歩き応えガッツリな南アの低山:日向山〜尾白川渓谷周回
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- GPS
- 08:45
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 985m
- 下り
- 990m
コースタイム
07:28 三ノ滝
07:41 旭滝 07:55
08:13 百合ヶ淵
08:28 神蛇滝 08:35
09:11 不動滝 09:23
10:04 尾白川林道
10:19 錦滝 10:25
11:21 大岩山分岐 11:25
11:34 雁ヶ原コル 11:40
11:46 オベリスク 11:51
11:57 日向山山頂 13:05
14:17 矢立石登山口 14:25
15:11 竹宇駒ヶ岳神社前
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
尾白川渓谷から錦滝に上る渓谷道は台風18号の影響もあってか、結構荒れていました。 とはいえ元もと整備が行き届いてないようで、特に不動滝から上は一応小さく「通行止め」の表示がありました。※尾白川林道から不動橋方面へはそのような表示は見当たらず。 行って行けないことはありませんが、木階段は腐ってるから踏めば崩れるし、鉄階段は踊り場が崩落してるし、落石ポイント多数だし、そういう荒れた急登が続きますんで前進は自己責任です。 錦滝から日向山方面は、ロープあり鎖あり根っこありのかなりアスレチックな急登。 軍手ではロープで滑って危険なので、レザーか合皮のグラブがあると安全でしょう。 山頂直前の白砂エリアは、急登の砂に脚が埋まって滑るのでダブルストックじゃないと登りはかなり疲れます。 山頂〜矢立石は子供でも安心なハイキング路。 矢立石〜駒ヶ岳神社は勾配がキツくなるけど特に危険はなし。 ただし、1箇所だけ舗装路を歩きます。 それを見逃して無理やり踏み跡を下ると道迷いするので注意。 |
写真
崩壊地点じゃなくても落石の危険がある場所は多い上に、沢や滝の音で落石の音が聞こえないから、常に山側斜面への注意は怠れません。
このコース、距離は短いながら難易度は槍穂高に匹敵しますんで、このコースを初心者のみ(特に下り利用)ではオススメできません。
登りはガッツ&パワーでなんとかなっても、下りは滑落の恐れがあります。
実際にたくさんすれ違った小さな子の集団や全身新品ウェアの初心者さんだと下山ルートには相当キビシい道です。
なんせ後ろ向きに這い降りなきゃならないポイントが多過ぎ。
装備
個人装備 |
ヘッドランプ 1
予備電池 3
1/25,000地形図 1
コンパス 1
笛 1
保険証 1
飲料 1.5L
タオル 1
携帯電話 1
雨具 1
防寒着 1
ストック 1
時計 1
非常食 1
傘 1
スパッツ 1
防寒ダウンジャケット 1
マグカップ 1
シェラカップ 1
スプーン&箸 1
レスキューシート 1
|
---|---|
共同装備 |
ツェルト 1
ファーストエイドキット 1
医薬品 1
カメラ 1
車 1
水筒 2L プラティパス
筆記具 1
計画書 1
熱源 1
コッヘル 1
食料 2 昼食
行動食 適量
|
感想
9/22は「初心者ゲストの高原ハイク」を企画したんだけど、有志は22歳の青年1名ということでミニスカGALの参加は残念ながら企画倒れと相成ったため、容赦することなく普通の山を選びましたw
目的地:南アルプスは甲斐駒ヶ岳の前衛、日向山1660m。
登山口は駒ヶ岳神社だから、標高差はおよそ880m。
そこで侮るのが素人の浅はかさ。
ルートの尾白川渓谷沿いの登山道に秘められたアップダウンの激しさたるや、先週歩いた北アルプス三大急登「合戦尾根」が学校遠足に思えるほどの激烈さであることを思い知ることになります。
つまり、またしてもヤラれるわけで。
今回、ヤマレコさんから賞品でいただいた「旅レコ」で行動ルートが自動的に記録されることになりました。
さてさて、どうなることやら(^^
6時に着いた駐車場はもうすでにほぼ満車。
甲斐駒ヶ岳、日向山、キャンプ場など目的地いろいろだから人気ポイントなんでしょう。
本格登山初挑戦の岳に登山靴の履き方、ゲイターの装着法などをレクチャーし、トイレを決めたら6:30出発。
神社奥の吊り橋を渡り黒戸尾根と別れたら、尾白川渓谷の登山道です。
幾つもの美しい滝を鑑賞しながらではありますが、人によっては不安を覚えるような厳しさがこの道に静々と増していきます。
旭滝では気をつけて流れまで岩を降りてみて下さい。
圧倒的な滝の飛沫と轟音を目前に、マイナスイオンというか「水浸し」を楽しむことができますw
神蛇滝では勇気を出して展望岩に飛び移ると、見事な三段滝を望むことができます。
しかしこの先からは容赦ない登山の領域。
這い登りでの三点支持やロープ場登り、落石への危険予知などの基本がないと危ないです。
不動滝の吊り橋を渡ると「沢沿いに登ること禁止」の小さな案内が。
ここまで来て今さら何だよ!という気もしますが、上記の基本に不安がある方は従った方がよろしいかと。
激しい斜度の四足歩行、ロープ場・鎖場、踊り場が崩落した急階段、急で腐った木階段、迷いやすい薄い踏み跡などが延々と待ち構えてます。
それでもうんざりするまで頑張れば尾白川林道に躍り出てホッとします。
打ち捨てられた林道を少し歩けば錦滝と東屋が見えてきます。
ここではしっかりと休んで、エネルギーと水分を補給しましょう。
なぜなら、ショータイムはここからだから。
「ハイキングコース」だなんていったい誰が書いたんだ!と怒鳴りたくなる、いきなりの激しい急登です。
だから東屋ではストックを収納し、革か合皮のグラブ装着がオススメ。
ロープ、鎖、急階段、四足歩行の百連発ですから。
9合目ともいえる大岩山との分岐のY字路では、右のトラバースへ。
倒木を乗り越えると白砂の急登が見えてきます。
そう、間もなく山頂!
なんですが、この砂は足が潜って登るのは大変です。
ここではダブルストックが有利。
やっとの思いで砂地をコルまで上り詰めたら、目の前に八ヶ岳連峰ドン!
背後には富士山と鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳がドドド〜ン!
まぁ今回八ヶ岳はガスで見えませんでしたが、晴れたらすごい迫力ですよ。
山頂まで登り通せば、鳳凰地蔵岳、甲斐駒ヶ岳、燕岳よろしく素敵な花崗岩の山容を堪能できます。
まるで南洋の砂浜のように眩しく真っ白な山頂は青空に映え、見とれるには充分な魅力にあふれてます。
さて、山で食うものは何でもウマイ!
それは下界では何でもない魚肉ソーセージやらカップヌードーを山頂で食ってみれば解ります。
案の定「すげーうまーい!」と大喜びの岳。
成功です。
「登りはすげー面白かった!」とも喜ぶ岳。
大成功です。
途中で1.5Lの水をすべて岳のザックに預け、それでも限界状態でギリギリの登頂だったカズエモン。
大失敗です。
フラットフッティングがどうたらとかウンチク垂れながら独り滑ってコケたオレ。
大失敗です。
とはいえ天気にも恵まれて、いい登山になるはずだよ、下山は楽だから。
これもまた甘かった。
矢立石まではなだらかなんだけど、そこから先は膝を笑かす斜度がダラダラと続くのね。
ノロノロ降りに痺れを切らしたのか、岳は急にスピードアップして駆け出し、あっという間に見えなくなっちゃった。
やっとの思いで下りきった神社前。
“あまちゃん太巻”のような膝笑いでもうふらふらなカズエモン。
それに対して買ったばかりの登山靴をヘラヘラしながら脱ぎつつ、次はザックかウェアかと山に燃える岳を見るにつけ、若いっていいなぁ・・・と思ってみる。
この程度ならぜんぜんヘッチャラなんだねぇ。
はい、参りました。
先輩ヅラしてすみません。
さて、件の「旅レコ」なんですが、電源切り忘れて帰りの高速道まで記録されの&電池切れので、編集に余分な手間がかかってしまいました。
それは自分のミスだから仕方ないとして、問題はデータを転送するとYahoo地図の登山道とはだいぶ異なる大雑把な軌跡になってしまったこと。
道を外れて橋のない川を何度も渡ってみたり、道じゃない崖を登ったり降りたり・・・と。
これは樹林帯の谷筋を歩いたから衛星を上手く捉まえられなかったためなのか、使い方が悪いのか、機器の性能の問題なのか、今後検証します。
結果として、今回は手作業でだいぶ修正したのが上記ルートマップです。
コメント
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はじめまして
私も今年の5月に日向山に登りました。渓谷には行かず、尾白川駐車場から林道まで登り、その後錦滝まで歩き、あの急登を登りました。本当に死にそうにつらかったことをよーく覚えています。登ったものでなければわからない辛さとその後の白砂の見えた時の高揚感!絶対もう一度行きたい山ですね。
今回whitepapaさんのヤマレコを拝見してうんうん、わかるとうなづきながら見入ってしまいました(^.^)
素晴らしいレコありがとうございました。
grindelさん、こんばんは。
2年前、私の初めての登山と言えるのが実はこの日向山なんです。
それ以来、山の魅力に逆らえず休日と体力を費やし、散財しまくっています。
2年越しで再び日向山に登ることができて、改めて実に楽しい山なんだと実感しました。
grindelさんもまた数年後、きっと日向山に登りたくなると思いますよ。
きっと素晴らしく楽しいはずです。
来月登る予定なんです(^^)/
でも今回は友人たちと一緒なので本当のハイキングコースのピストンです。それでも山頂のあの景色が見られればいいかなと思っています。
あの日日向山から見た甲斐駒にも、その前に行く予定です。
秋色満載の日向山ですよ。
ものすご楽しいと思いますよ!
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