野伏ヶ岳 〜山頂直下で撤退!!雪山修行〜
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- GPS
- --:--
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 1,028m
- 下り
- 1,021m
コースタイム
06:25 白山中居神社
06:40 大進橋 除雪終点
08:20 和田山牧場跡入口
08:55 尾根へ急斜面登始
09:25 ダイレクト尾根に取付き
11:05 野伏ヶ岳直下撤退地
11:40 ダイレクト尾根に取付き
12:55 和田山牧場入口
14:25 橋除雪終点
14:40 白山中居神社
【登り時間:04:40(小休憩含む)】
【下り時間:03:35(小休憩含む)】
【総行動時間:08:15】
岳友のGPSによると沿面距離14.3km累積標高差1181m
ダイレクト尾根への取り付き斜面で傾斜35度
天候 | 【岐阜県美濃の天気】 天 気:曇り 最高気温:13.7℃ 最低気温:9.6℃ 露点温度:-1.1℃ 湿 度:45% 風 向:北北西 風 速:5m/s 現地気圧:1008.6hPa 海面気圧:1010.7hPa 降 水 量:0.0mm 積 雪 深:0cm 日 の 出:6:11 日 の入り:17:56 【当日天候】 登りの林道途中から小雨 和田山牧場跡からダイレクト尾根取り付きに進むに連れて 小雨が大雨に そしてダイレクト尾根を登っている途中から霰になり そして雪、更に吹雪 そして下山の林道では好天し太陽の暖かな日差し おおよそ、天候気象の事象を経験できるという貴重な体験。 やはり雨に濡れた後の吹雪は格別に寒い。 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
東海北陸自動車道の白鳥ICから156号線に入り東前谷から314号の桧峠に向かい途中 ウイングヒルズスキー場を通り過ぎて在所地内から石徹白小学校方面に右折して 上在所の白山中居神社へ 【アプローチ】 登山口の道路で白山仲居神社まで凍結・積雪箇所 【駐車場】 ・白山中居神社横に駐車広場がありここに車を止めます。 ・石徹白川大進橋の右岸・左岸にも数台止めれます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【登山ポスト】 確認できず 【ト イ レ】 白山中居神社横の駐車広場にトイレあり 【登 山 道】 白山中居神社横の駐車場から石徹白川に架かる大進橋を渡りしばらく林道を進む。 途中から林道を離れ九十九折の林道から途中から林道を離れ、スギ林の中のルートをとって 和田牧場跡に向かう。ちょっとした尾根筋を登り和田牧場跡にあがると一面に広がる雪原に 東尾根とダイレクト尾根が牧場に向かって伸ばし、長い頂上の南面はカール状となって 三角錐の野伏ヶ岳に迫力がある。 雪が眩しいばかりに薙刀山から貫禄の野伏ヶ岳が迫りだしている。 進行方向にダイレクト尾根が見える。そのまま急登を直登してダイレクト尾根に上がる。 ここからきびい尾根の登りが始まる。潅木の中を尾根伝いに高度を上げる潅木の数も少なくなる。 二段の大きな傾斜を登り北東尾根との合流ししばらく歩くと野伏ヶ岳山頂です。 【雪質状況】 林道行軍時から雨で気温高目でしたが、スノーシュー・ワカンで踏み抜きなし ダイレクト尾根から北東尾根の取り付きまでスノーシュー・ワカンで行きましたが 雨から吹雪に変わりホワイトアウト状態になると数分前までの12名のトレースなどは消える ダイレクト尾根上部からの下山は、雪質が凍りついてスノーシューでは降り難そうでした。 やはり、アイゼンの方が安全であると思われます 【野伏ヶ岳について】 野伏ヶ岳(のぶせがたけ)は、白山の南側に位置し岐阜県郡上市白鳥町と 福井県大野市の境にある、標高1,674 mの山。両白山地の山で、日本三百名山及び ぎふ百山に選定されている。北側には、両白山地の山々が連なり南側には能郷白山 などの越美山地の山々が連なる。 両白山地の一ノ峰と銚子ヶ峰の間から、願教寺山(1,691 m)→ヨモ太郎山→日岸山→ 薙刀山(1,647 m)→野伏ヶ岳→小白山へと南に延びる細長い尾根上にある。 その尾根の南端は九頭竜川で遮られている。南側の小白山との間には 橋立峠(三ノ又谷と小白山谷との分水嶺)の鞍部がある。 野伏ヶ岳の東側には、石徹白川があり、その支流の推高谷と小白山谷の源流の山である。 豪雪地帯であり一般的な登山道がなく、春先の残雪期に登られる山である。岐阜県 郡上市上在所にある白山中居神社から、石徹白川の大進橋を西に渡ると、野伏ヶ岳 方面への林道がある。この林道終点の標高1,050 m付近までは、杉の植林地となっている。 林道終点の先は和田ノ小池や池塘がある以前は和田山牧場だった平坦な場所がある。 春先にこの雪面の上にテントを張って、周辺の山へ登るスキーヤーやハイカーがいる。 その上部の山腹には、ブナ林が多い。山頂付近は、クマザサに覆われている。 牧場跡から山頂から南南東に伸びる「ダイレクト尾根」と呼ばれる稜線を 利用するルートが一般的である山頂には、三等三角点が設置。 山頂からは、北に別山とその左奥に白山、東には大日ヶ岳と稜線越しに北アルプス と御嶽山、南に能郷白山や荒島岳、西には経ヶ岳と赤兎山などを望むことができる かつては野伏ヶ岳と小白山(おじろやま、標高1,609 m)との鞍部の橋立峠が、 岐阜県郡上市白鳥町と福井県大野市打波との往路に利用されていた。 【日帰り温泉】 石徹白峠山温泉:満天の湯 住所:岐阜県郡上市白鳥町石徹白峠山 (ウイングヒルズ白鳥リゾート敷地内) 電話: 0575-86-3487 料金:800円(JAFカード提示で10%off) 営業:10時〜21時(平日10時〜20時)・年中無休 http://winghills.net/bath/ 【その他情報】 ●郡上観光どっと混む|郡上市観光連盟公式サイト http://www.gujokankou.com/ ●白鳥観光協会 http://shirotori.gujo.to/ ●石徹白公式HP 『石徹白人』 http://www.itoshiro.net/ ●石徹白ニュース http://itoshironews.blog62.fc2.com/ ●石徹白の山河マップ http://www.itoshiro.net/nature/index.html |
写真
感想
06:30頃 白山中居神社を出発
夜が明け始めて空に雲はあるものの明るさのある中での登山開始
林道に入り輪カンジキやスノシューの雪登攀用具を装着し本格的雪山行へ
林道を5箇所ショートカットして最後の樹林帯に入る時に
とうとう我慢していた空から小降りの雨が落ちてくる
アウターを羽織って登山再開。和田山牧場跡入口に達して
眼前に目的の峰『雪の名峰 野伏ヶ岳』が姿を現します
馳せる思いと裏腹に天候は好転せず雨
決して状況は芳しくありませんが僕らは一路、野伏ヶ岳を目指します
和田山牧場の平原にテントがありました
きっとテント泊し同じ野伏ヶ岳を目指しているのでしょう
よく見ると遠く野伏ヶ岳の北東尾根を登る登山者の集団が確認できました
大黒山を右に巻きながら林道に入ると雨は強くなり
第一の難関ダイレクト尾根への取り付きです。
直登の出来る傾斜ではないので九十九折に高度を稼ぎます
気温の高く雪質も悪いので、悪戦苦闘する僕ら
なんとかダイレクト尾根に到着
かなり体力を消耗したと思いますがまだまだ元気な僕ら
天候は僕らに味方せず、雨は大雨。これはかなり手強い相手でした
そしてダイレクト尾根への登り開始。
ダイレクト尾根と格闘しながら高度を上げていくと今度は強風
そしてとうとう雨が霰に変り僕らの頬を打ち付け始めます
奪われる体温。消耗する体力
標高1390m付近のなだらかな斜面で小休憩
僕はメンバーの行動停止状態での体温低下を気にしていましたが
たくましくカップラーメンを食べる岳友や
元気に周辺でラッセルを楽しんでいる岳友に
『力強いな これなら行ける』と内心、ホッとしながら山頂目指して行軍開始
野伏ヶ岳屋天候は僕らに更なる試練を投げかけて来ます
遠くに響き渡る雷鳴と共に地吹雪のように襲い掛かってくる雪
行軍の足は鈍りますが
ここは我慢の雪山行が続きます
そしてダイレクト尾根の核心部へ
潅木が切れ始める標高1500mでの白い雪の急登
滑落に細心の注意を払いながら九十九折にトレースを刻む
ホワイトアウト寸前で
少し離れると先行者が見えなくなるほどの視界不良の中
隊列が間延びする事が危険な環境下で
体力の差は否めず
隊の列に開きがでます
遅れをとる後方者がルートをロストしてしまう危険性を感じ
本隊9名の先行を総括に託し
後方の要救助メンバーのサポートにCLとSL二人であたり、ゆっくり後を追う事に
潅木もないホワイトアウト状態の雪の白き急斜
少し離れるだけで先行隊の姿は見えず
地吹雪で先行の本隊のトレースもすぐに消えます
でも、総括が刺した赤ポールがしっかりルートを示してくれました
そして
遅れること10分ダイレクト尾根から主尾根に登り来ると
更に全身を強打する吹雪に6日前には無かった巨大クラック
その巨大クラックを前に野伏ヶ岳山頂まで100m程度とはいえ
どんな危険が潜んでいるか予測が立たず下山を宣告。
主尾根に取り付きはしたものの下山開始
地吹雪によって1分前までのトレースは凍り滑る状況に様変わり
登りとは違う九十九折のトレースを切って降りていきます
和田山牧場跡まで戻ると
空にかすかに青みが差して芦倉山や初河山が見えます
そしてあれだけ僕らを苦しめていた雪も止み始めました
風を避けて和田山牧場から少し下がった樹林帯の中まで戻ってやっと
昼食
心なしか温かさも戻ってきて元気に下山。
どんな状況下でも山を楽しむ事を忘れない岳友の心意気
下山の途中の樹林帯の中では尻制動大会
岳友が思い思いに尻制動で滑る斜面を満喫
その笑声に呼応してあれだけ厚かった雲が去り太陽が顔を覗かせます
いっぱいの太陽の日差しを浴びながら白山中居神社へ戻ってきました
山頂に立つ事が出来ませんでしたが
岳友の笑顔が笑い声が野伏ヶ岳山頂
360度大展望の絶景に勝るとも劣らないくらいの『絶景』だったと再認識
この悪天候の雪山修行
ありがとうございました
野伏ヶ岳さん
そして
素晴らしき岳友らに感謝です
コメント
この記録に関連する登山ルート
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Kennkenリーダー
大変おつかれさまでした!
厳しい環境下での山行でしたが、
学ぶこと多く、岳友との山行は楽しさいっぱいでしたね。
また来年行こうぜ!!
xyzJINさん
コンバンワ
先頭に後陣にと
遊撃手として
パティーを支えて頂きありがとうございました♪
本当に極寒の環境下でも岳友との山行は
楽しかったです。
みんなから笑顔を頂きました
また
来季に楽しみの大展望を☆
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