赤牛岳-平ノ渡場-薬師岳
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 25:31
- 距離
- 93.6km
- 登り
- 7,848m
- 下り
- 7,848m
コースタイム
01:00 新穂高無料駐車場
03:50 双六小屋
06:00 水晶岳
07:30 赤牛岳
09:20 奥黒部ヒュッテ
10:10 平の渡
--
10:30 平の小屋
12:50 五色ヶ原山荘
15:30 スゴ乗越小屋
大福5
8/2(日) 11時間 41km D+2,300m CT0.51
02:20 スゴ乗越小屋
04:20 薬師岳
06:20 北ノ俣岳
09:00 黒部五郎小舎
11:00 双六小屋
13:20 新穂高無料駐車場
大福4
天候 | 8/1 快晴無風 8/2 快晴無風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 下山後の温泉はひらゆの森 |
写真
感想
新穂高を出発し赤牛岳を通って読売新道を奥黒部へ降りる。平の渡し舟で黒部川を横断したら五色ヶ原へ登り返して一泊。翌日は薬師-北ノ俣-黒部五郎を縦走して新穂高に戻ってくる。去年やったこのプランは歩き応えがあってとても楽しかった。梅雨明けでバッチリ天気の良い週末ということで今年も再訪しよう。去年は平の小屋から黒部五郎までずっと雨だったので後半戦の景色が楽しみだ。去年の記録はこちら。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1945580.html
金曜に仕事を終えたら新穂高までクルマを走らせる。平湯-新穂高間は工事のため19時以降の夜間は通行止めらしい。なので高山から神岡経由で迂回して新穂高へ向かった。自宅から5時間。めちゃ遠かった。新穂高前日入り車中泊のときは荒神の湯に入るのを楽しみにしているが案の定、休止中だった。残念。頼むから秋には再開してほしい。無料駐車場は上の2段は満車だったので3段目に停めた。静かで涼しくて快適な夜だった。
8/1(日)
3時間仮眠して1時に出発。満天の星空、月が明るい。ひんやりして気持ち良い気温だが歩き出すとすぐに暑くなる。去年の9月末に高天原温泉に行ったときにゲートから双六小屋まで3時間切れるかも、と言っていたのを思い出したので今日は意識して上げ目に登った。7月に入ってから十勝-大雪を含めてポールの使用を封印し脚を鍛えていた。なので今日は久々のポール使用だった。身体がぐいぐい前に出て調子が良い。これはいけるかもしれん。結果、ゲートから小屋まで2時間40分だった。よっしゃ。7月は一度もアルプスに行けなかったので去年の自分より強いのか弱いのかわからなかったが、今日の結果を見てトレーニングの成果が出ていることが実感できて嬉しかった。
双六小屋まで上がると涼しくて快適だ。小屋はそこそこの数のテントでにぎわっていた。みんな出発の準備をしていた。水と大福で一息ついたら安定の中道から三俣蓮華へ。右手には槍穂のシルエットが見える。徐々に空が明るくなってきた。夜明け前の双六-三俣間は本当に素晴らしい。鷲羽は巻いて黒部源流に下りるがこの道は水路になっていて靴を濡らさないよう慎重に下った。鷲羽を経由した方が楽ちんだったかも。さっきまで水晶は霧に包まれていたが太陽が昇ると霧は一気に消えた。目指す赤牛、眼下に黒部ダム、左には薬師、右には野口五郎から針ノ木までくっきり見える。最高ではないか。こんなに晴れるとは思っていなかった。
新穂高を出て6時間半で赤牛岳に着いた。予定よりだいぶ早く来ている。平の渡し舟には12:20に乗る予定だったが飛ばせば10:20に乗れるかもしれない。時刻は7時半。読売新道を2時間、奥黒部から渡し場まで1時間弱で飛ばせば行ける。そうと決まれば頑張ろう。樹林帯の足元の岩場はコケでヌルヌルなのでかなり気をつかった。奥黒部には2時間弱で到着。あとは黒部川沿いのハシゴや階段も飛ばしまくって10分前に平の渡し場に着いた。マジで疲れた。おかげで今日は五色ヶ原ではなくスゴ乗越まで進められそうだ。船で黒部川を渡り平の小屋に着いたら五色ヶ原まで1,000mの登り。真昼間でカンカン照り。こんな時間に1,000mも登りたくないが登らなければならぬ。序盤は暑くて死にそうだったが標高を上げると涼しい風が吹いてくれて助かった。昼過ぎだと言うのに五色のテン場はこれから張ろうという人が1人だけだった。山荘前で水が汲めたはずだが最近気温が低くて雪渓が溶けないので水場は無い。5年に1度はこういうことがあるらしい。テン場まで10分下りれば水は飲み放題なので平から登ってくる人はテン場で汲むとよい。五色からスゴ乗越の区間は去年歩いた時は真っ暗闇でどしゃ降りだったので覚えていない。今日は明るい。おかげでアップダウンも見えてしまう。太陽はガスに隠れてくれないのでこの区間も暑さとの戦いだった。スゴ乗越小屋は土曜日にしてはテン場も小屋も空いていた。ここは立山から来ても折立から来ても一般的に10時間はかかる。雲の平と同じくらい下界から遠いのでいつも空いていて良い場所だ。とても気に入ったので秋にもう一度来たい。
8/2(土)
昨日頑張ったおかげで今日は遅くまで寝ていられる。薬師岳でご来光となるよう2時半に小屋を出た。2時間歩いて予定通り日の出時刻の4時半に薬師岳到着。しかし太陽は山の向こうに隠れていて日の出までもう少しかかる。あまり立ち止まっていると歩きたくなくなるので先へ進もう。梅雨明け最初の晴れの週末ということで人気のテン場である薬師峠は大盛況だった。太郎平小屋で休憩したら北ノ俣へ向かう。薬師岳からここまで多くの登山者で賑わっていたが北ノ俣へ向かうとガラリと人は減った。薬師の向こうからようやく日が昇ってきた。今日も暑い。ここから見る黒部五郎はめちゃめちゃ登らされそうに見えるが、実際は鞍部の中俣乗越から肩まで300mしかない。黒部のカールは素晴らしかった。前回は霧に包まれていてそれはそれで幻想的だったが晴れればもっと楽しい。黒部五郎小舎から見上げる三俣蓮華はキツそうに見えて実際キツい。標高差は500mある。これが今日最後の登りだと言い聞かせて頑張った。実は今回は靴のインソールを忘れてきた。昨日はなんともなかったが今日は足の裏がヒリヒリ痛くて岩場の突き上げがつらい。昨日のようなペースでは進めなかった。インソール大事。双六中道を通って小屋に着くと、昨晩スゴ乗越でお話した方が休憩していた。彼らとは足並みが揃うので楽しくおしゃべりしながら一緒に下山した。あっという間に新穂高に着いた。新穂高までの下りは一人だと長くて長くて、登っている時より時間がかかっているんじゃないかと錯覚するほどだ。しかし仲間がいると時が過ぎるのが早くて助かる。
ひらゆの森でサッパリしたら高山王将でガッツリ味の濃いものを食べた。一眠りしてから帰ろうと思ったが全然眠たくないのでそのまま一気に伊賀まで帰ってきた。よく歩いた。会心の2日間だった。初日にスゴ乗越まで頑張るのはやり過ぎだったな。来年もやるとしたら五色ヶ原でやめておこう。いや、逆回りにして奥黒部に泊まり赤牛岳ご来光もアリかもしれない。
いいねした人