳〜雪投沢〜大井川東俣〜三国沢〜農鳥岳〜笹山〜奈良田の2泊3日大井川源流の旅。
残念ながら今年の梅雨は長引き、晴れは期待出来ない天候となりましたが、現地の天候によって柔軟に計画を変更するという前提で計画を実行!
全員15〜20圓離競奪でも淡々と登っていく姿に「俺が1番遅せーな」と思いながら荒れたルートを越えて3時間半で伝付峠。
今日は熊のお出迎えは無く寂しく二軒小屋へ下降…。
今年も山小屋休止中の二軒小屋は林道崩壊でリニア関連の方もいないので静かでした。
ここから大井川西俣へ。
最近の豪雨で西俣のリニア道の崩壊とは聞いていましたが予想以上で、水量が多い場所も渡渉する羽目になり、スクラムで何とか通過。。。
この日は幕営地に早く着いたので釣りをしながら楽しいひと時。 普段の山行では考えられないご馳走まで作ってもらい最高に美味しかった!
夕方から降り出した雨が2時過ぎから強くなり、取り付き地点との兼ね合いで幕営地が決して高い場所では無かったので増水を恐れていましたが、案の定3時には濁流になり水位も増したので急いで撤収して4時には出発!
降り続く強い雨の中、暗くて全然ルートが分からない(明るくても分からない)ガンカク尾根の取り付き激急登を登っていくと今度は岩稜帯。
一時は『静岡県の山』に紹介されたコースとは思えない難易度に笑いながら痺れる岩場を何とか通過。
この後も強い風雨・ブッシュ・シラビソと藪の連続攻撃を受け寒いし、ヘトヘトだし…。
そしてトドメのハイマツ帯!!!
今回は背丈の倍ほどある強者でこの重荷で本当に厳しいハイマツ漕ぎとなりました。
心が折れる!と言いますが、折れて前に進んでくれるなら喜んで折れますが、心が折れて済む状況では無いので困ったものですが、これこそが藪山登山の醍醐味!
幸い強烈なハイマツは長くは続かず、砂礫とハイマツのミックスになり一安心。
ここを登ると蝙蝠岳山頂! 厳しいルートと嬉しさは比例しますが、今回は寒くてそれどこでは無く、いくら元気なアスリートな人達でも低体温症が怖いのでルートを塩見方向から二軒小屋下山へと変更。
そうと決まればサッサと歩き4時間で登山口へ。
ここで再び問題発生! 目を疑い何度も見直しましたが、確かに登山口から直ぐの地点で林道が派手に崩壊しているではありませんか!
川は濁流…遠目から通過困難に見えましたが、崩壊斜面側の流れは緩く今度はスクラム渡渉無しで通過(笑) 仮に通過出来なかったら難しい選択になりました。
14時半に二軒小屋。
相談した結果、この日のうちに帰る事に決定。
疲れが溜まった身体なのにペースは落ちる事なく笑いながら歩き本当に強い仲間達でした。
今回は計画変更で東俣源流に行く事が出来なかったので次は晴れた日にリベンジ!
コメント
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ほんとにお疲れ様です…(;´Д`)
ヤマレコに出張し始めたとりあたまです。
寸又と違って大井川の林道は河床に近いので、荒れ方が凄まじいですね…
濁流をへつって越えていくとか、当初計画よりもハードなのでは?
また晴れた日にリベンジで大井川最初の1滴を期待しております。
…「山さんぽ」で見た新蛇抜小屋が今どうなっているかも興味津々です
……kaiさんが以前登った諸沢山のケーブル尾根(仮)ですが、どうやら途中から廃宿舎の方へ逸れていく道が存在していたようです。
偶然見つけた深南部の詳細が記されたカシミールファイルに色々とありました。
tori-atamaさん、こんばんは。 ヤマレコに出張ご苦労様です
確かに大井川は河床に近いですが、沼平辺りはここ数年で急激に土砂の堆積が増えたように感じます。 ダムとしての機能・能力もかなり落ちているのではないでしょうか。
かと言って高い位置にトラバース道を作るにしても脆い岩盤なので行く末は見えていますよね。
新蛇抜小屋ですが、こちらは既に倒壊しています。
池の沢小屋はまだ使えますが、こういった種類の小屋はいずれ全て朽ちていくと思います。
それでもなるべく長く残ってほしいものです。
ケーブル尾根(仮)は僕も山行後に考えていたのですが、あのケーブルの行先は何かがあったのだろうと...。
恐らく尾根の南側だとおもいますが、私は尾根ハンターであの尾根でやる事は終えました。確認はtori-atamaさんがお願いします
知ってる風景が様変わりでした。
コロナ渦で南ア行けないので山岳会の方と沢やらクライミングやってますがちょうどよかったのかもしれません。
今年は山の基礎身に付ける一年にします。
屁垂れな私は増水してなさそうな時期狙っていきますがこんなとこ安定して歩けるようになりたいものです…ってkaikaireiさんがキツいって音を上げるくらいですからガンカク尾根は別の話ですが。
東俣源流のレコ、スカッと青空の下、水と戯れてる写真も期待してます。
tomhigさん、こんにちは。
今年はコロナばかりで無く、大雨による影響も大きく登山にとっても厳しい年になりましたね。
ガンカク尾根の過去に記録を見ると日帰り装備の軽装&下りで使っていますね。 下りで使うのは技術的に難しいと思いますが、登りの重装備もなかなかでしたよ(笑)
山岳会でいろいろな技術を学ぶのは今後に繋がる有意義な事だと思います!
単純に沢登りは楽しいですしね
沢なら間違いなくソーシャルディスタンスを保てるので、ご一緒してくれる方がいれば沢メインにしたいですね。
蝙蝠岳の最新記録にガンカク尾根という文字が見えて、「多分kaikaireiさんだろうな」と思ったらやっぱりkaikaireiさんでした笑
それにしても西俣の変わり具合がすごいですね。
私も今年その辺りにもう一度行こうと思ってたのですが、ちょっと考えます。
とても参考になる記事、ありがとうございます!
sunatomoさん、こんにちは。
記録参考にさせてもらおうと思ったんですが、早すぎて参考になりませんでした
西俣はリニア新道も破壊され早くも自然の治癒能力の凄まじさを見せつけています
この辺りに行く予定があるんですか?
もし楽しそうな計画ならご一緒させてください。
返信遅くなって申し訳ございません! 西小石に行きたいのです。kaikaireiさんは雪の時行ってるからさすがに物足りなさそうですね笑
西小石だったんですね!
あの尾根は夏に行くと大変そうだから遠慮しときます
まさかの日帰りですか? 泊まりなら途中までご一緒して違う尾根もアリかな〜?なんて。
行くとしたら泊まりで、二泊出来るなら伝付〜↑塩見↓前小河内〜↑西小石↓マンノーで考えてます。候補は9月の連休ですね。途中まででも一緒におしゃべりしながら行けたら楽しいだろうな〜って思ってます!
了解です!
九月の連休で予定が合うようでしたらよろしくお願いします
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