北岳(白根御池小屋泊)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 11.3km
- 登り
- 1,834m
- 下り
- 1,825m
コースタイム
広河原IC12:10
12:15広河原山荘12:15
12:35白根御池分岐12:35
14:20白根御池小屋
2日目
白根御池小屋4:20
5:40草すべり分岐5:40
6:30北岳肩ノ小屋6:35
7:10北岳山頂7:35
8:00北岳肩ノ小屋8:15
9:15草すべり分岐9:20
10:35二俣10:45
11:10白根御池小屋11:40
13:05白根御池分岐13:10
13:30広河原山荘13:50
13:55広河原IC
合計距離: 11.26km
累積標高(上り): 1825m
天候 | 13日 小雨のち曇のち晴れ 夕立2回 14日 曇り一時晴れ(稜線上はガス+強風、山頂のみ無風) |
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過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
休日は乗客が多いため、時間通りに運行していないこともあるので注意。 なお、広河原から北沢峠や奈良田へ乗り継ぐ際、広河原到着便が遅れた場合でも構わず時間通りに出発してしまう事があるので、こちらも注意が必要。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所ほぼゼロ。 二俣にてトイレあり。100円。 広河原山荘および白根御池小屋では食事メニューあり。 |
写真
感想
いよいよ、待ちに待った海の日の3連休!
こういう連休にこそ遠出をしてみようと思い、御嶽山や富山側の北アルプス方面まで・・・と、計画を思い描いていたが、岐阜県・富山県・長野県すべてに曇りや雨マークの付く天気予報(ToT)
どこか、晴れマークはないかと探していると、甲府地方に発見!
というわけで、急遽白根三山縦走に予定を変更。
まず、1日目に甲府から広河原までバスで向かい、バスを乗り継いで奈良田まで行く予定。奈良田登山口から大門沢小屋まで登って1日目は終了。
2日目は、早朝の暗いうちから小屋を出発し、農鳥岳・間ノ岳を登って北岳山荘までの縦走。
3日目は、山荘から北岳山頂を越えて広河原へという計画だ。
太陽に向かって歩くのはイヤだし、一番の楽しみの北岳は最後に取っておきたいし、ということで奈良田から北上するルートで行くつもり・・・。
朝は、新宿7時ちょうど発の特急に乗って甲府まで行く予定だから・・・6時半には乗車口前の列に並んでないといけないし、家を出るのは5時半。という事は、朝起きるのは4時半かよ!そんな早起きできるかなぁと心配だったけど、しっかり朝食も食べて少し予定より早く家を出た。
JR神田駅から新宿に向かう中央線の中で、70リットルくらいのデカいザックを担いでる女の人を見て、気合入ってるなぁとか思ったけど、新宿に着くとそんな人がワンサカいてちょっと唖然としてしまった。
予定通り、6時半に列に並ぶ。前から数えて15人目くらい。通路側だったけど無事に席を確保。途中、八王子から人がたくさん乗ってきて通路にも人が溢れる中、デッカい口を開けて爆睡。気にしない気にしない。
甲府駅前のバス乗り場は早くも人だかり。
9時ちょうど発の広河原行のバスがなかなか来ない。20分も遅れてようやく1本目のバスが来たが、自分が乗れたのは3本目のバス。車内で乗車券を切ってもらったりして、甲府を出たのは9時35分頃。
バスの中で、乗務員さんの挨拶を聞きながらうたた寝しようとした時、ふと広河原から出る奈良田行きのバスの事を考えた。
スマホで山梨交通のサイトを見ると、9時甲府発のバスが広河原に到着するのが10時50分。で、広河原から奈良田行きのバスが11時10分。20分の待ち時間がある計算だが、俺の乗ってるこのバスが35分遅れで出たから、果たして間に合うだろうかと、不安になりながら広河原に到着した。
広河原に到着したのは11時半。券売所に行き奈良田までのバス券を買う。果たして奈良田行きのバスは待っててくれているだろうか・・・
「奈良田まで大人一人ください」
「奈良田行きはもう出ちゃったよ。次の便は2時過ぎです」
あら〜〜〜!?!待っててくれなかったか・・・
「今日、人が多いじゃないですか?」「臨時便とか出してくれないんですかね?」
「いや、ないです。結構待ってたんだけどねぇ〜」
待ってたんだけどねぇって・・・他人事のような言い方だな。お前らどっちも同じ山梨交通じゃねぇかよ。
結局、すいませんのスの字も言わないでやんの。対応にムカついたし、さっき乗ってたバスの乗務員に、何で甲府にバスが来るのが遅れたのか問い詰めてやりたかったけど、もうどこかに行っちゃって見つからなかったから諦めて予定を練り直すことにした。
バスの中で、このような事態は薄々想定していて車中で考えてはいたが、予定が狂った事が確定した今、改めて計画を練り直す。
2時発の奈良田行きのバスに乗ると大門沢小屋に着くのが6時を過ぎてしまうので、まず当初の計画は却下。
もし、白根三山を縦走するなら北岳から南下する方向でしか選択肢はないが、もし、それをやるなら今日の3時頃までに北岳肩の小屋まで着いてなければならない。
又は、もし、1日目に白根御池小屋に泊まって2日目をそこからスタートすると、3日目を農鳥小屋からスタートして奈良田から最終バスで広河原まで戻らなければならないことになる訳で、またバスの乗り継ぎでトラブルが起こるかもわからん。農鳥小屋のオヤジさんも怖いって噂だし、この計画も止めておこう。
予定を変更した時こそ十分に余裕を持った計画で行くべきだと判断し、無理をせず北岳を1泊2日で登るのみで我慢することにした。テンション、ガタ落ちだけど、しゃーない。
で、新たな予定は、ここ広河原から約3時間かけて白根御池小屋まで向かい、翌日に北岳を往復して広河原まで戻ってくるという行程。うん、これなら大丈夫。広河原に戻ってこれるのも14時くらいだからバスのトラブルに巻き込まれることもなかろう。
さっそく、広河原IC内にある公衆電話から大門沢小屋に予約のキャンセルを伝え、そして白根御池小屋に予約の電話を入れて出発した。
電話を見ると、「この電話は宇宙の衛星を経由しております。話し相手とのタイムラグがあります。」との張り紙。
ソフトバンクは勿論圏外だけど、登山基地となるこんな立派な建物なのに電話線も通ってないのかよと思い、愕然とした。
まぁ、電話線が通ってないし、電波も届かないんじゃあバスの連携も出来ないわな、と少し怒りが収まったところで気を取り直して出発。
スタートの時点で雨だったから、本当のところ、ここから甲府まで帰ろうかとも考えたが、折れそうになった心をまっすぐに直して雨具を着て歩き出す。
登り始めて約20分。白根御池分岐に到着。雨が上がったので雨具をザックの中にしまい、歩き出す。
白根御池小屋には広河原ICから2時間10分で着いた。予定より早かったなぁ。
小屋に入り、フロントで受付を済ませ、部屋に案内してもらう。今日は人が多いので1階の大広間になります、との事。
ビールの自販機もあるし、食事メニューも豊富だし、なんせ、建物が綺麗で立派!スタッフの人数も今まで泊まった小屋の中でも断然多くて驚いた。
荷物を下ろし、夕食まで時間もある事だし、ビールでも飲もうと自販機の前まで来たが、「冷蔵中」との張り紙が。と言う訳で、ちょっと値段は高いが生ビールを注文。行動食のピーナッツと周りの山々の景色をつまみに、ジョッキを傾けた。ウメェ!こんな山の中で生ビールにありつけるなんて、思いもしなかった。太陽は出ていなかったけど、実に良い気分だ。
ほろ酔い気分で池の周りのテント場とかをウロウロしたりしているうちに4時になったので夕食を食べていると、窓の外はドシャ降りに。テント泊の人たちの中には、小屋の入り口付近まで雨宿りに来ていた人もいた。
夕食の時間が終わり、スタッフの方々が1階の大広間に布団を敷きに来てくれた。
布団を敷いてくれるなんて有難い山小屋だなぁとか思いながら敷き終わるのを待って中に入ってみると、思ったよりも布団の数が少ない感じ。
「今日は人が多いので布団はこれだけです。押し入れの中にもまだ布団がありますが、出さないで下さい。」
「2階の部屋に宿泊しているお客様も、今日は2人で1つの布団を使っています。ですので、(公平を期すために)皆様も窮屈でしょうが、このスペースでお休みになって下さい。」と言われ、50センチくらいの幅で横になり、布団をかぶった。
朝、目を開けると、窓の外からヘッドライトの光が部屋の中まで差し込んできて目が覚めた。テント泊の人たちは起きるのが早いなぁ。
自分も3時半にソロ〜っと起き、前日に作ってもらっていた弁当を食べ、支度をし、4時20分に小屋を出た。テントを撤収している人たちを尻目に、北岳へGO!
道中はほぼ無風のままだったが、小太郎尾根分岐を過ぎた辺りの稜線から風が強くなってきたので、帽子をザックの中に入れた。
北岳肩の小屋の手前付近からガスが出てきて周りの山々が見えなくなり、そのガスの湿気が強風に煽られて、髪の毛がビショビショになってきた。
この辺りから、空気が薄くなってきたのか、少し息が切れやすくなってきていたのでペースを落としながら進む。なんせ、これから向かうのは自身初の3000メートル峰。それまで登ったことがある2850メートルくらいまでは全然空気の薄さは感じなかったけど、ここから先は自分にとっては未知の領域なのだ。
気温を見ると6〜7℃だが、強風のおかげで体感温度は2〜3℃くらいに感じられた。
7時過ぎ、北岳山頂に到着!数日前は、周りの山を見下ろし優越感に浸る自分を想像していたけど・・・何も見えねぇ。
しかし、あれほど強かった風が、山頂では不思議と無風に。山頂から発せられるパワーか?
山頂は人が多かったので、山頂の碑の前では記念撮影の行列が出来ていた。
みんなで交代で写真を撮ってあげたり撮ってもらったりして、みんな思い思いに日本で二番目に高い山の頂を満喫していたみたい。
自分も三角点やお地蔵様に触れたりして時間を過ごした後、元のルートを引き返した。
小太郎分岐辺りまで戻ってくるとガスが消えて周りの山がよく見えた。
時間にもまだ余裕もあったことだし、こないだ一緒に男体山に登ったN君に教えてもらった山座同定を見よう見まねでやってみることにした。
仙丈ケ岳、甲斐駒ケ岳、鳳凰三山に富士山、家に帰ってからだが八ヶ岳も確認できた。本当は中央アルプスまで見れたかもしれなかったから、今度山に行くときはもっと広範囲の地図を持って行かなきゃだめだなぁと思った。
草すべり分岐に着いて、まだいくらか余裕があったので、少し遠回りをして、二俣を回って御池小屋に戻ることにした。
二俣辺りまで来ると、八本歯のコルへ向かう人たちが雪渓を渡るのが見えてきたりしていた。
100円を払いトイレを借りた後、御池小屋に到着。荷物の一部を小屋にデポさせてもらっていたのだ。
ピーナッツばかりで飽きてたから、ここいらでメシ食いたいなぁ。
ラーメン、カレー、など色々あったが豚丼を注文。鳳凰三山の一角、地蔵岳を眺めながら一瞬覗いた太陽の光を浴びながら美味しく戴きました。
休憩を終えてデポしてあった荷物を詰めて帰路に着く。ザックが重い・・・
標高が下がるにつれて虫にたかられたらイヤだなぁと思ったけど、曇っていた事もあるのかないのか、虫たちとはほとんど会わずに広河原山荘まで降りて来れた。
広河原山荘で靴を洗い、インナーのシャツを交換したりしながら、この2日間を振り返る。
楽しみにしていた3連休は、北岳に来ただけだなぁとか、つまらん駄洒落しか出てこない(失礼!)。
バスの乗り継ぎはダメダメだったし、山頂は雲の中だったし、やはり何と言っても、もっと歩きたかったという気持ちが一番大きい。
しかし、天気も悪かった事だし、これは「お前にはまだ無理だ」という山の神様からのお言葉だったのかもしれない。
まぁ、幸いにも北岳の登山ルートはまだ他にもあるみたいだし、山頂からの景色を眺めてみたいし、という事で再度登りに来る理由はある!
今度こそ、当初の計画、白根三山縦走を遂行しようと心に誓った。
また今度来るときは、甲府で前泊だな。7時台のバスに乗ろう。うん。
おしまい。
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