美保高原・寺谷山 〜尾根歩きと森の中の三角点探し〜
- GPS
- 05:11
- 距離
- 8.6km
- 登り
- 571m
- 下り
- 195m
コースタイム
天候 | 晴/曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
フリースジャケット
ニット帽子
靴
サブザック(19L)
昼食(棒ラーメン+刻み野菜+ソーセージ)
角形パン
バーナー
割り箸
行動食(飴)
非常食(シリアルバー)
飲料(お茶500mL+水500mL)
カメラ
iPhone(GPS)
iPad mini
バッテリー
ドローン(MavicMini)
携帯電話
腕時計
手拭い
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感想
今週も山陰はぐずついた天気なので,また県境を越えて「晴れの国」岡山県へやって来た。当初は和気アルプスのどこかの山を歩いてみようかと思いながらヤマレコみんなの足跡を探していたが,和気アルプスの少し北に長いまっすぐな尾根があって,遊歩道が付いているらしい情報があったので,そこを歩いてみることにした。ただ,せっかく歩くのなら「山」と名前の付いているところを歩いてみたいと思い,尾根線の先にある「寺谷山」の三角点を目指すことにした。けれども登山口とその山頂を往復すると,15kmぐらいあるのかな,私の体力とこの鈍った身体にはちょっときつい距離なので,片道は自転車で走ることにして,車に自転車を積み込み家を出た。
最初に美保高原のリゾート村(和気町美保高原スポーツ&リゾート)に行き,そこに駐車して自転車を下ろし,坂を下って尾根の先まで自転車を走らせた。10時を過ぎていて空も晴れているが,風は寒い。坂もかなりきついので,ブレーキを握り締めて山の斜面の道を下った。吉井川を大きく蛇行させている尾根の先端部分が「竜ヶ鼻」と呼ばれる場所だ。情報によると,その尾根を歩く遊歩道は尾根の先端の少し北側を始点としているらしい。けれども地図には南側に道があるように破線が引いてあるので,南側からトライしてみることにした。破線の始まっているところに「竜ヶ鼻」のバス停があった。自転車をガードレールの支柱にチェーンロックで繋いで歩き始めた。最初は道らしきものがあったが次第に不明瞭になり,どこを歩いてよいのかわからなくなったので,落ち葉の積もる斜面を斜めに登って行った。細い灌木は多いが薮はあまりない。鹿がいそうな山だ。
尾根に辿り着くとそこは道になっていた。そして,北側の斜面を下りて行く分岐がある。やはり尾根の北側から登るのが正式なルートのようだ。国土地理院さん,地図を書き換えてください。尾根を歩いて行くと所々に古い標識が落ちている。「ロマンチェ・乢田公園・りんご園へ 出発点より約〇〇メートルきました」と書いてあるが,肝心の○○の部分は全く読めない。多分赤い文字で書いてあったのが風化(漂白)されて読めなくなっているのだろう。落ち葉が積もっているが,常緑の照葉樹も多く,木立の隙間から向かいの山並みが見えるもののそれほど良い展望ではない。屋根付きの休憩所も2ヶ所あるが,周りの木々が邪魔をしてスッキリと展望が望める所はない。生えている木は植林ではなく自然の灌木のようなので,伐採して展望が良いところが増えれば素晴らしいハイキングコースになるのに残念だ。それでも時々天神山や吉井川を見ることができる。あの稜線歩いたなぁとか,いつも車で走っているのが川沿いのあの道だとか,知っているところを眺められると楽しい。
「しのび(しのべ?)坂」を過ぎると道が広くなる。車で入って来られそうな道だ。道の脇にある小さな池(沼?)は凍っていた。そしてその池の周りには霜柱が立っている。山陰では寒い日には雪が降っていることが多いのであまり霜柱を見ることはないのだが,この辺り雪は降らないが気温は下がるのだろう。池を過ぎてすぐに左側の林の中に分け入った。近くに三角点があるはずだ。林の中は道があるような無いような,少なくとも三角点にまっすぐ向かう道は無さそうなのでGPS(iPhone)で位置を確認しながら進んだ。そして,落ち葉の中に突き出ている三角点標石を見つけた。しっかりとエッジの立った比較的新しそうな標石だった。
元の道に戻って少し進むと右側に説明板が立っていた。「宇根池」について書かれている。どうもこの説明板の後ろ側に池があるようだ。せっかくなので畝をを乗り越えてみると,思いのほか大きな四角い池があった。そして,木製の櫓(やぐら)のような展望所が設置されていた。広々として気持ちが良い。時間も12時を過ぎていたのでここで昼食にすることにした。寒い日は少々かさばっても温かいものを食べたい。冷蔵庫にある野菜を刻んで持ってきたので,これを入れたラーメンをつくった。最近,パンとか行動食的な昼食が続いて温かいものが恋しかったので,しっかり温かいラーメンを食べられて満足。ガスはプロパン入りのギガパワープロイソというのを持ってきたので寒い中でもしっかり安定した炎を供給してくれた。
ラーメンを食べた後はドローン(MavicMini)を飛ばしてみた。高度を上げると「強風注意」警告が出るので,適当な高さで周囲を飛ばしてみた。進行方向の丘には高い鉄塔が立っている。少し右に旋回すると山の麓に段々畑が連なっている。歩いて来た方向を見ると,山並に見え隠れして吉井川が蛇行している。北方向にある隣の山の上には整地されて開けた場所が見える。周囲に近くに特に高い山は無く,この山と同じぐらいの高さの,さして特徴の無い山が取り囲んでいた。
ドローン映像(1分37秒)
歩いてきた道に戻ってまっすぐに進んでも良かったが,あまりにも真っすぐで面白味がなさそうに思えたので,池の南側を通る道を歩いてみることにした。国土地理院の地図に点線があるのできっと道があるのだろう。実際歩いてみると,草はそこそこ生えているものの車が通れるぐらいの幅で整地してあり明らかに道だとわかった。だが,そのうち,道の真ん中に小さな松がそこかしこに生えているようになり,やがて明らかに車の入れない道幅に,そして,ついにはどこが道なのかわからなくなった。GPSで方向を確認しながら彷徨っているうちに,灌木の薮が拓かれて道のように見える場所が見つかった。けれどもこれが必ずしも目的の方向に伸びているようでも無さそうなので,また方向を変える,なんてことを繰り返しているうちに,明らかに道とわかる開けた場所に出た。茂った樹が覆いかぶさったアーチの向こうには瓦屋根の建物が見える。そちらへ進むと,神社の裏手へ出た。地図にあった鳥井マークの場所へ来たようだ。ここも日陰には霜柱が立っており,そして手水鉢の水は底まで凍っていた。
神社を出てしばらく進むと,舗装道路へ出た。そこには「三保高原遊歩道入口」の色あせた標識が立っていた。一度は遊歩道として整備されていたのだろうが、歩く人もあまり多くなく、手入れが疎かになって荒れつつあるのだろうことが伺える。道を進むと右側にはりんごの果樹園、ただし、オフシーズンで葉を落とした樹が並ぶ。もう少し進むと道の脇に建物が並んでいる。この時期には施設は営業していないようだが,風車の横の城の形を模したトイレは使用可能だった。
道を更に進んで最後の目的地,寺谷山へ向かった。山と言っても風車の広場の丘とさほど標高は変わらない丘に,一旦下ってまた上り返するルートとなる。この山には遊歩道が付いているわけでもなく,地図に道の表示もないので,山の周囲を見回して取り付きを探す。山の手前にソーラパネルが並んでいるので,そこを右に迂回してみると,山に入れそうな場所があった。それほど草木は茂っておらず,ヤブコギしなくても歩けそうだ。この山は三角点がある位置よりも少し北に標高の高い場所があるようなのでまずはそこを目指してみた。山の中には廃道なのか堀切なのか道のように見える場所があるのでなるべく歩き易いそこを通るが,目的地へ行くためには外れて灌木の隙間を歩いて行かなければならない。スマホのGPSで位置を確認しながら山頂(最高点)らしき場所へ向かったが,特に山頂碑も無く「この辺りかなぁ」という場所で写真だけ撮って三角点方向へ進んだ。その後,道無き灌木の森をスマホ地図(GPS)を頼りに更に進んで三角点を見つけた。ここの標石はさっき尾根の途中で見つけた三角点より表面がざらざらしていて風化が進んでいるようだったが,地衣類がついたりはしておらず比較的きれいな石だった。周りを見回すと近くの木の幹の少し高い所に「寺谷山422.7M」の札を見つけることができた。雑木に囲まれていて展望は全くなく,この時期なので花もキノコも無い。素直に来た方向に引き返すことにした。作業道跡のような比較的歩きやすい所を辿って山に取り付いたソーラパネル群の縁の場所まで下りて来ることができた。あとは,舗装道路を歩いて車を停めている公園の駐車場まで行くだけだ。
車を停めている駐車場の少し手前で道の左側に鳥居を見つけた。地図には何の印も無いが,石段もしっかりしているし,廃神社ということでもなさそうだ。鳥居の碑には「建速神社」と書いてあるように読める。今日のハイキングが怪我も無く終えることができたことをお礼しようと思って鳥居をくぐり,奥へ進んだ。石段を上り,落ち葉の積もった真っすぐな道を少し進むと,その突き当りに粗末な祠があった。土台の石積みは新しいが,その上に載っている祠は今にも朽ちて崩れそうだ。そしてその祠を守るようにトタン屋根の囲いが設けられている。どういう経緯があってこのような形になっているのかは知る由もないが,おそらくこの山中にリゾート施設が建設される前から祀られていたものなのだろう。手を合わせてお礼をした。そして帰途についた。
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