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Yamareco

記録ID: 31616
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
日高山脈

幌尻岳

2007年08月25日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
13:10
距離
27.9km
登り
1,856m
下り
1,856m

コースタイム

2:30仮ゲート駐車場-4:02取水施設-4:30渡渉開始地点(休憩10分)-5:50幌尻山荘(休憩20分)-7:15命の水-8:40幌尻岳山頂(休憩40分)-9:20下山開始-10:30命の水(休憩、給水10分)-11:40幌尻山荘(休憩40分)-13:56取水施設(休憩15分)-15:40仮ゲート駐車場
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2007年08月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
幌尻山荘は予約受付開始とともにツアー業者が全て予約を取ってしまうため、一般登山者が予約を取るのは困難である。しかし小屋の方の話では、業者は目一杯予約だけ取って、実際はツアー参加者数に合わせてキャンセルするため、少人数であれば当日に空きがある場合が多いという。全くいい迷惑である。
しかし小屋はツアー客に「占領」されることは間違いないので、テント泊か日帰りが良いと思う。
幌尻を日帰りする場合は渡渉開始地点を日の出時刻に合わせるのが良い。幌尻の渡渉は渡渉ポイントにおいても深いところは膝上まであり、もし暗闇の中で渡渉ポイントがずれると深みにはまる虞がある。この日の日の出時刻は4:34分であったため、駐車場を2:30に出発した(コースタイムは2時間30分)。

車中泊は道の駅樹海ロード日高もあるが、国道237号線沿いに駐車スペースが沢山ある。入浴は沙流川温泉のひだか高原荘ぐらいしか無いが、キャンプ場の方の駐車場は車中泊にもお勧めである。
渡渉開始地点。
取水施設から30分程度で到着する。
途中にヘツリ気味の場所を通過するが暗い中でちょっと怖かった。
写真では暗いが、ライトは不要な明るさ。
ここで登山靴から沢登り用のフェルト底靴に履き替える。
渡渉開始地点。
取水施設から30分程度で到着する。
途中にヘツリ気味の場所を通過するが暗い中でちょっと怖かった。
写真では暗いが、ライトは不要な明るさ。
ここで登山靴から沢登り用のフェルト底靴に履き替える。
渡渉ポイントを始め、ルート沿いには多くの目印がある。
暗闇では見落とす可能性があり、明るくなってからの渡渉が良い。
フェルトはぬめった石の上でも全く滑らず感心した。
同行したご夫婦はゴム底の上履きのような靴を履いていたが、渡渉最中に度々足を滑らせていた。

渡渉ポイントを始め、ルート沿いには多くの目印がある。
暗闇では見落とす可能性があり、明るくなってからの渡渉が良い。
フェルトはぬめった石の上でも全く滑らず感心した。
同行したご夫婦はゴム底の上履きのような靴を履いていたが、渡渉最中に度々足を滑らせていた。

幌尻山荘直下、最後の渡渉をするご夫婦。
これだけ多くの徒渉を繰り返したのは初めてだったので、山荘が見えたときには「やっと終わったか」というのが往路の感想。
幌尻山荘直下、最後の渡渉をするご夫婦。
これだけ多くの徒渉を繰り返したのは初めてだったので、山荘が見えたときには「やっと終わったか」というのが往路の感想。
朝の幌尻山荘。
小屋の前は下山前の団体客でごった返していた。本日が登りの団体は既に出発したとのこと。
ここで登山靴に再度履き替えるが、濡れたままだと水虫になるのでしばらく足を乾かした。
沢靴など不要なものは小屋下のスペースにデポする。
ご夫婦が出発した後、私も出発。

朝の幌尻山荘。
小屋の前は下山前の団体客でごった返していた。本日が登りの団体は既に出発したとのこと。
ここで登山靴に再度履き替えるが、濡れたままだと水虫になるのでしばらく足を乾かした。
沢靴など不要なものは小屋下のスペースにデポする。
ご夫婦が出発した後、私も出発。

幌尻岳北カールと戸蔦別岳。
左手にカールを見ながらなだらかに登っていく。
稜線上にはハイマツが張り出して歩きにくい部分がある。

幌尻岳北カールと戸蔦別岳。
左手にカールを見ながらなだらかに登っていく。
稜線上にはハイマツが張り出して歩きにくい部分がある。

快晴の幌尻岳山頂。
山頂には既に団体さんが陣取っていた。
ここで後から来るご夫婦を拍手で迎え、百名山達成を祝った。
快晴の幌尻岳山頂。
山頂には既に団体さんが陣取っていた。
ここで後から来るご夫婦を拍手で迎え、百名山達成を祝った。
山頂から見たヌカビラ岳方面。
その右側には双耳峰のチロロ岳、遠く夕張岳から十勝岳トムラウシまで見えている。

山頂から見たヌカビラ岳方面。
その右側には双耳峰のチロロ岳、遠く夕張岳から十勝岳トムラウシまで見えている。

北側縦走路。
稜線上に登山道が果てしなく続いている。
まだ9時前であり時間的には戸蔦別経由での下山を考えたが、団体さんのガイドによると、本日は幌尻山荘上部の渡渉でもまだ登山靴が濡れる程の水量があるとのこと。
沢靴は下に置いてきてしまった。
長時間の林道歩きを靴をグチャグチャ言わせながら歩くのもいやなので来た道を戻ることに。
時間もたっぷりあるので、写真を撮りながらゆっくり下山を開始した。

北側縦走路。
稜線上に登山道が果てしなく続いている。
まだ9時前であり時間的には戸蔦別経由での下山を考えたが、団体さんのガイドによると、本日は幌尻山荘上部の渡渉でもまだ登山靴が濡れる程の水量があるとのこと。
沢靴は下に置いてきてしまった。
長時間の林道歩きを靴をグチャグチャ言わせながら歩くのもいやなので来た道を戻ることに。
時間もたっぷりあるので、写真を撮りながらゆっくり下山を開始した。

幌尻湖方面を見下ろす。
新冠コースの登山道が見える。
このコースは林道からの登りは最短ルートになるが、林道を35キロも歩くらしい。
林道歩きだけで1日必要であり、スケールが大きすぎる。

幌尻湖方面を見下ろす。
新冠コースの登山道が見える。
このコースは林道からの登りは最短ルートになるが、林道を35キロも歩くらしい。
林道歩きだけで1日必要であり、スケールが大きすぎる。

復路で昼時の幌尻山荘。
中を覗いたが管理人さんだけであった。
ここでデポしてあった荷物を受け取り、誰もいない小屋の前の広場で昼食。
気持ちがよい。
復路で昼時の幌尻山荘。
中を覗いたが管理人さんだけであった。
ここでデポしてあった荷物を受け取り、誰もいない小屋の前の広場で昼食。
気持ちがよい。
幌尻山荘の水場。
上流から水を引いているそうだ。
水は常に流れている状態。
もう既に下山したつもりになっていたが、考えてみればまだ4時間も歩かなくてはいけない。
濡れた沢靴に履き替えて重い腰を上げて出発。

幌尻山荘の水場。
上流から水を引いているそうだ。
水は常に流れている状態。
もう既に下山したつもりになっていたが、考えてみればまだ4時間も歩かなくてはいけない。
濡れた沢靴に履き替えて重い腰を上げて出発。

登りではおっかなびっくりだった渡渉も下山時には慣れて楽しくなった。
ザックの中は完全防水しているため、渡渉ポイント以外でも水中をザブザブ進み、途中深みに数回はまり、ザックが浮き袋になった。
火照った体に冷たい水が気持ちよい。
そんな楽しい沢歩きも間もなく終了。

登りではおっかなびっくりだった渡渉も下山時には慣れて楽しくなった。
ザックの中は完全防水しているため、渡渉ポイント以外でも水中をザブザブ進み、途中深みに数回はまり、ザックが浮き袋になった。
火照った体に冷たい水が気持ちよい。
そんな楽しい沢歩きも間もなく終了。

取水施設近くのへつり部分。
暗闇の中では結構緊張したが、実際ステップが細くなっているのは2歩程度。
下山時に見ると高度も無く、全く大したことはなかった。
取水施設近くのへつり部分。
暗闇の中では結構緊張したが、実際ステップが細くなっているのは2歩程度。
下山時に見ると高度も無く、全く大したことはなかった。
取水施設。
フェルトの沢靴は普通の山道でもグリップがあり、結構歩きやすかったので林道まで履き替えずに来た。
施設の横で濡れた足を乾かしながらしばし休憩。
昨日は夕方この付近にヒグマが出たらしい。
この日はこの前後でも多数の登山者とすれ違っているので少し安心。


取水施設。
フェルトの沢靴は普通の山道でもグリップがあり、結構歩きやすかったので林道まで履き替えずに来た。
施設の横で濡れた足を乾かしながらしばし休憩。
昨日は夕方この付近にヒグマが出たらしい。
この日はこの前後でも多数の登山者とすれ違っているので少し安心。


林道ゲート。
かつてはここまでマイカーで入れたらしい。
団体を迎えに来ているマイクロがこの先に止まっていた。
途中で水が切れたので近くの岩壁から染み出している水を採取した。

林道ゲート。
かつてはここまでマイカーで入れたらしい。
団体を迎えに来ているマイクロがこの先に止まっていた。
途中で水が切れたので近くの岩壁から染み出している水を採取した。

林道仮ゲート。
ここまでに多くの地元のワゴンやマイクロとすれ違った。
鎖の右側には鍵が付いているが、地元の車は普通に解錠して、宿泊者の送迎や荷物の移送をしている。
ちなみに私の決まりでは、宿泊者やツアー参加者限定の手段を使って進入禁止の林道でズルをした場合は、それは登頂にはカウントしないこととしている。
百名山という「記録」を目標にするのであれば、ルール違反や不公平な手段の利用は、それに傷を付ける行為だとは思わないのだろうか。

林道仮ゲート。
ここまでに多くの地元のワゴンやマイクロとすれ違った。
鎖の右側には鍵が付いているが、地元の車は普通に解錠して、宿泊者の送迎や荷物の移送をしている。
ちなみに私の決まりでは、宿泊者やツアー参加者限定の手段を使って進入禁止の林道でズルをした場合は、それは登頂にはカウントしないこととしている。
百名山という「記録」を目標にするのであれば、ルール違反や不公平な手段の利用は、それに傷を付ける行為だとは思わないのだろうか。

感想

金曜日に札幌での仕事を終えてレンタカーを借りる。沙流川温泉のひだか高原荘で入浴後幌尻に向かったが、途中睡魔に襲われ国道237号線沿いの駐車スペースで仮眠した。
3時間程度の仮眠後、額平川林道の仮ゲート駐車場に着いたのは午前2時過ぎ。
出発の準備をしていると、2台隣の車から初老のご夫婦が出てきて、ヒグマが怖いので同行したいという。昨日の下山者の情報によれば、取水施設近くで夕方ヒグマが目撃されたとのこと。熊が怖いのは私も同じなのでhttp://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-31556.html
一緒に出発することにした。渡渉開始地点に日の出後に到着することを前提に、2:30に3名で出発した。
歩き始めると、このご夫婦結構速い。聞くとご夫婦で百名山を登られ、この幌尻が記念すべき百山目だという。
睡眠不足で体があまり動かない中で、ハイペースにつられて取水施設まで、コースタイム2:30のところを約1:30で到着し、渡渉開始地点で丁度日の出時刻になった。

この日の額平川は水量も少なく、深いところでも膝上程度であったが、沢靴を履いての初めての渡渉経験で少々緊張しながら上流を目指した。

幌尻山荘からは危険箇所もなく、尾根沿いを歩く。途中に命の水という水場があり、下山時にここで給水した。カールの淵に出てからは反時計回りにゆっくり登っていく。途中花畑を通るが、シーズンは終わり、花はちらほらと見えただけ。

寝不足で体は全く動かなかったが、山頂までイーブンペースで登れた。予定時刻より2時間程度早かったので戸蔦別経由での下山も考えたが、幌尻山荘に沢靴を置いてきてしまったため、今回は断念した。

明日利尻に行く予定のため(結局、東京で用事が出来て当日帰京したが)、千歳に昼前に到着すれば良く、時間的に余裕があったので幌尻山荘の前に敷かれたビニールシートの上で食事をし、ウトウトとなるくらい休憩してから再度渡渉を開始した。

来るときに短時間で歩いた林道はやたらと長く感じた。下山途中、本日山中泊であろう登山者と100名くらいはすれ違った気がする。幌尻山荘は今日も大賑わいだろう。駐車場に到着するとやはり満車で林道まで車があふれていた。

ひだか高原荘で再度入浴すると、帰京を促すメールが入っており、急いで千歳に向かい最終便近い飛行機で東京へ戻った。
数時間前まで日高山脈の奥深くにいたことが夢のようである。

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幌尻岳(額平川)
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5/5
体力レベル
4/5

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