幌尻岳 〜不満の残るリベンジ〜
- GPS
- 32:00
- 距離
- 24.6km
- 登り
- 2,380m
- 下り
- 2,380m
コースタイム
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 8:00
- 山行
- 14:30
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 15:10
天候 | 曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
私は「一番良い位置なのに、なぜかポツンと避けられているかのような大阪ナンバーの車」の隣に停めました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ただでさえぬかるみやすい登山道が、雨のためドロドロぐちゃぐちゃでした。 |
その他周辺情報 | 仕事が押していたため直帰しました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
携帯トイレ
|
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感想
私の昨年の山行ライフの中で、最も心残りだったのが幌尻岳でした。
「来年こそはリベンジを!」
そう誓っていたのですが、1年前は思いもしなかった勤務体制の変更を余儀なくされた事件。残念ながら、私に「休日」がなくなってしまいました。
しかしパートさんの協力を得れば、なんとか工夫すれば幌尻岳にチャレンジできるのではないか?そう考えて6月に試験的な試みを実施しようとしました。
「月に1度のチャンスではありますが、日曜日の朝の仕事が終わったら月曜日の日中の段取りを済ませ、パートさんに現場作業を任せて登山に出掛けて山中泊。翌月曜日、山から帰った足で職場に直行し、火曜日朝の準備作業をする。
日曜日も月曜日も休みにはならないけれど、これならロングコースのトレイルも可能です。(パートさん、ありがとう!)
ところが、6月は予定外の出来事が発生して計画は頓挫。
「でも日の長い7月はチャンスなんだ。今回は是が非でも決行したい!」
そして計画を実行に移しました。
計画を前に天気予報はコロコロと変わりました。
「要するに不安定なんだろうなぁ。雨が降るかもしれないけれど、逆に意外なくらい恵まれる可能性だってある。」
直近の日高の山の状態は、kaminarijimaさんやmikuriさん、zeropo7さん、そしてMTOさんのレコを参考にさせていただきました。ありがとうございます!
天気予報はコロコロと変わりましたが、一貫して変わらなかったこともありました。「風が弱い」これはとても貴重です。
昨年は「雨が降った場合」のことを深く考えずに大失敗しましたが、今年は万全を期した上でパッキングを絞り込みました。
今回の幌尻岳登山を実現させるために多少の無理はしましたが、何とかスタートラインに立つことが出来ました。
日曜日、朝の仕事を終え、チロロ林道を進んで登山口へ。
先客は5〜6台でしたが、登山口のすぐ隣から2台目のスペースが空いています。
「ラッキー!」
しかしよく見ると、隣の車のワイパーに紙のメッセージが挟まっていました。
この車の運転者は、下山したら至急連絡を下さい、と言うような内容でした。
よく見ると大阪ナンバーです。
「あぁ、これは・・・」
などと想像しながら登山開始です。
ココに登る方は健脚ツワモノ揃いですが、今日の計画なら私のマイペースでもきっと可能なハズ。それは昨年の経験で手応えを掴んでいます。
しかし、それにしても我ながらへなちょこです。
昨年よりは5圓老擇い呂困離螢絅奪が肩に食い込みます。
本当は北戸蔦別岳にテントを構える予定でしたが、少し手前のコルで妥協します。
と言うか、北戸蔦別岳まで行っていたらテント設営中に暗くなりそうだったので。(笑
夜、足が攣って何度か目が覚めます。
そして目が覚めた時、テントに当たる雨の音が・・・
1時、2時そして3時と雨音は大きくなっていきました。
大して強い雨ではありませんが、判断を迷います。
本当は3時にテントを出発する予定でした。
しかし4時頃になって雨の音が消えます。
「よしっ、これなら!」
アタック装備で出発します。
と言うか、どうせ藪を漕ぐので直接雨に当たらなくてもずぶ濡れになるんですけどね。(笑
ウエストポーチのカメラが悲鳴を上げます。
次回以降、カメラの防水対策を考えなくちゃな。
北戸蔦別岳から戸蔦別岳、幌尻の肩と歩く間に、中ボス的なピークをいくつも超えます。と言うか圧巻の花畑も、いくつも超えます。稜線の下にはカール地形が広がっています。
ただただ息を吞みます。
「願わくば、これでちょっとでも晴れ間が出てくれたら・・・」
願いは叶いませんでしたが、厳しいアップダウンがとても素敵です。
幌尻の肩から山頂ピークまでの稜線は歩いていて楽しくなりました。人によって感じ方は違うでしょうが、私にはウペペサンケの稜線を歩いているような気分。思っていたより、意外とアッサリ幌尻岳山頂でした。
しかしやはり山頂は真っ白でした。
周囲の景色は全く何も見えない・・・
さあ、予定より時間を要しています。
余韻に浸る間もなく下山を開始します。
なにせ、帰ったら仕事が待っているのです。(笑
戸蔦別岳、そして北戸蔦別岳への登り返しはキツかったですが同時に楽しかったです。
ただ、ヌカビラ岳から二の沢出合までのドロドロ斜面の下りは勘弁して欲しかった。足元を警戒していても、何度か滑って尻餅をつきます。
そして長い!
何とかかんとか明るいうちに下山を完了しましたが、着替えているうちにどんどん暗くなってきました。
さあ!急いで厚岸に帰ろう!
・・・と思っていたら、高速道路が夜間工事のため通行止め。
それも、音更帯広IC〜池田IC間と、本別IC〜阿寒ICまでの2本立て。
厚岸までほとんど下道を走る羽目になり、厚岸に到着した時には日付が変わっていました。
さあ、明日の、と言うよりは当日早朝の準備作業をしなくちゃ!
作業が完了したのは1時20分。
考えてみると、上着こそ着替えたものの、インナーは下山したままの姿で汗臭いことこの上ありません。
「何を置いても、まず風呂だよな!」
湯船に浸かりながら、幌尻の余韻に浸ります。
・・・と、アラームが鳴ります。
朝の勤務時間です。
もうちょっと余韻に浸りたかったわ。(笑
コメント
この記録に関連する登山ルート
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天気は残念でしたが幌尻岳の登頂をされて何よりです。
幌尻の肩の鬼の急坂はキツいですが、登り切ればお花畑の楽園ロードですよね。私も初めて歩いた時は疲れも何もかもが吹っ飛んだ記憶があります。
このルートは七つ沼カールがキレイに見えてると最高かと思うので、次回があるなら是非晴れた日に歩いてみて下さい。パートの方達にまたお願いしなくちゃですね(笑)
幌尻岳登頂おめでとうございます(^^)
kaminarijimaさま
コメントありがとうございます。そして事前情報もありがとうございます。更に、労いの言葉までありがとうございます。
今回はスッキリとは晴れませんでしたが、カールはよく見渡せたのが何よりでした。でも陽が当たっているのとガスを被っているのとでは印象が全く違いますよね。今は「お腹一杯」感が強いですが、同時に「次はどこに登ろうかな?」と考えています。
年々衰えを実感はしますが、いつまでもチャレンジ精神は持ち続けていたいと考えています。
私もいつまでも健康を維持していられるとも限りません。年齢的に、パートさん達に仕事を少しずつ任せられるような体制作りが必要かなと考えています。決して登山のためだけではありません。(笑
また、登頂おめでとうございます🎊
多分、うちの山岳会で、この距離をついて行けるのは、ワンダーフォーゲル部か木田選手しかいないです(笑)
テン泊憧れちゃいました(≧▽≦)
そもそも私のこの計画に日時を合わせられる人が珍しいかと思います。
って言うか、どちらも木田君のことじゃないですか。(笑
健脚な人なら日帰りするこのルートですが、歩いてみて改めて距離だけではなくアップダウンの厳しさ、藪漕ぎ、足が止まる景観、時間を要してしまう要素満載です!
私は料理が大嫌いなので、最近はガスカートリッジさえ持ち歩かないようになりましたが、山飯も山中泊の魅力の一要素だろうと思います。私は料理は嫌いですが、食べることは大好きです。料理がお得意な人は是非お誘いしたいです!(笑
幌尻岳、登頂おめでとうございます!
去年のレコも再度読み返させて頂きました。
周囲の方の理解や協力の元で山に行ける事に感謝ですね!!
下山後もお仕事でとてもハードでしたね、、
大阪ナンバーの車、まだ有るんですね。。
出発当日はドキドキわくわくしながら車を後にした事でしょう。
生きて帰らなくてはと改めて思いました。
zeropo7さま
コメント、そして事前情報、昨年のアドバイス等々、重ね重ねありがとうございます!
昨年の時点では、「また来たい時に来れたらいい。チャンスはまだまだあるさ。」と軽く考えていましたが、今回は「機会は有限である」ことを改めて思い知らされました。
日高の案内標識類の少なさはアイデンティティなのでしょうか、内地の至れり尽くせりの山に慣れた方々にはカルチャーショックなのではないかとさえ思います。
また「幌尻岳に登る」機会になんとか恵まれたことで、事前準備の大切さと周囲の皆さんへの感謝を改めて噛み締めながら登りました。
そしてあの車の存在がそれを忘れさせない役に立つなら、ある意味モニュメントの役割を担っているかもしれませんね。私の気も引き締まりました。
kenyoさん、初めまして。MTOと申します。
この度は、幌尻岳登頂おめでとうございます!
私のレコが少しでも役だった様で、うれしく思いメッセージさせていただきました。
2年越しの思いが詰まった山頂での気持ちは格別だった事と思います。
あいにくの天気だったようですが、先週の自分の山行を思い出しながら楽しく読ませていただきました。
どこかのお山でお会いできるのを楽しみにしております。
MTOさん、コメントありがとうございます!
特にMTOさんのレコは直近の幌尻岳までの登山道の様子がよく分かって大変参考になりました。ありがとうございます!
昨年ココに来て、特にこの山域は経験と装備がいかに大切であるか、身に染みて学習させていただきました。今回、お天気だけはちょっと残念でしたが、おかげさまで充実した山行を楽しむことが出来ました。
今後しばらくはロングトレイルに出掛ける機会が取れそうもなくて残念なのですが、どこかでお会いできたなら、是非!ご遠慮なくお声掛け下さい!
こんにちはkenyoさん、幌尻岳リベンジおめでとうございます!!
圧巻のお花畑に息をのむカールの眺めが見られて良かったですね(^^)
渡渉、藪漕ぎ、ヒグマ、厳しいアップダウンを越える体力とルートファインディング能力、今までの経験が試されるコースですね。
私には一生無理なレベルと自覚しているので、レコの素晴らしい画像を堪能して満足しました(^^)
しかも下山後すぐにお仕事・・凄すぎます!!!!!
大阪ナンバーの件、木道閉鎖側の事故ですが良く行く滝上の件。
無事に帰り、また山歩きを楽しむ事が一番大切ですね。
あっ! 山料理得意ですよ!
「QTTAシーフード」とか「カレーヌードル」とか「焼きそば弁当」などレパートリー広いです!!(・・・おい)
tomo-masaさん
コメントありがとうございます!(笑
念願の登頂が果たせて嬉しいです。お天気はちょっと残念でしたが、達成感は満たされました。私の場合、時間を無理やりにでも作らないと幌尻岳への挑戦は叶うことがないので、苦肉の策を講じたまでです。
ここに挑む他の方達のアスリートのような歩きとは比較にならないヘナチョコですが、それでもなんとか登頂が叶うのです。tomo-masaさんなら楽勝でしょう。
でも本当、長く安全に山歩きを楽しめることが一番だと思います。考えてみると、大阪ナンバーの車はそれほど広くない駐車スペースの一等地を占領し続けていることになりますね。ご遺族があそこに車を回収に来るのは大変でしょう。なんとかしてあげて欲しいものです。
お料理!(笑
山でお会いした時に披露していただくためにも、調理機材はやはり持ち歩いていた方が良いでしょうか?(笑
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