境山
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- GPS
- 11:29
- 距離
- 13.9km
- 登り
- 1,457m
- 下り
- 1,470m
コースタイム
天候 | 曇り時々雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
やはりD尾根の最後の登りはシートラアイゼンでは怖い |
その他周辺情報 | 凌雲閣 700円 |
写真
装備
個人装備 |
スリング
安全環付カラビナ
カラビナ
無線
ガス
ストーブ
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
マフラー
ネックウォーマー
バラクラバ
日よけ帽子
毛帽子
着替え
ブーツ
ザック
ビーコン
スコップ
ゾンデ
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
ガムテープ
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ビンディング
スキー板
シール
アイゼン
ピッケル
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感想
今年のGWは5月に入って旗日には必ず荒れるという外れに近い感じである。
愛山渓温泉線も10日以降の点検まで開通はお預けになったようだ。
本来、この計画は5月1日に原始が原からトウヤウスベの取りつきを越えて南側から回り込むという1泊予定だった。
しかし5月1日の暴風予報で、5月2日に入山。十勝岳温泉からD尾根、上富良野岳を経由して西から尾根を走破して境山へという日帰り計画に縮小し変更となっている。
体力的には自信のなかった私は少し救われた気がした。
上富良野牧場(豚舎)から十勝岳温泉線の登りに差し掛かるころには、道路とその周りは厳冬期の装い。
さすがにこの天気では凌雲閣の駐車場もゴールデンウィークなのに駐っている車も少ない。
凌雲閣と登山口のスロープの間を抜けてヌッカクシ富良野川への崖をツボで降りて渡渉しD尾根に乗ろうと最初の尾根に上った。
しかし、D尾根ルートは更に一本南側で「ごめん、あっちのトレースだわ」と同行メンバーに謝る。
そのトレースを見た時には三峰山に行くトレースだと勘違いしたのだった。
まだ視界はあり、化け物岩が正面に見えて更に上ホロ分岐付近に到着するころには三段ガケ尾根、富良野岳、三峰なんかも見えて、足元の新雪パウダーも手伝って帰りが楽しみになる。
いつも、ここって滑ったら楽しいだろうなと思っていた雪渓を詰めて化け物の上に出てD尾根を登るが、直ぐにシートラに切り替える。ガリガリだ。
上富良野岳はガスの中。
まだ楽しく記念撮影に興じるが、そこから境山、下ホロカメットク山への尾根に向かう頃には、全く真っ白で上も下も分からないような状態なのだが、上空が明るいのでついついコンパスとGPSを頼りに歩みを進めてしまう。
境山には山名板はなく三等三角点が枠に収まってはっきりしていて、遠距離恋愛の相手にやっと出会えたようで嬉しかった。
帰りは更に雲の厚さが増し、雪が横なぐりに吹き付けるようになる。
視界は本当に真っ白で心が折れそうになりつつ、多少、確信犯的に計画書にはない上ホロカメットク山に着いたころには精も根も尽きた心持だった。
上富良野岳の下りのガリガリは更に磨きが掛かっておっかない。
登った雪渓の一本手前の雪渓でも楽しめるかなと思った判断が大外れ。
どこでも変わらなかったかもしれないが、とにかくガリガリで一回ターンを切ったら片側のスキー板が外れ滑落する。
落ちていく方向を知らせたく、ただただ絶叫しながら藪が頭を出しているところでやっと体が止まる。
後はスライドで慎重に降りていくが、崖のような段差が見て取れ「こっちに寄るな」と大声で咆哮する。
少しずつ高度を下げ、滑りを愉しみしていた雪原も風紋の凸凹が固く、また見えないので、ひたすら、プルークボーゲンで、なるべくこけない様に滑る。
末端で柔らかい雪に当たったと思ったらやたら重い雪でスキーを曲げるどころの話ではなく、やっぱりプルークボーゲン。
スキー板を脱ぐ狭い下降点におしっこの跡があるのが、なぜかムカつく。
相当神経を病んでおるなと自らを戒めながら、ヌッカクシ富良野川を渡渉し、凌雲閣への崖を噛みしめるように踏みしめていくころには、「無事に帰ってこれてよかった」と安堵が心に広がってきた。
一方では「やりきったぜ」という満たされた部分も心のどこかにはあるので全く説得力はないが、今回は「引き返す判断力」が試され、その経験が不足していたのではないかと自問している。
天候の恵まれなかった今年のゴールデンウィークの山は遭難者がかつて無いほど多い気がしている。今日の夕方のニュースで日勝熊見の遭難者が救助されたことを知ってホッとした。
体力のない私を引っ張ってくれた強力な二人の同行者には感謝しかない。
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