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Yamareco

記録ID: 2677912
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

百高山95座目 鋸岳 (釜無川コースピストン)

2020年10月24日(土) ~ 2020年10月25日(日)
 - 拍手
ちろる その他1人
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
13:14
距離
27.2km
登り
2,150m
下り
2,164m
歩くペース
とても速い
0.50.6
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
3:01
休憩
0:00
合計
3:01
距離 9.9km 登り 738m 下り 121m
2日目
山行
8:25
休憩
1:40
合計
10:05
距離 17.3km 登り 1,423m 下り 2,045m
6:44
6:49
96
8:25
8:43
17
9:00
9:08
14
9:22
10:04
20
10:24
10:26
16
10:42
10:46
56
11:42
11:43
18
12:30
12:49
160
天候 10月24日:晴れ(雲多め→強風)
10月25日:快晴(強風)
過去天気図(気象庁) 2020年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
釜無川ゲート手前付近/無料
連休でもない普通の週末なのに、GoToキャンペーンの影響か朝から中央道は大渋滞。(車窓から甲斐駒〜鋸岳の稜線)
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連休でもない普通の週末なのに、GoToキャンペーンの影響か朝から中央道は大渋滞。(車窓から甲斐駒〜鋸岳の稜線)
予定より4時間遅れで釜無川ゲート手前の林道に駐車した。
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予定より4時間遅れで釜無川ゲート手前の林道に駐車した。
駐車地点からしばらく歩いてゲートを通過し14:40スタート。
駐車地点からしばらく歩いてゲートを通過し14:40スタート。
ただでさえ日が落ちるのが遅くなっている時期なのに、厚い雲のせいで既に辺りは薄暗い。
ただでさえ日が落ちるのが遅くなっている時期なのに、厚い雲のせいで既に辺りは薄暗い。
3時間の林道歩き。まだ0.5km…約9km先の幕営地点に着く頃には暗くなっているだろう。
3時間の林道歩き。まだ0.5km…約9km先の幕営地点に着く頃には暗くなっているだろう。
しばらく歩くと道が分岐。
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しばらく歩くと道が分岐。
ここは直進せずに右側の山側を歩く。
ここは直進せずに右側の山側を歩く。
直進するとこのように橋から落ちてしまいます。
直進するとこのように橋から落ちてしまいます。
50分歩いてようやく3km通過。
50分歩いてようやく3km通過。
3km辺りには広い場所があります。もし途中で暗くなってしまったらこういう所で野営するのもありか…
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3km辺りには広い場所があります。もし途中で暗くなってしまったらこういう所で野営するのもありか…
進行方向に見えるのは目指す鋸岳。
進行方向に見えるのは目指す鋸岳。
林道の脇にはいくつか沢が流れています。
林道の脇にはいくつか沢が流れています。
5km通過。ただ黙々と歩きます。
5km通過。ただ黙々と歩きます。
林道には工事用の道路(分岐点)がいくつかあります、ここは右側の道を直進して上ります。
林道には工事用の道路(分岐点)がいくつかあります、ここは右側の道を直進して上ります。
さて6.5km辺りからいよいよ道が荒れてきます。アプローチに自転車を使う場合はここまで。
さて6.5km辺りからいよいよ道が荒れてきます。アプローチに自転車を使う場合はここまで。
6.5kmを過ぎるとすぐに路肩が崩落。路肩を崩さないように壁沿いを直進。これ以上路肩が崩れた場合は写真右側の梯子を上って擁壁の上を歩くこともできます。
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6.5kmを過ぎるとすぐに路肩が崩落。路肩を崩さないように壁沿いを直進。これ以上路肩が崩れた場合は写真右側の梯子を上って擁壁の上を歩くこともできます。
この壁が見えてきたら沢に降りて渡渉します。
この壁が見えてきたら沢に降りて渡渉します。
石伝いに2〜3歩で渡れました。
石伝いに2〜3歩で渡れました。
渡渉後、適当な場所から上って林道に復帰。
渡渉後、適当な場所から上って林道に復帰。
林道から渡渉してきた河原を振り返ります。
林道から渡渉してきた河原を振り返ります。
復帰した所が丁度7km地点。
復帰した所が丁度7km地点。
ここからまた少し道が荒れてきます。道が深くえぐられていたり…
ここからまた少し道が荒れてきます。道が深くえぐられていたり…
落石がゴロゴロ…
落石がゴロゴロ…
道が落石だらけになった辺りで次の崩壊地。一旦写真奥まで進んで、手前側に戻るように河原へ下ります。
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道が落石だらけになった辺りで次の崩壊地。一旦写真奥まで進んで、手前側に戻るように河原へ下ります。
道の下が抉られた場所を通過後、ここから河原に下ります。
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道の下が抉られた場所を通過後、ここから河原に下ります。
なぜ河原に下りるかというと、その先は道路が寸断されているからです。
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なぜ河原に下りるかというと、その先は道路が寸断されているからです。
河原に下りたら渡渉。ここも石伝いに2〜3歩で渡れました。
河原に下りたら渡渉。ここも石伝いに2〜3歩で渡れました。
先程の道路寸断箇所を河原から見上げます。そして帰りに気づいたのですが、この沢を渡ってすぐ斜面に取り付いて林道へ復帰した方がよかった。
先程の道路寸断箇所を河原から見上げます。そして帰りに気づいたのですが、この沢を渡ってすぐ斜面に取り付いて林道へ復帰した方がよかった。
しかしこの時は復帰地点を見逃してそのまま河原を遡上。
しかしこの時は復帰地点を見逃してそのまま河原を遡上。
林道がどんどん高くなってる!どこから上ればいいの?
林道がどんどん高くなってる!どこから上ればいいの?
とうとう堰堤まで来てしまった。仕方ないので強引に堰堤をよじ登る!写真左側の流木を使って1段目まで上り、右側にある梯子から林道に復帰しました。
とうとう堰堤まで来てしまった。仕方ないので強引に堰堤をよじ登る!写真左側の流木を使って1段目まで上り、右側にある梯子から林道に復帰しました。
梯子手前は水が流れているので落ちている石を足場にして渡りました。
梯子手前は水が流れているので落ちている石を足場にして渡りました。
そうこうしているうちに日没。暗闇の中いくつかの崩壊地を越えて幕営地に着いたのは18:00前。先客のテントの灯り(目印)が無ければ辿り着けなかったかも…
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そうこうしているうちに日没。暗闇の中いくつかの崩壊地を越えて幕営地に着いたのは18:00前。先客のテントの灯り(目印)が無ければ辿り着けなかったかも…
翌日は薄明るくなった5:30頃出発。それでもルートが分かりにくく、何度も道迷いを繰り返しながら進んだ。
翌日は薄明るくなった5:30頃出発。それでもルートが分かりにくく、何度も道迷いを繰り返しながら進んだ。
まさに道なき道をゆく。富士川の水源までは歩けそうな所を探して登山道跡と河原を交互に選んで登っていく。
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まさに道なき道をゆく。富士川の水源までは歩けそうな所を探して登山道跡と河原を交互に選んで登っていく。
ようやく水源の標識に到着。
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ようやく水源の標識に到着。
富士川の水源。冷たくておいしい水でした。
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富士川の水源。冷たくておいしい水でした。
水源を過ぎると、いよいよ山に取り付きます。
水源を過ぎると、いよいよ山に取り付きます。
所々にお助けロープがあり急登が続きます。
所々にお助けロープがあり急登が続きます。
途中2箇所ほど道迷い。ここは直進して下ってはいけなかった。方向を変えて登るのが正解。迷った先にも赤テープが付いていたりするのでマーキングは当てにならない。
途中2箇所ほど道迷い。ここは直進して下ってはいけなかった。方向を変えて登るのが正解。迷った先にも赤テープが付いていたりするのでマーキングは当てにならない。
横岳峠が近くなると雪(霜?)が付いていた。昨夜パラパラと雨が降っていたのが積もったようだ。
横岳峠が近くなると雪(霜?)が付いていた。昨夜パラパラと雨が降っていたのが積もったようだ。
ログハウスから1時間ほどで横岳峠に到着。
ログハウスから1時間ほどで横岳峠に到着。
すぐ近くに水場があるような書き方だけど、往復1時間は掛かるでしょ。
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すぐ近くに水場があるような書き方だけど、往復1時間は掛かるでしょ。
高速の渋滞で出遅れなければここでテント泊する予定でした。でも昨夜は寒気の南下による強風が吹き荒れていたので、下のログハウスで泊まって正解だったかも。
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高速の渋滞で出遅れなければここでテント泊する予定でした。でも昨夜は寒気の南下による強風が吹き荒れていたので、下のログハウスで泊まって正解だったかも。
横岳峠からちょっとだけ仙丈ヶ岳が見える。
横岳峠からちょっとだけ仙丈ヶ岳が見える。
こちらもすごい絶壁。
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こちらもすごい絶壁。
横岳峠を出発。ここからしばらく急登が続きます。
横岳峠を出発。ここからしばらく急登が続きます。
急登を登り切ると一旦平坦になって快適な尾根歩きになります。
急登を登り切ると一旦平坦になって快適な尾根歩きになります。
再び急登になってきた。ここから三角点までは激登り!
再び急登になってきた。ここから三角点までは激登り!
だんだん雪が出てきました。
だんだん雪が出てきました。
樹林の間から仙丈ヶ岳がちらちら
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樹林の間から仙丈ヶ岳がちらちら
木々も白くなっている。
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木々も白くなっている。
登ってきた道を振り返ると薄っすらと白くなっている。
登ってきた道を振り返ると薄っすらと白くなっている。
まだまだ急登は続きます。
まだまだ急登は続きます。
2,500mを過ぎて視界がひらけると仙丈ヶ岳と北岳が見えます。
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2,500mを過ぎて視界がひらけると仙丈ヶ岳と北岳が見えます。
仙丈ヶ岳ど〜ん!
3
仙丈ヶ岳ど〜ん!
北岳・間ノ岳ど〜ん!
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北岳・間ノ岳ど〜ん!
と同時に強風が吹き付けてきて激寒!
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と同時に強風が吹き付けてきて激寒!
寒風が吹き付けるので辺りは霧氷
寒風が吹き付けるので辺りは霧氷
霧氷の先には中央アルプス
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霧氷の先には中央アルプス
今年の夏に登った空木岳〜南駒ヶ岳〜越百山の稜線
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今年の夏に登った空木岳〜南駒ヶ岳〜越百山の稜線
こちらは空木岳〜宝剣岳方面
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こちらは空木岳〜宝剣岳方面
足元は霜柱ザクザク(落ちてきた霧氷が付いてレンズが曇ってしまった…)
足元は霜柱ザクザク(落ちてきた霧氷が付いてレンズが曇ってしまった…)
ここから三角点ピークまであと少し!最後の急坂を登り切った後はハイマツをかき分けながら三角点を探します。
ここから三角点ピークまであと少し!最後の急坂を登り切った後はハイマツをかき分けながら三角点を探します。
鋸岳の三角点発見!
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鋸岳の三角点発見!
三角点からの眺め
三角点からの眺め
北アルプスが見えるけど山頂部に雲がかかっていてあまり良く見えなかった。
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北アルプスが見えるけど山頂部に雲がかかっていてあまり良く見えなかった。
さて三角点ピークを下るといよいよ核心部。冷たい強風が吹き付けるなか雪の付いた岩場を慎重に歩きます。
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さて三角点ピークを下るといよいよ核心部。冷たい強風が吹き付けるなか雪の付いた岩場を慎重に歩きます。
雪がついているものの凍結はしていないので持参したチェーンスパイクは使いませんでした。
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雪がついているものの凍結はしていないので持参したチェーンスパイクは使いませんでした。
一通り登って三角点ピークを振り返る。
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一通り登って三角点ピークを振り返る。
その後は大きな岩を登って
その後は大きな岩を登って
角兵衛沢の頭へ。
角兵衛沢の頭へ。
角兵衛沢の頭付近からの鋸岳。超逆光のラスボス感。
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角兵衛沢の頭付近からの鋸岳。超逆光のラスボス感。
そして鋸岳への最後の登り。登山道の一部には氷柱やベルグラ(薄氷)が付いているので、足の置き場を選びながら登る。
そして鋸岳への最後の登り。登山道の一部には氷柱やベルグラ(薄氷)が付いているので、足の置き場を選びながら登る。
登るにつれて気温が上がり徐々に雪も溶けてきましたが、角兵衛沢のコル〜鋸岳の間が一番雪が付いていた。
登るにつれて気温が上がり徐々に雪も溶けてきましたが、角兵衛沢のコル〜鋸岳の間が一番雪が付いていた。
鋸岳に到着ー!
道標は倒れて立て掛けられていました。
道標は倒れて立て掛けられていました。
そして三角点。あれ?鋸岳にも三角点あるんだ。
そして三角点。あれ?鋸岳にも三角点あるんだ。
出迎えてくれたのは大絶景!諦めずに登ってきてよかった!
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出迎えてくれたのは大絶景!諦めずに登ってきてよかった!
まず目に飛び込んでくるのは甲斐駒ヶ岳への稜線!やっぱりいつかこのも稜線も繋げたいな〜
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まず目に飛び込んでくるのは甲斐駒ヶ岳への稜線!やっぱりいつかこのも稜線も繋げたいな〜
こちらは北岳・間ノ岳・塩見岳と仙丈ヶ岳
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こちらは北岳・間ノ岳・塩見岳と仙丈ヶ岳
北岳・間ノ岳アップ
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北岳・間ノ岳アップ
南アルプスの女王 仙丈ヶ岳
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南アルプスの女王 仙丈ヶ岳
パノラマ
中央アルプス
八ヶ岳方面
八ヶ岳アップ
こちらは金峰山方面。手前に茅ヶ岳。
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こちらは金峰山方面。手前に茅ヶ岳。
仙丈ヶ岳の山腹には戸台口〜北沢峠の林道。眼下に見えるのは戸台川。
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仙丈ヶ岳の山腹には戸台口〜北沢峠の林道。眼下に見えるのは戸台川。
30分以上絶景を楽しんで下山。ピストンなので来た道を引き返します。
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30分以上絶景を楽しんで下山。ピストンなので来た道を引き返します。
角兵衛沢までは念の為チェーンスパイクを履いて下る。
角兵衛沢までは念の為チェーンスパイクを履いて下る。
下りは結構高度感あります。
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下りは結構高度感あります。
角兵衛沢の頭からの鋸岳。絶壁に見えるけど登ってみるとそうでもない。
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角兵衛沢の頭からの鋸岳。絶壁に見えるけど登ってみるとそうでもない。
三角点ピークまで戻ります。
三角点ピークまで戻ります。
三角点ピーク付近から鋸岳を見納め。山頂部がジャンダルムみたい
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三角点ピーク付近から鋸岳を見納め。山頂部がジャンダルムみたい
鋸岳パノラマ
横岳峠に下ります。
横岳峠に下ります。
ログハウスに戻ってきました。
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ログハウスに戻ってきました。
ここでデポしたザックを回収して下山します。
ここでデポしたザックを回収して下山します。
さようならログハウス
さようならログハウス
林道から見えた八ヶ岳の赤岳〜阿弥陀岳
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林道から見えた八ヶ岳の赤岳〜阿弥陀岳
鋸岳を振り返る
鋸岳アップ
林道にはシカの足跡
林道にはシカの足跡
こんなに紅葉が綺麗だったこと昨日は気づかなかった。
こんなに紅葉が綺麗だったこと昨日は気づかなかった。
ようやくゲートに到着。
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ようやくゲートに到着。
下山後は小淵沢の道の駅で温泉と食事を済ませて帰宅。帰りも渋滞に巻き込まれ、家に着いたのは深夜0:00前でした。
下山後は小淵沢の道の駅で温泉と食事を済ませて帰宅。帰りも渋滞に巻き込まれ、家に着いたのは深夜0:00前でした。
余談。今回活躍したのがこの携帯浄水器。給水予定だった富士川源流手前で幕営する事になり、急遽釜無川の水を濾過して調理に使用しました。持っててよかった一品です。
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余談。今回活躍したのがこの携帯浄水器。給水予定だった富士川源流手前で幕営する事になり、急遽釜無川の水を濾過して調理に使用しました。持っててよかった一品です。

感想

今年の百高山の登り納めとして南アルプスの鋸岳に登ってきました。

丁度1週間前に積雪があり雪もまだ残っている状況、しかも1泊目の夜は上空に寒気が入って予想気温は氷点下のうえに風も強いという。約2,000mの横岳峠で幕営するつもりだったのでチェーンアイゼン等の凍結対策や防寒対策をしっかり取り、重くなった装備を詰め込んでレンタカーで出発!
しかし朝8:00時点で高速は大渋滞!迂回した下道も同じく大渋滞!ようやく釜無川ゲートに辿り着いた時には予定から4時間遅れの15:00近く。しかも空は分厚い雲が覆っていて既に薄暗くなっていた。予定の横岳峠まで絶対に辿り着けないので手前のログハウスでの幕営に予定変更したものの、それですら明るいうちには辿り着けない計算。
正直鋸岳は諦めて近くの茅ヶ岳で紅葉狩りハイキングでもしようかな〜という気分になっていたけど、絶対後で後悔するパターンだと思って釜無川ゲートをくぐった。

1日目の目的地ログハウスまでは約9.2kmの林道歩き。しかし普通に歩けるのは6.5km地点まで。その後の3km弱は道路が寸断されていたり路肩が崩落している箇所があるので、河原まで下りて渡渉したり林道に復帰したりの繰り返し。普段ならこの非日常にワクワクして楽しくなってくるところですが、時折吹き下ろしてくる冷たい強風が天候への不安を煽り立て、加えて徐々に暗くなる時間との戦いと不安もあって、精神面がガッツリ削られた道中でした。
そしてとうとう8.5km地点で真っ暗闇。谷あいなので平地のそれとは違って本当に真っ暗闇。何も見えません。通常の登山道ならまだしも道なき道を見つけなければならないのでヘッドランプの明かりを最大にしてもどちらへ進めばいいのかわかりにくい。と、行く手に灯りが見えて、それがログハウスで幕営している登山者のテントの灯だと認識した時の安堵感といったら言葉では言い表せないほどの感謝を感じました。あとはその灯りを目印に滑りやすいトラバースを慎重に進み、崩落した道を避け、ついでに途中の沢で水を調達して、17:50にようやく幕営地のログハウスに到着!
ログハウスのデッキが幕営地として有名なのですが、すでに先客2張のテントで満員だったのでログハウス裏手の平坦地にテントを設営。この頃になると時々突風が吹いてテントも飛ばされそうな状況。しっかりペグダウンしてテントに潜り込むと今度はパラパラと雨。稜線上では雪になっていることは間違いないので、その不安もあってその晩はあまり良く眠れなかった。

翌朝は3:30に起床。
テントの外に出ると満天の星!今までも山の上で満天の星空を見た事はあったけどそれ以上に星がよく見えた。昨日あれだけ不安だった暗闇の恩恵。
その後軽く朝食を摂り、昨日の遅れを取り戻すつもりで5:00前に出発。しかし真っ暗過ぎてどっちに進んでいいのかわからない。一旦戻ってテントを撤収し、薄明るくなるのを待って再度出発!しかしそれでも道がわからずうろうろ…ダウンロードしているYAMAPのGPSをみると、ログハウスから目の前の釜無川を右岸に渡渉し少し進んだ所で左岸に戻って登っていくみたいなので、河原へ下りてその通りに進んだ。しかし結果的にこれは間違い。下山時に気づいたのだが、ログハウス前で河原へ下りて渡渉する必要はなく、そのままログハウスから右方向(左岸)の道へ進めばよかっただけ。というか、ログハウスから富士川源流までは基本的には旧登山道跡を歩き、行き詰まったら河原に下りたりして好きなように進めばいいような気がしてきた。明確な道は無いので方向さえ合っていればなんとかなるというか、最終的には「間違ってもいいじゃん!自分で道を見つけるのも醍醐味だ!」という悟りを開きました。
そうして河原を登り詰めると富士川源流に到着。ここから先、尾根に取り付くとルートも安定します。時々不明瞭なところもありますが、基本的の尾根伝いに登っていけば大丈夫。(巻道に誘導する踏み跡や下り道があり、厄介なことにその先にも赤テープなどのマーキングもありますが、おかしいと思ったら一旦戻ってみれば正規ルートがわかります)なので下山時には一切道迷いらしき箇所が見当たらず普通に下山できました。 
そうこうしているうちに横岳峠に到着。横岳峠は確かに幕営適地。でも昨夜の強風を思うと結果的に標高の低いログハウスの所でテントを張ってよかったと思う。
さて、ここ横岳峠から三角点ピークまでは基本的に急登ですが、荷物が少なかったせいかとても登りやすい印象。下山時も足元が落ち葉でふかふか…霜がついていると少し滑りやすいですが、アップダウンがないので登れば登った分だけ、下れば下った分だけ標高が稼げるので気が楽です。そして森林限界を越えて岩場が出てくるとすぐにピークに到着。ここから三角点を探すのにちょっと苦労すると思いますが、ハイマツの踏み跡を辿るとひっそりとした場所に三角点がありました。
その後の三角点ピークから鋸岳までが核心部。三角点ピークを下った先からしばらく岩場が続きます。ハイマツ帯も無くなり冷たい強風も吹き付けるようになったのでこの辺りでハードシェルを着込んで出発。凍結はしていないものの薄っすらと雪が付いているので足を滑らさないようにそして風でバランスを崩さないように一歩ずつ確実に進むと角兵衛沢の頭からは鋸岳への最後の登り。このルートで一番雪が多かった場所。日陰になるのか所々ベルグラやつららがあったもののそこを踏まないようにして登ることが出来たので難なく鋸岳に登頂することができました。
そして鋸岳で待っていたのは大絶景!白く雪を纏った甲斐駒ヶ岳や仙丈ヶ岳・北岳が出迎えてくれました。高速の渋滞で一時は登頂を諦めかけていたけどやっぱり来てよかった!これで日本百高山95座登頂。あとは来年に持ち越しですがキリのいい所で終われてちょっと清々しい。
そして登頂後は登ってきた道を引き返しログハウスの高床下にデポしたザックを回収して下山。昨日は時間に追われて辺りを見回す余裕がなかったけど、釜無川付近はすっかり紅葉に彩られていて綺麗だった。そして15:30に登山口のゲートに到着。既に高速の渋滞も始まっていたので、開き直って近くの道の駅蔦木宿の温泉で汗を流し、少し移動して、いつもお世話になっている道の駅小淵沢の中華料理「龍淵」で食事をしてから帰りました。自宅に着いたのは深夜0:00前。ギリギリ日付が変わる前に帰ることができて本当によかった。それにしても最初から最後まで高速渋滞に悩まされた山行でした。


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コメント

鋸山頂で写真を撮っていただきました。
撮影ありがとうございました。

ずいぶんと丁寧に記録をつけられておられるのですね。
後から同じコースを歩く人にとっては、これは重宝するでしょう。
自分の方は本当にざっくりで、反省。

私は渋滞を回避するため、あちこちで水分補給と仮眠し、渋滞が消えるのを待って動きました。
調布インターあたりで0時を回りましたが、おかげで全く渋滞には会いませんでしたよ。
ともかく安全登山、お疲れ様でした。
2020/10/29 19:02
Re: 鋸山頂で写真を撮っていただきました。
horied67b さん、コメントありがとうございます。
記録についてそう言ってもらえると嬉しいですhappy01
特に釜無川コースは去年の台風でだいぶ林道が崩壊して道が変わってしまったので、少しでも状況が分かるように写真多めに撮影しました。(それでも近いうちに崩壊が進んで道の状況もすぐに変わってしまいそうですけど )

horied67b さんは渋滞の影響はなかったんですね
私達も途中で20分ほど仮眠したのですが、開き直って渋滞が解消するまで待てばよかったです!今度からはそうしますね。
それにしてもお互い無事に帰ることができてよかったです。お疲れさまでした。
2020/10/31 17:38
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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