(鹿児島、宮崎)冬の霧島山群縦走(1982)
- GPS
- 52:20
- 距離
- 31.9km
- 登り
- 1,783m
- 下り
- 2,723m
コースタイム
12/29 8:30 えびの高原登山口−10:10-30韓国岳−11:40獅子戸岳−12:10-40新燃岳−14:00-20高千穂河原−15:10御鉢−16:00高千穂峰(泊)
12/30 9:30 高千穂峰−10:10二つ石−12:20-40霧島神社−13:40小池−15:50-16:10御池−16:40御池バス停―17:30狭野バス停
天候 | 12/28 晴れ 12/29 曇り時々晴れ 12/30 霧のち晴れ |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
【帰り】狭野バス停ー(バス)−JR高原駅ー(JR)−都城ー(JR)−西鹿児島―(夜行急行)ー福岡 |
コース状況/ 危険箇所等 |
(この1982年当時)新燃岳付近を含め、縦走路は特に問題なく歩けた。 高千穂峰山頂小屋は、この当時は有人だったが、泊った日はたまたま管理人が下山していて無人だった。 |
写真
感想
【山行NO 33】
※ 年末年始の休みに入ったので、少し遠出し、南九州の霧島連山へと
2泊3日で山歩きをする計画を立てた。
冬ではあるが、南九州なので、雪があるのか、ないのか? どうかな?
12月28日(火)
・まだ真っ暗い、明け方の4時に自宅発。
5:05の鹿児島本線始発の鈍行で、まずは熊本へ向かう。
熊本から人吉へ向かう急行へ乗り換え、さらに肥薩線で霧島へ。
今日は天気は良いが、球磨川流域は朝霧がすごかった。
11:45-12:00 JR小林駅
・半日かかりでようやく霧島連山の麓に到着。
中腹のえびの高原へと向かうバスに乗るが、さすがにこんな時期に登山する人もいないようで、
バスの中、登山の格好をしているのは自分独りだった。
13:00-10 えびの高原
・今日は、えびの高原の国民宿舎を予約しているので、
まずは宿に荷物を預け、周辺の散策へと出かけた。
・白鳥池への遊歩道を歩く。天気は良いが、さすがに冬場なので観光客もおらず、
静かな遊歩道だった。赤松林が多い。
14:00-10 白鳥山
・展望が良いかと期待していたが、TV用のアンテナが林立しているだけで、展望はあまりなかった。
・帰りは、北側の六観音池付近を回ってみた。この付近は常緑樹が多く、
冬とは思えないほど、緑が濃い。小鳥の声もパラパラと聞こえた。
15:30 えびの高原(国民宿舎)
・普段は、無人小屋などに停まっているので、こういう立派な宿に泊まると、
妙に違和感があって落ち着かない。温泉に浸かって、あとはTVを見て過ごした。
12月29日(水)
・今日はいよいよ山歩き本番の、高千穂峰までの縦走の予定。
予定では6時前には起きて7時ころには出発する予定だったが、
布団の温かさで、つい寝坊して遅い出発となった。
8:30 えびの高原発
・まずは第一目標の韓国岳へと向かう。今日も登山者の姿は見えない中、
独り静かに山道を行く。灌木帯の足元にはうっすらと雪があった。
10:10-30 韓国岳山頂(標高=1700m、気温=プラス1℃)
・山頂部には巨大な火口があって、火口壁は絶壁となっており、目がくらみそうに深い。
今日は出発時にはまずまず晴れていたが、山頂についてしばらくすると、西から雲がやってきて、霧に包まれた。
うすら寒いので、お茶を飲んで休憩したのち、縦走へと移る。
・東へと下る斜面は、雪が溶けてグチャグチャの道になっていた。
道脇の草につかまりながら下るが、数回、ころびそうになった。
・そのあとは、平坦な道が続く。ペースは順調だ。
11:40 獅子戸岳
・ここで初めて、対向の登山者1名と出会う。
この山頂はパッとしないので休まず通り過ぎた。
・ここから縦走路はいったん下り、標識のあるコルより新燃岳へと灌木帯の登りとなった。
12:10-40 新燃岳(標高=1421m)
・お昼時となったので小休止を取る。お湯を沸かしてカップ麺での昼食。
上空はだいぶ雲が増えてきて、陽が陰ると冷たい風が身に沁みる。
この山も巨大な火口があり、火口の中は池になっている。
噴煙も少し上がっていて硫黄の臭いが鼻を衝く。
ここでほぼ今日の中間点だが、振り返ると韓国岳の山頂部は依然として雲の中、
前方には目指す高千穂峰が見えるが、だいぶ遠くに見える。
・ここからまた、ぬかるんだ道となった。
その後、少し登りになったなと思ったら、ほどなく中岳へ到着。
ここは、新燃岳よりさらに山頂らしくないぺったりした山だ。休まず通過し先を急ぐ。
急斜面を下ってしばらく行くと石畳の遊歩道となった。
14:00-20 高千穂河原。
・さて、ここから高千穂峰へと、今日最後の、600mの急登が待ち構えている。
最初は樹林帯だったが、途中より、新しい火山らしく、
草木も生えていない、ガラガラした溶岩が積み重なった急斜面となった。
さすがにだいぶ長い距離を歩いたので、そろそろ足も疲れてきた。
15:10 御鉢
・ようやく山頂の肩にあたる御鉢火口に着いた。
ここで山頂側から下ってくる、白いあごひげのおじいさんに出会った。
話を交わすと、この人は、山頂の山小屋の管理人の人で、なんと今日は客がいないので、下ってしまうとのこと。
宿泊代(1500円)をここで渡して、なんとか泊めてもらうことにしたが、
小屋が営業していないとは、予想していなかった(汗)。
・御鉢からの最後の急登も、道型ははっきりせず、溶岩がゴロゴロとしたところや、
歩きにくいザレ場を、ところどころ四つん這いになりながら登ってゆく。
16:00 高千穂峰山頂(標高=1574m、気温=0℃)
・すでに夕方になったが、ようやく縦走を果たし、最後のピークに到着。
山小屋は山頂に立っている。寒いのですぐ小屋に入る。
・小屋は無人でシーンとしている。入口は開いているが、
奥の部屋へ行くところは、鍵がかかっており、入れないようになっていた。
仕方がないので、土間の部分に出っ張った板の間に、寝袋を敷いて寝床とする。
・早々とアルファ化米での夕食をすますと、小屋の中の電気も点かないので、暗くなってきた。
独りきりの山頂での長い夜を、シュラフにくるまって、携帯ラジオを聴きながら過ごす。
夜遅くなってから、十四夜の月が出て、部屋の中に月明かりが差し込んできた。
12月30日(木)
・5:30起床。昨晩は、さすがに夏用のシュラフでは寒くて安眠できず、数回目覚めた。
(屋外 マイナス1℃、室内 プラス4℃)
石油ストーブはあるので、つけてみる。ようやく暖かくなってきた。
・明るくなってから外に出てみると、外は一面の霧だ。何にも見えない。
周りの灌木にはうっすらと霧氷が着いていた。霧氷を見るのは初めてなので、ちょっとうれしい。
日の出も見えなかったが、しばらく様子を見ていると、
8時過ぎからようやく霧が薄れて晴れてきたので、下山にかかる。
9:30 高千穂峰山頂発
・東へと下山するが、下山口が少し解りにくかった。
東へ明瞭な尾根が出ていて踏み跡もあるが、これは正しい道ではない。
北東方向の斜面をジグザグに下るのが正しい下山道。急斜面を一気に下る。
10:10-20 二つ石
・この中腹の岩場まで下ると、その後は、急な岩場もコンクリートで階段状に整備されていた。
下るにつれ樹相は、ガラ場から灌木帯、落葉樹林帯と変わり、麓に近くなると常緑樹林帯になった。
12:20-40 霧島東神社
・ようやく麓の一角に出た。やれやれという気分で、昼食休憩。
・ここからは、自然探究路と名されて、整備された道が続く。
この付近の樹相は、ずっと常緑樹帯で、とくにイチイガシが多い。
青空も広がって明るい道だが、人影はなく、少し淋しい雰囲気もある。
13:40 小池分岐
・せっかくなので、小池へと足を延ばしてみた。
その名の通り小さな池で、静けさに満ちた良い風景が広がっていた。
時々、カモの鳴き声だけが響く。山の方を振り返ると、二つ石の岩場が遠い。 ・ここからは、御池の縁を遠回りして歩いてみた。
15:00 御池南口
御池はずいぶんと大きな池、というか湖のようで、明るい雰囲気。
湖面にはカモがたくさん浮かんでいた。
池に沿って左回りに半周し、北口から車道へと出る。
・車道にでてしばらく行くと、御池バス停があったが、
ここからのバスの運行は夏季のみ、となっていてガッカリ。
・夕方になってきた車道を、駅へと向かって歩く。さすがにだいぶ足も疲れてきた。
17:30 狭野(はざまの)バス停
・ようやくバスが運行しているところまで到着。10分ほど待つとバスがやってきた。
・あとは、バスで、JR都城線の、高原(たかはる)駅に出て、電車を待つ。
田舎のシーンとした侘しい駅だった。駅前のスーパーで、夕食を買う。
・西鹿児島駅行きの電車は時間が良くなく、仕方がないので都城経由で、鹿児島へと向かった。
西鹿児島へは21時過ぎにようやく到着。
ここから鹿児島本線の夜行急行に乗り、福岡へと戻って行った。
翌朝、6時前に博多着。
※ 冬山というようほどの雪のない山だったが、人の少ない山を縦走できて、
まずまず満足できた山行だった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する