中越の秋山(2)初雪がまぶしい奥只見の名峰 荒沢岳
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- GPS
- 08:20
- 距離
- 9.0km
- 登り
- 1,256m
- 下り
- 1,256m
コースタイム
- 山行
- 6:40
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 8:20
天候 | 晴れのち時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・荒沢岳登山口は車20台前後停められる広場となっている。標識、登山ポスト、WCあり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
1)核心部は前グラの鎖場。標高差約200mを、途中の小ピークを境に、前半、後半に分けての急登。鎖は合計約20本+ハシゴが6〜7個。鎖はよく整備されているが、足場が濡れていたり、落ち葉が積もったりしているので、特に下りは滑りやすいので要注意(実際、自分も、下りで2mほどプチ滑落しました)。 2)道自体ははっきりしていて、迷うような場所はなかったが、道標や赤テープの類は全くなかった。 ----------------------------------------- ※ (補足)鎖場についての注意 私も登った時には知りませんでしたが、前グラの岩場の鎖は、 例年 10月下旬に取り外されるようです。 本記録を参考にされるかたは、ご注意ください。 (参考;鎖場が外されたのちの登山記録、49ersさん、2013年10月28日) http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-362944.html |
写真
感想
【山行No 431(2)】
(前日の山行)
中越の秋山(1) 秋晴れの三国山(谷川連峰)
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-360198.html
※ 今日は、今回の山旅のメインイベントである、荒沢岳への挑戦。
朝早く起きると、天気も上々で、絶好の登山日和となりそう。
・越後湯沢付近のホテルを6時には出発し、高速を一部使い、シルバーライン経由で、銀山平へと向かう。
7:10-20 荒沢岳登山口(標高=約760m、気温=9℃)
・登山口は広場状となっていて、標識、WC、登山ポストあり。
・今日は平日だが、すでに数台、車が止まっているので、何人かすでに山に入っているようだ。登山届をだして早速出発する。
・道は思っていたよりも良い道で歩きやすい。まずは前山まで登高する。周りは広葉樹で、どんぐりがずいぶんと落ちていた。
8:10-20 前山(標高=1091m)
・三角点はあるが、標識はなかった。一息入れる。
・樹林帯の中だが、木々の合間から展望があり、目指す荒沢岳が見えてきた。・・ずいぶんと遠いな。しかも、山頂付近は新雪で白くなっているゾ。 2000m足らずの山なのにこの時期に初雪とは、少し驚いた。 でもそんなに深い雪ではなさそうなので、大丈夫だろう。
・西を見ると、越後駒ヶ岳がこれまた新雪をかぶって神々しいくらいに美しい。
・ここからは割と平坦な道が続く。人影は皆無だが、道は相変わらずはっきりしていて、良く整備されている感じだ。
9:20 前グラ(堯砲隆箴譴亮蠢亜壁弦癲疚1350m)
・だんだんと前クラの岩場が近づいてきた。北壁は切り立った岩場となっている。
・少し行くと、ガイドブック通りに、鎖場が出てきた。 10〜20mほどの長さの鎖がほとんど連続的に続く。それほど難度が高いというほどではないが、足元は岩が濡れているし、落ち葉も積もっていて滑りやすいので、慎重に進む。
・登路は、岩溝状のところを通りながら、休むようなところもなく、登りが続く。
・だいぶ登ったあたりの岩にレリーフがあった。なにかな?とみてみると、1973年に、ここから越後三山へ縦走した新潟大学の人の遭難の碑だった。
9:50-10:00 前グラの中間ピーク(標高=約1430m)
・だいぶ登ってきたなと思った頃、ひょっこりと小ピークに出た。腰を下ろせるので、少し休む。
・これで岩場は終わりかと思っていたが、そうではなくまだ半分くらい。 前方には前グラ本峰の三本槍状のピークが連なっており、なかなか見栄えはするが、逆に、どこから取りつくのか解らないような急な岩峰群だ。その先にはさらに高く、荒沢岳本峰が雪をまとって険しい表情をしている。
・中間ピークからは、岩峰に直接取りつくのではなく、少し下り気味にトラバースしてゆく。
・岩は堆積岩だろうか?所どころ層理が発達している。
・距離で約200mほどトラバースしたあと、後半の鎖場の登りとなった。
・後半部も、鎖が連続しており、合計10本ほどあり、ハシゴも多い。 岩が乾いているところはフリクションが利いて登りやすいが、濡れている岩溝状のところは登りにくく、かなり鎖に頼った登りをする。
10:20-30 前グラ山頂(標高=1536m)
・ようやく長い鎖場が終わってほっとした。結局、標高差、約200mの急登だった。
・ここは展望が良く、目指す荒沢岳本峰が割と近くに見えてきた。北面は雪が着いていて、よけいに高く見える。 周辺の展望よく、越後駒も良く見えるし、下の方には奥只見湖も良く見えてきた。 北方は、未丈が岳の向こうに、守門岳、浅草岳あたりも見えてきた。
・山頂部には、倒れた木のようなものがあったが、よく見ると古い標識だった。
・ここからは少しやせ気味の尾根となる。たいして危ないということはなく、逆に展望が良くて気持ちの良い稜線だ。
・紅葉もパラパラとあるし、下の谷には雪渓も見えて、いい感じの道だ。
・なだらかな道が終わると、稜線へ突き上げる急登になった。標高=1750m付近からは、足元に雪が出だした。積雪量は2〜3cmで、緩んでいるのでアイゼンがいるような雪ではないが、滑りやすいので慎重に行く。
・このあたりで、今日初めての登山者に会う。聞くと、5時半には登り始めたとのこと。その後もパラパラと下山者に出合い、結局、今日の登山者は6名。
11:30 稜線出会い
・ようやく頂上稜線の一角に出た。ぱっと南面の展望が開けた。
頂上まであと一息と思っていたが、その後も小さなコブを3個ほど越える道が続いた。鎖場もアリ。
11:50-12:30 荒沢岳山頂 (標高=1969m、気温=18℃)
・4時間半かかったが、ようやく目指す山頂に到着した。
山頂には三角点と標識があるのみだが、期待以上に展望は素晴らしく、西には越後駒、中の岳から、兎岳へ続く稜線。南は平が岳がずっしりと大きく、その向こうには尾瀬の燧ケ岳や、日光白根山が見える。東は、会津駒からその先へ続く長い稜線。遠くには飯豊連峰らしき山影も見えた。北側は、未丈が岳を手前に、その向こうにうっすらと、守門岳、浅草岳あたりが見えている。
・ともかく四方がすべて山また山の世界。奥只見の深い山懐に抱かれた感じだ。
・パチパチと写真を撮った後は、カップラーメンで昼食とし、その後はしばらく、山頂に寝転がり、ウトウトとした。極上のお昼寝タイムだ・
・さてと、もっとのんびりしたいが、秋の夕暮れは早いし、前グラの岩場も待ち構えているので、下りにかかる。
・頂上直下の雪の斜面はズルズルなので慎重に下る。そのあとはなだらかな稜線をのんびりと行く。
13:20-40 前グラ山頂
・小休止とする。山頂を振り返ると、さきほどまであんなに青空が広がっていたのに、早くも上空にはうす雲が広がってきた。雨が降るような感じではないが、早く下ることにしよう。
・前クラから、最初の鎖場の下りにかかる。
・鎖場は登りよりも下りは滑りやすいので、慎重に下っていたつもりだったが、 鎖場の途中で、2〜3mほど、プチ滑落をしてしまった。幸いにも、すぐ下に平たい地面があって、足から着地したので、ケガもなく、無事に済んだが、まあ危なかったな・・・
・そのあとはさらに慎重に下ってゆく。
14:00 前クラの中間ピーク
・さらに後半の鎖場。数えると鎖は12〜13本もあった。
14:20 前グラの鎖場終了
・ようやく難場を終えてほっとしたが、休まず足を進める。
日差しもなくなり、少し淋しい感じのする下山道だ。
15:00-10 前山
・ようやくここまで来たのでほっとした。あと一息で下山だ。
今日は、水分を1.5Lは持ってきたが、結構汗をかいたので、すでに飲み物はほとんど底をついた。2Lは持ってきたら良かったな、と思う。
・あと、登山口までどんどんと下って行ったが、こんな時間帯に登ってくる人がいて、少し驚いた。一応、声掛けしてみる。山の上でテント泊、と言っていたが、この時間帯では頂上に着く前に暗くなるだろうに、と、 他人事ながら少し心配。まあ初心者ではなさそうなので大丈夫かな?
15:40 荒沢岳登山口到着
・今日はかなり良いペースで歩いたつもりだったが、結局、8.5時間を要してようやく山行が終わった。
・少々疲れはしたが、長年の憧れの山に登れて、満足感の大きい山だった。
・あとは、車で元来た道を帰り、越後湯沢のホテルへと戻った。
当然、ビールで祝杯を上げる。少々飲み過ぎた...か。
・・中越の秋山(3)”上越のマッターホルン”紅葉の大源太山」に続く・・
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-360762.html
コメント
この記録に関連する登山ルート
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わ、四国の方でいらしたんですね!
多分登りと下りですれ違ったんですねえ
山行で会ったかも?ってのに久しぶりに上がった記録でしたので嬉しくなってコメントさせていただきました
長旅おつかれさまでした☆
hirappeさん、はじめまして。
コメントありがとうございました。
この日の登頂者の中では私が一番遅かったようなので、
hirappeさんとはたぶん、頂上手前の雪が出始めるあたりでお会いしているのではと思います。
10年ほど前の6月に越後駒に登った際、端正な三角錐の姿の荒沢岳にキュンとなりましたが、さすがに四国からは遠いので、ようやく10年越しに登頂できました。
荒沢岳は期待していた通り、というより期待以上の素晴らしい山で、厳しさと美しさを併せ持った山ですね。まさに隠れた名山です。
新潟地方、上越国境付近は荒沢岳のみならず、個性的な素晴らしい山が多く、この付近にお住まいとはうらやましい感じです。
こんにちは、初めまして!
遠方からわざわざ新潟県までいらっしゃったのですね。
まるで自分のことのように嬉しいです。
しかもかなりご満足していただけた様子。
私も一ヶ月ほど前に登りましたが、同じよう憧れの山に大満足で帰ってきました。
数々の美しい写真、とてもうれしく拝見いたしました。やはり荒沢岳は素晴らしい山です!
DSAさん、初めまして。コメントありがとうございます。
私の地元、四国にも、それなりに良い山がありますが、上越、新潟の山々は、山の雰囲気が素晴らしく、私のお気に入りの場所です。昨年は秋山郷の鳥甲山に登りましたが、鳥甲山もなかなか良い山でした。
四国からだと、時間と交通費がかかるのは難点ですが、今回は、それらが全く気にならない、大満足の登山でした。
また来年の秋も、この周辺に行ってみようか、と早くもひそかに考えています。
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