赤牛岳-水晶岳周回(海からスタート)
- GPS
- 25:57
- 距離
- 146km
- 登り
- 6,530m
- 下り
- 6,515m
コースタイム
- 山行
- 23:58
- 休憩
- 1:55
- 合計
- 25:53
0.05 390m 有峰林道ゲート着
1.10 1100m 有峰ダム
2.00 1350m 折立着
2.10 1350m 折立発
3.26 1870m 三角点
5.03 2350m 太郎平
6.36 1912m 薬師沢小屋
8.37 2243m 高天原峠
9.10 2123m 高天原山荘
11.33 2986m 温泉沢の頭
12.56 2864m 赤牛岳
14.28 2986m 温泉沢の頭
15.15 2986m 水晶岳
16.03 2733m 岩苔乗越
16.37 2825m 祖父岳
17.27 2542m 雲ノ平
18.53 1912m 薬師沢小屋
20.45 2300m 太郎平小屋
22.03 1870m 三角点
22.58 1350m 折立
23.30 390m 有峰林道ゲート着
0.59 0m 常願寺河口日本海
26時間半の戦いでした。
天候 | 終日高曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
温泉沢は徒渉必須、雨天時は厳しそう |
写真
感想
昨年チャリオと海から水晶をやった。今年足を骨折したチャリオは未だにリハ中である。昨年の山行に触発されたコーエーは究極の海から登山をやりたいと言う。なら赤牛しかないだろう、更に水晶もピクって周回だな、そんな成り行きで今回決行となった。
自分もコーエーも土曜は夕方まで仕事で集合が21時半だからほとんど寝れないのは確実、厳しい戦いになるであろう。深夜22時半常願寺川河口の日本海をスタート、折立まで50km、標高差1350m漕ぐしかない、安定の夜の山風で今日も向かい風との戦い、チャリで足を使い切ると登山が辛いのでスローペースで足を温存して3時間半で無事日本海から折立に着いた。
いつものことだがチャリの後の登山は足が重い、足が軽くなるまでペースを抑えて登っていく。五光岩手前の登山道はかなり下まできれいに階段状に整備されていた。満天の星と富山の夜景を楽しみ太郎小屋に着いたがまだ寝静まっていた。太郎の先はコーエーは初めてだと言う。薬師沢まですでに紅葉が始まっていた。薬師沢小屋から黒部川を下って峠を超えて高天原に行くがこの道は歩きにくくてアップダウンも多くて難儀な道だ。
ようやく高天原峠に着いたかと思うとまた200m下って高天原へここは秘境で温泉も湧いている。入りたいのは山々だがそんな呑気なことを言ってられない、赤牛に行かなくっちゃ、温泉沢を何度も渡渉して進んでいく。分かりづらい箇所も、途中で沢から尾根に取り付き頭を目指す。実に2900mの標高がある。尾根はザレててズルズル、ただ眺めは抜群に良い。右に水晶、左に赤牛、後ろに薬師マンダムである。
頭から左に折れて赤牛を目指すがアップダウンの多い難儀な稜線だ。日本海を出て14時間で無事到着、ただ今日はこれから水晶もピクらなければならない、写真を撮ったらGO、頭の手前でヘリが旋回してホバリングを始めた。救助者が吊り下げられヘリは消えていく。居合わせた人が言うには岩場で滑落した登山者が頭部に大怪我をしたらしい、メットの重要性を再認識した。この山行でもメットをしている登山者はほぼ皆無、自分は怖くてメットは外せない。
赤牛から水晶も長かった。水晶着は15時、薬師沢まで日が持ってくれと願ったが甘くはなく雲ノ平の下降でライトが必要となった。ライトは常時2つあるが一つが登りで壊れてハラハラであった。ライトなしでは帰れない。雲ノ平の下りは滑りまくりのコケコケ岩の連続で難儀して登るより遅いペースだった。
暗闇の中薬師沢小屋、太郎小屋をスルーして折立着は23時、かみさんには帰宅は深夜2時過ぎとラインした。折立からは最後の日本海チャリ、安定の山風に乗り常願寺川沿いを爆走した。深夜1時に無事日本海にたどり着き26時間の最長登山記録を更新した。やればできる、やるしかない!
昨年、先生が海から水晶岳を達成された時に僕もやってみたいと思った。今度やるなら赤牛だという話になったが、先生は次はないなと言われていた。一人で挑戦しようと思い、計画を立ててはいたものの、八月は雨などでなかなか実行できなかった。ルートは太郎平小屋から先は行ったことがなかったので特に大東新道、温泉沢あたりは一度偵察で歩いてみたいと思っていたが天候でそれも出来なかった。やっとチャンスが巡って休日に一日中天気を気にせずに行動できる日が来たので実行することにした。直前で先生も同行していただけるということになったので心強かった。
釣り人で賑わう常願寺川河口を22時30分に出発する。始めは先生に引っ張ってもらい体力を温存、後半僕が先頭になりヒルクライム。折立には2時過ぎに到着し登山の支度をする。いつもならばガンガン漕いでいるが今回は登山もかなり長丁場になるので全体的に温存ペースだった。
2時30分、登山スタート。太郎平小屋までは何度か夜中ハイクをしているので問題なく進む。太郎平小屋から先は僕は初めてなのでワクワクする。その頃には明るくなっていて秋の気配を感じながら歩いた。薬師沢小屋から先は沢沿いを歩くのでちょっとアドベンチャー感があり楽しかった。高天原温泉では温泉につかっている方が羨ましく見えたが僕らは先を進む。
温泉沢からは破線るーとなので特に温泉沢が分かりにくかった。一人だったらかなり右往左往したかもしれないが、先生は経験が豊富なのでズンズン進んで沢を離れ尾根に取りついた。この尾根もなかなか急で最後のザレ場は崩れやすく慎重に歩く。ここまで樹林帯が多く景色はなかったが森林限界を越えると迫力のある景色が広がりテンションは上がる。赤牛岳は遥か遠くに聳えていた。
天気は高曇りなので稜線に近づくと風が強く、防寒して先を進む。アップダウンはあるがさっきまでの急登の後なのでヴィクトリーロードだった。日本海を出発してから14時間でついに赤牛岳にたどり着いた。感傷に浸る間もなく山頂を後にする。今回は水晶岳も周回するので時間も気にしなければいけない。しかし赤牛岳から見る景色は北アルプスのど真ん中という感じで感動的だった。
水晶岳までも長い道のりだった。小屋から先は登山者もいなくなり静かな山歩きを楽しんだ。祖父岳を登ったら最後の太郎小屋までしばらく下るのみ。雲の平の景色は夕方ということもありとても雰囲気の良い空間だった。暗くなるまで景色を存分に楽しみながら先を急いだ。薬師沢小屋までの下降時で暗くなってきた。木道が終わるところでヘッデンを準備し、急下りにあるところでヘッデンを灯した。
ゴロゴロ岩がまた苔むしていて滑りやすい。明るくてもペースは上がらないだろうけど暗闇なのでさらに慎重に歩いた。ここで怪我したら元も子もないのでとにかく時間がかかってもいいから怪我せずに下山することだけ考えた。無事薬師沢小屋を通過し、ここからは行きも通っているところなので大丈夫だろう。しかし少し安心すると急に眠気が襲ってくる。ここから先は気力だけで歩いているようなものだった。
太郎小屋で奥さんにラインして最後の下り。眠気はMaxだったけどなんとか無事折立に着いた。ここまで来ればもうあとは自転車で海に行くだけ。ダウンヒルに備えカッパを着こんでここも慎重にダウンヒル。一般道に出てしばらく進むと暑くなってきたのでカッパを脱いで最後の巡航。海に近づくにつれ眠気はとれてきた。
1時前に無事帰還。釣り人はいなくて先生と二人で粛々と写真を撮り海から赤牛岳は無事に達成することが出来た。正直な感想は二度目はないということだけど、誰か行きたいと思う人がいればまた完全燃焼するかもしれない。
コーエーさんとのコラボが久しぶりに晴天だと思えば、まさかの常願寺川河口からの赤牛〜水晶〜雲ノ平周回とは壮絶過ぎます!
しかも、ヤマレコのアップが早いのにも驚きです!
本当に強い人ってこういうことができる人なんですね。尊敬です。
チャリの後の登山がどれだけきついか経験ありますし、海から剱でもヘロヘロだったので、普通の人よりより、過酷さがわかります(つもりです)
いやーすごい。パクミンさんの冬の赤牛もびっくりしましたが
赤牛でもすごいのに水晶までいって日帰り…
言葉を失います。
一泊でも真似できません
お疲れ様でした
本当に強い人ってこういうことができる人なんですね。尊敬です。
チャリの後の登山がどれだけきついか経験ありますし、海から剱でもヘロヘロだったので、普通の人よりより、過酷さがわかります(つもりです)
いやーすごい。パクミンさんの冬の赤牛もびっくりしましたが
赤牛でもすごいのに水晶までいって日帰り…
言葉を失います。
一泊でも真似できません
お疲れ様でした
これまでにも増して、今回はあまりにもド肝を抜かれました。
とても同じ人間の所業とは思えないですね。
同じ山を愛する者ではありますが、レベルがあまりにも違い真似をする気にもならず、残念ながら私の山行に取り入れるべき参考点など皆無でございます。
ただただ驚嘆しております。
これからも楽しませて下さい。
しかし、これはすごすぎる!!
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