春の穂高バリルートで岩遊び&雷に大キレットの滝雲/北穂東稜〜北穂〜穂高岳山荘



- GPS
- 52:22
- 距離
- 36.9km
- 登り
- 2,310m
- 下り
- 2,305m
コースタイム
到着時刻/高度: 14:07 / 1514m
合計時間: 52時間22分
合計距離: 36.91km
最高点の標高: 3057m
最低点の標高: 1511m
累積標高(上り): 2496m
累積標高(下り): 2483m
1日目
上高地バスターミナル 09:56
徳沢 ランチ 11:34-12:20
横尾 12:56
本谷橋 14:06-14:20
涸沢小屋 16:07
2日目
涸沢小屋 06:57
ゴジラの背 09:13
ゴジラの頭 10:27
北穂高岳小屋 11:21 雷雨のため停滞
3日目
北穂高小屋 04:05
北穂高岳北峰 04:07
北穂高岳南峰 04:41
最低のコル 05:39
涸沢岳山頂 06:46
穂高岳山荘 07:00-07:30
涸沢ヒュッテ 08:47
横尾 10:51-11:00
徳沢 ランチ 12:28-13:15
上高地バスターミナル 14:07
天候 | 1日目 午前![]() ![]() 2日目午前 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 3日目 ![]() ![]() |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
![]() ![]() 沢渡より ![]() |
コース状況/ 危険箇所等 |
上高地〜涸沢小屋 横尾までは夏道で観光ハイキング道です。 横尾谷の登山道に入り本谷橋まで夏道です。 この先は雪があり、雪道トラバースを数カ所通過します。 雪渓にでると、涸沢まで雪道です。 登りはアイゼン無しで行けましたが、ストックはあった方が良いです。 雪渓の雪は落ち着いて、シマッテますので雪崩の心配は少ないですが 行く前に小屋に確認してください。 涸沢〜北穂東稜〜北穂高小屋 このルートはバリエーションルートですので、登攀装備に ルートファインディングが必要です。未経験者は 登攀経験者のベテラン、登攀山岳カイドの同行が不可欠です。 東稜コルまで雪渓でトレースはかなり少ないです。雨などすぐに消える 状態です。また雪なので登りは急登です。 ゴジラの背からゴジラの頭まで、夏道と雪道のミツクスです。 ゴジラの頭から北穂高小屋、少し手前まで雪、ナイフリッジの急登が続きます。 時期的に雪質や量は日々変わりますので、ご注意ください。 北穂高岳〜穂高岳山荘 岩稜の縦走路です。私の経験だと西穂〜槍の縦走で、この区間はかなり 難易度が高い区間です。 北穂高岳の山頂直下より雪道のトラバースがあり、かなり危険です。 トレースありません。その先は直登をして稜線にでます。 まだ数カ所に残雪がありますので、夏道より難易度が高くなります。 穂高岳山荘周囲もまだ雪が残っていました。 穂高岳山荘〜涸沢 雪渓を下ります。上部は急斜面で、表面はザラメで下は凍結し固い。 アイゼンのききが悪く、やや滑ります。横向きでピッケルを使い慎重に下ります。 ザイテングラードは3割程度しか雪より露出していませんでした。 休憩に使用する程度です。 涸沢ヒュッテより先は傾斜がゆるくアイゼン無しでも下れましたが、 お好みで。 雪質は毎日変わり、時間や天候でも大きく変化しますので注意が必要です。 また、稜線付近は早朝、雪は氷っていました。 また、前日は雨が降った影響で、岩の表面が凍結していた箇所もあり 注意して歩きました。 |
写真
岩遊びがしたくなり、今回は
登攀ガイドの青木さんの同行です。
青木さん〜NHK見ましたよ〜
NHKのBSにっぽん百名山で穂高岳や常念岳で
出演されていました。30分番組で撮影は1週間だって。さすがNHK

私は1景%もこの岸壁を登る事はないと
思いますが・・・技術も体力も無いし。
これを真冬でも登る
クライマーが居るようです。
前を歩く青木さんも経験あり・・
しかも夕食はオヤジ2名だけ〜貸し切り。
なんか不思議な感じ :-D
他の宿泊者はご夫婦自炊されていました。
このご夫婦は北穂東稜をロープ無しで行き、
小屋の方に怒られたという、スゴイベテラン
のご夫婦さんでした。

昨日の停滞したコースを行く・・・
雪渓を10時前には下らないと危険なので、
早く出発です。
奥穂まで縦走して、吊尾根まで行き岳沢まで雪渓を降下して、上高地に帰る
ハードスケジュール
下りやすい雪質とブロック雪崩や落石を避けるために、早く下るのが必要。
しかもステップ無しで雪が凍結してる〜
ここを通過しました。
踏み後も消えてたので・・
青木さんがステップを切りましたが、雪が固く凍結してアイゼンが入りにくく、ピッケルを突き刺して決死の通過でした。
滑落すれば300メートル以上落ちます。久しぶりに恐怖を感じ、通過しながら自分を落ち着かせて、慎重にclearしました。

岩より怖い固い雪でした・・
通過後は少し足が震えてました〜 [[sweat]]
雪がある稜線は難易度が数倍に上がります。
八ヶ岳よりさらに厳しいく、やはり3000メートルの稜線は別物ですね。
奥穂から吊尾根、岳沢の下りはリスクが高いと判断、残念ですが・・・ここから涸沢に下り上高地行きます。
ここまで来て、夏と何倍も難易度が高いのは理解でき、これより先に進むのは私の登山技術が低いので、
万一、体力も落ちたら危険なので、あっさりと、降りる事に決めました。
もう満足。


ここまで歩いて楽しんだ。
ザイテングラードの岩場で休憩。
涸沢に下るのもかなり厳しいよ。
雪の表面はザラメで、中は氷っているので
スリップします。
しっかりアイゼンを効かせて
横向きで滑落しないように下ります。
2度滑り、ピッケルで止めました。
初めてピッケルの機能をフルに使った日でも
あります。アイゼンもピッケル技術もまだまだ素人だと反省。
でも瞬時で止められて練習した成果はあったな〜
感想
そろそろ岩フェチとしては登りたい中毒症状・・・
バリルートがやっぱり良いな〜
源治郎尾根、前穂北尾根か・・・北鎌は入山無理だし〜
もちろんソロは自殺行為なので、青木さんに相談。
結果的に考えてたコースより難易度が低い北穂東稜にしました。
プロの選択はやはり登る人の能力を見てますな〜
残雪だと難易度は数ランクアップするので、妥当なご判断でした。
その変わり、北穂から奥穂、ジャンまで縦走して吊尾根に戻り上高地に
下るなど贅沢三昧を提案したところ・・・
ルートに残雪が何カ所かあり、アイゼンの脱着や体力温存の休憩を
考えると、ジャンに行くのは時間が足りない。
時間を考えれば天狗沢を下る考えもあるが、ここはブロック雪崩と
雪に混じっている岩の落石、表層雪崩の確立が高く困難・・・などがあり
却下されてしまいました。
冷静に状況判断すれば当然の選択です。
岩歩きができると思うと、少しでも多くと・・岩バカは考えてしまう
悪いクセ・・・・
私はジャンに行くより、馬の背の下りを試したかったのです〜
登るのは経験済みだし問題ないけど、下りを確認してみたかったな〜
奥穂から西穂ルートもソロで試したいってね
さて、久しぶりの上高地 でしたが、
観光地は初夏で も沢山あり
観光客でにぎわっていました。
沢渡なんか新バスターミナルまで完成して・・・夏対策は万全の上高地。
しかし横尾大橋を渡れば別世界の登山道でした。
マンガや本でしか見た事がない屏風岩はスゴイ
600メートルの大岸壁
穂高には数回来てますが、涸沢は なので屏風岩も
初めて・・・氷った岸壁を登るクライマーがいるのは驚きです。
標高差は小さいけど、アイガー北壁のようなもんだな〜
涸沢はしかし遠い。上高地から15キロ歩いて穂高の入口・・・
穂高岳山荘まで1日で行くなら吊尾根がやや楽で楽しいかも知れません
ただ涸沢カールのスケールも穂高岳山荘から見るのとは別物でした。
巨大カールですね〜 やっぱりこの時期に来たいけど〜
テント泊でないと寝られない混雑だろ〜な。
今回は平日に入山なので、がらがら貸し切り状態で最高の時間を過ごす
ことができました。
北穂の東稜は雪渓を登るのは大変でしたが、ルートの難しさは
剱の八つ峰と比べれば、だいぶ低く感じました。
ロープ持参で、夏道ならソロでも行けるかも知れません・・・
あくまでも雪が無ければですが、
ただ鎖もマークも無いし、ミスれば天国なのでバリルートは甘くない。
このルートで難しいのは雪で岩が埋まっている箇所やトラバースと
北穂小屋に登る直登の雪ナイフかな〜
でも岩歩きはとっても楽しかったです。
北穂高小屋を目の前にして がパラパラ・・・
あれれ予定より、崩れるのが早いな〜
と、思ってると氷が降り出す・・・そして怪しい雲。
小屋で少し待機・・お昼にしました。
ちっと様子を見にでたらきた−慌てて小屋に待避。
笠ヶ岳方面に落ちる、槍方面、中岳あたり、常念・・・・
なんと雷が北アを縦走してますよ〜
結局、雨もふりの危険があるので、早期に停滞を決定。
この状況では、奥穂に行くのは自殺行為なので〜のんびり過ごす事に。
北穂高小屋は小さいけど、ちっとしたcafeな雰囲気もあり
宿泊客は2名だけなので、本当にのんびり過ごせた事と
槍や大キレットの絶景に滝雲まで見られて最高のひとときを過ごし
ました。
翌日は停滞して進めなかった行程を巻き返すために4時出発。
なにもツライ事なく起きられ、日の出前に出発して稜線で
日の出を迎えられるのは本当に
素晴らしい・・・感動です。
でも北穂の北峰から南峰に行く途中のトラバースは本当にしびれ
ました。
傾斜も強烈で、ステップはないし、アイゼンの効きが悪い〜
青木さんがステップを切り、ロープで確保して頂いてから
トラバースしましたが、アイゼンの先端とピッケルワークに
集中して、怖がらず慎重に切り抜けました。
通過後に足が震えたのは初めてかと思います。
この先、難しい箇所はありましたがスタートで核心部を過ぎると
いとも簡単に穂高岳山荘に到着。
北穂南方から涸沢岳は岩歩きを堪能しました。
奥穂を経由して吊尾根・・・岳沢に下るルートを考えて早く
スタートしていますが、雪質で危険だという青木さんの判断は
あったものの、これ以上のハードな縦走は持たないな〜
ここまで来て満足できた事で、涸沢に下り帰る事となりました。
涸沢雪渓を下るにも雪質は悪く表面はやや柔らかいけど
その下は凍結しているので、ここも下りはアイゼンが効きにくい。
2度スリップして、ピッケルで止めました。
滑落ではないけど、止められなければ完全に滑落でしたね〜
滑落停止訓練は今年もしていましたが、本当に使う場面が来るとは
思いませんでした。青木さんに止め方が上手と褒められましたが・・・
あせったよ〜 スリップしないように、カニさん歩きで
傾斜のゆるい場所まで下りホットしました。
この後はとにかく歩け歩けで上高地に帰っていきました。
まだまだ穂高の稜線はスゴイ状況で、次の岩遊びは完全に雪が
稜線から消えた時期に行くことに。
久しぶりに距離も歩き、ワイルドな登山をしたので150%の
燃焼できたと思います。
やっぱり岩と高度感はたまらんな〜
最後に大キレットを流れる滝雲の動画を入れました。
この景色はなかなか見られないし、北穂限定映像ですぞ〜
お暇なら見て下さいね。
すごいじっくり〜、しみじみ〜と読ませていただきました。
すごいな〜
山登りとは言ってもうちとは別世界だな〜
別世界過ぎてなんてコメントしたらいいのか思いつかない〜(^_^;)
でもこの時期にしか見られない槍穂の姿、存分に楽しませていただきました。
うちは一般登山道でも十分に怖い思いできちゃってるのでバリエーションを歩くことは一生ないと思いますが、
もしかするとこういう経験を積んでおくと少し危なげな一般道でも安全に歩けるのかな〜?
でもその前に普通の体力と脚力getしないとだな〜
carolさんは目的に向かって着実にレベルアップされていっていてすごいですね!
これからもハイレベルな登山の世界、覗かせて下さい
SOULdCATさん こんにちは。
面白く多少大げさなんですが
一般登山道じゃないし、まだ雪が残っているので厳しいですね
なので自分の能力では危険なのと、訓練も含めてカイドさんに同行してもらいました。
まだまだ体力も技術もハイレベルとは言えないですよ〜
ただ岩歩きしたくて行ってきました。
岩場好きのcarolさんらしいですね!
ゴジラの背、この時期に行っちゃいましたね
北穂の滝雲、数年前にやはりほぼ貸切で堪能したことあります。
素晴らしいですよね〜
Pengin22さん コメありがとうございます。
ゴジラの背は夏ならソロでも通過できそうですが
この時期なので・・・
北穂はこぢんまりして、貸切状態だと
なかなか良かったです。
あのレベルの滝雲を上から見るのはなかない
出会えないですね〜
carolさん おはようございます(亀カメですいません)
高度感・迫力満点の山行、素晴しいですね
ガイドさんの冷静な判断と、安全第一の登攀は
技術があって出来るものでしょうね
私にはとてもまねできません。
よって上高地以外の情報は
参考にはなりません
次回も楽しみにしてます
岩バカですから好きなんですね〜
ちっと過激でお役に立てず・・・失礼おば。
上高地は爽やかですよ〜 槍までいかがですか
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