暑さからさっさと逃げ出そう! 残雪の白山へ
- GPS
- 09:00
- 距離
- 13.3km
- 登り
- 1,499m
- 下り
- 1,495m
コースタイム
天候 | 登山口からガスと霧雨。 弥陀ヶ原辺りから先は快晴でした。 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
鎖のゲート手前の駐車スペースに停めて徒歩で登山口まで(10分以内) |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは別当出合の休憩小屋の中にあります。(用紙もあります) 雪はまだ結構残っています。 登りは観光新道を歩きました。 時間が早い分雪がしまっていて歩きやすかったのですが、トラバースの場面では滑落に注意が必要です。 下りの砂防新道。 昼の時間帯で雪は緩んでいます。 登ってくる人も多くトレースが残って迷う心配はありません。 ただ登りでこの緩んだ雪を歩くのはかなり体力を消費しそうです。 下りだと雪の斜面を走り下りるのは快感です♪ |
写真
装備
個人装備 |
ザック 1
下着着替え 1
靴下予備 1
防寒インナー 1
ウインドヤッケ 1
レインウェア上下 1
救急薬品 1
ナイフ 1
折りたたみ傘 1
非常食 1
弁当 1
携帯電話 1
帽子 1
トレッキングポール 1
ガスカートリッジ 1
コンロ 1
軍手 1
コッヘル 1
マグカップ 1
タオル 1
ティッシュ 3
財布 1 カード・保険証含
シューズ 1 靴紐予備含
自家用車 1
水 3ℓ
カメラ 1
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感想
随分早い梅雨入りだと驚いたのは5月のこと、最初の数日を除けば雨の降る日はなく、初夏を飛び越えて炎天下の真夏日が続きます。
暑さともお付き合いできなければ山なんて登っていられないと強がりながら歩いた先週の伊吹山。
北尾根から見た白山は別世界のように雪を残して白黒のまだら模様でした。
その遠景を見たときに私の頭に翌週雪渓を歩いている自分の姿が刻み込まれてしまいました。
てなわけで、問答無用の白山計画の始まりです。
休日と言っても実質半日しか時間のないことなどまるっきり無視して、目的は「雪のあるところを歩く」です。
雪渓の上を吹きわたる風に当たりながら異次元の涼しさを体感してこよう!
一言で言えば、「避暑」に行こうってことですが・・・
思えば別当出合まで自家用車で上がるのも初めてならば雪の残るあの山域も初めてで、過去の経験どおりにことが進むものか分かりません。
とりあえず夏に歩いた時のタイムスケジュールなど参考にしたつもりで歩いてみました。
午前0時に自宅を出発、いつもなら湖西道路経由で敦賀で北陸道に上がるのんびりルートですが、今回は時間最優先で名神を飛ばします。
雨のぱらつく高速から下道へ、市ノ瀬から初めて別当出合に向かい、鎖を張ったゲートの手前で駐車したのが4時。
数台の車が先に来ていましたが、バスの動くシーズンに比べると人の数も少ないようです。
霧雨のような細かい雨が降っていますが合羽を着込むまでもありません。
ズボンの裾が濡れるからとスパッツをつけようかと考えましたが、今日は足元が濡れて冷たい感触も楽しいだろうとそのまま歩くことに。
伊吹で見えた山の様子からはもちろん冬山ではなく、雪渓と言っても大げさなものではないだろうとたかをくくっていたんです。
装備も通常の夏山ハイキングと同様、アイゼンも持たずに来ています。
さあ、無事に歩ききれるのか・・・?
まだ暗い登山口でヘッデンの灯りを頼りに歩き始めます。
ほとんどのハイカーは砂防新道へとつり橋を渡ってスタートしますが、私は観光新道の急登を選びます。
天邪鬼ですが、自分の感覚では言われるように砂防新道が楽な道だとはあまり思えなくて、先に高度を稼げる観光新道を毎回歩くんです。
花の種類も観光新道の方が多いように感じています。
急登の道のそこここに、ヘッデンの灯りに照らされて花たちが浮かびます。
その度にカメラを向けてしまいますが、いくらなんでも今日は時間を無視するわけにはいかず、立ち止まる回数を抑えながら進みます。
ガスが晴れてきて別山が姿を見せました。
雪の残り方が案外多くてテンションが上がります!
登山道も稜線に上がり、間近に雪渓を見ながら歩くようになりました。
見る間に雪が斜面を覆うようになってところどころ道が雪の下に潜って雪渓を登ったり横切る箇所も多くなります。
6月なのに早朝の雪は固く、滑落したらケガじゃ済まないと思いながらアイゼンなしでトラバースするのはかなり緊張しました(汗)
つま先をけり込みながらステップを付けて進む感覚、これが味わえるなんてうれしいことです!
雪の下では沢の水音が大きく聞こえ、見た目どおりの凍て付いた山ではないことが感じられます。
その証拠に何度か踏み抜いたときには腰あたりまで落ち込んで格好の悪い転倒をしてしまいました。(ソロでよかった・・・)
朝日が差して霧雨模様の山に虹がかかり、視界はどんどんよくなってきました。
見上げると青空が広がっていて山頂の眺望が期待できそうです!
風はほとんどなくてさっきまであたりを覆っていたガスは同じところにとどまっています。
その高さを越えて待っていたのは青い青い空でした。
眼下に広がる雲海の白と青空のコントラストが素晴らしく、スタート時には予想もしていなかった好天に表情も緩みます。
この道で前を通るはずの殿ヶ池避難小屋が見当たりません。
どうやら少し道を逸れて斜面を歩いていたようです。
稜線はすぐ隣に見えているので道に戻るのに苦労はしませんが、緩み始めた雪が滑るのには体力を奪われます。
ペースを落として息を整えながら進みます。
・・・最初の急登でペースが速すぎたようです(苦笑)
気分だけで歩いていたらダメですね。
黒ボコ岩から弥陀ヶ原を横切る際の白い平原の風景にまた元気をもらいます。
木道があったところには竹ざおが立ち、道を表示してくれていました。
砂防新道から歩いてきた3人の外国人が私を追い抜いていきました。
話していたのはドイツ語だったかロシア語だったか・・・
室堂センターを過ぎてそのまま御前峰に向かいます。
この登りは雪がなく、滑らない岩を踏んで歩けることに感謝しながら上りきりました。
途中から予想していた通り、山頂からの眺めは素晴らしいものでした。
北、中央、南アルプスの山々が連なり、御岳や恵那山も姿を見せてくれました。
先に着いていた3人の外国人(ロシア人でした)と話しながらしばらく景色を楽しんでいました。
(中の一人は槍ヶ岳を知っていたり、よく登っている方でした。)
見下ろすと白い山に池が青く点在し、静かな風景を作っています。
見たところ雪で真っ白な池巡りコースは、ルーファイに時間がかかる可能性もありそうだと今回はパスすることにしました。
その分戻り道をゆっくり歩けるつもりで下り始めます。
黒ボコ岩で食事を済ませ、砂防新道に入ります。
すれ違う人に聞くと、雪がかなり多いので慎重に歩く必要があるとのことでした。
見ると登ってくる人たちの多くはアイゼンをつけています。
朝のトラバース時のような雪だと下りで危険もありそうですが、日が高くなって緩んだ雪だと滑落の心配は小さそうです。
確かに砂防新道の雪は多くてスキー場のゲレンデのようです。
雪の固さも申し分なく、こんな雪の中ではガマンできなくなって下り傾斜を走り出してしまいました。
次々登ってくるハイカーと走りながらすれ違って下っていきます。
1ヶ所登山道に戻るポイントを探してウロウロしましたが、かなり時間を節約して甚之助小屋に下りてきました。
さすがにここは絶好の休憩ポイントで大勢が小休止しています。
中のお一人からこの下の道沿いの花の情報をいただいて、それをまた楽しみに下ることにします。
少しずつ雪の量は減ってきました。
地面が覗くところには花がまた顔を出しています。
教えてもらったのはイチリンソウ、サンカヨウ、エンレイソウの3種でした。
雪が途切れたあとの道沿いにこの花たちが切れ目なく続き、見事なフィナーレを演出しているようです!
朝からその位置を変えていないガスにまた包まれながら、つり橋を渡って別当出合に下りてきました。
白山まで遠征しながらたった半日の強行軍でしたが、珍しくやりたかったことは全部でき、予想外の風景まで見ることができました。
体力、時間の双方でコストパフォーマンスの非常に高い山行になりました!
一ノ峰から三ノ峰、別山、御前峰、北部縦走路から白川郷への南北縦断・・・
やりたいなあ!
やっぱり、白山いいですね
イワカガミやバイカオウレンがちょっと懐かしい感すらあります
グッドタイミングの山頂での晴れ
monsieurさん持ってるね〜〜
senrakuyaさん、こんにちは
白山も自分にとって落ち着ける山になってきました。
比良や伊吹とは少し違いますが(距離も)、歩いていてホッとしますね。
いつの間にか5回目になっていましたが、秋にはまた歩きたいです。
今回の天気はタイミングよく晴れたと言うよりも、動かないガスを抜けるとその上に雲がなかったのが正解でした
こんちわ
白山まで行っちゃいましたか
槍ヶ岳への急登攀でメシしてるときに白山にいてたのですなぁ・・ふふふ・・見えたかも
山レコっていいですね。わたしのレコ友は上高地でまったりしてるし・・
見えないですが、そこらここらにレコ友がいるんですね
よりよき山行を
でわでわ
吸い寄せられてしまいました
でもあの山はテントを担いで歩きたい山です。
次は縦走を!
コメントありがとうございます。山頂からの展望は抜群ですね。ちょっと遅かったので槍穂方面は少し雲に隠れてました。それでも最高の景色を堪能しました。
雪の多さもびっくりでした。
観光新道の下りはガスってしまって、雪の上ではmonsieurさんの足跡がたよりでした。
次は雨飾山か焼岳を狙っています。
こちらこそよろしくお願いいます。
梅雨の中を競うように咲く ×
別山のまだら模様が綺麗
弥陀ヶ原の雪原がきらきら光っているのを想像してしまい
わくわくウルウル
白山へとっても行きたい
何とかしたくなります
夜を静かに過ごす筈が気持ちが高揚し踊ります
観光新道から下りた人は多かったのではないでしょうか?
せっかくの稜線歩きがガスってしまったのは残念でしたね。
私のトレースを辿るなんて危ないことしちゃいけませんよ
視線の向くままトレースもジグザグになってたでしょう
次の計画もしっかりされているのはすごいですね
(普通はそうですね・・・ )
どこかで会えたらよろしくです
白山の花を見てると距離も勾配も無視できますよ
ぜひ歩いてくださいな
雪は消えだすと早いかとも思いますが、雪も花も山も目の当たりに、自分自身で向かい合ってみてください!
この山は静かだけどいろいろなことを話しかけてくれそうです。
耳を澄ませて歩いてみるのもありかな・・・
こんばんは
白山は、歩行距離以上にスケールの大きさを感じます。
花の魅力もすごいですよね。
ぼちぼち、遠征も考えなくては、暑さにまいってしまいそうと思った頃に、この雨ですから・・・
本日の仕事帰りは、少し肌寒く感じました。
ときどきでかい風景が欲しくなります。
何をするわけでもなく歩くだけなんですが、たとえガスで何も見えなくてもそこを歩いていることで満足している自分がいます。
白山は登山ルートの多彩さや季節ごとの彩の見事さで圧倒されます。
いい山ですね
避暑、大成功ですね〜!!
残雪期の白山、お写真拝見しましたが景色最高〜
花の種類も沢山、さすが花の山ですね。
>> 一ノ峰から三ノ峰、別山、御前峰、北部縦走路から
白川郷への南北縦断
この縦走ルート、いつか歩いてみたいです〜
slowlifeさんもご興味が?
とにかくいろんな角度から歩いてみたい山ですよ
別山にしても今回の写真と三ノ峰からの見え方はやっぱり違いますし、そうやって見える角度を変えていきながら歩く楽しみがあります
ネックは の扱いだけなんですが、単独だと縦走はどうもやりにくくてこまったものです
何はともあれ、秋の紅葉シーズンにはまた歩きた〜い
私も白山へ行ってきました!
山登りを始めてから3年、山行回数もようやく50回
を超えて、今までの山の集大成としての白山登山、
本当に素晴らしかったです!
花の種類、数、雪渓の規模…全てに圧倒されました。
monsieurさんがすでに5回も足を運ばれるのも無理は
ありません。私も白山がライフワークとなりそうです。
またいつかご一緒しましょう(^_^)v
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