【宮之浦岳】最高の展望をありがとう!(白谷雲水狭〜新高塚小屋〜永田岳〜宮之浦岳〜淀川登山口〜紀元杉バス停)


- GPS
- 27:05
- 距離
- 29.5km
- 登り
- 2,629m
- 下り
- 2,016m
コースタイム
- 山行
- 4:54
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 5:35
- 山行
- 7:41
- 休憩
- 1:55
- 合計
- 9:36
私のペースであれば、周囲の景色を見渡す余裕もありますし、初日に新高塚小屋まで行くことができたおかげで、翌日に永田岳まで足を延ばすことができ、宮之浦岳でもまったりとした時間を過ごすことができました。
このペースであれば、1泊2日でも無理はありません。
天候 | ◆1日目 晴れ→曇り→雨・あられ 天気予報では雨の予報はなかったのですが、まあ、屋久島らしい天気なのか。 ◆2日目 終日快晴! 空気も澄んでいて、このうえないコンディションでした。 ただ、朝の冷え込みはきつく、この時期にして登山道が凍っている個所もありました。 南国の暖かなイメージはぶっ飛びました。 |
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過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
飛行機
前日に開聞岳、霧島山に登ってから国分で前泊。 ◆行き ◇鹿児島空港〜屋久島空港 JAL3741 08:45 鹿児島空港 09:25 屋久島空港 ◇屋久島空港〜白谷雲水狭 元々、バスでのアクセス予定でしたが、飛行機の遅れ、荷物の回収遅れ、空港売店・環境案内所でガス缶売り切れによりバスに間に合わず。 近くのガス缶を売っているところ(SOMES)からタクシーでのアクセス。 屋久島空港は待ちのタクシーも少ないということで、要注意。 30分程度で5,500円でした。 白谷雲水狭手前から、かなりの台数の路駐。 タクシーの運転手の方も、この日は多いと言っていました。 ◆帰り ◇紀元杉バス停〜屋久島空港 屋久島交通 合庁前行き 14:55 紀元杉 15:58 合庁前 屋久島交通 永田行き 16:35 中央 16:44 空港 友人から、合庁前から10分ほど歩いたところにある蕎麦屋を紹介されて、そちらに。 が、確認せずに行ったら店が空いていない・・・ 合庁前に戻っても間に合わないと思っていたところ、先のバス停に行けば間に合いそうだったので先回りで、なんとかセーフ。 バスに乗っていた周りの人は不思議に思っていたに違いない。 ◇屋久島空港〜鹿児島空港 JAL3756 19:00 屋久島空港 19:35 鹿児島空港 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道は全体によく整備されていると思います。 迷うようなところも特になし。 岩場も多いですが、花崗岩(らしいの)で多少、濡れているくらいでは滑ることもありませんでした。 凍っている場合は除きますが・・・ ◆白谷雲水狭〜新高塚小屋 ・白谷雲水狭入口はかなりの密状態。 ・辻峠を過ぎるとだいぶ人も減ります。 ・トロッコ道は歩きやすいのですが景色も変わらず、長いのでちょっと飽きます。 ・大株歩道に入ると、さらに人が減ります(時間的な話もあったのかも)。 14:30過ぎにウィルソン株のところですれ違った日帰りっぽい方もいました。 遅い下山になりますが、無事に下山できたのでしょうか。 って、逆に私も無事に小屋に着けたのかと思われているに違いない。 ◆新高塚小屋〜永田岳〜宮之浦岳 ・朝にかなり冷え込んでいたため、平石岩屋から上部は凍っている個所が出てきました。 私は一回、滑って転びました。 ・平石岩屋から上部は森林限界越えの稜線歩きでもあります。 非常に気持ちのよい区間。 これだけ南の山なのに、森林限界が低いというのが不思議です。 ・永田岳直下は急な大きな岩のロープ場。 ロープを頼らないと登ることができないと思います。 クサリの方が安心感があるのですが、屋久島はなぜかすべてロープ。 ・宮之浦岳直下は岩場。 山頂は人多し。 ◆宮之浦岳〜紀元杉バス停 ・宮之浦岳からしばらく、気持ちのよい森林限界上の稜線歩きが続きます。 平石岩屋からこの区間が最高の稜線歩きでした。 一方でこの区間、すれ違いが多いのと、水が出ている個所があり滑る個所が多いのと、展望が良くて止まることが多いのとで、コースタイム以上に時間がかかりました。 ・花之江河は一息つくには絶好のポイント。 ・淀川登山口から紀元杉バス停は舗装路歩きです。 表記では1.7kmの30分でした。 |
その他周辺情報 | ◆観光案内所 空港建物を出て、左手に歩いて1分のところにあります。 事前情報ではこちらでガス缶販売しているということでしたが、この日は全部売れてしまって在庫なしということ。 ホームセンター(SOMES)にガス缶の在庫を確認してくれたり、タクシーを手配してくれたりと至れり尽くせりでした。 ありがとうございました。 帰りには登山協力金1,000円を支払い、ガス缶を回収していただきました。 ◆SOMES屋久島店 屋久島空港から歩いて5分くらいのところにあるホームセンター。 県道沿いはコインランドリーと飲食店で、ひと区画山側に登ったところがホームセンター。 店内でのガス缶の場所は、少し、わかりづらいところに。 店員さんに伺って、ようやくガス缶を発見しました。 ◆新高塚小屋 GWとはいえ、今年は空いているかと思っていたら、密でした・・・ 16:40頃の到着時点でぎっしりで、いったんは外でのツェルト泊を覚悟。 通路スペースにちょうどひと区画分の空きがあったので、そこに滑り込み。 外のテントを数えたところ、夕方時点で30張近くありました。 遅めの到着の方もいたので、最終的には30張を超えていたかもしれません。 混雑が予想される期間中は、早め到着か、念のためのテントまたはツェルト持参が必須だと思います。 ◆縄文の宿まんてん(日帰り温泉) 空港から県道を渡って目の前。 日帰り入浴の貸しタオル付きで1,600円。 |
写真
ハート形に見えるのは、株に入って右側の狭いところにかがんで。
雨で暗くなっており、フラッシュをたかないと撮影できず。
装備
個人装備 |
ザック(38L)
ザックカバー
クッカー
ガスボンベ
コッヘル
ご飯(4食分)
非常食
ハイドレーション
水
レインウェア
ライトダウン(上下)
フリース(上下)
帽子
手袋
ストック
ヘッドランプ
ライター
サングラス
地図
スマホ
カメラ
ロールペーパー
救急用品
予備靴ひも
携帯簡易トイレ
保険証
タオル
ツェルト
シュラフ
マット
サンダル
LEDランタン
バッテリー
|
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備考 | シュラフ、マット持参だとツェルトでテントでも大差ないので、テントを持参した方がよかったと思います。 |
感想
元々の予定は南九州の山巡りで、阿蘇山、霧島山、開聞岳、天気次第で九重山、由布岳、高千穂峰辺りを予定。
天気に合わせた行動をしたかったのと、コロナ下での人との接触を減らすため、車中泊とテント泊での山巡り。
遠征前にふと、宮之浦岳のレコを見ていると、鹿児島からであれば1泊2日で行けるのではないかと気づく。
遠征中に、宮之浦岳登頂日の天気がよさそうな日に合わせて、乗りたい飛行機に往復とも空席があることに気づく。
それが2日前の04/30の晩。
車中泊、テント泊だったため、遠征に必要な装備はすべて揃っている。
思わず、ポチっと飛行機を予約・・・
合わせて空港に近い国分でのホテルも予約・・・
かくして、(行きたい気持ちはあったものの)予定外の宮之浦岳山行でした。
◆1日目
行きの飛行機は、事前に気流が悪いということでのアナウンス。
小さいプロペラ機ということもあるのでしょうが、揺れること揺れること。
理屈的に大丈夫とは思っていても、生きた心地がしなかった・・・
屋久島空港に着いたのは20分遅れ。
さらに荷物が出てくるのにも時間がかかったため、予定していたバスに間に合わず。
さらに空港でガス缶が売り切れですと・・・
観光案内所で近くのホームセンター(SOMES)を教えていただき、SOMESでガス缶購入。
観光案内所の方がSOMESまでタクシーを手配してくださり、タクシーで白谷雲水狭入口へ。
着いたのはちょうど11:00で、バス組とさほど変わらず。
タイミング的に非常に混雑していたところを出発します。
歩き始めから、とにかく周りに水が豊富。
これは植物が育つというのがよくわかる。
植物が多く、水が多いということは日が差し込まずに苔むした雰囲気でもあり。
癒しの空間を進みます。
歩きやすいし、人気があるというのもよくわかる。
歩き始めたころにはいい天気だったのが、いつの間にやら雲が多く。
太鼓岩に行ったころには、残念ながら宮之浦岳は雲の下・・・
辻峠を過ぎて下り始めると、それまでは多かった人が一気に少なくなります。
辺りもよりうっそうとした雰囲気に。
この辺りでポツリと雨が落ちてきましたが、パラつく程度。
トロッコ道は、4kmほど続くダラダラとした登りの歩きやすい道。
日帰りでの縄文杉ツアーと思われる方々と、多くすれ違いました。
この区間では屋久シカとも遭遇。
ちょうど大株歩道に入った直後に雨が本格的に・・・
雨の予報はなかったんだけどなぁ。
まあ、1ヶ月に35日雨が降るという屋久島ですし、これもまた屋久島だということでしょう。
ここから先はレインウェアを着込んで進みます。
ウィルソン株では誰もいないと思って中に入ったら、声をかけられてびっくり。
写真を撮るときには入って右の隅っこにかがむ必要があるので、入ったときに人がいるのがわかりづらいのですよね・・・
縄文杉は展望台を登っての見学。
大きさに圧倒されましたが、もうスケールがわからん。
この頃になるとレンズが曇ったり濡れたりで、写真はうまく取れず。
晴れているタイミングでまた来たいものです。
高塚小屋まで来ると、雨のほかに上の方で風が音を立てています。
雨はともかく、風が嫌だったので高塚小屋に泊まる選択肢も考えましたが、翌日の行動を考えると新高塚小屋まで行っておきたい。
風が強ければ引き返すことも視野に入れながら、新高塚小屋に進みます。
結局、ずっと風の音は強かったものの、樹林帯の中だったため風はさほどでもなく。
無事に新高塚小屋に到着。
が、中に入るとかなりの密状態・・・
通路に最後のスペースが空いていたので、そちらに滑り込み。
念のためツェルトは持ってきていましたが、冷え込む予報の日でもあり、小屋に入り込めたのは良かった・・・
早めに晩ごはんを食べて、早めに就寝。
もっとも、通路だったこともあり、人の動きが気になってうつらうつらと。
まあ、こればかりはしょうがない。
◆2日目
早い方が動き始めたのが03:00過ぎ。
しばらくはうつらうつらしていましたが、寝たのが早かったため、私も03:30には目がぱっちりと。
ゴロゴロしていてもしょうがないので、起きて朝食を取って出発の支度をはじめます。
元々は05:00の出発予定でしたが、20分ちょっと早い出発。
ナイトハイクはあまり好きではないのですが、登山道はしっかりしているという事前情報を信じて先に進みます(実際に暗いうちでも歩きやすい道でした)。
途中で日の出を拝むことができるかとも思っていましたが、樹林帯の中だったため、さすがにムリでした。
でもまあ、登り切った後ではありましたが、素晴らしい日の出を拝むことはできました。
ちょうど平石岩屋の辺りで森林限界を越えたところでモルゲン宮之浦岳に、モルゲン永田岳。
いいタイミングで素晴らしい景色を拝むことができました。
平石岩屋を過ぎると、だいぶ足元が凍っています。
確かに標高は高いですし、4月に霧氷のレコも見ていましたが、GWの時期に登山道が凍り付いているとは思わず。
いくら暖かな南国と言っても、山はやっぱり山ですね〜
できるだけ凍り付いていないところを選びながら進みますが、それでも滑るのは滑る。
溶けてくれるまでの時間帯が今回の核心部。
足元に気を付けながら進んで、まずはザックをデポして永田岳へ。
近くまで行くと緑の山に岩をいくつも突き立てたように見える、なかなか面白い感じの山。
山頂直下の急な岩場を越えて、誰もいない狭い山頂へ。
展望も最高で、3日前に登った開聞岳も見えていました。
近くには噴煙を上げている硫黄島も。
なんとも贅沢な時間。
永田岳への道は、行きも帰りもすれ違う人も少なく。
ぜひ足を伸ばすべきかと思いますし、行かないのはもったいないと思います。
戻ってからは宮之浦岳へ。
永田岳とは違って、こちらは雄大な山容。
山頂についたタイミングでは、先着7〜8名。
開聞岳、種子島、永田岳、硫黄島とぐるっと最高の展望!
天気がよいタイミングを狙ってきて、バッチリ!
いったん、一通りの展望を楽しんだ後に、早めのお昼ご飯。
食後はコーヒーを楽しんで、また山頂をプラプラとしながら展望を楽しみます。
そうこうしているうちに、かなり人が増えてきました。
結局、山頂で1時間近くプラプラしていたので、人も多くなってきたし下山しようかというタイミングで話をした方によると、開聞岳が見えるのは年に数回だということ。
後から調べたら宮之浦岳から開聞岳は約90km。
この程度の距離であれば見えてまったく不思議はないのですが、海をまたいでおり湿度も高いので見えづらいということか。
私は宮之浦岳は初めてでしたので、当たり前の開聞岳かと思っていましたが、絶好の日に登ることができたようです。
感謝!
下山開始してからもしばらくは景色のよい稜線歩き。
どこを見ても素晴らしい展望で、最高の楽園の稜線歩きでした。
森林限界の下に降りてからは、意外なほどに豊かな屋久島の植生に癒されながらの山歩き。
下山時まで天気もよく、気持ちのよい山歩きを楽しむことができました。
1日目に雨・あられにやられはしましたが、これもまた屋久島らしさのひとつ。
2日目の大展望も含めて考えると、屋久島の魅力を思う存分に堪能できたのかと思います。
再訪したいと思う反面、また来てもこれだけの条件に恵まれることもないと思うと、心の中と記録にしまっておく方がよいのではないかとも。
う〜ん、なんとも悩ましい・・・
今回の南九州遠征
04/30 開聞岳、霧島山
05/01 山の天気がイマイチだったため観光(鵜戸神宮、桜島)
05/02〜03 ★宮之浦岳
05/04 霧島山
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