奥秩父・上武国境を偵察登山(中津川・滝谷山・南天山)
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- GPS
- 46:00
- 距離
- 20.3km
- 登り
- 1,965m
- 下り
- 1,965m
コースタイム
中津川キャンプ場11:30−11:42吊橋−12:20鎌倉橋12:30(登山道入り口)−13:20法印の滝(昼食)13:50−14:30尾根・沢コース分岐15:00−16:00遊歩道合流・分岐地点−16:30(推定標高1350m)祠−16:40遊歩道から尾根取り付き地点・幕営場所
14日
5:45出発−7:20休憩7:30−9:45滑車・作業跡地−10:00直登回避・トラバース地点−10:25滝谷山(1659m)散策10:40−15:20幕営地・食事−移動−16:30祠・幕営
15日
5:30出発−時間不明・装備デポ(尾根コース・南天山分岐)−6:30南天山(1483m)−6:50(尾根・山頂分岐)−8:00法印の滝8:30−8:45鎌倉橋−9:35中津川キャンプ場(バス停)
天候 | 13日晴れ時々曇り・14日晴れ、夜半雨・15日晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
三峰口−中津川バス停 |
コース状況/ 危険箇所等 |
尾根・沢コース分岐まで、木製の橋が滑るので注意。 南天山と分岐の間は、ちょっとした岩場の急登。 立ち入り禁止の看板から先は、自己責任で。 遊歩道が明瞭なだけに、尾根の取り付き地点に注意。 25000図でもわからない小ピーク多数。 小ピークでの方位確認は、確実・慎重に。 滝谷山直下付近には、毎年スズメバチが巣を作る模様。(おそらく黒スズメバチ) |
写真
感想
奥秩父の山塊へ興味を持ち、昨年から少しずつ歩いてきた。
一般登山道に至っては、主要な場所もだいたい歩いた。
だが、それは始まり。
より深い奥秩父へ。
その想いは、足を運ぶほどに深まる。
山岳会へも属さず、仲間も皆無。
技術面でいえば、ひよっこでしかない。
自らの足で歩くこと。
それがよい。
全ての荷物を、自分で背負う。
それがよい。
未熟ゆえ、余計な危険に遭遇する。
だが・・・、それがよいのだ。
冒険とは元来、そういうものだ。
生きるとは、リスクを背負うことなのだから。
とまぁ、前置き長いっすね。
来年は遠征!と決めつつも、奥秩父もそろそろ沢ルートと古道・廃道へのアプローチをしていきたい年頃(笑)
当面の目標は、真ノ沢林道と上武国境稜線。(十文字−両神山)
厳冬期、和名倉から将監−三条の湯を決行するも敗退。
上武国境なぞ、まだまだ早いことを思い知った。
計画を見直し、3エリアに分割し偵察登山を事前に行うことを決めた。
(1回で縦走することに意味がないような気もするので、3山行で完了するかもしれませんが・・・)
十文字峠から両神山の中間地点、滝谷山。
ここから東に伸びる尾根の先に、南天山がある。
おそらくここが、エスケープルートになるはず。
まずは、中間地点の偵察が第1回目となる。
しかし相変わらず、奥秩父への埼玉側からのアクセスの不便さ。
まぁ、自分地元(東武東上線沿線)なのであれだけど、毎度千葉から来るKは大変。
千葉−東京−池袋−(西武秩父鉄道)−西武秩父駅−三峰口と、ご苦労様っす。
それでもなんとか、9時には西武秩父駅につく。
地方の路線バスは、細かく時刻表が変更になることがあり、毎度調べなくてはいけない。
本数の少ない「中津川」行きのバスまで、1時間程待った。
中津川へ到着した時には、すでに11時近く。
キャンプ場や釣り場、入浴施設まであった。
バイクツーリングが多く、1年以上通行止めだった中津川林道が回復した事を聞いて確認した。
民家を見ながら、未舗装路の林道へ。
いずれ通るだろうタツマノ尾根入口も確認。
何台かの車が、減速せず通り抜けるので、砂埃をかぶる。
1度でも逆の立場になれば、そんなこともしなくなるだろうに・・・。
動力も良いが、たまには自分の足で歩こうぜ・・・な。
1時間半、ゆっくりと鎌倉橋へ到着。
ここから南天山への登山路へ入る。
法印ノ滝までにすれ違ったのは、2組3名。
思いのほか、雰囲気のある鎌倉沢沿いのコース。
落ち込みや、ナメ状の沢。
ええやん、ええやん。
法印ノ滝で、いつもの馬鹿でかいKのおにぎりを喰らう。
初日に南天山経由と思っていたが、分岐から北西寄りの沢ルートでショートカットすることに決定。
発行年度で、この沢コースの扱いは違うので注意。
所有している2009年度版では、ここと南天山西側は破線ルート。
Kの地図では、ルート記入なし。
最新版は、実線ルート。(Kのが実線だったかな・・・)
分岐が最後の水場になりそうだったので、ここで目一杯給水。
2.5L×2+1L×2(タンク)+2.5L(飲料用)+1.5L(非常用)
総量11L=11kgの水を背負った。
それに加えて今回は、7mm×25mのザイル2本にスワミベルトを含む装具。
おそらく総重量は、今まで経験の無い26kg超え。
2人の総重量は、大げさに言わなくても50kg前後。
これで1日歩くのはきついが、今日は幕営予定地までの2時間だ。
沢ルートと言っても、枯れ沢だった。
それ以降、わずかな水を見たが、汲むには厳しい状況。
分岐で給水したのは、正解だった。
高原地図では沢沿い一辺倒に見えるが、実際は途中から西側の尾根に取り付く。
枝沢が西側へも伸び、本流との間を通る尾根を歩く感じ。
テープも多少付いているので、迷うことはないと思う。(が、注意は充分に)
登りつめると、南天山から西に伸びる旧遊歩道と合流。
この旧遊歩道、Kの話によると最近降りた方がいるようで、熊と遭遇したり廃道化していたりと、散々な目にあった人がいるらしい。
以前は自然遊歩道として、かなりの人が歩いたのだろうか。
合流地点の西側には、立ち入り禁止の看板とトラロープ。
旧遊歩道と共に、西に道が伸びている。
歩きやすい遊歩道を西に少し進むと、朽ちた祠が傾いて鎮座する。
Kが事前に調べておいた山行記録によれば、適当なところで遊歩道北側の尾根に取り付かなくてはいけないと言う。
幕営するにはよさそうだったが、まだ時間もあるので少し先にすすむ。
遊歩道北側(進行方向右手)に、それっぽいビニール紐。
アセビが生え、少し開けた印象。
荷物を降ろし、付近を散策。
感覚的に、これが取り付きポイントの目印にも見える。
数分戻れば、祠なのだが・・・それも面倒に思えた。
それにあまり開けた場所に、キャンプを置くのもいかがなものか・・・。
7mほどで尾根上、平らな場所はない。
植生に考慮し、落ち葉の吹き溜まりにツェルトを設置することにした。
まぁ・・・これが、悲劇の始まりでもあったのだが。
傾斜のある斜面だったが、多少の傾斜はむしろ寝やすい。(とか思った)
設営も終わり、Kに食事を頼みつつ周辺の散策。
地図上の1400mで色が緑から黄土色になるが、最初の南に伸びる枝尾根に沿って、遊歩道は南下していくように見える。
ツェルトの西側には、岩壁が見える。
先を見に行くが、なだらかな部分に登りきると、眼下(南側)にアセビと遊歩道が見えた。
この岩壁は、登る必要はなさそうだ。
そして、まぁ・・・散々な夜だった。
沢屋さんとか、ターフでよく眠れたものだなと感心する。
蛾や虫が、ツェルト内を飛び交う。
傾斜がありすぎて、ずり落ちる体。
場所も設置方法も、失敗だった。
熟睡できず、いささか寝不足。
サクッと朝食をすませ、いよいよ未知の世界へ1歩足を踏み入れる。
地形図では平坦に見える尾根なのだが、これがなかなか厄介な道?だった。
踏み跡らしきものは、殆ど獣がつけたものだろうなぁ。
それでもいくばくかの目印を見つけては、変化にとんだ尾根を進んでいった。
痩せ尾根はあるわ、手がかりの少ない急登を、スズタケをわし掴みしながら喘いだり。
ガレた岩登りに、藪漕ぎと遮る枝や倒木。
初めてピンクテープを購入し、今回持参した。
しかし自分のような初心者が、無尽蔵に標をつけるのはどうなのか・・・と。
既存のテープを見つけては、補強する感じでテープをつけて行くことにした。
あてにしていた目印の「イワタケの群生地」は、結局数箇所あり当てに出来なかった。
小ピークが点在し、標高も情報として当てにならなかった。
やっと森林作業の朽ちた滑車が登場し、目的地が近いと知った。
そしてこの辺りから、情報どおりスズメバチが旋回を。
木々の無い「ガレたむき出しの急斜面」も情報どおり。
スズメバチの威嚇行動が、酷い。
黄色でも大でもないようだが、威嚇行動がすさまじい。
ピークへの「直登は絶壁で出来ない、左側を巻け」の情報にそって、スズメバチに絡まれながら崩れる斜面をひたすら斜めに登る。
この部分に目印がなく、検討で登っていくが、よく見ると薄い踏み跡は点在していた。
やっとのことで尾根上に、たどり着く。
到着地点を勘違いしたために、滝谷山ピークで少し戸惑う。
地図上、滝谷山ピークの形状は、逆Y字に尾根が延びる。
南西方向が上武国境、南東方向が歩いてきた尾根だ。
いくら巻いたと言っても、登りつめた尾根は南東側の尾根だと思っていた。
方角を確認しないで尾根を進んだ結果と、分岐がピーク上だと思い込んでいたので、北側・両神へ続く道を探せないでいた。
あれ?三叉路だろ?と。
どうも地図の尺度と、行動時間・移動速度の感覚がダメダメな訳です。
結論からいくと、登りきったのはピークから南西の上武国境線上。
北と南西に伸びる国境稜線の先に続く目印も確認し、目的達成。
あとは、戻るだけだ。
ここまでの所要時間、約4時間半。
ここまで迷うことも無く、順調そのものだった。
時間はまだ10時半、帰りはそれほど時間もかかるまい。
予定通りならキャンプ地へ戻り、撤収し南天山を経由、沢コースとの分岐(水補給場所)に良い場所があったのでそこで幕営。
予定通りなら・・・・ね。
道中が確かなものだったと、ピンクテープを補足しながら戻る。
滑車を見、小ピーク上のテープを確認。
行きと違って、帰りは足取りが速い。
と、なんとなく土を踏む足裏の感覚に違和感が。
こんな歩きやすい道だったかな・・・。
歩みを緩め、後を振り返えろうと思った瞬間、「道、違う・・・」とKの声。
読図を任せきりだったが、いつのまにか地図とコンパスを取り出していたK。
開けた感じの尾根道に、テープを探さなくなっていた事に気付く。
(2014/12/07記載)
記憶が薄れてしまい、続きを書きそうにないのでこのままアップします。
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