北穂高岳〜涸沢岳(上高地、涸沢経由)
- GPS
- 54:52
- 距離
- 36.9km
- 登り
- 1,928m
- 下り
- 1,921m
コースタイム
- 山行
- 4:58
- 休憩
- 0:33
- 合計
- 5:31
- 山行
- 6:05
- 休憩
- 3:23
- 合計
- 9:28
天候 | 8/14 晴れ 8/15 曇り 8/16 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
臨時便の為、バスタ新宿からではなく西口26番から乗車 今まであったwifiやコンセントの設備が行き帰りともになかったのが予想外で痛かった |
コース状況/ 危険箇所等 |
・上高地〜横尾 問題なし。時々湿っている。土砂崩れの整備なのか砂利が盛ってある箇所があった。 ・横尾〜涸沢 こちらも問題なし。 ・涸沢〜北穂高岳 ゴロゴロした岩場。スラブ岩には鎖があったり、梯子場もあった。 ・北穂高岳〜涸沢岳 鎖や梯子、鉄のステップなどがある。 岩は湿っていて滑りやすいところもあるが浮き石は少なく思ったより危険は感じなかった。 最低コルまではアップダウンしながら下っていき、そこからは登りがメイン。 目印が一部惑わされそうになる箇所があった。 ・涸沢岳〜穂高岳山荘 ゴロゴロした岩場の下り。短いけど印が少ない。 ・穂高岳山荘〜涸沢 ガレ場ザレ場の下り。パノラマコースは樹林帯に入るところの目印が下りだと見落としやすいと思った。 ・涸沢〜上高地 屏風ノ頭へのパノラマコースは残雪のため(?)立ち入り禁止となっていた。 |
その他周辺情報 | 上高地温泉ホテルで日帰り入浴 12:30〜15:00の営業で大人800円。タオル200円。 コロナ対策で一定の人数以上は制限がかかったが回転が速く待ち時間はわずかだった。 ホテルとは別の専用の入り口があり、大きな荷物用のロッカーがあり、 隣のルミエスタホテルに比べると登山者が入りやすい感じがした。 温泉は内風呂と露天風呂。樽風呂が二つ。 洗い場には斎藤茂吉などが穂高にちなんで詠んだ句の立て板がいい味を出していた。 |
写真
装備
個人装備 |
調理器具
ライター
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
日焼け止め
携帯
時計
カメラ
テント
シュラフ
テントマット
ヘルメット
|
---|---|
共同装備 |
調理器具
ライター
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
日焼け止め
携帯
時計
カメラ
テント
テントマット
ヘルメット
|
備考 | ヘッドランプが電池切れ。携帯のバッテリー切れ。 |
感想
お盆の3連休。
てんくらの予報がCながらも晴れだったので、一か八かで穂高へ突撃してきました。
予定としては、一日目で上高地から北穂高岳のテント。
2日目で大キレット経由の槍ヶ岳。
3日目で槍沢から上高地としていました。
日頃運動不足なのに無謀な計画・・・
上高地から歩いていると序盤から足の様子がおかしい。
股関節、膝に少し痛みがある感じ。
晴れの日に限ってこうなるんだよなぁ。
なんとか涸沢ヒュッテまで辿り着けたものの、マッサージしても痛いし
体力的にも結構キツくて、去年のこの時期と同じ様な状態でした。
タイム的には去年より40分くらい遅れている。
そんなわけで限界と判断し、ここで泊まることにしました。
(生ビールの誘惑にも若干負けました)
気温は23度で、直射日光に当たるとクラクラする様な蒸し暑さでした。
その分景色としては抜群で、涸沢カールが一望できました。
やはりこの迫力は現地でしか味わえません。
全人類が一度は見るべき絶景。
テラスでカレーを食べながらそう思いました。
青い空に白い雲が稜線の方から出ては消え、タイムラプスで見る早送りの様な流れでした。
稜線は強風にさらされていたことでしょうね。
テントの受付は14:30からでしたが、先に張って良いとのことでした。
張る時も張った後ももう暑いのなんの。
しかし涸沢小屋で飲んで待ってると曇りがちになってきたのもあってすぐに涼しくなり、テントに戻って寝たり食べたりしてるうちにあっという間に夜でした。
なんと贅沢な時間の使い方だろう。
翌朝は5時に涸沢小屋でストレッチ。
膝の下に痛みがあったのでサポーターをして出発。
北穂高の南稜に向かいます。
序盤から石の階段。どうか足にこない様にと念じながら一歩一歩。
横目には朝焼けに染まるカール。
北穂を見上げると既にガスってます(泣)
霧の予報とは聞いてたけどちょっと早すぎませんか?
でもザイテンとはまた違ったここの岩登りは結構楽しかったです。
特にスラブ状の岩にかかる鎖場。
程よいスリルと、手足をかける位置を考えながら登っていく謎解きの様な要素が好きです。おおげさかもしれませんが。
手を使うからか足の負担も和らぐので、それも救いでした。
すれ違う人にガスガスでしたと忠告された後、どんどん霧が濃くなっていき、いつのまにかザイテンの方は見えなくなっていました。
昨日登っていれば・・・
なんて事を考えながら、でも目指すピークは一つなので割り切っていました。
やがて噂のテン場が見えました。
丸に20と書かれている。
その次は19。
どうやらここは張れる場所が完全に決まっていてそれ以外の場所は難しい様です。
無理やり張ってる人もいた様な気がしますが。。
張る場所自体は快適に張れそうに見えましたが、なんせ小屋までが遠い。
結構険しいアップダウンがあり往復3,40分くらいかかるのかな。
これは昨日諦めて正解だったかも。
槍に行くとしたら自分は小屋泊まりが良さそうです。
険しい岩を登り山頂に到着。
広々と平に整地された山頂。
そして一面の真っ白な空(泣)
雨がないだけマシではありますが、ここの景色が見られないのは残念としか言いようがありません。
小屋の方の会話で「心の目で見れば見える」などと言う声が聞こえてきましたが、修行が足りてないのか、そもそも心が清らかでない為か、自分には何も見えませんでした。ぴえん
ここからは涸沢岳を目指します。
難路に指定されてるのと、一部では大キレット以上と聞いていたので、この風が強い中で行けるのかは不安がありましたが、このまま帰るのはあまりにも物足りないし、時間もあるし、予報は霧だけなので大丈夫だろうと思い、行くことにしました。
ガスの中なので周りがどうなってるのか分からずただ急峻な岩場を下っていく感じ。
でも岩はしっかりしていて風でグラグラする様な事もなかったです。
ぐるぐると巻いて行くので本来なら明瞭な道筋もガスのせいで方向感覚が分からなくなります。
中盤少しガスの切れ間ができて涸沢や飛騨側が見えました。
これですよ。下から見てもギザギザしてるね〜くらいにしか思えなかった稜線が実際に歩く事で立体的な記憶として残る。何と尊いことか。
最低コルからの登りなんか、こんなに登るんだと思いましたし、後ろ振り返るのが怖くなる様な場面も幾度かありました。
僕の感覚では、穂高岳山荘から奥穂の登り始め位と同等で、妙義や二子山よりは優しい印象でした。
涸沢岳でも例によってガスガスの山頂を堪能した後穂高岳山荘に。
ここまでくればほっと一安心です。
ずっと同時刻に同じ所を登ってきた三重のイケメンなお兄さんとここで意気投合しましたが、その日の感想や山の事を話し合う時間は本当に楽しかったです。
これも登山の醍醐味ですね。
翌日は無事山頂の景色を堪能できただろうか。
ザイテンの下りはあっという間でした。
前回あんなに苦労したのに、身軽で下りだとこうも違うのか。
ただ分岐でパノラマコースを選択した所、途中で道に迷い、後ろの人まで道連れにしそうになった事は不覚でしたが。。
ヒュッテに着いてお腹も空いてきたので、おでんと生ビール。
今日歩いた道筋を見ながらテラスで一人賢者タイム。
何という至福のひと時か。
この為に生きていると言っても過言ではないかもしれません。
しかしそんな優雅なひと時も長くは続きませんでした。
テント場に戻ると、あるはずの場所に自分のテントがない。
え?と思って近づいてみるとそこには無残な姿で横たわっているテントがありました。
何でこんなことに。。
よく見るとポールが折れて自立出来なくなっていた様でした。
風の影響でしょうか。
これほどのピンチは学校で水泳の授業がある日にパンツを忘れてしまった時以来かもしれません。
しかもどこからともなく噂されてる様な声が聞こえてくるわけですよ。
これからどうするんだろう?と一挙手一投足を監視されている様な気もしました。
これほどの辱めは下界ではなかなか味わう事ができません。
テントが倒れたままでも寝る事はできますが、この後何十人の笑いのネタにされるか分からないし、ミイラと間違われて埋葬されるリスクを考えると流石にそれはできませんでした。
すると奇跡的にもこうなる事を見越していたかの様に補強器具があったのです。
その前に頑丈に作ってくれと言いたくなる気もしますが、
藁にもすがりたいときに救命ボートが降って来るなんて
こんなにありがたいことはありません。
この後に自立させた後の喜びは登頂出来たことを上回っていたかもしれません。
ドヤ顔で先ほど声がした方を見やりましたが、特に何もなかったです。そりゃそうか。
本当に色んなことがあった二日目。
思い出すと楽しくてなんだか寝付けなかったです。
三日目は綺麗な朝焼けから始まりました。
場所柄涸沢は日の出が見えないのですが、穂高の綺麗なモルゲンロートが見られるのです。
5時過ぎは少しガスるシーンもありましたが、概ね良い感じ。
この日登れれば最高だったのに。
まぁそういう事もありますね。
屏風ノ頭へのパノラマ新道を行きたかったのですが、
現在は通行禁止のようでした。
新村橋の看板では残雪の為とありましたが果たして。
日曜にもかかわらず、どこのチェックポイントでもこれから登る人や降りる人、たくさんの人で賑わっていました。
老若男女、普段街では見ないような色んな方がいて、人間観察好きとしてはたまらなかったです。
どの人もたくましく、かっこよく見えましたね。
明神からは橋を渡って遊歩道に入ってみました。
多少遠回りですが、同じ様な道に飽きてきた所だったので、
こんなところがあったんだと新鮮な気持ちでいました。
ここは登山装備でない方もたくさんいたので
ちょっと浮いた感じになっちゃいましたけど。
それとコロナの対策でどこの店でもマスクや消毒は徹底されていました。
特に上高地近辺では念入りに。
梓川で遊んでる人も、暑いだろうにマスクして遊んでましたね。
でもどうしても登山中や食事中はマスクしにくいので
完全に食い止めるのは難しい。
不要不急と言われるけど、withコロナで気を付けながらやっていきたいものです。
長々と失礼しました。
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