第29回定例山行 猪熊さんと行く赤城山
- GPS
- --:--
- 距離
- 4.5km
- 登り
- 365m
- 下り
- 500m
コースタイム
天候 | 曇り、降雪、晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
赤城山といいますと、登りやすい百名山という印象があると思います。しかしながら、積雪の多い今冬はそうはいえません。かなりの急登に大量の雪が張り付き、雪庇もありました。登りにくく、雪庇を踏み抜くとけがではすみません。気楽に歩くことはもはやできないレベルです。 アイゼンは10本歯以上で前爪のあるものが必携です。6本、8本で登れないことはありませんが、歯が刺さらずに足を置いた雪ごと持って行かれているようでした。私は12本でしたが、凍った場所をキックステップで登らなければならないところが少なからずありました。ストックもあった方がいいと思いますが、ピッケル推奨です。 登りも下りも慎重な歩行が必要で、崖上の雪庇にはくれぐれも注意を。 |
ファイル |
(更新時刻:2013/01/27 21:56)
(更新時刻:2013/01/27 21:56)
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写真
感想
毎日新聞旅行のお天気講座を、定例山行としました。毎日新聞山の会の会員諸氏に、山岳気象を考えるよすがにと考えました。
それにしてもかなりの大雪でした。事前の地図読みと各種情報でも、結構手ごわいと予想していました。また、荒天も予想していたので、きっちりと装備はして出かけました。が、それでも歩きにくさと寒さは相当なものでした。
「ルート状況」の項目でも触れましたが、軽アイゼンではなくアイゼンが必要ですし、ストック、ピッケルはあったほうがいい。
特にいやらしいなと思ったのが、崖上の雪庇の存在です。登山道わきのがけに雪庇が張り出していました。それを雪庇と見抜けないととても危険です。とにかく登山道から外れないことをお勧めします。
日本海側の荒れた天気を考えると、荒天を予想していました。また、行きのバスの中からも山頂が白雲に覆われた赤城山を見ました。今日は雲の中の山行か、と思っていました。
霧氷がついた木々はとてもきれいでした。高度を上げるごとに白さが増してゆき、最後は白いサンゴ礁の中を歩いているようでした。山頂ではうっすらと陽が差し始め、太陽が出てきました。白い木々に青空、そして、太陽と幻想的な世界になりました。ただし、山頂の寒さはマイナス10度以上はあったと思いますし、風も吹いていました。長居は無用です。
個人的なことですが、年末から今回まで5度目の冬山となりましたが、すべて晴れに恵まれました。ちょっと運がいいかな。
猪熊さんの解説はいつもながらわかりやすくていいですね。バスの車中で、天気図や赤城山をめぐる天気の考え方などの豊富な資料が配布されます。それをもとに車中で講義を受けて、登山に臨みます。登山中にも随所で気象の変化を解説してくれます。なお配布資料の一部をPDFでアップしました。ご参考に。
この1年以上猪熊さんの机上講座とお天気登山に参加してきて、猪熊さんが訴えたいことがわかってきました。「気象遭難のパターンはいつも一緒」「天気図を見たら風向きに注目せよ」「ネット上のピンポイント予報は登山には役に立たない。登山前に山頂の天気を自ら予想できる力をつけてほしい」の3つです。
山行に先立つ25日、猪熊さんの講座が都内某所で開かれました。400人近くが詰めかけ、会場は満席、立ち見の状況です。山の天気を学びたい人は大勢いるのだなと思いました。
猪熊さんのお天気講座とお天気登山は、アルパインツアーと毎日新聞旅行だけです。両社の新年度の講座とツアー登山が楽しみです。
「山岳気象予報士・猪熊隆之氏と歩く赤城山」(毎日新聞旅行・日本の山旅)が今回の定例山行でした。越後側からやってくる雪雲と関東平野の青空の天気の違いを実感できました。前夜の天気ニュースは日本海側「大荒れ」の予報でした。谷川連峰や上州武尊など北側の山岳を越えて来る風でどんな吹雪の中で頂上を目指すのか不安と期待がありました。しかし、ガイドは猪熊先生でこんなに安心な山行はありませんよね。世界的なクライマーの天気指南をされる猪熊先生の話を聞きながらの登山はヤミツキになりそうです。
山頂の様子:https://www.youtube.com/watch?v=gzrzU-L2Il4
今回、初の雪山に挑戦。一歩一歩に使う神経・エネルギーが全く違い、不慣れなせいか疲労が溜まった。アイゼンを使用したがなかなか雪が掴まらなかった上、地形図から予想していたよりも急勾配で、途中からnegiさんにお借りしたストックが無かったら、より体力が奪われていたと思う。しかし、樹氷が美しくそんな疲れを少し紛らわせてくれた。下山時は晴れ間が見えて、より一層奇麗だった。
山行自体も然る事ながら、もう一つのメインである気象のお話も大変勉強になった。今までは目的地の天気やコースだけしか考えてなかったが、広域からの情報による予測がいかに役立つかを学んだと共に、それは良くも悪くも予測であり、万が一の時にも対応できる装備・知識が必要であるとも改めて感じた。
今回の大反省は、克服したと思っていた車酔いになってしまった事。次回からは薬を必携しなくては。
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