八海山 阿寺山から
- GPS
- 08:30
- 距離
- 8.1km
- 登り
- 1,151m
- 下り
- 1,151m
コースタイム
-10:30五竜岳直下、撤退-10:55 1413mピーク-11:50 阿寺山山頂-14:35 駐車地点着
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
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アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
阿寺山から五竜岳にかけて新雪があり、少しラッセルでした。 |
ファイル |
詳しいルート
(更新時刻:2013/05/02 06:13) |
写真
感想
スタートからアイゼンを装着して歩く。ほとんどクラストしていないので、けっこう歩きづらい。林道終点付近の作業小屋を過ぎ、いよいよ阿寺山に向かう尾根に取付く。緩斜面のブナの森は歩ける程度に残雪があり、気持ちの良い散歩。その後標高700mから900m付近は狭い尾根道で、藪漕ぎを強いられた。暖かい尾根にはイワカガミが咲いている。その後は十分な雪。この後特にカモシカの足跡が目立つ、それも今朝のだ。
尾根の近くに雪面があれば多少急でも登っていく。そして、1000m付近で緩斜面が現れ、まずは小休止。左手に目指す八海山がよく見える。
標高1250m付近に50mX100m位の広いテラス状の部分があり、春山とは思えないほど新雪がまぶしい。そうか、一昨日下界でもミゾレかと思うほど冷たい雨が降っていたが、この辺は雪だったんだな。
ここは比較的景色が良い。右手には巻機山方面、左手には八海山。
正面は斜度40度くらいの所で既に表層雪崩が発生している。その右側の斜面を進む。木の下を歩くと樹氷が落ちた跡だらけ。そうか、昨日の好天で落ちたんだ。
急登を終えると、なだらかな斜面がけっこう続くが、2年前にも来ていたので慣れている。幸いなことに一昨日雪が降った割にはアイゼンでもそれ程ぬからない。(平均10cm位?)風が冷たいので、ブッシュのある窪地で一休み。
阿寺山山頂を右手に過ごし、五竜岳―入道岳へ向かう。それにしてもまぶしい。足元の雪面は結構凸凹なのだが、サングラスをしていても目測を誤るほどだ。その上結構ぬかる、場所によっては30cm以上だが、スノーシューは凹凸のため役に立ちそうにない。
見通しの良い尾根に出た。どうも一番高いところは雪庇らしく、近づけない。それでも右手、巻機山方面から下津川山、丹後山、兎岳を経て、正面には中ノ岳がどっしり構えている。その左手には越後駒ヶ岳、そして本日の目的地八海山入道岳。天気は曇りになり、風が強くなってきた。
このまま天候が悪化したら・・・?不安は募るが、もう少し進んでみよう。その上ラッセルが続く・・・。そして阿寺山と五竜岳の中間点の1413mピークに。阿寺山が随分遠くなった。そして入道岳方面を見ると、灰色の雪と白い雪が。たぶん白い部分が一昨日の雪だろう。
一段と風が強くなってきた。もう引き返そうかと思ったが、まだ時刻は早いのでもう少し進むことに。やがて痩せ尾根の難所が現れる。右手は既に雪崩が発生しかけているし、尾根は雑木の列、そして左は急斜面。しばらく考えていた。いくら酉年生まれとはいえ、雑木の列を渡るわけにはいかん・・・そうだ、左の急斜面の下に緩斜面がある。しかも10mくらい降りればいい。数百m程進んで緩斜面が無くなり、また尾根へ。ここは五竜岳直下の1480m付近。
風はますます強くなってきた。目の前のルートの右は崖、左は急斜面、正面のやせ尾根は・・・。問題が無ければ、あと1時間半もあれば入道岳に行けそうではあった。だが、ここまでラッセルで相当体力を使ってしまったし、天候がさらに悪化して冬山になるかもしれない、また正面の痩せ尾根も時間がかかる可能性もある、と思案し撤退することにした。
帰りもしばらく心細かったが、1413mピークまで来て安心。風が強いので木陰で腹拵えして・・・
往路パスした阿寺山山頂に向かう。途中ぼうっとしながら歩いているうちに雪庇に近づきすぎて、ぞっとすることもあった。また凹部は吹き溜まりでラッセルがひどい。そうこうして山頂に。相変わらず風は強いが、いい景色だ。一時巻機山方面が明るくなり、幻想的な景色になった。そして八海山まで半周以上が白銀の世界だ。
少し降りて、林の中で大休止に。天候は良くなってきた。・・・そうか、この時期の県境付近の山では午前11時前後は一時的に風が強く天気の不安定な時間帯なのかもしれない。とにかく、ビールで乾杯!
結局今日はスノーシューもピッケルも、全くのお荷物だった。
気温が上がってきて、自分の足跡も殆ど見えない。気が付くと本来の峰より一つ右側の峰に向かっていることに気付く。幸いなことに見晴らしが効き、地図で確認しながら、登りのルートに戻る。とにかく左側が急斜面の峰を一直線に下るだけだから、ルートファインディングは楽だ。でも登りに使った急斜面は滑落と雪崩が心配なので、藪漕ぎを選ぶ。痩せ尾根の雪のないところはあちらこちらにイワカガミが咲いていた。
やがてブナの森になる。まるで見守られているような安心感だ。
駐車した橋のたもとに着くと地元の人が二人話し込んでいる。挨拶すると一人は髭面でアイヌ人を思わせるような彫の深い顔で愛嬌のある人だった。この時期、ここから八海山に向かう人はほとんどいないそうで、少し聞かれた。新雪で進めず引き返してきたというと、やはり下界が雨のとき山の上は雪だ、また来てくれという。
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