沓形〜利尻山〜鴛泊(約四半世紀振りの再訪。台風崩れ温低並の強風)
- GPS
- 09:00
- 距離
- 10.8km
- 登り
- 1,352m
- 下り
- 1,561m
コースタイム
9:10背負子投げの難所ー9:35親不知子不知9:50ー10:30利尻山北峰11:20ー
12:25避難小屋1255ー13:00長官山ー13:356.5合トイレブースー14:30甘露泉14:40ー
14:50北麓野営場
天候 | 曇り時々晴れ。強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
船
を利用。(通常料金は往復約60,000円) 1日目札幌泊。2日目鴛泊港着 |
コース状況/ 危険箇所等 |
親不知子不知のトラバースは初心者には歩き辛い。落石の恐れは誰でも同じ確率。 強風時の痩せ尾根通過は要注意 |
写真
感想
2度目の利尻富士。前回は四半世紀以上前に稚内まで後輩のマイカーでドライブだ
った(小生は都合により乗ってただけ)が、今回は列車と相成った。稚内までは空路
ならば初日到着可だが、片道約6万円。列車では2日目到着で、1泊分の宿料がプラス
になっても、今回の列車格安切符の方がトータルで断然おトク。どちらを選択するか
は人それぞれである。
フェリー客に我々以外の山ヤなど殆ど目に付かなかった前回に比べ、今回はいかに
も...って感じの人があちこちに。昨今のご時世そのものだ。鴛泊港着岸まであと
僅かとなった頃、お山を見ると笠雲が被っている。「富士に笠雲」って天候悪化のサ
インじゃん。チョットぉ〜。勘弁してよぉ〜。
沓形登山口でも送迎可という「民宿夕陽」に宿泊。宿の旦那によると、昨日から今
日の午前中までは、絶好の登山日和だったとのこと。明日はどうだろうか。笠雲では
、期待できないが...。夕食に「たこしゃぶ」も並んだ。初めてだったが、しょっ
ぱいことしょっぱいこと...。元々あんなに塩辛いもんなんだろうか。
翌朝5時に宿を出発。この宿の客で沓形から登る人は年に数人だけとのことだ。全
天曇り。車窓から山方向を見るとガスに覆われた部分が多い。鴛泊側登山道にはあま
り無いが、沓形側は「ウゥ〜ん」。昨日のサインは当たりで、降ってないのがせめて
もの幸いというところ。
沓形登山口着。時刻に見合った明るさではなく、まるで夕暮れ時のよう。登高意欲
は大いに削がれるも、雨降りではなく「遠路はるばる、せっかく来たので...」出
発する。名だたる山の無い県から中部山岳辺りへ来る人達と似たようなスタンスであ
る。
強風の中、樹林帯の道を黙々と登る。草木の朝露が強風に煽られるので、まるで横
殴りの雨に当たっているのも同然。雨合羽もザックカバーも着けずだったので、じわ
りじわりと浸透してきた。ただ、冷たくも寒くもないので、そのまま進む。
起床後飲まず食わずで2時間半経過。空腹を感じてきたので宿で貰ったバナナを食
べることに。ただ強風吹きっさらしでは大変なので、トイレブースの中へ。トイレ個
室で弁当を食う学生がいるという話が思い浮かんだ。中は臭くも何ともなく(当然
か)、アレに使用する特製イスもあって快適なレストスペースだ。いざという時は避
難小屋にもなる。
標高が上がって風も冷たくなり、半袖Tシャツのままの腕の血流が滞って、手の感
覚が薄れてきたので、雨合羽の上衣だけ纏う。ズボンも相当濡れてしまったが、今更
合羽を履いても蒸れるだけなので、下はそのままにする。
三眺山(なぁ〜んも見えない)、背負子投げの難所(難所かなぁ?)を過ぎて、下
りの3人パーティとすれ違う。「コンチワ」だけ。この天気じゃ、ゆっくり談笑する
気にもならない。いよいよ、親不知子不知へ。ガスっていて全貌が見通せないが残雪
は少なく、アイゼン、ピッケルは使用せずとも行けると判断して先を進む。砂地は濡
れているためか、乾燥時より粘度が大きく、ステップが踏み易くズリ落ちも少ない。
途中、数メートル前方の上方から直径数センチと思われる小石が落ちていくのを目撃
した。いくら小さいとはいえ、当たり所によっては.....。結果論だが、十数秒
の時間差だった。危ネェ。危ネェ。
鴛泊登山道と合流するも、風は一向に弱まることなく、むしろ強まっていく感じ。
随所に崩落防止の工事が施された道を黙々登って、10時30分山頂着。強風吹きすさぶ
露天で民宿夕陽特製の岩海苔握り飯をモクモクと食す。思い返してみると、今朝から
口に入れたのはバナナと握り飯だけ。水は一滴も飲んでなかった。勿論定番のアルコ
ールも持参したが、チョット宴をする気にはならず、お持ち帰りだ。まあ、こんな山
行もあるってことね。
天候回復を期待して、山頂近辺を約50分間ウロウロした。部分的にガスが切れて
下界を望むことができる瞬間もあったが、殆ど周り中が白い世界。
下山は鴛泊口へ向かってGO。下るに従って風も弱まり、日差しも強くなってきた。
海岸線や港もよく見える。但し隣の礼文はぼんやり。途中で何度も山頂方向を見上げ
るが、終始ガスが纏わり付いて、昨日見た笠雲と一緒。
甘露泉に到着。本日初めての所謂「水」を口にした。(驚異。ここまで全く飲まな
かったとは。変だぞ)あまり「甘露」ではないなぁ。体調のせいかも?
10分ほどで北麓野営場に到着し、備え付けの水洗用ブラシで靴の火山灰砂泥落とす
。これ便利グッズだ。登り時に水滴で濡れた衣服もザックも、下山時に終始強風に煽
られたせいで、殆ど乾いてしまった。
鴛泊港近くの「旅館なりた」から迎えに来てもらって、ほどなくお宿に到着。7月
1日は毎年恒例のお祭りの日とのこと。窓から獅子行列や御輿行列の行くのが眺めら
れた。
翌朝一番のフェリーで稚内へ。船上からお山を振り返ると、相変わらず笠雲。結局
6月30日夕方からずぅ〜っと笠雲だった。いつか3度目を画策することにしよう。
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