快晴に恵まれた甲斐駒ヶ岳〜摩利支天
- GPS
- 08:31
- 距離
- 9.0km
- 登り
- 1,234m
- 下り
- 1,228m
コースタイム
- 山行
- 0:40
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 0:41
- 山行
- 7:03
- 休憩
- 1:36
- 合計
- 8:39
13:10 北沢峠
13:45 仙水小屋
2日目
4:33 仙水小屋発
5:10 仙水峠 (日の出待ち)5:35発
6:55 駒津峰 7:00発
7:30 八合目(六方石)7:35発
8:30 甲斐駒ヶ岳山頂 9:30発
9:35 駒ヶ岳神社
10:05 摩利支天分岐
10:19 摩利支天 10:31発
10:50 摩利支天分岐
11:05 巻き道分岐
11:35 駒津峰
12:08 双児山
13:15 北沢峠
天候 | 雲ひとつない快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
山梨交通バス広河原行き→山梨市営バス北沢峠行き |
コース状況/ 危険箇所等 |
北沢峠〜仙水小屋・・・特になし。 仙水小屋〜仙水峠・・・仙水小屋泊だと仙水峠で日の出を見られるように夜明け前出発なので、ヘッ電必須。 巨岩ゴロゴロ地帯は道を見失いやすいかも。 仙水峠〜駒津峰・・・かなりきつい登り。手を使いたい場所が増えはじめ、ダブルストックだとやや邪魔になる。 駒津峰〜六方石(巻き道・直登分岐)・・・この辺からストックはほとんど使えない。畳んでザックにくくりつけて置いたほうがよい。 六方石〜甲斐駒山頂(直登コース)・・・3箇所ほど3点確保をし、ガッと腕の力を使ったり脚を大きく上げる事が必要なところがある。 ペンキと色テープを見失うと行き詰るので注意。 大きいザックだったりマットその他をくくりつけたままだと岩に引っかかって進めなくなる場所もあるので、不要なものは六方石のあたりにデポするのもあり。 甲斐駒山頂〜摩利支天・・・摩利支天への登りは甲斐駒山頂から見るとナイフリッジのようでちょっと怖いが、岩稜がV字型に凹んでおり実は恐怖感が少なく登れる。 直登コースで登れた人は問題なく登れるはずなので時間が許せば摩利支天にも寄りたい。 摩利支天分岐〜六方石(巻き道)・・・ザレ場に注意。それに尽きる。ここから直登コースが良く見え、登ってきた自分を褒めたくなる。 駒津峰〜双児山・・・基本ガレ場、両脇にハイマツ、シラビソ。 双児山〜北沢峠・・・ここからダブルストックでいいかもね。 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
今年の1月に清八山の山頂から見た南アルプスに見惚れ、「あの中のどれかに!」と目標を定めてから半年あまり。 予定の夏休みが取れなかったので1ヶ月遅れようやく甲斐駒登山が実現しました。 「早出(前日に甲府のビジホに宿泊し始発バスで北沢峠に行く事)すれば仙丈ケ岳と甲斐駒のダブルもいける」というアドバイスもありましたが、バスのダイヤ上土日しか無理なようなので予定通り甲斐駒の単発です。
3連休に台風が直撃し電車やバスのトラブルが心配されましたが、前日のうちに全面開通したので一安心でしたが、連休中に入った人は林道の閉鎖や中央本線の脱線などで足止めを食い大変な思いをされた方も多かったようです。
北沢峠は台風の通過を待っていた人が多かったか平日とはいえかなりの人出で、特に中高年の団体客も多いようです。 自分ももう結構なおっさんなのですが自分の親ぐらいの方が集団で元気よくしているのを見ると圧倒されてしまいますね。
初日は仙水小屋まで1時間足らずの短い行程なので余裕綽綽。沢沿いの道なのですが、堰堤で堰きとめられている水が透明度が高く見惚れてしまうほどで、初日からいいオマケを貰った感じでした。 山荘も沸き水が豊富な為水の補充の心配は要らず、食事も豪華、しかも安いといい事尽くめでした。 もっとも耳栓をも突き破る同宿者の盛大な鼾で熟睡とは行きませんでしたが・・・。
仙水小屋は「仙水峠で日の出を見られるように」との配慮から夕食は4時半ごろ、朝食も4時ごろに提供になります。 しっかり食べて4時半に出発します。 まだ真っ暗なのでヘッ電を頼りに森の中のを進みます。森の中を抜けるとガレ場〜巨岩帯となり、1箇所だけルートを見失いそうになる場所がありますが、落ち着けばすぐルートに復帰できるのでまあ大丈夫でしょう。
朝食を軽く済ませたり、抜いてしまった人は仙水峠で日の出を待つ間に行動食をつまむのが良いでしょう。あと、この先道が狭かったり手を使う場所も出てくるので、ダブルストックの人はここでストックを一本畳んでしまうのも手です。
仙水峠から駒津峰までは稲村岩尾根を髣髴とさせる急登で道も狭くなってきます。途中眺望もよく一休みするのにちょうどいい場所があり、ここで自分はストックを一本畳みました。 駒津峰山頂に着くと視界が一気に広がるのと、ここからの下りがかなり不安定な足場で両手を使いたい場所もあるので、ここでいったん小休止をとりストックを畳んでザックに括り付けておいたほうがいいでしょう。
駒津峰から一旦下り、六方石(八合目)までやってくるといよいよ直登コースと巻き道コースの分岐です。 地図やガイドだと直登コースは破線、危険マークもありますが、山小屋の人によると「実際は直登を使う人のほうが多い」「登りで巻き道を使うとザレ場で余計に体力を消耗する」「時間も短縮できる」とのことで、直登コースに進みました。 もっとも某掲示板で「直登コースは途中で行き詰っても引き返せないよ^^」という話も聞きましたが・・・。
実際に直登コースを登ってみると、ハイマツが脇に生えていいるおかげで恐怖感は柔らぐものの高度感がものすごいのと、両手を使い股を大きく開いて足を上げねばならないような場所が3箇所ほどあり、流石にその3箇所は「鎖張ってくれてもいいんじゃないの」と思わせました。 あと、うっかりペンキとピンクテープを見失うと進退窮まることになりそうなので、濃霧などの時はそこは慎重にされたほうがよさそうです。 加えて、手の皮が弱い人はしなやかな豚革手などがあると良さそうですね。自分は甲メリヤスの豚革手を使いましたが、グリップもほどよく、手の動きも邪魔しないので快適でした。
難関3箇所を登り切ってしまうと「うん、やっぱ一皮向けた気がするし、アスレチックみたいで楽しいからやっぱ鎖がないほうがいいな」と現金にも思ってしまうのですが、雨天の時などは岩も滑りやすくなるでしょうし、体が硬かったり身長が低い(当然リーチも短い)人などもいるでしょうから、必ずしもこのルートが良いと断言できないような気がします。 とはいえ、好天、体力には自身あり、今まで奥多摩、丹沢だけでダブルストックで進めるとこしか行ったことない人は達成感もあるのでここに挑戦してはいかがでしょうか。
岩が脆く掴んだらボロッと崩れ、足場もザレている最後の難関をクリアすると山頂から人の声が届き(もちろん人が居れば、ですが)あとわずかなのが判ります。そしていよいよ山頂。 やや厳しい直登をこなしたこともあり達成感は格別。 眺望、体調、天候全てが良好なこともあり、整備されつくした夏富士山とはまったく違った感動! 山頂で思わずガッツポーズが出てしまいました。
本当に雲ひとつない快晴で、空気が澄んでいる午前中と言うこともあり、山頂からの眺望は本当に素晴らしいものでした、鳳凰三山とその後に聳える富士山、アサヨ峰、北岳〜間ノ岳、仙丈ケ岳、中央アルプス、御嶽山、北アルプス、八ヶ岳、金峰山本当にぜーんぶ!見えるのです。 今年頭の大岳山以降できなかった山頂でのラーメンも堪能し、満ち足りた気分で山頂を後にすることができました。
長野県側の駒ヶ嶽神社にも足を伸ばしてからいよいよ第二目標、摩利支天に向かいます。 山頂から借りた双眼鏡で見たところナイフリッジでかなり恐ろしそうなのですが、「分岐で道を見失わない限り平気」というアドバイスに背中を押されるように摩利支天に向かいます。 健脚で足取りも自分よりはるかに安定している先行者も居たので、安心感もありました。
摩利支天分岐の少し先に岩の間から水が湧き出している場所があり、これがまたぐっと冷たく美味しい水でした。 最初からこれを頼みにするのはどうかと思いますが、水が残り少ない人はここで補給するのもありでしょう。
ザレ場を通過し鞍部に不要な荷物をデポ。カメラだけもって核心部とも言える岩稜帯に進みましたが、遠目に厳しいナイフリッジに見えたそこは
/V\
↑
こんなふうになっており、思いのほか歩きやすいところでした。
思いの他怖い思いもせずに摩利支天に到達!当初の目標を二つとも達成でき、大満足で下山できることになりました。
天気はこの時点でもまだ雲ひとつ湧いておらずザレ場の白い砂で照り返しもきつい中下山します。 山頂から六方石ぐらいまでは下り基調なのでまだ良かったのですが、駒津峰への登り返しは気温が上昇してきたこともありかなり暑さを感じてきました。 山頂では立ち止まっていると涼しくフリースを取り出すほどでしたが、流石に日が高くなってきたこともあって気温も上昇してきました。 秋分近くだからいいものの、真夏だと日射のきつさもあいまってかなり水を消耗しそうです。 個人差もありますが真夏なら3リットル程度必要ではないでしょうか。
駒津峰からの下りは違う道をたどりたいのと、時間を短縮したいこともあって双児山からのルートを取りました。 多少の登り返しはありますが、北沢峠には直線に近い形で降りられるので10分程度短縮できるようです。ただ、水の残量が不安な方は仙水小屋で補給が可能なことを考えると北沢峠のほうがいいのかもしれませんね。
双児山からの下りは樹林帯の中とはいえ落ち葉のクッションなどはなく、多少ガレている場所などもありやや足にきます。 それでも山頂でのんびりしすぎて1:30のバスにギリギリになってしまったので、急ぎ足で降りコースタイムより10分ほど早く下山しました。
北沢峠からの帰りのバスはここ2日の好天を狙った人が多かったせいか、補助席も出す満員状態でした。 みなさん好天で満足のいく山行だったせいか、満ち足りた(疲れ果てた)表情の方が多かったのが印象的でした。 やはり、仙丈・甲斐駒のダブル組やアサヨ峰、鳳凰三山縦走などの方も多く、自分もできるだけ早く北岳など南アルプスの山に挑戦したいものです。
※GPSロガーの電池切れのため双子山からの下山途中でトラックログが切れています
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