蝙蝠岳《京都百名山No.4》
- GPS
- 06:10
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 936m
- 下り
- 934m
コースタイム
- 山行
- 5:11
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 6:08
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
蝙蝠岳〜六万部間以外は道無し、微かに道跡の残る所が一部ある |
その他周辺情報 | 伊根の舟屋、天橋立など 温泉はクアハウス岩滝は貧弱な施設 |
写真
感想
グーグルのストリートビューで車の置けそうな処の目星を付け、伊根町平田の伊根トンネル東口付近に到った。旧道の旧道終端に車を止めた。車道歩きで大原の集落を通り抜け新井への道が峠を越える所から蝙蝠岳南東尾根に取付いた。道は無いものと覚悟していたが古い道跡が洗堀痕を伴って残っていた。前方50m程の処を猪が横切りウリ坊が後に3匹続いた。至近距離で出くわさなくてよかった。道跡を辿り山頂近くまで達したが突然道が無くなった。針葉樹林帯で下草が少なく問題なく尾根の張り出しに到ると「陸軍省」と書かれた石標が設置されていた。太平洋戦争の時陸軍が見張り所を置いた名残のようだ。少し登ると2等三角点「大原」(311m)があり、回り込むように進むと登山道に合流しロープに導かれ蝙蝠岳(325m’)山頂に到った。
蝙蝠岳山頂は岩場で伊根の海が一望できる筈だが、今日はガスが掛かり何も見えなかった。下山はこの登山道を辿り、六万部へと下るが316mの標高点が打たれた西峰にも立ち寄る。鞍部に下ると轍のはっきりしている林道に出合った。「蝙蝠岳登山口」の標識があり、地形図にある点線道で六万部から続いているようだ。林道歩きはお預けで西側にある西峰へと取付いた。入り口は藪だったが、さして問題なく山頂に達することができた。樹林帯で山頂標識もなく北の尾根を下ろうと歩き出すと「是ヨリ東北泊村、是ヨリ西井室村・六万部村」の石標があり何故こんな道もない山の上にあるのか不思議に思った。傍らには「舞鶴要塞第一區地帯」の石標があり、戦時中は一般人の立ち入りは制限されていたのだろう。石標はあったが、何らかの施設があった痕跡はどこにもなかった。
北尾根を下り林道に達するとガスは無くなり木の間越しに海が見え出した。尾根を巻いて谷道となると林道ゲートがあり宮津地方森林組合による「これから先は造林作業道、一般車通行止め」と記されていた。六万部に下ると林道入口に「蝙蝠岳約1時間」の標識が設置されていた。六万部は別荘地で瀟洒な住宅が点在していた。溜池があり堰堤越しにこれから行く畑谷三角点峰を望むことができた。溜池を回り込むように進み交差点に達すると獣害防止策があり扉はあるがダイヤル式の鍵が掛けられていた。仕方がないので扉を乗り越えて先に進んだ。井室集落の方が稲の実った田圃におられ「そろそろ稲刈りですか」と問うと「猪にやられさっぱりだ」と溢しておられた。しっかりしたネットで守られているようでも何処からか進入してくるようだ。
井室集落の神社(神社名はどこにも書いてなかった)に参拝し、滝根集落への道を短絡する点線道を歩いたが、今やだれも歩く人はいないようで笹が蔓延っていた。滝根への道に合流した処で昼食休憩を取った。畑谷への道を分け、畑谷三角点峰の稜線を乗越す峠に到り、北西尾根に取付いた。道なきを覚悟していたが何となく踏み跡があり山頂に到った。笹に覆われ目的の3等三角点「畑谷」は、探し回りどうにか見つけることができた。樹林帯で展望はなく伊根町と宮津市の市町界で東に進み昭和23年三角点設置時に国土地理院が小道を登ったと「点の記」に記された谷を下った。73年の歳月は小道の痕跡を消し去り、所々に道跡かと思われるものはあったが下るにつけ怪しくなった。集落に近づき嘗ての耕作地であるのか平らにされたところは田圃そのもので泥濘に足を取られ集落に降り立った時は靴もズボンも泥んこになっていた。
綺麗な棚田の続く道を下って行くと農作業の人の好奇な視線を浴び、何処から来たと尋ねられ、山の名がないので的確に答えられなかった。集落の反対側にはこれから登る田原三角点峰(275m)が優しい姿を横たえていた。此の山も登山道がないので昭和52年の「点の記」を参考に溜池の裏の尾根を目指したが笹の密林で登路が見出せず、鉄柵を越えて一本北の尾根に取付いた。道跡が有ったり、無かったりで耕作跡か城跡か人為的に土を掻き揚げた跡が残り、その都度斜面を這い上がるのに苦労した。それでも特段問題なく山頂に達し、4等三角点「田原」を探すが見つからず、「点の記」にはピークにあると記されているが、2人で10分余り探したが遂に見つけることはできなかった。
伊根・宮津境の稜線を南下すると途轍もなく笹藪の濃い処が何度も出てきて行く手を阻んだ。市町境の稜線から南東尾根に分れても藪は濃く鞍部に到ると何処からともなく踏み跡が現れ楽になった。此の踏み跡も途切れがちでなだらかになった尾根を進むと林道跡に達した。荒れ方の酷い道で辿って行くと駐車地点への短絡路の点線道が分岐に達したが道形は全くない。もう道のない谷を下る気力はなく大回りになるが林道をこのまま歩き国道経由で戻ることにした。障害者施設の脇で国道178号線に出合、P189を略4/5周回るようにして平田の駐車地点に戻った。
伊根道の駅に立ち寄り伊根の舟屋を見て帰路に着いた。
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