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Yamareco

記録ID: 3285681
全員に公開
沢登り
京都・北摂

【京都北山】鎌倉山周辺の谷歩き(ヒバサミ谷(仮称)↑,鎌倉谷ぶらぶら,尾曽越谷↓)

2021年06月19日(土) [日帰り]
情報量の目安: S
都道府県 滋賀県 京都府
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GPS
--:--
距離
8.6km
登り
916m
下り
914m

コースタイム

日帰り
山行
7:40
休憩
0:00
合計
7:40
8:00
10
駐車地
8:10
150
ヒバサミ谷(仮称)に入渓
10:40
70
高童山(P827m)
11:50
60
12:50
40
鎌倉谷の760m二俣
13:30
20
13:50
30
14:20
80
P895mから尾曽越谷に下降
15:40
駐車地
天候
過去天気図(気象庁) 2021年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
針畑川沿いの滋賀県道781号線の路肩に駐車
コース状況/
危険箇所等
【ヒバサミ谷(仮称)】
・尾曽越谷(京都・滋賀県境が走っている谷)の一本東の谷で,滋賀県道781号線の火狭(ヒバサミ)橋のすぐ前から高童山(P827m)の北側に突き上げている小さな谷。「ヒバサミ(火狭)」は針畑川の両岸が狭まり深い淵を形成している難所の名称で,ちょうどこのヒバサミの淵のすぐ下流でこの谷が針畑川に出合っている。正式な谷名が不明のため(ご存じの方,教えてください…),仮に「ヒバサミ谷」と呼ばせていただきます。
・京都北山では珍しく滝が多い谷で,10mほどの滝2本を筆頭に,小滝やナメ滝がコンスタントに掛かっている。直登できる滝も多く,小さな谷の割には楽しめる。両岸は結構立っており泥壁で手掛かりに乏しいため,高巻き時は注意が必要。ところどころ植林も散見されるが,大半は自然林で気持ちがいい。なにぶん小さな谷なので,盛夏は渇水気味になると思われ,水量が多い時期がおすすめ。

【鎌倉谷源頭】
・鎌倉谷は,一本北のオボレ谷と並んで,時折沢登りの対象とされる谷。鎌倉山の南東面に広がる鎌倉谷の源頭部は,細かい尾根と谷が複雑に入り組んだ興味深い地形を呈している。一見穏やかに見えるが多くの小滝が掛かっており,周囲の樹林の自然度も高く,なかなか気持ちのいいところです。
※とはいうものの,地形の複雑さと谷の険しさの故か,過去に鎌倉谷源頭部への迷い込みを原因とした遭難事故が起きているため,注意してください。

【尾曽越(おそごえ)谷】
・久多キャンプ場の前からP895mの北側に突き上げている谷で,京都・滋賀県境が走っている谷。坦々とした平流が続き,下部と源頭部は植林に覆われているためかなり地味な沢だが,中間部は美しい自然林に包まれているので,散策の谷としては悪くないかも。

【高童山(P827m)〜鎌倉山の稜線】
・高童山からP895m手前くらいまでは植林が続きあまり面白くないですが,P895〜鎌倉山の区間は密度の高いブナ・ミズナラ林が広がり気持ちいい。ただ,マーキングは一切なく踏み跡も不明瞭で,一部地形も複雑なので読図注意(鎌倉山直下に黄色のマーキングがありますが,これはオグロ谷方面に下りるマーキング)。
火狭(ひばさみ)橋のたもとから針畑川(奥山渓谷)に降りると,そこがちょうどヒバサミと呼ばれる深い淵になっている。ずっと眺めていたいような,美しい景観。
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火狭(ひばさみ)橋のたもとから針畑川(奥山渓谷)に降りると,そこがちょうどヒバサミと呼ばれる深い淵になっている。ずっと眺めていたいような,美しい景観。
本日お目当てのヒバサミ谷(仮称)は,このヒバサミの少し下流側の対岸にあるごく小さな谷。モモ程度の渡渉で針畑川を渡り,すぐに入渓。ヒバサミ谷(仮称)は入り口から3mほどの小滝となっており,なかなか期待させる始まり方。
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本日お目当てのヒバサミ谷(仮称)は,このヒバサミの少し下流側の対岸にあるごく小さな谷。モモ程度の渡渉で針畑川を渡り,すぐに入渓。ヒバサミ谷(仮称)は入り口から3mほどの小滝となっており,なかなか期待させる始まり方。
それを越えるとすぐに2mほどの小滝が続く。簡単に直登できるが,周囲は谷の小ささに似合わぬゴルジュ状地形で,結構壁が立っている。
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それを越えるとすぐに2mほどの小滝が続く。簡単に直登できるが,周囲は谷の小ささに似合わぬゴルジュ状地形で,結構壁が立っている。
曲がりくねった岩の小廊下を進むと,奥には10mほどの滝が! この谷は当たりかもしれんな。
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曲がりくねった岩の小廊下を進むと,奥には10mほどの滝が! この谷は当たりかもしれんな。
10m滝は左岸から巻くが,かなり急斜面で手掛かりに乏しく,しかも今日は雨で土壌がドロドロなため,ちょっと神経をつかわされた。
10m滝は左岸から巻くが,かなり急斜面で手掛かりに乏しく,しかも今日は雨で土壌がドロドロなため,ちょっと神経をつかわされた。
周囲は自然林で,雰囲気は悪くない。
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周囲は自然林で,雰囲気は悪くない。
少し進むと今度は5mほどの斜滝。冷たい水を浴びながら楽しく直登できる。
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少し進むと今度は5mほどの斜滝。冷たい水を浴びながら楽しく直登できる。
この後も小滝が断続的に続く。
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この後も小滝が断続的に続く。
なかなか楽しい谷ではないですか。
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なかなか楽しい谷ではないですか。
両岸の岩が門のように立った中に,5mほどの滝。ハング気味で乗り越しが難しいので,斜面を巻いていく。
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両岸の岩が門のように立った中に,5mほどの滝。ハング気味で乗り越しが難しいので,斜面を巻いていく。
おや,炭焼き窯の跡かな。こんな小さな目立たない谷でも仕事をしていたなんて,昔の人は勤勉だ。
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おや,炭焼き窯の跡かな。こんな小さな目立たない谷でも仕事をしていたなんて,昔の人は勤勉だ。
両岸がますます切り立つ中を進んでいくと,再び滝が。
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両岸がますます切り立つ中を進んでいくと,再び滝が。
5mほどの滝。この滝も直登できる。
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5mほどの滝。この滝も直登できる。
倒木が邪魔でちょっと残念だけど,綺麗な斜滝。
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倒木が邪魔でちょっと残念だけど,綺麗な斜滝。
周囲は深い緑に包まれており,巨木も散見される。これは大きなカツラの木。
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周囲は深い緑に包まれており,巨木も散見される。これは大きなカツラの木。
あの木も大きいなぁ。ちょっと距離があって樹種がわからないが…。
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あの木も大きいなぁ。ちょっと距離があって樹種がわからないが…。
雨に洗われた木々の緑がしたたるようで美しい。雨の日の山も悪くない。
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雨に洗われた木々の緑がしたたるようで美しい。雨の日の山も悪くない。
小滝が続き,変化があって楽しい。
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小滝が続き,変化があって楽しい。
登れない滝は巻いていくのだが,斜面が終始立っているうえ,岩に泥が乗っているような個所が多く,結構気を使わされる。
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登れない滝は巻いていくのだが,斜面が終始立っているうえ,岩に泥が乗っているような個所が多く,結構気を使わされる。
480m二俣は,幅広のナメ滝となって出合っていた。
480m二俣は,幅広のナメ滝となって出合っていた。
右俣を進む。水量はずいぶん少なくなってしまうが,ナメが続き楽しい。
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右俣を進む。水量はずいぶん少なくなってしまうが,ナメが続き楽しい。
8mほどの斜滝。右岸から巻いていく。
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8mほどの斜滝。右岸から巻いていく。
溝状の狭い谷の中に,小滝の連続。
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溝状の狭い谷の中に,小滝の連続。
登れば登るほど,周囲の樹林の自然度が増していく。
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登れば登るほど,周囲の樹林の自然度が増していく。
きれいだなぁ。
ナメ滝の連続。一つ一つの滝は小さいが,京都北山的な黒くつややかな滑りやすい岩質で,乗り越しにちょっと苦労する。
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ナメ滝の連続。一つ一つの滝は小さいが,京都北山的な黒くつややかな滑りやすい岩質で,乗り越しにちょっと苦労する。
もいっちょ小滝。
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もいっちょ小滝。
段々のような小滝。
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段々のような小滝。
腰を折ったような美しい斜滝。これも何とかだましだまし直登。
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腰を折ったような美しい斜滝。これも何とかだましだまし直登。
ようやく水が切れてきたようだ。それでもナメは続く。
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ようやく水が切れてきたようだ。それでもナメは続く。
この枯滝を乗り越したら,谷はほぼ終了。予想以上に楽しい谷だった。
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この枯滝を乗り越したら,谷はほぼ終了。予想以上に楽しい谷だった。
稜線に出た。植林でちょっと残念。
稜線に出た。植林でちょっと残念。
ちょっとした窪地に,浅い池(というか沼)もあった。
ちょっとした窪地に,浅い池(というか沼)もあった。
高童山(P827m)に寄り道。植林と雑木林に囲まれた特筆すべきこともなき山頂で,展望もない。プレートの類も見当たらなかった。
高童山(P827m)に寄り道。植林と雑木林に囲まれた特筆すべきこともなき山頂で,展望もない。プレートの類も見当たらなかった。
稜線を西進し,鎌倉山を目指す。初めは植林が多いが,次第にブナとミズナラの美しい森に包まれ始める。
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稜線を西進し,鎌倉山を目指す。初めは植林が多いが,次第にブナとミズナラの美しい森に包まれ始める。
藪はほとんどないので問題なく歩けるが,踏み跡は不明瞭で,ところどころ地形が複雑なので読図注意。興ざめなマーキングも出てこないので,気ままに楽しく歩ける。
藪はほとんどないので問題なく歩けるが,踏み跡は不明瞭で,ところどころ地形が複雑なので読図注意。興ざめなマーキングも出てこないので,気ままに楽しく歩ける。
エゴノキの白い花。
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エゴノキの白い花。
ヤマボウシ。
P895m。さすがにここには標高点プレートあるかな,と思ったが意外にもなかった。
P895m。さすがにここには標高点プレートあるかな,と思ったが意外にもなかった。
大木こそないものの,美しいブナの尾根が続く。
大木こそないものの,美しいブナの尾根が続く。
P895mと鎌倉山の間のコルに到着。ブナとミズナラが立ち並ぶ清潔な広場となっており,つい一休みしたくなるような気持ちのいい空間だ。
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P895mと鎌倉山の間のコルに到着。ブナとミズナラが立ち並ぶ清潔な広場となっており,つい一休みしたくなるような気持ちのいい空間だ。
いいところだなぁ。
いいところだなぁ。
動物たちの憩いの場でもあるらしく,小さなヌタ場がある。
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動物たちの憩いの場でもあるらしく,小さなヌタ場がある。
コルから鎌倉山へと斜面を登っていく。この斜面も樹林が美しい。
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コルから鎌倉山へと斜面を登っていく。この斜面も樹林が美しい。
鎌倉山到着。さすがに雨の日なので誰もいない。
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鎌倉山到着。さすがに雨の日なので誰もいない。
さて,このまま引き返すと時間が余ってしまうので,鎌倉山の南東面に広がる鎌倉谷の源頭部を散歩してみることにした。山頂から真南へ延びる小尾根を少し下ってから,適当なところで谷に下りる。
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さて,このまま引き返すと時間が余ってしまうので,鎌倉山の南東面に広がる鎌倉谷の源頭部を散歩してみることにした。山頂から真南へ延びる小尾根を少し下ってから,適当なところで谷に下りる。
穏やかな谷を周囲の樹林を眺めつつ下っていく。
穏やかな谷を周囲の樹林を眺めつつ下っていく。
源頭の森はさすがに自然度が高く,緑が濃い。
源頭の森はさすがに自然度が高く,緑が濃い。
と,すぐに5mほどの滝が出てくる。斜面を慎重に巻き下る。
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と,すぐに5mほどの滝が出てくる。斜面を慎重に巻き下る。
この後も小滝多数。鎌倉谷は沢登りの対象とされることもある谷なので,やはりそれなりに滝が多い。
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この後も小滝多数。鎌倉谷は沢登りの対象とされることもある谷なので,やはりそれなりに滝が多い。
760m二俣まで降りてきた。出合いも小滝となっている。これ以上下ると帰りがしんどくなるので,今度は左俣を登って稜線を目指す。
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760m二俣まで降りてきた。出合いも小滝となっている。これ以上下ると帰りがしんどくなるので,今度は左俣を登って稜線を目指す。
左俣もナメ滝が多い。
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左俣もナメ滝が多い。
水量は少ないが,周囲の樹林も美しく,歩いていて楽しい谷だ。
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水量は少ないが,周囲の樹林も美しく,歩いていて楽しい谷だ。
810m二俣。鎌倉山に近い右俣を取る。
810m二俣。鎌倉山に近い右俣を取る。
稜線まですぐだが,稜線直下まで小滝が途切れることはなかった。
稜線まですぐだが,稜線直下まで小滝が途切れることはなかった。
ようやく水が切れ,穏やかになった谷を稜線へと歩いて行く。鎌倉谷,なかなか楽しい谷でした。
ようやく水が切れ,穏やかになった谷を稜線へと歩いて行く。鎌倉谷,なかなか楽しい谷でした。
稜線に出たところが,ちょうど千年杉のあるところだった。久しぶりにお会いしたが,重厚な質感の立派な杉だ。
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稜線に出たところが,ちょうど千年杉のあるところだった。久しぶりにお会いしたが,重厚な質感の立派な杉だ。
さて,鎌倉山から稜線を北に引き返す。
さて,鎌倉山から稜線を北に引き返す。
そして,P895mの北側斜面から尾曽越谷にダイレクトイン。お隣のヒバサミ谷(仮称)が予想以上に楽しい谷だったので,期待して下っていくが…,最初は植林でしかも下生えが藪っぽく,あまり幸先が良くないかんじ。
そして,P895mの北側斜面から尾曽越谷にダイレクトイン。お隣のヒバサミ谷(仮称)が予想以上に楽しい谷だったので,期待して下っていくが…,最初は植林でしかも下生えが藪っぽく,あまり幸先が良くないかんじ。
谷に降りると,植林が途切れて深い自然林に包まれ始め,ほっとした。
谷に降りると,植林が途切れて深い自然林に包まれ始め,ほっとした。
周囲の樹林はなかなか美しく,雰囲気はよい。だが,いかんせん何も出てこない…。
周囲の樹林はなかなか美しく,雰囲気はよい。だが,いかんせん何も出てこない…。
残念ながら,尾曽越谷は坦々とした平流が続き滝がほとんどない谷で,あまり変化のない谷だった。逆に言えば,下降路として,また散歩の谷として,なかなか悪くないかもしれない。
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残念ながら,尾曽越谷は坦々とした平流が続き滝がほとんどない谷で,あまり変化のない谷だった。逆に言えば,下降路として,また散歩の谷として,なかなか悪くないかもしれない。
周囲の樹林はなかなか立派。巨大な芦生スギ。(逆光すみません)
周囲の樹林はなかなか立派。巨大な芦生スギ。(逆光すみません)
貫禄あるカツラの古木。
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貫禄あるカツラの古木。
かなり下流まで下ってくると,谷は植林に覆われてしまうが,沢の真ん中に巨大な倒木が横たわっていてびっくり。倒木の上からいろいろな若木が生えていて,まるで帆船のようだ。この木が健在だったころは,どれだけの大木だったことだろう。
かなり下流まで下ってくると,谷は植林に覆われてしまうが,沢の真ん中に巨大な倒木が横たわっていてびっくり。倒木の上からいろいろな若木が生えていて,まるで帆船のようだ。この木が健在だったころは,どれだけの大木だったことだろう。
久多キャンプ場まで下って終了。谷の入り口には,藪の中に久多でよく見る谷名の看板。実はこれを見て初めて谷名を知りました笑
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久多キャンプ場まで下って終了。谷の入り口には,藪の中に久多でよく見る谷名の看板。実はこれを見て初めて谷名を知りました笑
漢字だとこうなのね。
漢字だとこうなのね。

装備

備考 ・フェルトソール沢足袋使用
・40mロープ携行。使いませんでしたが,小さい割には険しい谷が多いため,一応携行したほうが良い。

感想

 この週末まで緊急事態宣言発令中なので,今週も遠出は避けてご近所の山歩き。ふと入った谷が意外に面白かったので,記録に残すことにしました。
 京都北山の鎌倉山周辺の谷としては,久多川支流掛橋谷や安曇川支流オボレ谷,同支流鎌倉谷がたまに沢登りの対象として挙げられるくらいで,あまり記録は多くない。しかし,国道367号線(鯖街道)から久多方面へ滋賀県道781号線を入ってすぐのところにある針畑川の奥山渓谷は,豊かな自然林に覆われていて春の新緑や秋の紅葉が非常に美しいうえ,山の傾斜も強く,何となく面白い谷が隠れているのではという気がしていた。何より,県道を車で通るたびにいつも眺めているあの美しい森の中を歩いてみたい。そこで,地図を眺めて,尾曽越谷とその一つ東隣の谷を歩いてみることにした。
 尾曽越谷の東隣の谷は,今のところ谷名が不明のため,仕方なくこの記録では針畑川の火狭(ひばさみ)の淵から取ってヒバサミ谷と仮に呼ばせていただいているが(谷名をご存じの方,是非ご教示ください),小さな谷の割にはコンスタントに滝が出てきて,予想以上に楽しめた。穏やかな谷が多い京都北山(もちろん,それもこの山域の魅力だが)においては,貴重な存在と言えると思う。ところどころ植林も見られるものの大半は美しい自然林で,雰囲気も良く,楽しい谷歩きの時間が過ごせる。
 鎌倉谷は,特に鎌倉山の南東に広がる小尾根と谷が細かく入り組んだ源頭部の不思議な地形を歩いてみたかったのである。地形図で想像していた通り,穏やかな枝谷が入り組んで,交差点がたくさんある森の小道のような谷が広がっていたが,ただ穏やかなだけではなく,黒くつややかな小滝が数多く段差を作っていて,その意外な険しさもちょっと不思議な空間だった。あと,当然ながらブナとミズナラ,トチノキの素晴らしい森に覆われていて,その中を歩いているだけでも気持ちがいいです。帰路とした尾曽越谷はちょっと単調だったが,中間部の樹林はなかなか美しく,下降路としては悪くないと思う。
 それと,鎌倉山の北側のP895mとの間のコルも雰囲気のいいところだった。ブナとミズナラが静かに立ち並ぶ,掃き清められたような小さな広場。雨の日の山も嫌いではないが,今度は良く晴れた初夏か晩秋にそこで腰を落ち着けてみたい,そんな気分にさせられる場所だった。

※ 今回登ったヒバサミ谷(仮称)について記録を調べていたところ,kol-yosiokaさんが2020.8.7に歩かれておられました。

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