能郷白山 砂利谷滑降&下降
- GPS
- 08:05
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,261m
- 下り
- 1,162m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | うすずみ温泉 |
写真
装備
個人装備 |
薄手フリース上着
ゴアテックスシェル(上下)
TSドライ半袖
ダウン長袖
ダウン短パン
ネオプレーン3mm厚靴下
毛糸手袋
3フィンガーミトンオーバー手袋
ジオライン薄手バラクラバ
ソフトブーツ
ザック
ビーコン
ショベルの先
ゾンデ
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
ガムテ
針金
スマホ
腕時計
タオル
ストック
ウィペット
アイスアックス
カメラ
ビンディング
スプリットボード
シール
クトー
アイゼン
ハイドレーション0.7l
地形図
7.8mm30mロープ
8環
ハーネス
カラビナ×2
ソウンスリング×2
スプリット用工具
ペットボトル500ccお茶×2
ツェルト
カントリーマアム
ミニドーナツ
ハムあんど卵の2個入りパン
ランチパックピーナッツクリーム
レーズンロール5個
塩分チャージ8個
他食料
|
---|
感想
●経緯
・月刊能郷白山創刊号。砂利谷目標だったが時間不足で前山北面ドロップして登り返して下山。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2900986.html
・月刊能郷白山2号。能郷谷林道側から能郷白山山頂まで辿り着いたが、ガスってて砂利谷は中止。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3009838.html
・月刊能郷白山最終号。砂利谷トライ3回目。
別山太平壁滑降を予定してたが、最高気温でもガリガリっぽいのでヤメてココにした。雪がどれだけついてるかわからなかったが現場で目視判断。4/7か4/8からR157岐阜側は根尾大河原まで開通してるので、そこから雪なければチャリでアプローチし、国道の尾根から登るなり、温見峠夏道から登るなりしようという作戦。ちょっとだけ上部を滑って どこかに登り返して、また夏道から帰るというオプションも想定していた。
●出発まで
土曜晩飯を家族で食べて、風呂はいってから出発。
ETC深夜割を効かせたほうが休日割より数百円安くなるので、直前のSAで前夜泊したいが、最近 養老SAで寝たら、アイドリングしっぱなしのトラックがうるさかったので、今回は伊吹PAで寝ようと入ったら、またもやアイドリングノンストップのトラックがうるさい。仕方がないので、大野神戸IC出てすぐのパレットどうたらゆう大野の道の駅で寝ようとしたら、そこにもアイドリングノンストップトラックが。どないしょうかな思たが、駐車場が広くて、そのトラックから離れたところにとめたら、そんなにうるさくなかった。が、若者のしゃべりがうるさかった。が、135ccの淡麗1缶ひっかけたらスグ寝れた。
朝、起きて、運転。根尾川堤防の道を北上。昨年秋、この道で鹿に当たってこられたことがあるので、恐々運転。鹿のおかげで安全運転できてるな。途中のファミマでレジ横珈琲を飲もうと思ったらマシンメンテ中。どのファミマでも夜間に毎日メンテしてはるんかな。空が明るくなり、川景色の写真を撮ったりした。
根尾能郷集落を過ぎ、4/7頃までは冬季通行止めでガッチり閉まっていたゲートを通過。ここから崖を切り通した道が暫く続く。カーブきついし、ガードレールも無くて、怖さマックス。根尾黒津あたりは出づくりの小屋がたくさんあるが人の気配は無い。空き家、譲ってもらえんかなぁ?そっからさらに奥へ。「熊出没注意」の看板があったり、林道沿いの沢横の道に新しい柵があったり、なんとなく人が入ってる感はある。根尾大河原には使われてるであろう車が止まっていて、どうも、山仕事の人が泊ってるみたいだが、空き家(空き小屋?)が多い感じ。外見は まだまだ住めそうやけどな。さて、どこまで車で入れるのかな。
根尾川沿いの国道気温表示が3℃。既にスタッドレスから夏タイヤに交換済みなので少しドキドキ。
根尾能郷にあったような冬季通行止めゲートが、大河原にもあることを想像していたが、、、実際には、、、それは、まぁ、置き物。「これ、ゲートなのかな」という感じ。しかも、横にズラしてあって、普通車1台 通れるくらいの幅は空いてる。アスファルト舗装の道が続き、雪は皆無。さて、アナタなら どないしますか?
●4/11(日)
・駐車地→チャリデポ地→温見峠
のんびり準備して、チャリを漕ぎだす。背中のブツが重い。そして、坂もキツい。折り畳みマウンテンバイク風チャリの変速ギアを一番軽くしてるが、それでも、めっさしんどい。このチャリ漕ぎが核心やった、と言える。よく漕いだな、俺。雪のあるところは歩いて押した。で、また漕ぐ、、、しんどくて、雪が無くても歩いて押してた区間もある。温見峠まで あともう少しというところで、道路全幅雪で覆われてるところが暫く続いてるように見えたので、そこにチャリをデポった。ちなみに、砂利谷出合には全く雪が無かった。とても滑って降りれるような感じではなく、大きな堰堤が二つほど見えていて、ここを国道までボードで降りる もしくはボードを担いだりして降りるという選択肢は無いな、と この時点では考えていた。だから、チャリで だいぶ上まで上がったのだ。砂利谷出合よりも温見峠に近い側の国道に当たるいくつかの谷も、滑って降りるのは全く無理っぽかったが、藪が少なめで、板を担げば降りれなくはないかもな、という箇所があったので、稜線からの様子次第では それらの谷を降りてもいいかなと考えた。
・温見峠→能郷白山山頂
夏道は登り始めは雪が無かった。担いだ板が木に引っかかることはほとんどなく、歩き易い道やった。途中、何回か夏道上に雪が現れた。2回目に道に雪が出たとき、斜度はキツく、雪が硬かったこともあり、めんどくさいなと思いつつアイゼンを付けた。が、この軽量アイゼン、俺のブーツにつけてもスグずれた。あかんわ。まぁでもキックステップでダマシダマシ登って、雪が切れたとこで また外した。
コロンブスピークというのは、名前に聞き覚えがあった。昔、無雪期に登った時にもコロンブスのネーミングについて同行者と話した記憶がある。道は全く憶えてなかったが。。。あ、そうそう、靴跡があった。数日以内に来た人が居たみたい。あとでヤマップで見たら、温見峠から登った人と話した人や、能郷谷林道ゲートから入って温見峠までをピストンしたりしてる(変態?)人が活動日誌をアップしてはったのを見つけたので、この人らの足跡やと思う。メジャーな山は違うなw
能郷谷林道ゲートから入って温見峠までをピストンのヤマップ
https://yamap.com/activities/10602387/
※15枚目の写真のキャプションに「バイクアプローチで温見峠から登った人と話した」旨の記載あり
コロンブスピークからは、2〜3回、シール登行をした。夏道に雪が無いが、横には雪が残るところで、夏道から外れて、数mシートラで藪漕ぎして、結局 夏道に復帰したりしたところもある。白山、別山、部子山、銀杏峰、などなどがよく見える。時々見える、稜線の東側の谷は、あんまり雪着きはよくなかった。笹を避けつつ滑っていく感じになりそう。最後の最後は、400mくらい、シール登行して能郷白山山頂着。360度の絶景が広がる。
登り始めから能郷白山山頂までの動画
・能郷白山山頂→砂利谷滑降&下降→R157
山頂には誰も居なかったが、少し離れた祠には1人か2人、人が居て、「おおーーい」と手を振ってみたがリアクションは無かった。
砂利谷を源頭から観察し、ドロップポイントを決めた。山頂直下にグライドクラックがあり、悩んだが、グライドクラックの隙間を利用してドロップすることにした。
ドロップポイントでスプリットボードのモードチェンジをしたり準備してると、登山者が二人、30mほど離れた山頂に出現した。手を振ると、一人は振り返してくれた。そのあと、勝手に写真をバシバシ撮られてた。一人が「あんなとこ滑れるんや」ってゆってたけど、それは違う。「滑られないかもしれないけど、突っ込む」が正しい。見えてる範囲は雪がつながってて、雪面は荒れたり、デブリがあったり縦溝があったりするとはいえ、まぁなんとかコケずに降りていけるだろうという判断。フォトグラファーの二人は気が済んだのか、俺が滑り始めるころにはいなくなってた。どうせなら滑ってるとこを撮って欲しかったし、最後の目撃者になるかもしれないので見えなくなるまで見て欲しかった気もした。が、これは俺のわがままやな。w
気が上がってるな、と思い、太極拳的な深呼吸をして、整えようとしたが、まぁ、少しはマシになったかな。グライドクラックの隙間からドロップ。ターン、、、できた。ターン、、、できた。。。。みたいなことを繰り返して高度を下げていく。雪面がボコボコなんで、スピード出すとバタつくし、ふっとびそうになる。落石が そこかしこにあり、大きめの石もあるので、まともにぶつからないように。クラックも散見されるので突っ込まないように。景色はよかった。でも景色を楽しむ余裕はあんまりない。
しばらく繰り返すと、沢割れの穴が出てきた。それに近づかないように。。。
沢がどんどん狭まってきて雪の幅も狭なってきて、先が見えないな、と思ったら、滝が出ていた。板をザックに装着し、右岸側から滝に沿って、水流のスグ横を降りようと試みたが、ちょっと滑りそうで、ロープはあれど、支点になりそうなものがない。そういえば、捨て縄いれてこなかった。ロープの端を切って支点にできるけど、そういえばナイフ、今日はズボンのポッケに入れてないな。ザックの中にあるかな。…んーーー、と考えて滝頭から2mほどあがって、右岸側をトラバってスグ隣に見えてる谷が割れてなさそうなので、そのあたりから雪面に降りることにした。雪から離れると、次、どうやって雪面に戻るかということも結構 大変になる場合がある。1回、トライ&エラーをして、リスク低めで雪面に降りられるルートを見つけ、なんとか降りられた。15分ほどかかったかな?
んで、またスノーボードを履いて滑る。斜度が少し緩くなり、ターンしやすなったと思いきや、沢割れも増えてきて、やっぱり気軽には降りられなかった。で、すぐに次の滝出現。こんなに頻繁に滝が出てると時間がかかるなぁ。。。またヘルメットカメラで撮影をば、、、と思ったらカメラが無い。落としてるやん。いつの間に??さっき滑り始めたときにはあったから、さっきの滝の下と この滝の間のどっかやわ。ってことで、谷中滞在時間を延ばすこと自体にリスクはあったが、リスクを冒すことにした。雪が無くなった時期にここまでカメラを探しに来たくないし、小さいから多分みつけにくいだろう。板を落ちないように置いて、登り返し、カメラを探す旅に出た。苦しい旅である。が、さっき滑り始めてスグの場所に それは落ちていた。みつかってよかった。で、歩いて降りて、板をザックにつけ、滝の下降開始。えーっと、この滝では、少し降りると巨木倒木が滝の左に寄っかかってる感じで、それに沿って降りようかと思ったが、ちょっと怖いのでロープを出して懸垂下降することにした。ハーネスを装着。このハーネスを現場で装着するのは初めて。巨木の裂け目みたいなところにロープをかけ、エイト環にロープを通し、降り始める。1段おりてスグに回収できるか確認。ロープ動かない。回収不可。しかたないので登り返して、ロープは外して、捨て縄するか迷ったが、クライムダウンすることにした。ロープを得意の襷掛けにして、クライムダウン開始。樹皮があまりめくれてなくて、フリクションがよかったので、ソフトブーツでもクライムダウンできた。
この後は、谷の斜度がさらに緩くなり、歩き易くなったが、沢割れは増えてる、というか、雪を無理くりつないで滑るのは無理っぽい感じになってきたので、もう板は担いだままでシートラでスノボソフトブーツ沢下降開始。渡渉?当たり前。そんなん普通。なるべく歩き易い雪が残ってるところ、沢の北面側をたどるようにしたが、やっぱり藪漕ぎ。板やらストックがひっかかって往生しましたで。一度は、三段ストックの先が無くなってて あれーって思ったら、空中の藪に引っかかってた。無理矢理ひっぱったらモノなくす、と学習。藪漕ぎ時はストックはしまったほうがいいが、開けた雪面では踏み抜きの可能性も高く、実際、5〜10回は踏み抜いたが、そのときはストックがあったほうがコケ難い。まぁそんなこんなで渡渉、藪漕ぎ、雪面踏み抜きトラバース下降を繰り返して降りてった。途中、左岸側が台地状で藪っぽくなく見えた箇所が3か所くらいあったが、藪を漕いで登ってみると、台地状に見えたところも藪だった。俺は これを蜃気楼藪と呼んでいる。心の中の期待感が実像を歪めてしまうのだ。こんな感じで沢中を無駄に登り降りしながら大体水線を辿り、最初の堰堤が見えたところで、またもや左岸斜面を少し登れば藪少なそうではの思いにとらわれ、右岸側にキレギレに残る雪に見切りをつけて堰堤の左岸側の端から上がると、なんとピンクテープがあった。少し鉈目もあり、藪の薄目のところを辿ると、スケールが垂直におかれた巨木があり、どうも定期的に観察されてるような樹木があった。その樹木にアプローチするためのピンクテープと思われる。それを辿ると簡単に国道に出た。道に出た瞬間に雄叫びをあげた。心の中が一気に澄み渡った感じがした。
・R157→チャリデポ地→ゴール
チャリは随分と温見峠よりにデポってしまったので後悔役立たず。で、ザックを置いて、ペットボトルのお茶を1本持って、国道をちまちま登る。ホトトギスの鳴き声が心に染み渡る。それにしても、ここらの樹木、でかいのが多い。すごい。歩くからこそ認識できる景色やモノってゆうのもあることを再認識した。
登りではあまり気づかなかった オフロードバイクらしきタイヤ痕を雪面に見つけた。今日、だれか上がってきたんかな?
右足左足を交互に前に出し続けてると、チャリのところにたどりついた。チャリでくだると寒くなり、上着のチャックを全部しめた。ザックデポ地では、最初、ストックを置き忘れてしまい、後でまた取りに戻った。
帰途の国道は時折見える満開の桜が綺麗やった。大河原のゲートの置き物は、道のド真ん中に置きなおされてたので、やはり、俺のあと、バイクの人が入ってきてたんやろう。帰りに 大河原→黒津の間で ふらふら走るバイクを1台ぬいたので、その人が温見峠付近まで入ってきてたのかも。
●関西⇔石徹白 旅程 後日追記
4/10
20:57 西チベ自宅発
22:39-22:45 伊吹PA
23:08 道の駅パレット大野 車中泊
4/11
4:30 道の駅パレット大野発
6:30頃 駐車地
山ボードお楽しみタイ厶
16;15頃 駐車地発
16:52-18:00 うすずみ温泉
20:17-20:33 豊中のガソリンスタンド
21:00 西チベ自宅着
●交通費
・高速代
宝塚→大野神戸 3810円(ETC休日割)
大野神戸→吹田 3390円(ETC休日割)
・ガソリン代 往復6100円
・合計 13300円
●総括
春雪で縦溝とデブリでぼこぼこでユルユルとしか降りれなかったし、2つの滝の巻き降りや、シートラ藪漕ぎでオナカいっぱい勘弁して、って感じやったが、そうだったとしても、三度目の正直で曲りなりにも滑降&下降できたということは自分にとっては大きな意味があった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する