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記録ID: 357887
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ハイキング
槍・穂高・乗鞍

初心者にも出来た 笠ヶ岳 クリヤ谷日帰り

2013年10月14日(月) [日帰り]
 - 拍手
GPS
11:32
距離
16.6km
登り
2,173m
下り
2,036m

コースタイム

05:15 中尾高原口駐車場
05:22 中尾登山口(槍見館脇)
05:58 穴滝
05:59 第一渡渉地点
06:33 第三渡渉地点
06:47 第四渡渉地点
07:40 最終水場
08:45 雷鳥岩
10:45 笠ヶ岳山頂 登山時間5時間23分
笠ヶ岳山荘前で昼食&休憩
12:04 下山開始
12:30 抜戸岩
13:05 笠新道分岐(抜戸岳下稜線上)
13:56 杓子平
16:09 笠新道登山口
16:44 新穂高バスターミナル 下山時間4時間40分
天候 晴れ 午後からガスが発生
過去天気図(気象庁) 2013年10月の天気図
アクセス 奥飛騨温泉郷の中尾高原口駐車場
コース状況/
危険箇所等
中尾登山口〜第一渡渉地点
夜明け前でも、ヘッドランプだけで歩けるが、大きな岩や、落ち葉に隠れた岩も有って注意は怠れない。
激登では無いので、ウォーミングアップにちょうど良い。
尾根に登り切った所の目の前は、クリヤ谷のせせらぎが流れるクリヤ谷だ。
その地点を直角に左に曲がりしばらく登ると、穴滝が現れ、渡渉地点が現れる。

第一渡渉地点〜第四渡渉地点
クリヤの谷のせせらぎを右に左に渡りながら高度を稼いで行く。
錫杖岳が見渡せる様に成り、岩屋の様なビバークポイントも有る、この日は河川敷に多くのテントが有り、錫杖岳を攻めるクライマーたちが多く居た。
渡渉は水量が少なければ、なんの問題も無いが、雨後で増水していれば、渡渉は困難で、過去には死亡遭難事故も起きている。
今夏も増水で渡渉が出来なくなり、救助隊が出た遭難事故が有った。

第四渡渉地点〜最終水場
樹林帯の中を緩やかに高度を上げて行く優しい登山道で歩きやすい。
水場はこの時期でも涸れない豊富な水量の水場だ。
この先水場は全くなく成るので、水の確保は忘れてはならない、笠ヶ岳山荘が営業していれば、山頂で水が手当て出来るが、10月15日で小屋閉めの後は、全く確保できなくなる。
途中で樹林帯を抜けるので、穂高の山塊や焼岳、乗鞍岳、御嶽山等が良く見える。

最終水場〜雷鳥岩
水場からは、激登が始まる。
どこの登山道でも見られる鎖やロープは皆無である。
涸沢-本村橋のパノラマコースなんかより、ずっと危なそうな個所も多いが、鎖やロープは無いのである。
足がかり手がかりの浅い岩場も有り、落ちれば結果にはそれなりの覚悟が必要で、
登山者の少ない時期には、発見されるまでに時間がいるだろう。
クリヤの頭を右手に見ながら、南斜面をトラバースしていくと、雷鳥岩が見えてくる。
途中穴毛谷方面も見渡せるので、その向こうには槍ヶ岳から南岳、大キレット、穂高の山なみがつながって見えると言う、贅沢な景色を堪能できる。
雷鳥岩の直前で、大きく右に曲がり込むと、北の方角に笠ヶ岳がその姿を見せてくれるが、まだまだ距離があるので、心が折れる。

雷鳥岩〜笠ヶ岳
笠ヶ岳から続く尾根の、西側をトラバースしていく登山道は、雪で倒された樹木の根っこが立ち上がっていて、歩きにくい。
時折、東側の穴毛谷方向も見えて、展望が良ければ飽きない。
笠ヶ岳の直下は、ひと抱えでは持てない様な平に砕けた岩が積み重なり、上を歩くと岩が動いて金属音がする。
そんな岩の上を15分ほど歩くと、南側から笠ヶ岳の頂上に出る。まさに出ると言う感じだ。

笠ヶ岳〜笠ヶ岳山荘とテント場
平たい岩の様子は、山頂の南側と変わらない。
翌日に小屋仕舞いを控えていたこの日は、山荘の皆さんが忙しそうだった。

笠ヶ岳山荘とテント場〜笠新道分岐(抜戸岳すぐ南側)
なだらかで、アップダウンの少ない土の稜線だ。
東側も西側も両方見ながら歩けるのは、尾根の天辺を歩いているという事だから、本当に気持ち良い。
途中で、左右に大きく裂けた抜戸岩が有る。

笠新道分岐(抜戸岳すぐ南側)〜杓子平(笠新道)
抜戸岳横の分岐から、笠新道は大きく下る、激下りだ。
大きな岩が重なる場所は、下りる一段の段差が大きすぎるので、ストックは時に邪魔に成る。
天気が良ければ、正面に槍穂高連峰を眺めながらの、贅沢な登山道になる筈だが、この日はあいにく午後からガスが出て、時折槍穂高連峰が顔を見せる程度だった。

杓子平(笠新道)〜笠新道登山口
だらだらと登山道が続く。
眼下に蒲田川は見えているのに、なかなか登山口には着かない。
下りが嫌いなHandMには堪らない登山道だ。

笠新道登山口〜新穂高バスターミナル(新穂高ロープウェイ駅)
大型ダンプカーの通れる広い林道が、新穂高バスターミナルまで続く。
所々舗装された林道は、上高地〜横尾に比べれば、距離が短くて楽だ。
午前5時15分
この時期のこの時間は真っ暗です

ビビリ過ぎて登山口辺りの画像は有りません。
自分が踏んだ木の枝が折れる音にも過剰に反応します。
真っ暗な中を、誰も居ない山の中に向かうには、本当に強い心が必要でした。
午前5時15分
この時期のこの時間は真っ暗です

ビビリ過ぎて登山口辺りの画像は有りません。
自分が踏んだ木の枝が折れる音にも過剰に反応します。
真っ暗な中を、誰も居ない山の中に向かうには、本当に強い心が必要でした。
暗いのと恐いのでコンパクトカメラでもピンボケしてます。

この辺りでは空がやっと明るく成って来た所ですが、樹林帯で木々の背が高く、森の中は暗いのです。
暗いのと恐いのでコンパクトカメラでもピンボケしてます。

この辺りでは空がやっと明るく成って来た所ですが、樹林帯で木々の背が高く、森の中は暗いのです。
ここが最初の渡渉点。

水は低く、なんの問題も有りません
ここが最初の渡渉点。

水は低く、なんの問題も有りません
錫杖岳に陽があたり神々しく見える
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錫杖岳に陽があたり神々しく見える
こんな渡渉点が数か所あり
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こんな渡渉点が数か所あり
ここが最後の渡渉点。

上がれば上がるほど川幅はせまく成ります
ここが最後の渡渉点。

上がれば上がるほど川幅はせまく成ります
樹が横たわって居ますから、その下をくぐります。

この樹はまだ生きている様で、枝葉が生き生きしていました
樹が横たわって居ますから、その下をくぐります。

この樹はまだ生きている様で、枝葉が生き生きしていました
クリヤの頭が見える様に成って来た。

うっかり最終水場の画像を撮るのを忘れた
クリヤの頭が見える様に成って来た。

うっかり最終水場の画像を撮るのを忘れた
雷鳥岩迄に槍ヶ岳が見えた。

線を引いた様に霞が横に走っている
この後この線は、ガスに変わり槍穂高連峰が見えなくなった
雷鳥岩迄に槍ヶ岳が見えた。

線を引いた様に霞が横に走っている
この後この線は、ガスに変わり槍穂高連峰が見えなくなった
雷鳥岩の休憩点から、笠ヶ岳を望める
まだまだ遠いので心が折れた。

青いザックを背負った彼は、友人と二人で笠ヶ岳を目指している。

恐ろしい程の速さで登っていく彼らは、クリヤ谷を4時間半で駆け抜けた! 拍手!!
ちなみに今年4回目の笠ヶ岳登頂だって言ってた。
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雷鳥岩の休憩点から、笠ヶ岳を望める
まだまだ遠いので心が折れた。

青いザックを背負った彼は、友人と二人で笠ヶ岳を目指している。

恐ろしい程の速さで登っていく彼らは、クリヤ谷を4時間半で駆け抜けた! 拍手!!
ちなみに今年4回目の笠ヶ岳登頂だって言ってた。
焼岳 乗鞍岳方向を望む。

霞のせいで御嶽山までは見えない
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焼岳 乗鞍岳方向を望む。

霞のせいで御嶽山までは見えない
雷鳥岩から笠ヶ岳方向へ10分程歩くと、岩で垣根を積んだ岩屋がある。

テントが十分張れる広さがある、ビバークポイントだ。
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雷鳥岩から笠ヶ岳方向へ10分程歩くと、岩で垣根を積んだ岩屋がある。

テントが十分張れる広さがある、ビバークポイントだ。
一番向こうが笠ヶ岳。

ここから2時間近くかかる距離だ
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一番向こうが笠ヶ岳。

ここから2時間近くかかる距離だ
来た道を振り返る。

山の右の稜線に雷鳥岩が小さく見える
来た道を振り返る。

山の右の稜線に雷鳥岩が小さく見える
急峻で深い穴毛谷

この場所は足元がえぐられる様な所で、落ちたら間違いなく死ねる。
急峻で深い穴毛谷

この場所は足元がえぐられる様な所で、落ちたら間違いなく死ねる。
唯一の花を見つけた
唯一の花を見つけた
もう一息で笠ヶ岳
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もう一息で笠ヶ岳
山頂直下はガレガレの岩場。

キンキンと金属音のする平らな岩が、折り重なって居る
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山頂直下はガレガレの岩場。

キンキンと金属音のする平らな岩が、折り重なって居る
急峻な道が続く
あと一歩で頂上へ届きそうな・・
あと一歩で頂上へ届きそうな・・
頂上に到着。

最終水場からペースが落ちてしまったが、予定していたコースタイムよりは早く到着出来た。
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頂上に到着。

最終水場からペースが落ちてしまったが、予定していたコースタイムよりは早く到着出来た。
笠ヶ岳山頂で、槍ヶ岳をバックに写してもらいました
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笠ヶ岳山頂で、槍ヶ岳をバックに写してもらいました
山頂そばの祠
祠から山頂を振り返ってみる
祠から山頂を振り返ってみる
笠ヶ岳山荘前で昼食を食べてる間にガスが湧いてきた。

ガスが有るのが東側の槍穂高方面で、左斜面の高山市街側はスッキリしてる。
笠ヶ岳山荘前で昼食を食べてる間にガスが湧いてきた。

ガスが有るのが東側の槍穂高方面で、左斜面の高山市街側はスッキリしてる。
こんな感じは好きですね
こんな感じは好きですね
山荘から山頂を振り返ってみる
山荘から山頂を振り返ってみる
また来年きます
抜戸岩。

左右に大きく裂けている
抜戸岩。

左右に大きく裂けている
稜線から笠新道への分岐。

この頃にはすっかり槍穂高の山なみはガスで隠れていた
稜線から笠新道への分岐。

この頃にはすっかり槍穂高の山なみはガスで隠れていた
杓子平。

ガスで視界が無い
杓子平。

ガスで視界が無い
時折ガスが切れて山々が見える
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時折ガスが切れて山々が見える
笠新道の途中で。

一段一段の段差も大きくて、膝に優しくない登山道だ
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笠新道の途中で。

一段一段の段差も大きくて、膝に優しくない登山道だ
やっと林道との分岐に下りてきた。

ここに有る筈の水場は消え去って居た、顔を洗えると期待していたが、残念。

この後新穂高バスターミナルまでの林道歩きが始まる。
毎時55分発のバスに乗る為、苦手な林道歩きを頑張って早歩きしました。

発車時刻の1分前にバスターミナルに到着!
バスの後ろ姿が見えてからは、走りましたヨ・・

そのバスを逃すと、1時間待つ事に成ってしまいます。
やっと林道との分岐に下りてきた。

ここに有る筈の水場は消え去って居た、顔を洗えると期待していたが、残念。

この後新穂高バスターミナルまでの林道歩きが始まる。
毎時55分発のバスに乗る為、苦手な林道歩きを頑張って早歩きしました。

発車時刻の1分前にバスターミナルに到着!
バスの後ろ姿が見えてからは、走りましたヨ・・

そのバスを逃すと、1時間待つ事に成ってしまいます。

感想

2か月前に登った時は、6日間のテント泊装備を背負い、さらに脱水症状まで起こしてしまったおかげで、10時間を費やしたクリヤ谷のこのルート。

自分を納得させるために、今回再挑戦しました。
もちろん日帰りの荷物のために、前回と単純に比較はできませんが、5時間と23分ほどで登り切れたのは、登山を始めてちょうど1年の54歳にしては、上出来だと思いました。
1年前の10月初め、心房細動を起こし、救急車で搬送されてから始めた登山ですが、楽しさにすっかりはまってしまいました。

標高差1900mのこのルートは、歩きにくいと評判で、利用者も少ない様ですが、笠新道よりも体に優しい様な気がします。
笠新道の下りは、膝に厳しく辛いものがありました。

いつかは行きたいと思っている「早月尾根から登る剣岳」へ、すこし自身が持てました。

真っ暗な中を一人で山に入って行くのは、本当に怖かったです。
必要以上に「熊鈴」を鳴らしながら、自分で踏んだ樹の枝の折れる音にもビビってました。

山で知り合いになった皆さま、有難うございました。

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コメント

お疲れ様でした!
HandMさん、こんばんはpaper 
僕もHandMさんよりも一時間半くらい遅れて笠新道を下山したのですが、(笠新道の下りは、膝に厳しく辛いものがありました。)本当にその通りだと思いました
日帰りでの笠ヶ岳、なかなか出来ない事だと思います。
きっと早月尾根も大丈夫 応援しています
2013/10/15 19:33
Re:お疲れさまでした
kaikairei様はじめまして、書き込み有難うございました。

初心者 には辛い日帰りでしたが、自分にも出来るんだと言う自信が湧きました。
過信しては成りませんが、来年の夏山アルプスを楽しむために、これからの冬の間精進します。

kaikairei様のレポートにも、書き込みさせていただききます。

激励有難うございました
2013/10/16 10:05
プロフィール画像
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