宮之浦岳・縄文杉(ヤクスギランドからの周回)
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- GPS
- 29:27
- 距離
- 38.2km
- 登り
- 2,648m
- 下り
- 2,651m
コースタイム
ヤクスギランド(6:35)〜石塚小屋(10:50)〜花之江河(11:40)〜宮之浦岳山頂(13:40)〜新高塚小屋(15:20) 【テント泊】
<2日目>
新高塚小屋(6:10)〜高塚小屋(6:50)〜縄文杉(6:55)〜ウィルソン株(8:00)〜楠川分れ(9:15)〜荒川登山口(10:35)〜荒川分れ(11:30)〜ヤクスギランド(11:50)
天候 | 1日目:曇り→霧 2日目:快晴→曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
飛行機
長野県⇔中部空港(セントレア):自家用車 中部空港⇔鹿児島空港:飛行機(ANA) 鹿児島空港⇔屋久島空港:飛行機(JAC(Japan Air Commuter)) 屋久島内移動:レンタカー <駐車場> ヤクスギランドの第二駐車場。20台くらい停められそう。無料。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
特になし。 ただし、ヤクスギランドから花之江河までの花之江河登山道は道迷いしやすいので注意が必要。 |
写真
・・・ヤクスギランド側にも欲しかった。
感想
会社の制度で年度初めに5日間の休みを申請しておける。その休みを利用して屋久島に行ってきた。目的は縄文杉を見て、宮之浦岳を登ること。
当初は、バスを利用して荒川登山口から縄文杉、宮之浦岳と登り淀川登山口まで歩こうかと考えていた。
しかし地図を眺めていると、コースは1周ぐるっと円を描いているように見える。
そこでレンタカーを借りて、ヤクスギランドから花之江河登山道を入り、宮之浦岳、縄文杉と巡り、荒川登山口へ抜け、舗装路を歩いてヤクスギランドまで戻ることにした。
<1日目(11/14(水)>
初日は長野県から屋久島までの移動日。
長野県から車で中部空港(セントレア)まで。中部空港からは鹿児島空港経由で屋久島空港まで。
乗り継ぎ時間に余裕を持たせたので、6時に長野県の自宅を出発し15時に屋久島空港到着。
屋久島に到着するとレンタカーショップの方が看板を持ってお出迎えしてくれた。
手続きを済ませ、初日の宿である屋久島ユースホステルへ。
屋久島ユースホステルの周りにはお店が無い。
車で10分くらいのところにはAコープがある。ここでたいていの食料品と日用品は手に入る。
営業時間も9〜20時と十分。
屋久島ユースホステル、平日ということもあるのか宿泊しているのは年配の夫婦が3組と若いカップルが1組と自分。
自分以外のカップルは本館に宿泊。自分だけ新館に宿泊。新館貸切状態で快適だった。
明日の準備をして早めの就寝。
<2日目(11/15(木)>
朝の4時30分に起床。頼んでいた朝食弁当を食べて5時15分くらいに出発。
6時ちょっと過ぎにヤクスギランドに到着。誰も居ない。
第一駐車場に車を停めておくと邪魔になりそうなので、第二駐車場に駐車。
誰も居ないが、協力金300円を支払いヤクスギランドへ進入。
出発して10分で荷物が重すぎることに気がつく。いつもは10kgちょっとだが、今回はたぶん20kgを超えている。
平坦な道や下りなら大丈夫だが登りはつらい。特に膝より高い段差を登ろうとすると体が持ち上がらない。
普段は日帰りばかりなので、重い荷物に慣れてないなぁ、と痛感。
ヤクスギランドの観光客用のコースから花之江河登山道に入ると急に道が分かりにくくなる。すぐにコースを間違え10分くらいロスする。
それまで「屋久島は道が整備されているから余裕だろう」と甘く考えていたが、気合を引き締める。
それなりに人が入っているようで踏み跡はしっかりしているが、アップダウンが多いのと、向きが突然変わる箇所が連続するために山歩きに慣れていないとあっと言う間に迷いそう。
違和感を感じたらピンクテープを探す、という神経を使う作業が続く。
道迷いさえ気をつければ、静かだし、名前はついていないけど巨木があちこちにあり、気持ちの良い本格的な登山道だと思う。
ただ、花之江河まで9kmくらいあり相当長いが・・・・(抜けるのに5時間もかかった・・・)
花之江河からはしっかり道が整備されており、非常に歩きやすい。
また、ここまでずっと樹林内だったが、花之江河からは開けており、投石平までは青空でいる時間が長く、気持ちの良い山歩きを楽しむことが出来た。
ただ、風が強く雲がすごい速さで流れていた。投石平を過ぎた辺りからは雲の中に入ってしまい、宮之浦岳の山頂に着いたときにも雲の中で景色はまったく楽しむことができなかった。
まあ、全貌を見ることはできなかったが、宮之浦岳より南の山々のすばらしい景色は楽しむことが出来たし、良しとする。
しかし、荷物が重く、宮之浦岳までの登りはかなりしんどかった。また、修学旅行の高校生(中学生かも)が何組もすれ違い、なかなか大変だった。
修学旅行生以外は、数組しか山に入っていなさそうだった。
宮之浦岳から新高塚小屋まではひたすら下り。景色も無く、風も強いため、黙々と下る。
新高塚小屋近くの樹林帯に入ると「屋久島に来たんだ〜」と思える幻想的な木々がそびえ立っていた。
午後3時過ぎに新高塚小屋に到着。正直、花之江河登山道を歩いているときには「5時過ぎるかも」と思っていたので一安心。
小屋の中を覗くとすでに大勢の人が休んでいた。
場所が無いわけではなさそうだったが、せっかくテントを持ってきていたし、テントを張ることにした。
ウッドデッキは、詰めれば5張りくらいテントを張れるかな。自分が準備しているときにはテントは一張りも無かった。
ただ、夜更けまでに二張り張られていた。
11月中旬の新高塚小屋周辺は、かなり気温が低かった。夜はウッドデッキの水分が凍り、真っ白になるほど。
テントはICIのゴアライトX、シェラフはモンベルのU.L.スパイラルダウンハガー#3。シェラフカバー、インナーは無し。
この状態で、フリースだけ着て寝ていたら夜寒くて目が覚めた。フリースの上にダウンジャケットを着ると寒さは全く感じ無くなった。
(ダウンジャケットはモンベルのU.L.ダウン ジャケット。非常に軽量で薄い)
<3日目(11/16(金)>
朝の4時30分に起床。まだ真っ暗。ご飯を食べて、出発の準備。
あまり早く出発しても縄文杉のところで真っ暗なので、明るくなりはじめた6時ごろに出発。
昨日の午後とは違い空は快晴。良い天気になりそう。
新高塚小屋から先行していた2組ほどの団体ツアー客を追い抜き、7時ちょっと前に縄文杉に到着。
この時間帯だと荒川口から上がってくる人も到着しておらず、後続のツアー客もおらず、縄文杉を独り占め。狙った通りになって満足。
しかし、縄文杉を見るためのデッキの一部が封鎖されていた。どうやら根の一部が想定していたより傷んでおり、正面のデッキは危険とのこと。
許可された箇所からだと縄文杉との間に気の枝があり、写真を撮るには邪魔。
ただ、眺める分にはあまり気にならなかったかな。
縄文杉、やはり大きくて立派。形も非常に綺麗。貫禄がある。
あと、木の色が真っ白なのにはちょっと驚いた。白谷雲水峡の弥生杉も白くなっていたので年をとると杉でもこういった色合いになるんだろうか。
10〜20分くらい堪能したあと、再度出発。
何とかウィルソン株を一人で静かに眺めたいな、と思ったのでペースを落とさないように歩き続ける。
その甲斐あって、ウィルソン株も独り占め。
内部に入ってハート型の写真を撮ろうとする。が、あれ?どこから撮るんだろう?と迷う。
たぶんみんなが撮っているので、踏み跡がしっかりしたところだろうと探すがなかなか見つからない。
自分以外人がいないので、誰かに聞くこともできず徐々に焦り始める。
しかし、何箇所か試していると祠の反対側にそれっぽい箇所を発見。
何とか写真を撮ることに成功。
メジャー所はこれでコンプリートかな、と満足。
ウィルソン株から20分くらい下るといきなりトロッコのレール道に出る。
ここで荒川口から今朝上がってきた方たちと遭遇。
あまりに大勢の方がいたので驚いた。
トロッコのレール跡は、真ん中に板がずっと渡してあり、非常に歩きやすい。
ただ、対向者がたくさん来るので、その都度道を空けていたのでなかなか大変だった。
その対向者も9時過ぎた辺りからパタッと居なくなる。
荒川口から登られる方はほとんどが日帰りなので、朝早く登り始めないと帰ってこれない。
そのために、ある程度の時間が過ぎると全く人と遭遇しなくなった(このあと荒川口まで1時間以上あったが本当に誰にも遭遇しなかった)。
午前中は天気もよく、道も快適だったので気持ちの良い散歩のよう。まあ、重い荷物がたまに傷だけど。
のんびり歩いて、荒川登山口に10時半ごろ到着。
登山口にはタクシー会社の人かな?と思われる人が、一人だけ車に待機していた。
自分がバス停で時間を確認しようとすると「14時までありませんよ。タクシー呼びますか?」と声かけられた。
ヤクスギランドまで歩く気満々だったので「歩くから結構です」と断るとすごい苦笑いされた。
荒川登山口からヤクスギランドまで舗装路を歩き始めるが、ひたすら登り。
腕時計の高度計を見ると標高600mくらい。たしかヤクスギランドは標高1000mくらいだったはず・・・400mも登るのか・・・とちょっと後悔。
一般車両は通行禁止&この時間帯はバスが来ないために、ぜんぜん車が来る気配はない。
黙々と登るが、何度もヤクジカに遭遇。けたたましい警戒音で鳴き叫ばれる。いや、襲ったりしないし。
1時間くらいひたすら登り、荒川分れまで到着。ここにはゲートがあり、荒川登山口に向かう一般車両を規制している。
ここの監視員の方にも「荒川口から登ってきたの?」と驚かれ、苦笑いされる。相当レアケースらしい・・・
ここからヤクスギランドまでは2km。この分岐点まではどのみち車で戻ってくるので、ここにザックをデポしてヤクスギランドを目指す。
荷物を降ろすと体の軽いこと、軽いこと!羽でも生えたか?と錯覚するくらい。
20分くらいでヤクスギランド到着。昨日の早朝は誰も居なかったが、このときは正午ごろだったので大勢のお客さんが来ていた。
何とか自力で一周できたし、満足。
車で荒川分れまで戻り、荷物を回収して下山。
尾之間まで戻り、尾之間温泉で汗を流す。
ここは、地域の温泉という感じで、地元の方が数名入っていた。200円と格安。シャンプー、石鹸はないので用意が必要。
温泉のあとはパン屋で遅めの昼食を取り、あとは車でドライブ。
せっかくなので、島の海岸線を一周しようと西側へ出発。
しかし、島の西側は何もなかった。道路も1車線になり、非常に細い山道が延々続いた。正直、しんどかった。
3日目の宿は、宮之浦ポートサイドユースホステル。
宮之浦港の近くにあるユースホステル。
この日は、カナダから来られた学生さんと同室となった。
話をするとこのユースホステル、海外旅行者には有名とのこと。
海外の方と長時間話をするのは初めてだったが、いろいろな話が聞けてすごく楽しかった。
宮之浦港、屋久島の中では一番栄えてる感じだった。
「ヤクデン」というスーパー兼ホームセンターみたいなお店がある。
また、食べ物屋も多い。
バスで行動するなら、宮之浦港周辺に泊まるのが良いのかもしれない。
<4日目(11/17(土)>
土曜日は朝から雨。しかもかなり強い。
飛行機は午後なので、午前中は白谷雲水峡まで行ってみることにした。
山の上はかなり本降り。弥生杉までの1時間コースを歩いてきたが、服がすっかり濡れてしまった。
特にズボンが濡れてしまった。島内にコインランドリーはあるが、そこでズボンを脱いで乾かすのも・・・・仕方ないので前日とまったユースホステルにお願いして、乾燥機を貸していただいた。助かりました。
服を乾かしているときに飛行機の運行状況を確認すると視界不良で今日の1本目は欠航とのこと。
まずいと思い、そのあと急いでお土産を購入し、一度空港に向かう。
空港カウンターで午後の飛行機は大丈夫か?とたずねると今のところ予定通り運行される見通し、ということ。
本当か?と思いつつ、焦っても仕方ないので空港前の縄文の宿まんてんで温泉に入る。
温泉入ったあとにも時間があったので、近くのカフェで親子丼を食べる。おいしかった。屋久島で入ったお店はどこも当たりだった。
フライトの1時間半前にレンタカーを返却。あとは空港内で本を読みながら時間を潰す。
午前中の便は午後まで遅れてしまっていたが、自分が乗る飛行機は問題なく定刻出発。
鹿児島空港で飛行機を乗り換え、セントレアへ。
すっかり暗くなってしまった19時過ぎにセントレアへ無事到着。
セントレアのレストランで、晩御飯に味噌カツを食べる。地元に帰ってきたなぁ、と感じることが出来た。
いろいろあった4日間だったけど、大満足だった。
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