兵庫の大分水嶺踏破に大手!熊に突進され危機一髪も;竹呂山〜三室山〜波佐利山(宍粟50;31座目)〜赤谷山(兵庫100;86座目&宍粟50;32座目)縦走【播磨探索62】
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- GPS
- 08:54
- 距離
- 40.4km
- 登り
- 1,991m
- 下り
- 1,992m
コースタイム
- 山行
- 7:44
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 8:44
天候 | 稜線上はほぼ霧で北風強し、時々曇り、一時晴れ間 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
戸倉峠の赤谷山登山口への林道ゲート(旧戸倉隧道の手前)にあらかじめ自転車をデポしておき、下山後赤西川林道の途中まで戻りました。赤西川林道の後半は急で歩いたほうが楽なので、最後の3kmは歩きました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
恐れていた藪ですが、 〆覇餞悗隼廚錣譴浸絢嫉海料宛紊砲弔い討蓮以前行ったことがあり様子がわかっていましたので、うまく突破することができました。三室山の登りは過去2回下りで歩いていて、2回とも東側の枝尾根に入ってしまい、猛烈な笹漕ぎトラバースで正規ルートの踏み跡(笹の切り分け)に復帰しましたので、登りではこの踏み跡を忠実に辿れは良いと読んでいて、その通りにうまくいきました(写真参照)。三室山の北東への下りは冬にスキーで赤西山まで往復したときの記憶から、少し東側の緩斜面をトラバース気味に行った方が楽と考え、踏み跡はありませんでしたがGPSで確認しながら笹の薄い所を拾って歩き、まあまあうまく突破できました。 △修慮綫崟昌海泙任脇Г濱廚あまりなく、なるべくはっきりした獣道を辿って歩きましたが、背の低い笹やシダで覆われているところが多く、濡れていたのでちょっと厄介でした。乾いていれば難なく歩けるかもしれません。 赤西山から波佐利山までは事前の情報では2か所藪が濃い所がある、とのことでしたが、そこそこしっかりした踏み跡もあって、それほど苦になりませんでした。 ず埜紊寮崔山の登り部分も、笹薮が酷い、との情報でしたが、ほんの一部で両側の笹が被っていて歩きにくい(今回は濡れていたので)ところがありましたが、踏み跡はしっかりしていて迷うことは無く、笹を分けて行けば問題なく、南尾根のはっきりした踏み跡に合流後、さらに東の戸倉スキー場からの一般ルートに合流し、その先は笹が刈りはらわれていて快適になりました。 その他 \崟樟遒ら竹呂山 道はありません。トレースについてはGPSログ参照。取りつきはうまくできたと思います。ひたすら尾根を登ります。微かな仕事道はありますので、これを辿ると少しは歩きやすいですが、基本的にずっと急です。 ∋絢嫉海ら赤西山までは、尾根が広くてどこでも歩けるので、下る方向はコンパスやGPSで確認しながらでないと、今回のようにガスっていると確実に間違えます。 GPSでも少し下ってから方向が違っていることに気づいて方向修正しながらでした。 |
写真
装備
個人装備 |
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
行動食
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
ストック
カメラ
|
---|
感想
【熊との遭遇】
竹呂山を通り過ぎ、竹呂谷への一般道分岐を過ぎてすぐ、三室山へのバリルートに入ってわずかな踏み跡を登っていた時でした。前方25m位に動くものを発見、まっすぐにこっちに向かって走ってくるので猪かと思ったのですが、それにしてはずんぐりしていて動きがわさわさしていて色は真っ黒、と思った瞬間、ゲッ!熊だ!!成獣だ!!!体長1.5m位、こっちへ突進してくるぞ、このままだと絶対ぶつかる、っと一瞬くびすを返し熊に背を向けて駆け下りかけましたが、そうだ、逃げても無駄だ、追いつかれる、背を向けてはいけないんだった、と思い直し、すぐに熊に向き直って熊と勝負するつもりでワーとかオーとかとどすを聞かせた大声を出しました。距離はすでに10m位でしたが、熊は驚いた様子もなく、そのまま向きを左の谷の方へと変えて急斜面を下へ消えていきました。
こう書くと長く感じますが、わずか10秒位の間の出来事だったと思います。
熊が初めから走って向かってくる、なんてことは聞いたことが無く、なぜそんな行動をしていたのか判りません。こっちはごく普通に静かに歩いていましたし、木は生えていましたが見通しのきく尾根で、出合頭という感じでもありませんでした。
熊が去った後、しまった写真を撮るのを忘れた、と思いましたが、もちろんその時は全くそんな余裕はありませんでいた。とにかく、無事で済んで安堵しました。
熊は、過去2回見たことがありますが、いずれも東北で、車の中から子熊を見ただけだったので、危機感はありませんでした。今回は初めて生身の身体で正対し、しかも成獣だったので、一瞬のことでしたが緊張しました。
(参考;熊にあったときの行動方法→
https://www.youtube.com/watch?v=P2NG9QQwoOU&list=RDCMUC3m9tdQ8yaq-QT6YjBmZO6A
この動画の、熊に突進されたら、の行動をきちんととっていました。)
熊対策は、今回は鈴と笛を持ってはいましたが、この時までは使用していませんでした。出会ってからは、笛を鳴らしたり、大声を出したりしながら歩きました。今回は終日誰にも会わなかったので、遠慮なく大声を出していました。北海道では羆用の熊よけスプレーを携帯し、いつでも使える状態で腰に下げていましたが、内地ではほとんど持って行ったことはありません。熊に遭遇する可能性は今まで約1300回20000キロ以上歩いてきて初めてなので、今後も持っていくことは少ないとは思いますが、こういう誰もいない深山に行くときは携帯するようかと思います。
【計画】
さて、今回の計画は兵庫県内の中央分水界(大分水嶺)の踏破を目論んだ時から、三室山〜戸倉峠はいつか歩こうと考えていました。夏場は道もなく藪が大変、という情報だったので、雪多い時にスキーで行こうと思っていました。しかしヤマレコに記録を調べてみると、藪が酷いのはほんの一部だけのようだったので、今回行ってみることにしました。
もともと今回は北アの立山に行く予定だったのですが、急に発生し台風14号のせいでキャンセル、ところがこの台風が予想よりも早く、しかも日本から遠くを去っていき、日曜日は天気が回復しそう、それなら、未踏の宍粟50名山残り20座のうち標高の低いお手軽な山々を1日でいくつ登れるかチャレンジしてみようか、と考えたのですが、せっかくなら同じ宍粟50でも遠くて難関の波佐利山と赤谷山を大分水嶺踏破を兼ねて登ろう、と思いました。兵庫100の踏破も今年の目標に挙げており、赤谷山も残りの15座の内の一つだったので登りたいと思っていました。
【天気】
気象協会等の山の天気予報では、三室山は曇りのち晴れ。下界は朝から晴れ予報で、朝起きてみると星空、自転車デポ地の下山予定地戸倉隧道でも谷の切れ目の空にきれいにオリオン座が見えていて、久々好天下の登山にテンションがアップしました。
赤谷川から登り始めもいい天気で、稜線上で後ろから朝日が差してきて、期待通りでした。この時点ではまだ山頂方面には雲がかかっていましたが、じきにとれるだろうと期待していました。竹呂山はそこからすぐだったので、まだガスでしたが、その後稜線上は西風が強く、ガスが吹き付けてきて寒くなり、三室山到着時にはまだ雲が取れず、ガス山頂となりました。5度目の登頂ですがガスは初めて。その後、赤西山へ向かう稜線でガスが晴始め、光が差し込んできた時のこの稜線&森は息をのむような美しさでした。振り返るとどっしりとした三室山が霧の中から姿を現しましたが、一瞬でした。予報通りこのまますっきりと晴れ上がり、快適な山行になると思ったのですが、そのあとまたガスに包まれ、風も吹いてきて、結局最後の赤谷山でちょっとだけ霧が取れただけでした。大分水嶺なので、台風が東に去って西高東低の冬型の騎亜圧配置になると雲が沸いてしまうためだったようです。天気予報ではそうはいってませんでしたが。
【藪】
恐れていた藪ですが、最難関と思われた三室山の前後については、以前行ったことがあるので様子がわかっていましたので、うまく突破することができました。三室山の登りは過去2回下りで歩いていて、2回とも枝尾根に入ってしまい、猛烈な笹漕ぎトラバースで正規ルートの踏み跡(笹の切り分け)に復帰しましたので、登りではこの踏み跡を忠実に辿れは良いと読んでいて、その通りにうまくいきました。三室山の北東への下りは冬にスキーで赤西山まで往復したときの記憶から、少し東側の緩斜面をとrバース気味に行った方が楽と考え、踏み跡はありませんでしたがGPSで確認しながら笹の薄い所を拾って歩き、まあまあうまく突破できました。ここまでで計画より1時間短縮でした。
その後赤西山までは踏み跡がまりなく、なるべくはっきりした獣道を辿って歩きましたが、背の低い笹やシダで覆われているところが多く、濡れていたのでちょっと厄介でしたが、計画より1.5時間程度早くなりました。
赤西山から波佐利山までは事前の情報では2か所藪が濃い所がある、とのことでしたが、そこそこしっかりした踏み跡もあって、それほど苦になりませんでした。
最後の赤谷山の登り部分も、笹薮が酷い、との情報でしたが、ほんの一部で両側の笹が被っていて歩きにくい(今回は濡れていたので)ところがありましたが、踏み跡はしっかりしていて迷うことは無く、笹を分けて行けば問題なく、南尾根のはっきりした踏み跡に合流後、戸倉スキー場からの一般ルートに合流しその先は笹が刈りはらわれていて快適になりました。赤谷山へは計画より2時間も早く着きました。
【兵庫県の大分水界の踏破】
今回で踏破に大手です。残るは戸倉峠から氷ノ山の三の丸までのみ。この区間は本当に笹(根が曲竹)の藪が猛烈なので、積雪期限定です。次の冬に雪が十分積もったところで山スキーでトライしたいと思います。
【ふるさと兵庫100山、宍粟50名山の踏破】
兵庫100は残り15、宍粟50は20でした。来年中には現在の関西赴任が終わる可能性が高いので、それまでにはこれらを全山踏破したいと画策中です。今回それぞれ1座と2座を登り終え、少し先が見えてきました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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shigetoshiさん、こんにちは
兵庫県で生まれ、一度も他県で暮らしたことのない根っからの兵庫っこですが、この山域は県でも一番山深い所、滅多に歩くこともなく赤西山、波佐利山に至ってはそんな山あったの?的な印象でした。
そんな山々を「くまなく」歩かれるshigetoshiさんには尊敬の念を覚えます。
その上、今回は「くまあり」のレコ
その際のshigetoshiさんの対処はとても参考になります。
また、一人で奥深い山に入るときは兵庫県でも、お守り代わりに熊よけスプレー持参した方がいいとも思いました。
いろいろとためになるレコ、ありがとうございました。
ふるさと兵庫100山、宍粟50名山、関東に戻られるまでにぜひ達成して下さい!
Hamさん、こんばんは。
そうですね、波佐利山や赤西山は宍粟50名山や中央分水界がなかったら私も知ることは無かったと思います。尊敬の念とは光栄です。ありがとうございます。
熊はテレビ等ではよく見ますが、成獣の実物を生で見たのは初めてで
いきなり向かってきていたので反射的に逃げようとしてしまいました
一度背を向けてしまってから、直ぐにこれはいけない、と思って向き直り、
声を上げて威嚇したら逃げて行ってくれて、本当に助かりました
逃げて行ったので、その時は特に怖いとは思いませんでしたが、
今思い返すと、本当にヤバかったと、冷や汗が出ます。
兵庫でも氷ノ山や蘓武岳等の北の方には熊がいると思ってましたが、
北海道や東北のいかにもいそうなところでも出会ったことがないので、
こんなところにいるとは想定外でした。
兵庫100や宍粟50、どうやって制覇するか、いろいろと思案画策中です。
なんとかあと半年をめどに達成したと思います
shigetoshiさん、こんにちは。
ここは、昨年の冬に僕もいった兵庫の山の近くですよね。あのあたりにもクマがいるんですね。今年は各地でクマの目撃情報が多いとはいえ、兵庫もとは。
僕は目の前数メートルで遭遇したことがありましたが、いずれも即逃げていきました。突進してくるとは(;´・ω・)上高地でも折立でも人を怖がらないクマが増えているのではというのもありますのでこれからは気にして歩かなきゃとも思いました。
とは言っても、本州以南だとクマ鈴くらいしか(-_-;)
しんさん、こんばんは。
兵庫も北の方は熊多発地帯ですが、まさか三室山より南で会うとは思いもよらずでした。
まあ、標高1000mを越える中央分水嶺なので、人里から遠く、いても不思議はありませんが😥
この熊、私の方に向かって走って来ましたが、私を威嚇しようとしていたのかは分かりません。
でも私が声を出しても驚かなかったところをみると、私には気付いてはいたようです😧
これからはこの時期は熊撃退スプレー必須ですね👍
shigetoshiさん、こんばんは!
20年ほど前、兵庫県三田市のニュータウン(相野)に住んでいましたが、息子達が通う小学校の裏山にも熊が現れたことがあります。今はどうなのかな?と思って調べてみたら、今年6月に、三田市小野の主要地方道三田篠山線(49号線)付近の山において、体長約1メートル位の熊3頭が目撃されたとの情報がありました。
意外と兵庫県、人里近くにも熊はいるみたいです。
Solonさん、こんばんは。
熊情報のご提供、ありがとうございます。
そうなんですね。意外と近くにもいるんですね。
人が多い山なら逃げてしまっていないと思いますが、
人がいないところ、いない時間は要注意ですね
shigetoshiさん、
とうとう兵庫で熊ですか
宍粟辺りは山深いし、人に会うことも少ないですからね
バリルートメインのshigetoshiさんは、いつか出会う運命でしたね
私は、両神山(八丁尾根の入口、八丁峠付近)、谷川岳(西黒尾根)の何れも登山道でご対面。東北では近くをガサガサ歩く音や、気配のみ。兵庫では気配もなし、です。
このコースは、波佐利山〜赤谷山のみ2月の雪の時に歩きましたが、赤谷山への稜線に合流する辺りで、笹と雪が深かった思い出があります
ikuさん、こんばんは
2度も会ったことがありましたか😱
私は熊以外の動物にはいろいろ出合ってますが、
熊は糞を見たことが何度かある程度で、
気配すら感じたことがなく(日高や大雪、知床でさえ!)、
熊に遭うのは確率的には交通事故に遭うより難しい、と思っていました。
赤谷山の笹藪は雪が積もると笹の下のトレースが分からなくなって厄介になりそうですね😒
コメントありがとうございます。
情報が少ない山域、ルートですので、私のつたない記録が参考になれば幸いです。
知りたいことがありましたら、何なりとご質問ください。
早速いきましたか!しかもつるちゃんとご一緒でしたか。
レコはまだのようですが楽しみにしております。
戸倉峠〜三の丸の先週のレコはとても参考なりましたので、コメント書かせていただきました。
PS;台高山脈縦走の記録、以前に拝見してお気に入りに入れていました。高見山から池小屋山までは学生時代に行ったのでそれ以南にいつか行きたいと思っているのですが・・・
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