南ア・白根三山、アリバイ登頂へ 仙丈ヶ岳には届かず
- GPS
- 46:59
- 距離
- 25.4km
- 登り
- 3,540m
- 下り
- 2,945m
コースタイム
7月19日(金)
奈良田第1発電所 13:20 − 14:20 取水口 − 16:40 大門沢小屋
7月20日(土)
大門沢小屋 2:50 − 7:15 大門沢下降点 7:25 − 8:20 農鳥岳 8:35 − 9:25 西農鳥岳 9:35 − 10:15 農鳥小屋 10:35 − 12:20 間ノ岳 12:40 − 13:35 中白根山 13:45 − 14:05 北岳山荘
7月21日(日)
北岳山荘 5:55 − 7:10 北岳 7:40 − 8:15 肩の小屋 − 9:50 御池小屋 10:15 − 11:55 広河原山荘
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
バス=広河原 → 甲府 , JRローカル=甲府 → 八王子 → 横浜 |
コース状況/ 危険箇所等 |
身延駅では、Suica等ICカードは使えません。 身延駅前での買い物は出来ませんでした。2〜300m先でバスの車窓からコンビニと書いた店を見ましたが・・ 奈良田では、15分ほどの乗り継ぎで広河原行きのバスに乗れました。 広河原からJR甲府へは全員座って乗換なしで運んでもらえます。 |
写真
感想
南アの3000m峰のアリバイ登頂企画の第3弾に行ってきました。
過去二回、聖岳と塩見岳は日帰りでしたが、今回は、小屋泊で北岳周辺の6座を一回の山行で終わらせてしまおうと計画しました。
第1日目、横浜 → 身延 → 奈良田 → 大門沢小屋(泊)
第2日目、大門沢小屋 → 農鳥岳 → 間ノ岳 → 北岳 → 広河原小屋(泊)
第3日目、広河原小屋 → 小仙丈沢溯行 → 仙丈岳 → 歌宿バス停小屋(泊)
第4日目、歌宿バス停小屋 → 戸台口 → 伊那北 → 横浜
として、大門沢小屋と広河原小屋に予約を入れ出発したのですが、残念ながら2日目に広河原小屋まで届かず、仙丈岳は残してしまいました。
身延からのバスで終点奈良田温泉まで乗っていたのは私一人だった。
15分の乗り継ぎで、広河原行きのバスが出て、奈良田第1発電所まで乗せてもらった。
大門沢小屋の夕食の17時に間に合うようにと言われていたので頑張って登ったが、もっとゆっくり歩きたい雰囲気のいい径だった。
翌朝は2時半に布団を抜け出し、小屋の外で準備をして歩き始めた。
広河原小屋の夕食も17時に間に合うように言われているし、コースタイムは14時間半ぐらいなので、3時に出発しても1時間ぐらいコースタイムを短縮しないと間に合わない。
空が明るくなると、今日も富士山が雲海の上によく見える。
やっぱり南アに来たら大きな富士山を眺めながら歩いていたい。
シラビソの樹林帯を登り切った辺りで、フトうしろに人の気配を感じたら、たいそう足の速い人に抜かされた。
この人、小屋の泊まり客には居なかったような、さて、どこから登ってこられた人だろう?
(あとで分かったが、なんとヤマレコユーザの mirorinnko さんだった。速いはずだ。)
コースタイム5時間のところを4時間25分で大門沢下降点まで登ってきた。
よし、これならいけると思ったもののここからの足が重い重い。
最初の3000m峰の農鳥岳に到着した時は、コースタイムをオーバしだした。
その農鳥の頂上から見える間ノ岳は異様にデッかく、北岳は無情に遠い。
眺める北岳は、想像していなかった美しさだが、あれを越えていくのかと思うとドッと疲れが出てくる。
この辺りでは、逆コースを歩く方とかなりの数すれ違った。
西農鳥岳は、標識がないとどれが本当のピークかよく分からない。
本日2つ目の3000m峰の西農鳥岳に立つと、いよいよ間ノ岳がデッカイ。
農鳥の小屋に向かって200m程下降し、間ノ岳に向かって400m程登り返さねばならないが、小屋から眺める間ノ岳は不思議と威圧感がない女性的な山容だ。
もう北岳を越えていくのはとっくに諦めている。
北岳は過去に登っている。
北岳山荘からは北岳に登らず、八本歯のコルに出て大樺沢を広河原まで下降する気で居る。このルートなら一時間以上短縮できるだろう。
そうすると、この間ノ岳を登り切ると今日の登りは終わり、下降のみとなる。
ゆっくり、確実に登っていく。
間ノ岳の山頂付近はなだらかで、広い。
さすがに深田久弥の百名山なのだろう、登山客も多い。
景色も素晴らしい。
こちらから見るピラミダルな北岳は綺麗すぎる。
白く禿げた駒ヶ岳は荒々しく、毛勝三山を思い出させる仙丈岳は優しく見える。
遠くに槍穂も見える。
今なお残雪の多いのは乗鞍岳か。
中アはことのほか近い。
10日前に登った塩見岳は、小屋、天狗岩、西峰、東峰と指さすことが出来る。
いずれ登るであろう荒川三山と赤石岳。
今日ここまで歩いてきた西農鳥と農鳥岳。
そして富士山。
朝からずっと見えていた鳳凰山、その奥には金峰山。更に遙か彼方にかろうじて霞んで見えるのは燧岳だろうか。
百名山ハンターなら登ってきた山を、あるいはこれから登る予定の山を一体幾つ指さし数えることが出来るのだろう?
さすがに3200m近い山から見渡す景色は見事なものだ。
何回見まわしてもきりがない。
アリバイ登頂などと言うことはすっかり忘れて見入っていた。
もう登りはないとは言え、北岳は遠い。1時間近くかかって中白根山に到着し、更に下って、北岳山荘にたどり着いた。
見上げる北岳は300m程の高さがある。
もう登らない。それは分かっている。ただ、ガイド地図には1時間のコースタイムになっている。
今の私には、もし登れば1時間半のように見える。どうやらコースタイム通りにはとても歩けないらしい。
小屋関係の方が掃除に来られたのでどれぐらいの時間がかかるものか聞いてみた。
八本歯経由で広河原まで下りたいと伝えると、日没になるのでこの小屋に泊まった方が良いという。
広河原山荘の予約は入れているし、この北岳山荘の予約は無い、と伝えると、この小屋の予約はなくても泊まれるし、広河原山荘のへはキャンセルの電話を入れてくれるので問題ないとのことだったのでここに泊めてもらうことにした。
これで明日は下山するだけで仙丈行きは無くなった。
計画は失敗した。
コーヒーをすすりながら夕食までの贅沢な時間を過ごさせてもらった。
ゆっくり過ごしているからこそ「なるほど、八本歯とはそう言う意味か」と知ることも出来る。
翌日、広河原山荘に寄ってキャンセルをわびた。
ここでも頑張って降りてこずに、上で泊まったのが正しいとのことだった。
南アの3000m峰を登る企画、聖・塩見に続いてこれで3,4,5,6座目を終了しました。
残るは、仙丈ヶ岳、荒川三山、丸山、小赤石、赤石岳の7座です。
深田久弥の百名山は 37座目 です。
ルート図は、今回もスマホの HTC バタフライ + 山旅ロガー の生データファイルで書いておきます。
(注:大門沢小屋の先で、ログがずれています。こんなずれ方初めて見ました。)
[ 小屋泊で思うこと ]
1.各小屋のトイレや寝具の設備はかなり違う。
今回私は悪い方、良い方の順に泊まったので良かったが、逆ならかなりツライだろうと思った。
登山コース取りには小屋の設備の善し悪しを考慮対象にした方が良い。
食事に関しては、甲乙は無かったと思う。
2.大門沢小屋と広河原小屋には有料のシャワー設備があるので良いが、北岳山荘ではウエットティッシュは必需品だと思う。
3.寝袋ではなく布団で寝られるので、パジャマとは言わないが着替え上下があった方がよい。肌着も。
ちなみに北岳山荘には着替え室が用意されていた。
4.2人で布団一枚のことがある。この場合、シュラフカバーがある方がよい。
私は、日帰りでも、ビバーク用にツェルトとシュラフカバーは持っている。
幸い今回は2晩とも一人で布団一枚だった。
5.夕食の2〜3時間前には到着して、ゆっくり小屋の廻りの景色を楽しませてもらう。
夕食直前に到着して、テント代わりに寝泊まりするだけでは勿体なすぎる。
6.朝は小屋の標準時間に合わせるのがよい。
早立ちする場合、リンリン鳴る目覚ましをかけることが出来ないので熟睡できない。
早立ちする場合、物音を立てたりヘッドランプをつけると就寝中の人を起こしてしまう。
そして暗がりだと忘れ物をしてしまう。
私は、別途ペンライトを用意し更にハンカチで覆って減光した。それでも隣の人を起こしたようだ。
と言う感じで、早立ちは自分も辛いし、廻りにも迷惑なので止めた方がよい。
以上が、山小屋にほとんど泊まったことがない私が今回泊まってみて感じたことでした。
本当はテント泊の方が良いのですが、体力が・・・
今後は小屋のお世話になることが増えるのだろうと思いますが、慣れるでしょうか?
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