憧れていた赤牛岳へ 針ノ木谷〜読売新道〜裏銀座
- GPS
- 27:27
- 距離
- 54.8km
- 登り
- 5,900m
- 下り
- 5,682m
コースタイム
- 山行
- 8:41
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 9:09
- 山行
- 9:29
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 10:17
- 山行
- 6:45
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 8:11
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
感想
かねてより計画していた赤牛岳登山、長い梅雨のため7月の4連休をパスしたが、果たして晴れるのか?前日の午後まで天気予報で悩んだが決行することにした。
前日は興奮して途中で何度も目が覚め眠れず、結局約束した時間に起きれず、電話で呼び出される始末。慌てて身支度を済ませ飛んで行きましたが、夕べのうちに一通り準備をしてあったので、起こされ食パンにバナナ1本挟んでそのまま乗車で少し遅れたが、事なきを得た。
予想した通り晴れの天気だ、寝坊した分取り返そうとダッシュで目的地に向かう、以前も行ったことのある七倉ダムなので多分迷うことはないだろう。
予定では6時登山開始だったが途中で携帯の充電コードを忘れたことに気づきコンビニで買ったり、現地でトイレを済ませたり、登山相談で係員に色々質問とアドバイスを受け13分遅れで登山開始。
ゲートから入り直ぐ右側に登山口がある、噂には知っているがいきなり急登が始まり途中ややなだらかな場所もあるが最後まで激登りだ、初めて登る登山道なので新鮮だ。
3時間半頑張りやっと船窪小屋に到着、ベンチに腰掛け休んでいると小屋の主人が元気よく挨拶してくれ、これから先の情報も教えてくれた、すると奥さんが温かいお茶を一杯サービスしてくれた、とても暖かい心遣いありがとうございました。
数日前に同じコースを行った登山者が、針ノ木谷の渡渉で水量が多くて諦め戻ってきたらしい、渡渉があるなどリサーチ不足で情けないがその時初めて知った。
どうしようか迷ったが折角なので行ってみますと、駄目だったらまた戻ってきますと主人には言い残して先を急ぐ。
船窪から針ノ木谷までは踏み跡が薄く段々不安になってきたが確かに登山道は続いているので、我慢しながら先に進む。段々沢の音が近づき確かに谷に降りてきた、沢は目の前にあったが、いきなり渡渉か?いや藪をくぐりながら暫くはそのまま進むが渡渉ポイントに差し掛かる、1回目は水没せずにクリアー、2回目もなんとかクリアーそのうちに面倒になり靴のままじゃぶじゃぶ沢の中に、水温が低いので短時間で渡渉を終えないと足が痛くなる。船窪小屋の主人には9回ほど渡渉すると聞いてきたが夢中で何回あったのか覚えがない、次第に水深も深くなり最後はロープが掛けてありそれに捕まって慎重に渡る、途中の巻き道は藪だらけでルートを見失う危険があったが、先行者がいたらしく藪の中にも薄っすらルートが見えるのでしっかりと見極めてミスルートをしないように進む。
2時間弱の格闘の末やっと開けた場所に出た、もうすぐ黒部湖が見えるはずだ、最後は大きく巻き道をしてようやく湖畔に出ることが出来た。その後は東電が作ったであろう巻き道を進むが、崖によくもまああんなにも梯子を掛けたものだと感心しながら先を急ぐ、途中遊覧船が湖畔を走る、また東電関係者だろう人がルアー釣りに興じている姿も見えた、とても羨ましかった。
船窪を過ぎたからは誰とも出会わなかったのだが、湖畔が終わる頃に単独の登山者に追いつく、話を聞くとどうも同じルートを辿っていることが判明、藪漕ぎをしてきたのはこの彼だったのかとお礼を言ったが、実はその前にも藪漕ぎ跡があったらしい。
間もなく開けた場所を進み、大きな丸太の橋を渡りしばらく行くとテン場が現れた、本日の宿泊地『奥黒部ヒュッテ』に到着したようだ。長かったがそれ程疲労は感じなかった。
受付を済ませテントを張り兄の到着を待つ、先行者はテント3張り、最終的には我々を含め7張りだった、主人に聞くと今期最高の人出だそうな。
この旅のとっておきの楽しみ、山小屋で入浴だ、500円でお風呂に入れる、汗まみれでは熟睡できないので汗を流してすっきりして良い睡眠を得ようとの魂胆だ。
することも無いので暗くなる前からシェラフに潜り込むが暑くて眠れない、適当に足ではだけた状態で寝たので、朝方冷えてきた時にシェラフのファスナーが閉まらず、寒さに凍える状態になってしまった、結局寝たのか分からないまま朝を迎えた、皆出立した後で、残るは我々ともう一人だ、それでも予定より30分早めての出立だ、出だしからいきなりの急登、苦しみながら4時間の格闘の末、赤牛岳山頂にあるレコではそれ程ではなかったのとの情報を鵜呑みにして楽観視していたがとんでもない、昨日の船窪よりもハードな登りであった。最後にヒュッテを出発した屈強な彼に途中で追い越され、また追いつき、また先を行かれ結局その彼とは高天原分岐で今後の健闘を互いに祈りながら分かれた、赤牛岳手前で昨日先行した彼に追いつき、黒岳手前で奥黒部ヒュッテで話した彼に追いついた、黒岳山頂で昨夜のヒュッテでカップルでテン泊していた2人に追いつき、結局その3組とも我々と同じく三俣山荘を目指していることがわかった。黒岳から水晶小屋までは直ぐだったので時間的にはまだ早いので、予定通り三俣山荘を目指すことに、水晶小屋から下る最中、この旅唯一となる雷鳥に遭遇、いつ会えるかと探しながら歩いていたのでやっと会えたかと安堵した。
鷲羽岳は明日登頂の予定なので本日は巻き道で山荘を目指すことに、しかし黒岳からはあんなにはっきりと見えていた山荘がどこにも見えなくなった、ワリモ岳下の沢筋を下っていくが一向に見えてこない、道迷いをしたのかと思い、登り返してみたり、結局登って来る登山者に確認したところこの道で良いことが分かり一安心するも、相当下った、下界に下りるのではないかと思うくらい下り、それから登り返しだ、山荘が見えた時にはとても嬉しく感じた、登り返しの沢では頭を突っ込んで汗を流したっぷり水を飲んだ、後に分かったのだが上流ではその沢で汗を流している登山者がいた。
ほぼ予定通りに山荘に到着したので先ずテントを乾かし、荷物を置いて予定通り三俣蓮華岳に向かう、とても疲れたので何度も引き返そうか悪魔の誘いにも何とか打ち勝って、無事に三俣蓮華岳の山頂もゲットした、空模様が怪しかったので心配したが雨降りにはならなかったが、ガスに包まれて残念ながら眺望は無かった。
下山してテントを正式に張り、兄が到着するのを待つが一向に現れない、きっと道に迷っているのかもしれないが、どうすることもできない。
すると赤牛登頂前に追い抜いた彼が到着したので確認すると、案の定黒部川源流の碑辺りで登り返しているのを目撃したとのこと、慌てて身支度をして迎えに走った、左程下らぬ場所で合流できたので良かった。
早い夕飯を済ませすることが無いので床に入るが、疲れているが興奮が冷めやらずに昨晩同様、寝たのか分からぬうちに朝を迎えた、深夜のうちから周りでは出立の準備をしている、周りに煽られる様に予定よりも30分前に行動開始、雲が流れる天気だ、そこら中にヘッデンの明かりが見える、焦っても仕方が無いので朝食をゆっくり食べ準備をする、予定より1時間前倒しで出発、風が強く寒いが重ね着はしない、鷲羽岳に向け登り始める、今回は3日目でも疲れは感じず絶好調だ、そのまま山頂まで一気に上り詰める。兄の登頂を待ち、今度はワリモ岳、山頂は岩場で途中に山頂標があった、それから一気に水晶小屋を目指す、ほぼ予定通りに水晶小屋着。
しばし休憩、本日雲ノ平から来た女性と一緒になる、雲ノ平からとは凄い!
さてここからも初めてのコースで期待が膨らむ、いったん痩せ尾根を下り、険しい登り、途中で4人パーティーとすれ違う、赤牛〜読売新道を目指す方たち、自分たちも読売新道を登ってきたと言ったら食いついてきた。
健闘を祈って別れる、東沢乗越までは険しい、乗越辺りは平らでしばらく行くと登り返しが始まる、岩場が長く続くと今度は砂漠地帯の様なところに突入、そこから埜口五郎岳への登りだ、途中湯俣温泉への分岐部があるが今はいけない模様だ。
一気に山頂を目指す、さっきの4人パーティーはいったい何処まで行ったのだろうか、こんなに天気の悪い日に気の毒だなと思いつつ登頂、風が強く寒にい。兄を待つ間思わずダウンを着込む。兄が登頂後霧が大粒になって雨の様な状態になり、慌てて合羽に着替えるが、少しで収まった。一緒のコースを辿っているであろう彼はいったい何処にいるのだろう、我々よりも一時間半前に出立したと後に聞いたがなかなか姿をとらえることが出来ない。何人かの人にすれ違った、はやり裏銀座、それなりに人気の高さを伺われる。コマクサ畑の辺りで彼をとらえることが出来た、この分だと烏帽子小屋までには追いつくだろう。先を急ぐ、振り返り野口五郎岳を眺める、今まで意識してみたことが無かったので印象はなかったが、いや見えなかったからかも、改めて見てみるととてもどっしりとして綺麗な山容、大好きになりました。
予想通り烏帽子小屋手前で彼に追いつき、小屋で一緒に一休み、埼玉からの遠征、このコースは自分で考えたらしい。
自分の山行き計画をみて来たのかとずっと気になっていたのだ、山を下りたら一緒にタクシーに乗ろうと約束して下山開始、兄の到着を大分待ち、再びダッシュ、中腹で彼に追いつきまたダッシュで下る。
2時間で下山、タクシー乗り場で兄の到着を待つが、兄もタクシーもなかなか到着せず大分待った、するとタクシーよりも兄が先に到着、タクシーに揺られ七倉温泉着。
3人で温泉に入り汗を流す、これから埼玉まで帰るのは辛かろう、途中で事故らなければいいのだが、気を付けて帰れと言い別れる。
今回の山行きはとてもハードだったが、最高に楽しかった、今回無理をしたのか怪我をした右足首が腫れているがそのうちよくなるだろう、次はどこに行こうか。
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