アタマおかしくなりそうな大絶景！：台風一過の燕岳

2013年09月17日(火) [日帰り]

• GPS: --:--
• 距離: 10.1km
• 登り: 1,400m
• 下り: 1,393m

コースタイム

05:42　中房温泉登山口
06:54　第二ベンチ　07:10
08:17　富士見ベンチ　08:25
08:54　合戦小屋　09:19
10:25　燕山荘　10:48
11:17　燕岳山頂　11:27
11:55　燕山荘で昼食　13:08
14:00　合戦小屋　14:11
15:41　第二ベンチ　15:50
16:40　中房温泉登山口

天候

どピーカン！

アクセス

利用交通機関：

自家用車

中房温泉無料駐車場にパーク

コース状況／危険箇所等

登山ポストは中房温泉登山口に登山カードとともに設置してあります。

台風直後にもかかわらず、登山道の崩壊、倒木などはありません。

登り時はあまり気になりませんが、登山道の下半分には整備の行き届いてない比較的大きな段差が多くありますので、特に疲れた下山時にはつま先を根っこや岩に引っ掛けて前転する危険があります。

花崗岩やその砂でできた登山道は、摩擦係数が高いため滑りにくく安心だしヌタ場もないのでありがたいものの、ひとたび転倒すれば膝や肘、尻をひどく擦り剥いたり骨折の危険性が高いと思われるため要注意です。

写真

9/16 14:42

台風18号の進路と速度を計算して風雨の中をやって来ました安曇野。
高速道はここから長野まで通行止めだからみんなここで降ろされてます。

山の雲はまだ湧き立ってるけど、きっと今夜から晴れるぞ〜。

9/16 15:34

が〜ん。
中房温泉への林道は降雨通行止めです。
管理事務所に訊いてみると16:20に解除するそうだから、昼寝して待ってよう。

9/16 17:07

5分遅れでゲート解除され、無事に着きました中房温泉キャンプ場。
本日のテントは5張りだから、ほとんど貸切り。

9/16 17:38

日暮れまでにテント張れてよかったよ。

9/16 18:08

晩飯ばんめし♪

9/16 18:08

雨雲はキレイに払われ、夕焼け雲はピンク色。
明日はいい天気になってくれよ〜

9/16 18:47

前祝いに呑んだくれ〜。
寒いからビールはすぐにお湯割りにチェンジ。

9/16 18:55

明るい月だよ〜。

9/16 20:01

寒いはずだよ12.5℃。
標高はまだ補正してないから200mほどずれてます。

9/17 4:42

4:45のオリオン座。
晴れだー！

9/17 4:55

パンとスープで身体を温めたら出発！
だって、気温7.9℃だし。

9/17 5:42

はいよ〜、出発〜。
ここは標高1450mです。
右端の白い箱が登山ポストで、左奥の階段の先が登山口です。
この建物が湯原の湯、この受付でテン場受付をしてくれます。

左の軒先は公衆トイレ。
施設は水洗でキレイなんですが、和式便器周囲の清掃はイマイチでちょっと・・・。

なんで山は今どきでも和式なんだろね？
若者や外国人は和式便器は未経験だろうからみんな暴投してますわ。

9/17 6:19

35分ほど頑張れば小さな下りで、その先が第一ベンチ。
ここまでがいきなりの急登続きだから汗かきます。

9/17 6:20

まだ1km、あと4.5km・・・

9/17 6:26

右の沢に下りると水場だそうです。

9/17 6:23

こりゃいいね！
湧き出してる水だから清潔だよ。
おいしいです。

9/17 6:36

まだまだ序の口だよ。

9/17 6:37

背後の山から日が差してきました。

9/17 6:43

森も明るくなります。

9/17 6:53

燕山荘の貨物リフトをくぐれば、間もなく第二ベンチ。

9/17 6:54

残り3.8km〜。

9/17 7:39

真っ青な空に稜線が映えるよ〜。

9/17 7:45

第三ベンチはちょっと遠かった・・・。

9/17 7:45

皆さんしっかり休んでますね。

9/17 7:48

街にかかる雲海も間もなく晴れそう。

9/17 7:48

紺碧どーですか！

9/17 7:50

雲海に八ヶ岳ドン！

9/17 8:03

北ア3大急登いうだけあって・・・。

9/17 8:15

濡れててもがっちりグリップするザラザラな花崗岩の岩肌は安心ですね。

9/17 8:18

富士見ベンチ。
あと2.4km・・・

9/17 8:18

あ、ほんとに富士だ！

9/17 8:19

八ヶ岳とともに見渡せます。

9/17 8:34

この先からは秋の香りが。

9/17 8:38

左手に大天井岳も見えてきました。

9/17 8:43

よ〜し、頑張れオレ。

9/17 8:44

真っ赤な秋。

9/17 8:47

イケイケ〜オレ。

9/17 8:49

はぁはぁ、ダメじゃんオレ。

9/17 8:49

でも楽しいよ。

9/17 8:49

赤が励ましてくれる。

9/17 8:53

合戦小屋だぁ〜！

9/17 8:53

登山口から3時間経過。
途中で休み過ぎだね〜。
よ〜しスイカだぁ〜！

9/17 8:54

ホッとしますな。

9/17 8:56

「スイカ甘くておいしいですよ。半分こしますか？」
と出刃を入れてくれるキレイで優しい子。

9/17 8:56

ウチの嫁に欲しいです。

9/17 9:00

こんなおっちゃんチには来んわな。

9/17 9:04

こんなおばちゃんもおるし。

9/17 9:16

リフトはここが終点。
ここから稜線まで担ぎ上げるんだね。

9/17 9:19

わくわくする青だねぇ。

9/17 9:19

さぁ、いい加減休んだから稜線へ！

9/17 9:24

ほ〜ら、秋だべ〜。

9/17 9:27

これは何だろう？

9/17 9:29

秋の大天井と常念。

9/17 9:30

お！槍だ！

9/17 9:32

富士もドン！

9/17 9:36

楽しくて笑けてしまう上り坂。

9/17 9:39

この辺りからこの花がたくさんあります。

9/17 9:39

槍と大天井。

9/17 9:40

見えてきた稜線の燕山荘。

9/17 9:41

合戦沢ノ頭。
残り1.3km！
ここが最後の休憩ポイント。
もうひと頑張り。

9/17 9:42

そこには測量三角点もありました。
標高2488.1m。

9/17 9:42

でもこんなに楽しい登り坂はないでしょ〜！
右に見えるは燕岳です。

9/17 9:43

燕岳は独特な山容だねぇ〜。

9/17 9:46

はぁはぁ、でも楽しい！

9/17 9:53

ヘラヘラ槍ヶ岳。

9/17 9:53

登れ〜っ！

9/17 9:56

もうすぐだぞ。

9/17 10:01

ここを駆け上がれば、

9/17 10:03

鎖場があるけど、特に危険はありません。

9/17 10:10

鎖を抜ければ、もう目の前。

9/17 10:19

辺りはお花畑。

9/17 10:22

もうグッと来てます。

9/17 10:23

稜線に届くと・・・
信じられない360°の大絶景に息が止まりました。

9/17 10:23

ここは2704m。
左手には槍穂高・・・

9/17 10:23

右には燕岳が・・・

9/17 10:23

巨大な北アルプスを紺碧の下に一望です！

9/17 10:24

数段の階段を上がれば、

9/17 10:25

そこは名高き燕山荘。

9/17 10:25

やぁ、元気かい？

9/17 10:28

いや〜もう・・・

9/17 10:28

「スゴイ・・・、すごい・・・」
とつぶやくばかり。

9/17 10:31

だから叫んでみた。
「すげーーーーーーーー！」
小さい声で。

9/17 10:42

でも富士はオレを無視したようだ。

9/17 10:48

燕岳に向かって稜線を歩き出そう。
右手がテント場。
もう全員出発ですな。

9/17 10:54

左手にイルカ岩。
確かに愛らしいね。

9/17 11:00

天に突き刺さる岩。
不思議な造形だよ。

9/17 11:03

別世界を歩いているよう。

9/17 11:07

砂の惑星？

9/17 11:17

いやここは燕岳です。

9/17 11:20

こんなに楽しい急登はちょっとないねぇ。
縦に1300mほど頑張りました。

9/17 11:21

山頂から南東に望む槍穂高。

先月登った北穂高岳が目の前に見えるのは何とも嬉しいねぇ。
北穂山荘の小さな赤い屋根が見えてます。

9/17 11:22

北に伸びる稜線の先には、立山・剱・針ノ木そして鹿島槍に白馬。
北アルプス全部いただきます！

9/17 11:25

それほど高い山じゃないけど、燕からの眺めは最高です！

9/17 11:29

台風さえなければ、昨日あの大天井岳まで歩いてテントを張り、今頃は左奥の常念岳にいる予定だったんだけどねぇ。
でも文句はないよ。
だって、この紺碧と大パノラマが台風のプレゼントだと思えば。

9/17 11:34

メガネ岩と槍。

9/17 11:35

どんだけ眺めても見飽きません。

9/17 11:40

槍にも叫んでみた！

9/17 11:41

小さい声で「ヤリッ」。

9/17 11:53

ちゅう。

9/17 12:01

6時間歩いて腹減ったから、燕山荘の食堂でお昼をいただきました。

9/17 12:09

でもな〜、モツ煮がなぁ〜・・・

9/17 12:09

で、「大」が欲しいんだよ！
本当は。

9/17 12:09

今度は泊まりに来たいなぁ〜。

9/17 12:12

カレーは本格的インドチキン、うどんは冷凍麺に関西だしでした。
うまい！

9/17 12:26

昔の小学校を彷彿させる風情がホッとします。

9/17 12:38

お昼のスタッフは全員女性でにこやかです。
男子スタッフは全員外で力仕事だね。
登山道階段の補修工事や巨大な空缶ゴミの歩荷をやってました。

9/17 12:58

山荘の裏手の南側へちょっと登ると、大天井岳へ、そして槍ヶ岳まで伸びる「北アルプス表銀座縦走コース」を見渡せます。
来年こそはこの道を歩きに来るぞ！

9/17 13:00

ひとしきり見渡して、

9/17 13:00

一生忘れないだろう絶景を胸に刻みつけたら、

9/17 13:02

そろそろ燕岳ともお別れだ。

カレー満腹で腹もぽっこり膨らんだしね。

9/17 13:08

じゃぁ、またな燕！

9/17 13:12

富士と八ツを眺めながらの贅沢な下山です。

9/17 13:31

槍ともボチボチお別れだ。

9/17 13:42

登りにはいなかったけど、下りではトンボがたくさん飛んでました。
秋だねぇ〜。

9/17 13:43

いいこと言うねぇ、雷鳥さん。

9/17 14:11

スイカの姉さんともお別れです。

9/17 15:41

ぼちぼち膝もガクガクです・・・

9/17 15:44

ベンチに寝転がって、しばし秋の空を楽しみます。

9/17 15:51

これは何かな？

9/17 16:08

あとちょっとだぁ〜。

でもここからが正念場。
大きな段差が多いから、前転すればザラザラで堅い花崗岩で大ケガ必至。

9/17 16:43

無事に下山成功！

ガクガクヘロヘロだけど、テント畳んで撤収するべ。

撮影機器：

iPhone 4S Apple

α NEX-5N SONY

装備

個人装備

ヘッドランプ

1

予備電池

2

くま鈴

1

保険証

1

飲料水

1L

タオル

1

携帯電話

1

雨具

1

防寒着

1

ストック

1

水筒

1

時計

1

ウインドブレーカー

1

レスキューシート

1

座布団

1

コンパス

1

笛

1

カップ

1

共同装備

ツェルト

1

ファーストエイドキット

1

医薬品

1

カメラ

1

1/25,000地形図

1

山と高原地図

1

水

1L

計画書

1

ナイフ

1

筆記具

1

行動食

適量

感想

whitepapa

9/15・16・17が連休だったけど、台風18号にズタズタにされたのは何もオレだけじゃないよね。
登りたい！

1ヶ月以上登ってない禁断症状の山バカ。
暴風雨を突いて軽自動車は中央高速をノロノロ駆け上がります。
読みどおり、すぐに雨は上がり、諏訪では風も止んでました。
安曇野から長野までは通行止めで、全車安曇野下ろし。

穂高の街は思ったより町だね。
コンビニで今夜のお供を仕入れつつ、中房温泉を目指します。

がび〜ん！
林道のゲートがまだ閉まってるし。
管理事務所に電話すると、「確認作業後の16:20に開門します」とのこと。
昼寝しながら待ちましょ。
後から来た秋田ナンバーのお父さんも困った顔してたけど、もうすぐ開きますと教えたらニコニコ顔に。
このお父さんも禁断症状なんだ。

5分遅れで開門。
狭いクネクネ九十九折れを30分ほどグリグリ駆け上がると、硫黄香る中房温泉です。
係の案内でロータリーに停車して荷卸しし、登山口の窓口でテン場代（1名500円）を払います。
今夜はテント5張りのみだから、それぞれ段々を貸切の広々利用は嬉しいね。

雲はピンク色に染まり、明るい月がテン場を照らしてくれます。
駐車場にある販売機でビールを仕入れ、缶詰やコンビニレトルトのおつまみで早々に気持ちよくなっちゃいます。
もう空には台風の跡形もなく、沢の流れは激しいものの静かに星が瞬いてました。

4:30、もそもそ這い出したら寒い！
なんと7.9℃。
山頂は寒いのかな〜と、カッパ以外にダウンやウインドブレーカーもザックに詰め込むものの、結局は使わず終い。
登れば暑いんです。
で、山頂は無風で22℃だったし。

第一ベンチまではいきなりの急登が続くので、最初はのんびりめに歩いた方がいいかもです。
飛ばすと後でキますよ。
何せ合戦尾根は北ア三大急登のひとつですから。

とはいえ、第一、第二、第三、富士見ベンチ、合戦小屋、合戦沢ノ頭と、リズム良く休憩ポイントが並んでますから、風景を楽しみながらうまく休息を入れれば思ったほどのキツさはないですね。
合戦小屋はお姉さん可愛いし、スイカ冷たくて美味しいし、800円出しても損はないかなぁ。
トイレもここで借りましょう。

合戦沢ノ頭の手前から、大天井岳への大下りの向こうに槍の穂先が見えてくるのでいよいよ盛り上がってきます。
紅葉が始まった登山道は、間もなく見えて来る燕山荘と燕岳から「迎えられてる感」たっぷりで嬉しくなります。

そしてついに稜線に飛び出したその時、眼前に展開したあまりの絶景に誰もが息を止めることでしょう。
9/17は、まさに数年に一度の絶景の日。
30分ほどは「すごい・・・スゴイ！」とつぶやきながら山荘の周囲を歩き回ってたのはオレだけじゃないよ絶対。

意識が現実に戻ったら、山頂まで30分歩こう。
紺碧の空に真っ白な砂に緑のハイマツ。
見渡す限りの北アルプスでも、こんなに美しい山容はこの燕岳にしかないよね。
「女王」たる由縁だね。

山頂からは広大な北アルプス全体が見渡せました。
北には立山・剱・針ノ木から白馬、西には鷲羽・双六・樅沢、南西には槍・穂高・笠、南には大天井・常念、それらがすべて一体となって取り囲まれてる満足感はなかなかないんじゃなかろうか。
もちろん、振り返れば奥秩父山塊・八ヶ岳連峰・富士山・南アルプスと、紺碧の空の下でいくらぐるぐる眺め渡しても飽きない大絶景は、今年は多分今日だけ！

なんちゅうシアワセ。

絶景を存分に堪能したら燕山荘に戻ろう。
ここの食事は非常に美味しいし、山荘内も極めてキレイに維持されており、「また行きたい山小屋��.1」の名を欲しいままにしているのも納得です。
2700mで富士山を眺めながらの美味しいランチが二人で2000円なら、誰が文句を言いましょうか。

表に出ると、あれ？昨日ゲート前で一緒だった秋田のお父さんが表銀座コースから戻ってきました。
なんと、4:30に登山口に取り付き、いま燕岳と大天井岳を往復して来たんだとか！
脚速っ！　スゴイなぁ。
だけどどんだけ楽しかったんだろうか、満面のニコニコ顔です。
ワカル〜！

さ、のんびりし過ぎたら日が暮れるからボチボチ下ります。
つっても1300m登って来てるんだから、もちろん1300m下りるんです。
スカイツリー2本分以上ね。
ま、膝ガクガクゲラゲラですよ。

それでもなんとか暗くなる前にテン場に辿り着き、テントと荷物をアイに放り込んで無事に撤収しました。

いつものとおり、自宅近所の健康ランドで呑んだ生中がどんだけ美味かったかは、推して知るべし！（＾＾