完バテ! 白馬大雪渓〜白馬岳〜白馬大池
- GPS
- 17:27
- 距離
- 17.5km
- 登り
- 1,977m
- 下り
- 1,362m
コースタイム
- 山行
- 8:11
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 9:23
天候 | 1日目:晴れ 2日目:晴れ、時々くもり(霧) |
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過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
<8月5日〜6日> 高速バス(毎日アルペン号):新宿都庁前(23:00)→猿倉荘(5:20) 【復路】 <8月7日> つがいけロープウェイ:自然園駅(16:00)→栂池高原駅(16:30) 路線バス(アルピコ):栂池高原(16:40)→JR白馬駅(17:09) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■全般的に危険な個所は無いが、大雪渓では落石に注意(大雪渓左右の岸壁では頻繁に石が転がり落ちる音がしている)。 ■既に小雪渓のトラバースルートは無く、ひたすら左岸(上に向かって右側)を登るルート(秋ルート?)となっていた。 ■乗鞍岳を過ぎて天狗原へ下るルートは大きな石がゴロゴロしており、非常に疲れた。 |
その他周辺情報 | ■猿倉荘にて登山相談所(登山計画書提出デスク)があって、そこでコース状況や注意事項を聞くことができた。 ■猿倉荘では飲料水あり。 ■今年はコロナ禍の影響もあって白馬尻小屋は建設されず、建設資材が置いてあるだけだった。したがって、猿倉荘から頂上宿舎まではトイレが無い。 ■大雪渓の避難小屋にて水を得ることはできるが、飲料水としてはお勧めできないとのこと(沢の上に山小屋があるから)。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
日焼け止め
帽子
傘
チェーンスパイク
シェラフカバー(シーツの代用)
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感想
同行したSB氏とは剱岳以来の大型山行。昨年はコロナ禍で夏の大型山行は自粛していたのだが、オリンピックが大丈夫なら夏の大型山行も大丈夫だろうということで白馬山行を決行した。要するに「安心安全な山行に向けて、全力で取り組む」というわけだ。ルートとしては一般的なルートなので楽観していたのだが、SB氏から一気に1600mも登れるかな?ということを聞いて急に不安になる。まあ、とにかく精神力で乗り切るのだ。
夜行バスは普通に混んでいた。予定通りの時刻にバスは猿倉荘に到着。空は晴れている。台風が連続3発近づいていたのだが、ここまでは影響が及んでいないようだ。猿倉荘には「登山相談所」が開設されていて、登山計画書の受け取りと登山ルートについての情報を教えてくれる。ここで聞いたこと:
・今年は白馬尻小屋が建てられていない。したがってここから頂上宿舎まではトイレが無い。
・小雪渓のトラバースは既に無く、秋ルートが開設されている。
・避難小屋の水は飲料にはおすすめできない。なぜなら、沢の上に小屋があるから。
飲料水は猿倉荘で補給して、トイレもここで済ませるのが吉ということだろう。出だしは久々の山行でついつい早足となってしまう。最初に飛ばしたことで、あとからあんなに苦しむことになろうとは。。
白馬尻小屋までは順調。今年はコロナ禍の影響もあって小屋は建てられていない。ここからすぐに大雪渓登りかと思っていたが、右岸の登山道を延々と登る。雪渓を横に見ながら登る。大雪渓の1/3以上を登ったところでようやくアイゼン装着地点に到着。
ここからの登りは、雪渓を吹き下ろす涼しい風を受けながら快適に登ることができた。しかし、コロナ禍で太った体を押し上げるのは予想以上にキツく、大雪渓終了地点にてチェーンスパイクを外す頃にはへろへろになっていた。しかし、本当に大変だったのはここからだった。
大雪渓から上は傾斜もきつくなり、ついには10歩進んでは立ち止まってゼイゼイ息をするような状態になってしまった。雪渓を下る涼しい風もここには無く、ひたすら暑い。そのうち両足も攣り始めた。いつもは「芍薬甘草湯」で一発で攣りが治るのだが今回はどうも効かない。とにかく痛くても無理矢理動かせばなんとかなるので精神力で乗り切る。(動かせるということは芍薬甘草湯が効いていたのかも)
「こんな感じでは今日中に白馬小屋まで着かないかも」という考えが頭をよぎりはしたが、SB氏には申し訳なく思いつつも小休止を連発する。とにかく、這うように登り続けると避難小屋に着いた。ここでも小休止して、水やアミノバイタル等で体調を整えるとちょっと回復。まだ頑張れそうだ。ここから少し進むと傾斜も緩み、お花畑地帯となり、頂上宿舎も遠くに見えてきた。こうなると、もうダメかもという気持ちは吹き飛んでひたすら頑張るモードになる。とは言え、花を楽しむ余裕などまったくない。
頂上宿舎は一歩一歩近づく一方で、まだまだ着かないもどかしさもある。しかし、ついに頂上宿舎に到着。無謀にもここでSB氏と生ビールで乾杯。残念ながら、今日の宿である白馬山荘はもう少し上にある。最後のちからを振り絞って這うように山道を登り、ついに白馬山荘に到着した。
それにしてもこんなにつらい山行は久々で、学生時代のワンゲル山行でバテたとき以来かもしれない。白馬山荘では連続生ビール乾杯だったが、その夜の夕食ではまったく食が進まず半分くらい残してしまった(唾液が出なくてご飯が飲み込みにくい)。長い山行経験でこんなことは初めてだった。SB氏は焼酎も用意してくれていたのだが、それを飲むこともかなわず6時半くらいに眠りについてしまった。よほど疲れていたと思われるが、もう若くないことを実感(^^;
食事といえば、白馬山荘の夕食は結構ささやかな印象だった。朝食はもうちょっと良くて、山荘出発時に受け取ったお弁当はのり弁仕立てとなっていて夕食、朝食に勝る感じだ。また、今回はSB氏と2名で個室を取ったのだが、広さは2畳+荷物置き場という感じで、わりとコンパクト感が強かった。まあ、3000mに近いところで日本一巨大な山小屋を運用しているのだから贅沢は言えないか。
翌朝、山小屋の個室の窓から大きな虹を見た。朝虹は天候悪化の前兆とも言われ、さらに台風3連発が日本に近づいていることもあってこの日の天気はまったく期待していなかったのだが、結局晴れに恵まれ景色も良好だった。栂池まではほとんど下りの道程だったので昨日のような苦労はなく、北アルプスっぽい稜線歩きを楽しんだ。無事、栂池ヒュッテにて生ビールで乾杯して今回の山行は終了。次回はもっと楽なところに行きたい。
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