久曾木から氷ノ山南西の1376mピークと大段周回
- GPS
- 07:19
- 距離
- 11.6km
- 登り
- 990m
- 下り
- 988m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪のない場所では、薄い踏み跡、獣道を拾う。1376mピーク周辺では篠竹藪をうまくかわすのがポイントとなろう。ところによりマーキングがあるがあてにならない。里の近くは急峻で要注意。上部は広漠として尾根型を見定めがたく、慎重なルートファインディングを要する。 |
その他周辺情報 | 営業中のもので最も近いのは、鹿伏のそうめん流し「みやなか」と思われる。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
非常食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
アイゼン
シュリンゲ
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感想
国土地理院地形図を見ると、氷ノ山の南西に大段と書かれた山上の平坦地がある。大いに気になっていたが、登山道が見当たらず、未踏であった。しかし最近、この山域に精通した岳人たちが、ふもとの久曽木集落を起点に登頂を果たしていることを知り、早春の好天を狙って登ってみることにした。
久曽木の最初の住宅手前の橋のたもとに車を止め、右に分かれる林道を歩き始める。林道が尾根を回り込む地点から山に取り付く。稜線上の薄い踏み跡を辿る。隣の支尾根と合流する辺りまでの胸突き八丁の急登をしのげば傾斜は次第に緩くなる。来た方角を振り返ると木の間越しに今なお雪をまとった東山(とうせん)の陽に輝く姿が見え隠れし、登高意欲はおのずと高まる。登るほど傾斜は緩くなり、歩程もはかどる。1106m独標を気づくこともなく過ぎ、林道を横切って杉の植林帯へと入ってゆくと、地表は一面に雪に覆われた世界に変わる。地形は尾根型を見極めがたい幅広の傾斜地に変わる。この辺りで2〜3回踏み抜くものの、この時期の雪は固くしまって、ツボ足で難なく登ってゆく。幾度となく作業道跡らしき道型をまたいで高いほうへと歩を進めるが、下りであったなら茫漠とした地形にナーヴァスになること請け合いである。
植林からミズナラ・ブナ・イタヤカエデを主体とする林に変わり、やがて左手が明るく開けて広々とした雪原が出現した。その解放感に誘われて雪原に飛び出すと、南に真っ白な世界が広がり、その背景には白く輝く東山の雄姿が何にさえぎられることもなく臨まれた。胸のすくような絶景である。雪山風景に思わず見とれて足は止まりがちとなる。周囲の風景を堪能しながら徐々に高度を上げてゆく。やがて右手に融雪で雪形の顕れた三ノ丸が丸い伸びやかな山容で迫ってくる。その左手奥には、氷ノ山の山頂が姿を見せる。未だ芽吹きの気配すらないブナの大木がまばらに立つ雪原をゆっくりと登りながらふと振り向けば、東山の左にすっととがった山容の三室山が、まばらになった雪をアクセントに存在を主張する。1376m峰の山頂は目前である。氷ノ山は俄然大きく見え、前方にはまだ白い扇ノ山が伸びやかな姿で臨まれる。左に目を移せば、これから向かう大段がその名の通り天上の舞台のごとく平らに広々とした空間を作っている。1376m峰は、三ノ丸から若桜スキー場へ伸びる一般路のすぐ隣にあるピークながら、密な篠竹藪によって隔たれていて無雪期にはアクセスできない。雪に覆われた今こそチャンスとばかりに、この一般路のある場所まで往復して、自身の登山ログの接続を果たした。さてこれから大段へと向かうことになるが、こちらの稜線は見たところ融雪がより進んでおり、篠竹藪を上手くかわせるのか、一抹の不安がよぎる。今日は天気が良く視界が利くので、雪の残っているところをうまく拾っていくことにする。実際、身の丈を越す篠竹が生える場所もあったが、多くは(不幸にして)鹿の食圧に負けで丈が低くなってしまっており、さしたる困難なく大段に達した。実際この辺りでは幾度も鹿が視界を横切ってゆく。その先、尾根型が不明瞭でルートを見極めがたいが、この地域では植林帯と自然林の境界がたいてい尾根上であることを知っていれば、行く手がどの方向かの見当がつくというものだ。1100メートルあたりまで降りてくると尾根は狭まり、代わって傾斜が増してくる。923m独標ではうっかりすると南南東に伸びる枝尾根に入り込みそうになるが、右手に伸びている尾根を降りなければいけない。傾斜はさらに増してゆき、700mあたりになると立ち木に頼っての急降下となる。降りきったところは次の小ピークとの鞍部で、左下に林道が見える。その林道目掛けで尾根よりはましな急傾斜地を降りてゆく。林道は高い法面で山側を削っており、容易には降りられない。最後は尻ゼート、というか湾曲滑り台というか、そんな芸当で尻から林道にランディング。あとは林道を駐車地目掛けて下るばかりだ。
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