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Yamareco

記録ID: 3441085
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

完バテ! 白馬大雪渓〜白馬岳〜白馬大池

2021年08月06日(金) ~ 2021年08月07日(土)
情報量の目安: S
都道府県 新潟県 富山県 長野県
 - 拍手
tomosaito その他1人
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
17:27
距離
17.5km
登り
1,977m
下り
1,362m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
8:11
休憩
1:12
合計
9:23
距離 7.0km 登り 1,640m 下り 54m
5:58
65
7:03
7:04
2
7:06
7:23
237
11:20
11:47
48
12:35
12:53
94
14:27
14:36
45
15:21
2日目
山行
6:02
休憩
1:46
合計
7:48
距離 10.5km 登り 339m 下り 1,319m
6:21
19
6:40
6:54
32
7:26
7:33
45
8:18
8:31
48
9:19
9:28
42
10:10
10:50
39
11:29
11:44
74
12:58
12:59
6
13:05
13:12
56
14:08
1
14:09
ゴール地点
天候 1日目:晴れ
2日目:晴れ、時々くもり(霧)
過去天気図(気象庁) 2021年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
【往路】
<8月5日〜6日>
高速バス(毎日アルペン号):新宿都庁前(23:00)→猿倉荘(5:20)
【復路】
<8月7日>
つがいけロープウェイ:自然園駅(16:00)→栂池高原駅(16:30)
路線バス(アルピコ):栂池高原(16:40)→JR白馬駅(17:09)
コース状況/
危険箇所等
■全般的に危険な個所は無いが、大雪渓では落石に注意(大雪渓左右の岸壁では頻繁に石が転がり落ちる音がしている)。
■既に小雪渓のトラバースルートは無く、ひたすら左岸(上に向かって右側)を登るルート(秋ルート?)となっていた。
■乗鞍岳を過ぎて天狗原へ下るルートは大きな石がゴロゴロしており、非常に疲れた。
その他周辺情報 ■猿倉荘にて登山相談所(登山計画書提出デスク)があって、そこでコース状況や注意事項を聞くことができた。
■猿倉荘では飲料水あり。
■今年はコロナ禍の影響もあって白馬尻小屋は建設されず、建設資材が置いてあるだけだった。したがって、猿倉荘から頂上宿舎まではトイレが無い。
■大雪渓の避難小屋にて水を得ることはできるが、飲料水としてはお勧めできないとのこと(沢の上に山小屋があるから)。
■猿倉荘
「登山相談所」が開設されています。ここで、登山計画書を提出して、ルートの状況や注意点を聞きます。
2021年08月06日 05:44撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
1
8/6 5:44
■猿倉荘
「登山相談所」が開設されています。ここで、登山計画書を提出して、ルートの状況や注意点を聞きます。
■猿倉荘 トイレ&水場
ここで飲み水を汲んでいきます。ここと頂上宿舎までの間はトイレ無し。
2021年08月06日 05:49撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
8/6 5:49
■猿倉荘 トイレ&水場
ここで飲み水を汲んでいきます。ここと頂上宿舎までの間はトイレ無し。
■トレッキングと登山について(看板)
ルートについての簡単な説明。
2021年08月06日 05:55撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
8/6 5:55
■トレッキングと登山について(看板)
ルートについての簡単な説明。
■白馬鑓温泉ルート分岐点
通行止めの看板あり。「白馬鑓温泉ルートは(猿倉〜白馬鑓温泉小屋〜稜線分岐)は、現在通行止めとなっております。白馬鑓温泉小屋も営業中止しております。」とある。
2021年08月06日 06:07撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/6 6:07
■白馬鑓温泉ルート分岐点
通行止めの看板あり。「白馬鑓温泉ルートは(猿倉〜白馬鑓温泉小屋〜稜線分岐)は、現在通行止めとなっております。白馬鑓温泉小屋も営業中止しております。」とある。
■白馬尻小屋地点
例年、この石の後ろに小屋が建てられるが今年は無し。後ろには建築資材が置かれているのみ。
2021年08月06日 07:06撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
8/6 7:06
■白馬尻小屋地点
例年、この石の後ろに小屋が建てられるが今年は無し。後ろには建築資材が置かれているのみ。
■白馬尻小屋から大雪渓を臨む
かなり奥に大雪渓がチラ見え。
2021年08月06日 07:11撮影 by  moto g(8) power, motorola
8/6 7:11
■白馬尻小屋から大雪渓を臨む
かなり奥に大雪渓がチラ見え。
■大雪渓脇を登る
白馬尻小屋を過ぎればすぐに雪渓登りかと思えば、随分長距離を登山道登りする。
2021年08月06日 07:41撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
8/6 7:41
■大雪渓脇を登る
白馬尻小屋を過ぎればすぐに雪渓登りかと思えば、随分長距離を登山道登りする。
■アイゼン等装着地点
大雪渓の1/3以上登ってきただろうか。ここで、チェーンスパイク装着。
2021年08月06日 07:56撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/6 7:56
■アイゼン等装着地点
大雪渓の1/3以上登ってきただろうか。ここで、チェーンスパイク装着。
■大雪渓登り
人が蟻のように登っている。大雪渓の末端も見えてきた。雪渓の風は冷たくて気持ちがいいが、疲労も溜まってきた。
2021年08月06日 09:04撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/6 9:04
■大雪渓登り
人が蟻のように登っている。大雪渓の末端も見えてきた。雪渓の風は冷たくて気持ちがいいが、疲労も溜まってきた。
■大雪渓終了地点
大勢の人が休んでいる。ここでチェーンスパイクを外す。この地点は落石の危険が少ないようだ。
2021年08月06日 09:38撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/6 9:38
■大雪渓終了地点
大勢の人が休んでいる。ここでチェーンスパイクを外す。この地点は落石の危険が少ないようだ。
■沢を渡って一休み
大雪渓終了地点からの登りがキツく&暑く非常につらい。沢の水をかぶりながら雪渓を振り返る。
2021年08月06日 10:59撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/6 10:59
■沢を渡って一休み
大雪渓終了地点からの登りがキツく&暑く非常につらい。沢の水をかぶりながら雪渓を振り返る。
■岩室跡
一応、大雪渓内の数少ないランドマークってことで。
2021年08月06日 11:01撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
8/6 11:01
■岩室跡
一応、大雪渓内の数少ないランドマークってことで。
■避難小屋
鍵はかかっていないので中を見ることができる。小屋の右うしろには冷たい水が豊富に流れている。
2021年08月06日 12:38撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
8/6 12:38
■避難小屋
鍵はかかっていないので中を見ることができる。小屋の右うしろには冷たい水が豊富に流れている。
■避難小屋内部
中はそんなに広くない。バス停の待合所みたいな感じだが、もしものときには心強い避難所となるだろう。
2021年08月06日 12:49撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
8/6 12:49
■避難小屋内部
中はそんなに広くない。バス停の待合所みたいな感じだが、もしものときには心強い避難所となるだろう。
■頂上宿舎が見えた!
疲れで這うように登ってきたが、ついに頂上宿舎宿舎が見えた!通称お花畑だが、疲れで花を楽しむ余裕がまったくなし。
2021年08月06日 13:09撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/6 13:09
■頂上宿舎が見えた!
疲れで這うように登ってきたが、ついに頂上宿舎宿舎が見えた!通称お花畑だが、疲れで花を楽しむ余裕がまったくなし。
■頂上宿舎(の一角?)
ついに稜線まで到達した。右奥のベンチで生ビールを飲んで景気を付ける。
2021年08月06日 14:37撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
2
8/6 14:37
■頂上宿舎(の一角?)
ついに稜線まで到達した。右奥のベンチで生ビールを飲んで景気を付ける。
■白馬山荘
頂上宿舎を出れば、白馬山荘まではあと少し。しかし、疲れで這うように登っていく。
2021年08月06日 14:51撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/6 14:51
■白馬山荘
頂上宿舎を出れば、白馬山荘まではあと少し。しかし、疲れで這うように登っていく。
■白馬山荘前ベンチからの景色
ついにとうとう白馬山荘に到着。まずは、生ビールにて乾杯!一時はどうなることかと思ったが心から安堵。
2021年08月06日 15:45撮影 by  moto g(8) power, motorola
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8/6 15:45
■白馬山荘前ベンチからの景色
ついにとうとう白馬山荘に到着。まずは、生ビールにて乾杯!一時はどうなることかと思ったが心から安堵。
■白馬山荘個室からの景色
翌朝、広さ2畳の個室の窓から景色を見ると、なんと大きな虹がかかっていた。
2021年08月07日 05:38撮影 by  moto g(8) power, motorola
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8/7 5:38
■白馬山荘個室からの景色
翌朝、広さ2畳の個室の窓から景色を見ると、なんと大きな虹がかかっていた。
■白馬山荘前ベンチから富士山を見る
急いでベンチへ行くと、富士山が見えた。
2021年08月07日 05:46撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/7 5:46
■白馬山荘前ベンチから富士山を見る
急いでベンチへ行くと、富士山が見えた。
■白馬岳への道
ゆっくり朝ご飯を食べて白馬山荘を出発。遠くに見える白馬岳を目指す。
2021年08月07日 06:20撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/7 6:20
■白馬岳への道
ゆっくり朝ご飯を食べて白馬山荘を出発。遠くに見える白馬岳を目指す。
■白馬岳ピーク前振り返る
振り返れば、白馬山荘や北アルプスの峰々が。
2021年08月07日 06:32撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/7 6:32
■白馬岳ピーク前振り返る
振り返れば、白馬山荘や北アルプスの峰々が。
■白馬岳ピーク
楽勝でピークに到着。結構人がいるな。
2021年08月07日 06:39撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/7 6:39
■白馬岳ピーク
楽勝でピークに到着。結構人がいるな。
■小蓮華山を臨む
白馬岳ピークを出発すると小蓮華山への稜線が見える。小蓮華山から先は雲海の下か?
2021年08月07日 06:55撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
2
8/7 6:55
■小蓮華山を臨む
白馬岳ピークを出発すると小蓮華山への稜線が見える。小蓮華山から先は雲海の下か?
■三国境
向こうへ延びる稜線は雪倉岳、朝日岳方面。いつかは行ってみたいルートだ。
2021年08月07日 07:32撮影 by  moto g(8) power, motorola
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8/7 7:32
■三国境
向こうへ延びる稜線は雪倉岳、朝日岳方面。いつかは行ってみたいルートだ。
■小蓮華山を臨む
三国境を出発してすぐに霧が晴れて小蓮華山が見えた。
2021年08月07日 07:42撮影 by  moto g(8) power, motorola
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8/7 7:42
■小蓮華山を臨む
三国境を出発してすぐに霧が晴れて小蓮華山が見えた。
■小蓮華山ピーク
残念ながら霧の中。ここから船越ノ頭までは霧の強風の中を進む。雪渓を登ってくる風が冷たい。
2021年08月07日 08:17撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
1
8/7 8:17
■小蓮華山ピーク
残念ながら霧の中。ここから船越ノ頭までは霧の強風の中を進む。雪渓を登ってくる風が冷たい。
■船越ノ頭ピーク
ここで小休止。やれやれここも霧の中かと思っていると。。
2021年08月07日 09:14撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/7 9:14
■船越ノ頭ピーク
ここで小休止。やれやれここも霧の中かと思っていると。。
■白馬大池を臨むその1
霧が晴れてきた!眼下に白馬大池が見える。今日は雨の予報だったので白馬大池を見れるとは思っていなかった。嬉しい。
2021年08月07日 09:19撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/7 9:19
■白馬大池を臨むその1
霧が晴れてきた!眼下に白馬大池が見える。今日は雨の予報だったので白馬大池を見れるとは思っていなかった。嬉しい。
■白馬大池を臨むその2
かなり降りてきて、池の全体や白馬大池山荘も見えてきた。すぐ近くに見えるのだが意外に遠い。
2021年08月07日 09:45撮影 by  moto g(8) power, motorola
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8/7 9:45
■白馬大池を臨むその2
かなり降りてきて、池の全体や白馬大池山荘も見えてきた。すぐ近くに見えるのだが意外に遠い。
■白馬大池山荘
やっと到着したが霧が出てきた。とにかく小屋の中で白馬山荘で渡された弁当を食べる。
2021年08月07日 10:05撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/7 10:05
■白馬大池山荘
やっと到着したが霧が出てきた。とにかく小屋の中で白馬山荘で渡された弁当を食べる。
■白馬大池
小屋を出ると晴れている。写真右の山の稜線を歩いてきた。
2021年08月07日 10:42撮影 by  moto g(8) power, motorola
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8/7 10:42
■白馬大池
小屋を出ると晴れている。写真右の山の稜線を歩いてきた。
■振り返って白馬大池
白馬大池小屋を出発して乗鞍岳へ向かう。ごろごろした岩の道を登って振り返る。
2021年08月07日 11:15撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/7 11:15
■振り返って白馬大池
白馬大池小屋を出発して乗鞍岳へ向かう。ごろごろした岩の道を登って振り返る。
■乗鞍岳ピークが見えてきた
本山行で最後の組織的な登り。あそこまで行けばもう登りは無い。
2021年08月07日 11:26撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
1
8/7 11:26
■乗鞍岳ピークが見えてきた
本山行で最後の組織的な登り。あそこまで行けばもう登りは無い。
■乗鞍岳ピーク
平(たいら)な山のだだっ広いピーク。ここからは栂池に向けて下る一方だ。
2021年08月07日 11:31撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/7 11:31
■乗鞍岳ピーク
平(たいら)な山のだだっ広いピーク。ここからは栂池に向けて下る一方だ。
■ちょっとした雪渓を渡る
傾斜は緩く、アイゼン等は必要なし。この先から天狗原までの下りは大岩ごろごろの歩きにくい道で辟易する。
2021年08月07日 12:07撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/7 12:07
■ちょっとした雪渓を渡る
傾斜は緩く、アイゼン等は必要なし。この先から天狗原までの下りは大岩ごろごろの歩きにくい道で辟易する。
■山ノ神尾根方面分岐
木道が出てきてすぐのところに分岐あり。左へ進めば風吹大池方面へも行ける。
2021年08月07日 12:59撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
8/7 12:59
■山ノ神尾根方面分岐
木道が出てきてすぐのところに分岐あり。左へ進めば風吹大池方面へも行ける。
■天狗原/白馬岳神社
木道を振り返って一枚。この撮影位置の背後には白馬岳神社の小さなお社があるのだが、疲れていたいのでパス。
2021年08月07日 13:11撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
8/7 13:11
■天狗原/白馬岳神社
木道を振り返って一枚。この撮影位置の背後には白馬岳神社の小さなお社があるのだが、疲れていたいのでパス。
■ビジターセンター脇
ここが終点。いや〜疲れた。ここから左にある栂池ヒュッテにて生ビールで無事終了。
2021年08月07日 14:07撮影 by  COOLPIX P330, NIKON
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8/7 14:07
■ビジターセンター脇
ここが終点。いや〜疲れた。ここから左にある栂池ヒュッテにて生ビールで無事終了。

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ ソフトシェル ズボン 靴下 防寒着 雨具 ザック 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 地図(地形図) コンパス ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ガイド地図(ブック) ファーストエイドキット 保険証 携帯 時計 タオル ストック カメラ 日焼け止め 帽子 チェーンスパイク シェラフカバー(シーツの代用)

感想

同行したSB氏とは剱岳以来の大型山行。昨年はコロナ禍で夏の大型山行は自粛していたのだが、オリンピックが大丈夫なら夏の大型山行も大丈夫だろうということで白馬山行を決行した。要するに「安心安全な山行に向けて、全力で取り組む」というわけだ。ルートとしては一般的なルートなので楽観していたのだが、SB氏から一気に1600mも登れるかな?ということを聞いて急に不安になる。まあ、とにかく精神力で乗り切るのだ。

夜行バスは普通に混んでいた。予定通りの時刻にバスは猿倉荘に到着。空は晴れている。台風が連続3発近づいていたのだが、ここまでは影響が及んでいないようだ。猿倉荘には「登山相談所」が開設されていて、登山計画書の受け取りと登山ルートについての情報を教えてくれる。ここで聞いたこと:

・今年は白馬尻小屋が建てられていない。したがってここから頂上宿舎まではトイレが無い。
・小雪渓のトラバースは既に無く、秋ルートが開設されている。
・避難小屋の水は飲料にはおすすめできない。なぜなら、沢の上に小屋があるから。

飲料水は猿倉荘で補給して、トイレもここで済ませるのが吉ということだろう。出だしは久々の山行でついつい早足となってしまう。最初に飛ばしたことで、あとからあんなに苦しむことになろうとは。。

白馬尻小屋までは順調。今年はコロナ禍の影響もあって小屋は建てられていない。ここからすぐに大雪渓登りかと思っていたが、右岸の登山道を延々と登る。雪渓を横に見ながら登る。大雪渓の1/3以上を登ったところでようやくアイゼン装着地点に到着。

ここからの登りは、雪渓を吹き下ろす涼しい風を受けながら快適に登ることができた。しかし、コロナ禍で太った体を押し上げるのは予想以上にキツく、大雪渓終了地点にてチェーンスパイクを外す頃にはへろへろになっていた。しかし、本当に大変だったのはここからだった。

大雪渓から上は傾斜もきつくなり、ついには10歩進んでは立ち止まってゼイゼイ息をするような状態になってしまった。雪渓を下る涼しい風もここには無く、ひたすら暑い。そのうち両足も攣り始めた。いつもは「芍薬甘草湯」で一発で攣りが治るのだが今回はどうも効かない。とにかく痛くても無理矢理動かせばなんとかなるので精神力で乗り切る。(動かせるということは芍薬甘草湯が効いていたのかも)

「こんな感じでは今日中に白馬小屋まで着かないかも」という考えが頭をよぎりはしたが、SB氏には申し訳なく思いつつも小休止を連発する。とにかく、這うように登り続けると避難小屋に着いた。ここでも小休止して、水やアミノバイタル等で体調を整えるとちょっと回復。まだ頑張れそうだ。ここから少し進むと傾斜も緩み、お花畑地帯となり、頂上宿舎も遠くに見えてきた。こうなると、もうダメかもという気持ちは吹き飛んでひたすら頑張るモードになる。とは言え、花を楽しむ余裕などまったくない。

頂上宿舎は一歩一歩近づく一方で、まだまだ着かないもどかしさもある。しかし、ついに頂上宿舎に到着。無謀にもここでSB氏と生ビールで乾杯。残念ながら、今日の宿である白馬山荘はもう少し上にある。最後のちからを振り絞って這うように山道を登り、ついに白馬山荘に到着した。

それにしてもこんなにつらい山行は久々で、学生時代のワンゲル山行でバテたとき以来かもしれない。白馬山荘では連続生ビール乾杯だったが、その夜の夕食ではまったく食が進まず半分くらい残してしまった(唾液が出なくてご飯が飲み込みにくい)。長い山行経験でこんなことは初めてだった。SB氏は焼酎も用意してくれていたのだが、それを飲むこともかなわず6時半くらいに眠りについてしまった。よほど疲れていたと思われるが、もう若くないことを実感(^^;

食事といえば、白馬山荘の夕食は結構ささやかな印象だった。朝食はもうちょっと良くて、山荘出発時に受け取ったお弁当はのり弁仕立てとなっていて夕食、朝食に勝る感じだ。また、今回はSB氏と2名で個室を取ったのだが、広さは2畳+荷物置き場という感じで、わりとコンパクト感が強かった。まあ、3000mに近いところで日本一巨大な山小屋を運用しているのだから贅沢は言えないか。

翌朝、山小屋の個室の窓から大きな虹を見た。朝虹は天候悪化の前兆とも言われ、さらに台風3連発が日本に近づいていることもあってこの日の天気はまったく期待していなかったのだが、結局晴れに恵まれ景色も良好だった。栂池まではほとんど下りの道程だったので昨日のような苦労はなく、北アルプスっぽい稜線歩きを楽しんだ。無事、栂池ヒュッテにて生ビールで乾杯して今回の山行は終了。次回はもっと楽なところに行きたい。

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