快晴の山上ヶ岳・不安な稲村ヶ岳(撤退)
- GPS
- 09:05
- 距離
- 17.1km
- 登り
- 1,626m
- 下り
- 1,615m
コースタイム
3:50 洞川温泉 母公堂到着(到着後、仮眠)
6:45 母公堂を出発
7:05 清浄大橋(大峰大橋)
7:25 一世茶屋(小さなトイレがあるだけ)
7:59 一本松茶屋
8:37 お助け水
9:00 洞辻茶屋
9:30 陀羅尼助茶屋
10:05 鐘掛岩
10:30 西の覗
10:50 山上ヶ岳頂上・お花畑
11:37 レンゲ辻
〜山上辻を目指すが道迷い〜
13:30 レンゲ辻
14:50 林道
15:10 清浄大橋
15:30 母公堂
15:50 出発
18:00 自宅到着
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・7台程度駐車可能。出発時は私含めて2台だったが、帰着時は満車に近い状態だった。 ・下山後料金を払うとお茶とお菓子、お参りの人に頂いたという団子をおすそ分け。ありがとうございました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
当初の目標は、母公堂から山上ヶ岳を経て稲村ヶ岳に登り、山上辻から下山というもの。ただし、稲村のトラバースは私では力量不足と思われるのでいつでも撤退のつもりで登山開始。 ※地図のルートはレンゲ辻〜山上辻の間は道に迷ったため推測です。実際とは異なると思います。 ●母公堂〜山上ヶ岳 ・山上ヶ岳までの道はトレースなくても分かりやすい。 ・お助け水付近以降、登山道はほぼ氷雪に覆われることが多くなる。 とはいえ雪の柔らかいところを選んで歩けばアイゼン、ストックなしでも可能。 がちがちに凍った氷の部分は踏まないように注意して進む。 ・洞辻茶屋付近は雪は完全に溶けてなくなっている。 ・陀羅尼助茶屋で気温3度。ただし快晴・無風のため体感温度はもっと高い。 その後、油こぶし付近の行場道は一部凍結した斜面を駆け上がるため迂回路の 新道を行くのが無難。私は12本アイゼンで行場道を行ったところ、立ち往生。 ●山上ヶ岳〜レンゲ辻〜山上辻 ・レンゲ辻までは梯子付近で一部凍結箇所あり。慎重に。 ・レンゲ辻から山上辻までの間はトラバースが続く。凍結箇所もあるので10本以上のアイゼンとピッケルは必要と感じた。(私はピッケルがなく途中で断念) ●レンゲ辻〜母公堂 ・レンゲ辻からの下山ルートは谷筋を降りるルートであり、浮石が非常に多いため悪路と感じた。 ・凍結箇所もところどころあり、凍結箇所を避けて置いた足元が浮石であったりするので神経の使う下りだった。 ・途中頭上からガラガラと音がしたため、見上げると手のひらサイズの尖った石が私の胸元数m横を飛んでいった。登山者が多い時期だと落石の危険は増すのではと思った。 |
写真
感想
●絶景を堪能
・母公堂の駐車場に到着したのはAM3:00頃。車のライトを消すと完全な暗闇と化した。ふと車を出て夜空を見上げると、満天の星空。無数の星が頭上を埋め尽くしていた。以前北アルプスや西表島で見た星空に匹敵するとも劣らない絶景だった。
・山上ヶ岳から南に広がる大峰の山々の姿に感動。まだ雪の残る稲村ヶ岳、大日山、その向こうの八経ヶ岳など、素晴らしい景色を堪能。特に稲村・大日の個性的な山容に魅了された。
・登山中、洞川茶屋でお一人後姿を見かけただけ。静かな山頂からの眺めを楽しんだ。
●滑落の不安と道迷い
・これまで6本の軽アイゼンしか持っていなかったが、前日に12本アイゼンを購入。ピッケルは未購入なので、危険なトラバースはいつでも撤退のつもり。12本アイゼンは思った以上にキックステップが利いて気持ちよかった。
・山上ヶ岳の油こぼし付近の行場道は、12本アイゼンとピッケルは必要と感じた。私は12本アイゼンのみ装着して、試しに行場道を行ったところ、途中で斜面で立ち往生。滑落の不安を感じながら上まで這い上がった。
・レンゲ辻から山上辻に向かうトラバースも12本アイゼンがあればピッケルなしでも十分渡り切れそうであったが、途中で表面が雪ではなく凍結状態の部分が現れた。滑落すると数十mは転がりそうで、斜面に張り付いている手足も震えてきたので、尾根に向かって直登することに。所々にある木の幹をつかみながら30分くらいかけて尾根筋に這い上がった。
・やせた尾根の上で地図とコンパスで自分の位置を確認しながら慎重に進むが、この時点で稲村ヶ岳はあきらめて、山上辻から下山するつもりになった。
・その後、山上辻に向かうはずと見当をつけて尾根筋を下ったものの、再びトラバースに出てしまった。何とか進んでトラバースを通過するとトレースを発見してほっと一息。が、しばらく進むと山を直登している。地図を確認すると山上辻までは標高が上がらないはず。さきほど尾根から降りたところは山上辻を越えて大日山へ向かうトラバースだったのか、再び地図とコンパスで確認するも自信がなくなってきた。大日・稲村に向かう時間も余裕もないので、来た道を戻ることに。
・一つめのトラバースはクリア。最初に立ち往生したトラバースまで来て、再度尾根に向けて直登すること数10分。尾根にあがって地図をにらむがもう山上辻が分からない。座り込んで周囲を見渡してみるものの他に登山者はおらず、道に迷ったかもという不安がどんどん膨らんできて、鼓動の音が大きくなる。北東の方向には見えている山上ヶ岳が頼もしく感られた。
・結局山上辻もあきらめてレンゲ辻から下山することにして、尾根を北に進むこと数10分ほど。100mほど下に見覚えのあるレンゲ辻の標識を発見。
・その後はレンゲ辻から谷筋を下ったものの浮石も多く、気をつかう下山だった。
●まとめ
・滑落の不安を感じながらうろうろした2時間は非常に学ぶことの多い時間だった。
ただ、思い返してみるともう少し地図を確認すれば山上辻を見つけられたと思うし、同日で稲村ヶ岳に登られた方々のレコも拝見していると、近いうちに再度登ってルートを確認したくなってきた。
・大峰の山々はいろんな意味で奥が深いと感じる。八経ヶ岳と稲村は近いうちに登りたい。テン泊もしながら数日大峰の懐に浸ってみよう。
tubataroさん、こんにちは!
今年行きたい山に挙げられていた大峰にさっそく行かれたんですね!
すごい行動力!
同じ日に山上に登られたkentaikiさんから
稲村のお誘い頂いたんですが、別の用事があって
ご一緒できませんでした…
山上ヶ岳からの眺めは素晴らしいですねー。
私はそこに行けませんので、みなさんの写真で楽しませて頂いてます!
雪の時期の山上~稲村はさすがに厳しそうですね。
ほかの方のレコ拝見していても、撤退される方が多いですよね…
私もそろそろ大峰に出没しようと思ってますので、
またお会いした時はよろしくです!
dolceさん
こんにちは。ありがとうございます。
稲村へのトラバースはなかなかスリリングでそう気安く受け入れてくれませんでした。
色々工夫してみたものの撤退ということで自分の力不足を感じると同時に、
この山の奥深さも少し感じ入ることができて、ますます大峰に魅かれています。
また近いうちにいこうと思います。
そのうち、お会いしましょう!
当日は暖かくて穏やかな天気でよかったですよね。
先行する方がいたとは・・
母公堂には数台駐車がありましたが、みんな稲村ピストンかなっと思ってました。山上〜稲村間はこの季節、ピッケルは必要ですね。私は雪山フル装備で行きましたが、自信がなかったのでやめときました
冬は大変きびしいルートが多い大峰ですが、夏場はいろんな花やブナの森が美しくてホントにいいところですね
kentaikiさん
ありがとうございます。
これからの季節、大峰が楽しみになってきました。桜も紅葉もよさそうですね。
今後ともよろしくです。
無事下山されてなによりです。
天気良くて良かったですね
それだけでもテンション上がりますよね。
この時期の、トラバースは、雪質も悪く
雪の量も少ないので、積雪が多いときよりも
難しいのかなと思いました。(かってな、憶測で
すみません)
あの女人結界なくしてほしいですね。
okirazuさん
こんにちは。ありがとうございます。
稲村には先日さくっとお二人が登られてたので
自分もと思っていましたが想像以上でした。
またリベンジします。
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