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Yamareco

記録ID: 36746
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

中房温泉〜燕岳〜大天井岳〜槍ヶ岳〜穂高岳〜上高地

2008年09月05日(金) ~ 2008年09月08日(月)
 - 拍手
GPS
77:15
距離
30.7km
登り
3,435m
下り
3,384m

コースタイム

9/5 5:15中房温泉−9:06燕山荘−9:45燕岳−10:30燕山荘−13:10大天荘C1
9/6 4:50大天荘−7:10西岳ヒュッテ−8:16水俣乗越−9:50ヒュッテ大槍10:20−11:10槍ヶ岳山荘(⇔12:15〜12:45槍ヶ岳)
9/7 5:20槍ヶ岳山荘−6:00中岳−7:01南岳小屋−8:50A沢のコル−10:06北穂高小屋10:30−12:55穂高岳山荘C3
9/8 4:53穂穂高岳山荘−5:25奥穂高岳−6:28/7:27紀美子平−6:50前穂高岳−8:55岳沢ヒュッテ跡−10:30河童橋
天候 9/5 霧雨⇒晴⇒曇⇒ガス、9/6 晴⇒曇⇒霧雨、9/7 晴⇒曇⇒雨、9/8 曇⇒晴
過去天気図(気象庁) 2008年09月の天気図
アクセス
2008年09月05日 08:26撮影 by  NIKON D50, NIKON CORPORATION
9/5 8:26
2008年09月05日 09:53撮影 by  NIKON D50, NIKON CORPORATION
9/5 9:53
2008年09月05日 09:58撮影 by  NIKON D50, NIKON CORPORATION
9/5 9:58
2008年09月05日 10:04撮影 by  NIKON D50, NIKON CORPORATION
9/5 10:04
2008年09月05日 10:21撮影 by  NIKON D50, NIKON CORPORATION
9/5 10:21
2008年09月08日 06:45撮影 by  NIKON D50, NIKON CORPORATION
9/8 6:45

感想

4日 雨を心配しつつ宮澤&横塚に見送られ、5時間電車にゆられさらにタクシーで中房温泉に到着。夜空には天の川。今晩はここのすみっこでねる。ちょっとした前夜祭をしつつも夜も遅いので(22時過ぎ)就寝とする。シュラフなしで寝られる気温。
5日 朝ほんの霧雨が。4時起床は早すぎた。まっくらだ。外はすごくガスっている。みんなのテンションがあがらないまま出発。合戦尾根はやはりキツイ。とくにここ1週間ほどまともに運動していないものにとっては・・・ということで見事に3人ともバテバテ。ベンチがあるごとに休む。へろへろだ。情けない。合戦小屋を過ぎてからほんの少し青空が!ちょっと元気になって燕山荘を左手に稜線にあがると、おおっ後立山連峰が見えるではないか!!T井の1.5ℓキリンレモンの差し入れを3人で飲み干し、燕岳へ。から身だとどこまでも行ける気がするよとF氏。こまくさがまだ咲いている。晴れた燕岳山頂でしばしくつろぐ。大天井までは猿の群れがいて奇妙だったが、徐々に稜線が雲にかくれまっしろになる。久しぶりの重労働に3人ともすごくねむい!!危うく休憩中にみな居眠りするところだった。(若干1名マジ寝・・・)雷鳥がひょこひょこ歩く先にあった大天荘はガスに覆われて冷える。足元のとうやくりんどうが夏の終わりを感じさせる。テントの中で早々とT.P.をして暖まる。
6日 起床は3:45.これぞほんとの「サシゴ」であるとF氏。テントから顔を出してまだ暗い空を見上げれば満点の星空。一気にテンションがあがる、単純な私。起床から1時間で出発。槍ヶ岳がやっと見えた。夜明け前の薄暗い中に浮かび上がる山並みが好きだ。これからの1日にわくわくしながら日の出を待っているという感じ。雲海からの朝日が、槍とそこへ続く東鎌尾根、いつかは行ってみたい北鎌尾根、そして自分達を照らす。コースタイムよりかなり早くヒュッテ大槍につく。東鎌尾根の魅力は、だんだん槍の姿が大きくなって圧倒してくるところ。槍ってこんなに大きくどっしりしていたかなと思った。槍ヶ岳山荘につくと残念ながら槍はガスのなかへ。筒井は前に登ったことがあるし疲れたということで、初めての古川と一緒に槍にピストンする。5年前に登ったときはもっと怖かった気がするが、今回はなんてことなくあっという間についてしまった感がある。ガスっていて何も見えないため早々に降りる。今日は播隆祭ということで槍沢から和尚さんやら旗を持った人たちやらがぞろぞろ登ってくる。袈裟姿で槍にたつ姿はお見事です! 夕飯後は差し入れパーティー♪ 大キレットに重いものは持っていけないから、今出してしまおうという主旨。テン場にはほかに人もあまりなく、大いにしゃべりさわぐ。夜は少し雨が降ったようだ。
7日 4時起床。朝食はまさかのスパゲティー。1ℓちょっとの水で1.5袋分のパスタをゆでるとどんなことになるのか・・・・ゆで汁が煮詰まる。すなわち、グルテンが固まってくる。ゆえに、見た目カルボナーラができる・・・そのねちょねちょした中で、ソースも3袋温める。その時気づくべきだった、1袋2〜3人前ということに。T井氏いわく、もう少しでハマルところだった朝食を、なんとか食べきりテントを出れば、朝焼けの空に槍ヶ岳が赤く染まっている。神経が自然と高ぶってくる。今日はいよいよキレットだ! Lだがトップをやらせてもらう。後立山に表銀座に笠ヶ岳にキレットの先の北穂高・・・・これぞ北ア!っという景色に囲まれてテンション上がりまくってあっという間に南岳。ここで靴紐を結びなおして気合を入れなおす。あこがれのルートに踏み入れるのが、うれしいやら夢のようやら緊張するやらでドキドキだ。小屋を出てキレットを目の前に見る。わ〜ぉ!!! ギザギザのゴツゴツのイワイワの・・・・(以下省略。語彙力不足のため)きっとずっと忘れられない景色。来れてよかったと心から思った。最初のくだりはまあまあな感じ。手をついたりハシゴを慎重に使えばズンズン下れる。ただ神経を使うからくだりでも疲れる。昨日槍に登っておいてよかったとF氏。実は怖いそうで。最低コル辺りを上昇気流に乗ってガスが超えていく。下は一面雲海であるから雲がだんだん上がってくるだろう。北穂まではこの天気を保ってほしいと願いつつ、エアリアで危険マークのついてる長谷川ピークへ。なるほど怖い。集中しまくって通過する。手をちょっとでも離したら、北穂からのびるギザギザの急峻な尾根たちとその間の冷たい風が吹き上がる沢というか切れ込みに、ヒューンと吸い込まれてしまうだろう。おそろしや。T井は長いリーチを生かして岩を降りてくる。A沢のコルでホッと一息つく。ここから見上げる北穂はすさまじい。涸沢からみえるただかっこいい北穂じゃない。荒々しい。まるでゴジラの尻尾の付け根から頭の方を見上げているみたいだ(たぶん)。かなりな直登をゼイゼイ言いながら、全身を使ってよじ登る。1時間で北穂高小屋の張り出したテラスがみえた。やった〜!うれしいうれしい♪ 久しぶりに山で達成感を感じた。振り返れば槍の穂先こそガスで隠れてはいるが、南岳から先はくっきり見えて文句なし!F氏のフルーツ缶もいつもよりおいしい。本人はやれやれといった顔つきか。T井はなかなかだったねと静かにシャッターをきる。私は憧れていたことが実現できてちょっと感動していた。穂高に比べると知名度がいまいちな涸沢岳は、意外とデンジャラスな岩稜。でもガスりまくって最後には雨が降ってきてやはり印象が薄い。山頂を素通りして穂高岳山荘にとびこむ。涸沢からのツアー客も雨がやむのを待っていて混んでいた。テントに入って3人ともお昼寝。ご苦労様でした。最終夜、昨晩出し切ったと思ったのに、日本酒、ビール、チュウハイ、梅酒と豪華・・・・みんなどんだけ持って来たのやら。F氏の世界史論が炸裂したり、にぎやかな夜であった。
8日 朝日を頂上でみたいとわがままを言って「サシゴ」に起きる。奥穂高のちょっと手前の岩の間から真っ赤な太陽が雲海を抜けてきた。おおっ!!と3人。山頂はガスっているけど強烈な朝日だけが見える。見られてよかったですねとおじさんに話しかけてみると、私達と全く同じ行程だったらしい。小屋泊まりだから気づかなかったのだろう。吊尾根を下るうちに西穂やジャンダルムの雲がとれてくる。前穂からの景色はよかった。今回歩いた道のりが全部見える。右手に大天井岳、正面に槍、キレットを挟んで北穂、涸沢、目の前の奥穂はガスが取れてどっしりと構えている。名残惜しい景色とさよならして上高地をめざして下山する。そういえば式典をしなかったが、どこのピークもどこの尾根もすばらしかったということで、よしとする(?)。上高地でお風呂に入り松本で打ち上げをして18切符で東京へ帰る。

成果/反省
天気が予想よりよかったため難しい判断を迫られることなく、予定通り行程を終えられた。3人という人数も適度に団体装備が分けられかつ迅速な行動ができてベストであった。そのためコースタイムより早く行動できたのでほぼ午前中に幕場に着け、午後の天候の崩れの影響を受けなかった。
こういう山行にほかの部員とくに新人を連れて行くことで山のよさをもっと知ってもらいたいと思う。そういう意味では山好きな3人だけではもったいなかったかもしれない。ともあれ、一緒に来てくれた筒井、古川には本当に感謝である。

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体力レベル
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新穂高〜上高地
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
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