三十三尋の滝 - 上名栗の白岩にあるこの名瀑、知ってましたか?
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- GPS
- 09:40
- 距離
- 13.4km
- 登り
- 1,517m
- 下り
- 1,514m
コースタイム
- 山行
- 8:39
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 9:39
07:27 26号鉄塔(P608)
08:26 P853
08:42 330号鉄塔(たぶん)
09:59 渡渉
10:55 329号鉄塔
11:45 P1091
11:50 ウノタワ
11:58 ランチ 12:58
13:14 ??号鉄塔
13:28 鳥首峠
13:31 21号鉄塔
14:07 滝入ノ頭
14:14 しょうじくぼの頭
15:25 三十三尋の滝
16:00 三十三尋の滝入口
16:25 大鳩園駐車場
天候 | 曇り、昼過ぎに一時濃霧。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
下山するとワイパーに請求袋が挟んであり、山中林道を名郷BSに下る途中の売店にある料金箱に投入します。駐車場案内には、土日1000円とありましたが、請求袋に書いてあった請求額700円を支払いました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※ ウノタワから、しょうじくぼの頭、以外は、一般登山道ではありません。 <大鳩園駐車場 〜 P853> 26号鉄塔のある尾根に乗るため、大鳩園駐車場の目の前から取り付きました。多くの倒木や枝、ザレ場で歩きにくい急斜面はかなり厳しいです。 情報が無いので、私は目に付いたこの場所から取り付きましたが、山中林道を少し登った尾根の北側から取り付くことも可能かもしれません。 尾根に乗れば傾斜は緩み、鉄塔の案内が出始め、多少歩きやすくなります。踏み跡らしきものも散見し、2ヶ所ほど板の階段がありました。 26号鉄塔があるP608からは、地形図から受ける印象以上に存在感のあるP853がハッキリ見えます。 P853直下まで行くと、薄い踏み跡は西(砕石場方向)に向かうようでしたが、無視してピークを目指します。踏み跡はありません。 P853山頂は、展望は無く小高い丘のような印象です。なぜか、冬用上着やツェルト(?)が放置されていました。 <P853 〜 ウノタワ> ウノタワの少し南側から延びる尾根に乗るため、P853から北に延びる尾根を下ると、まもなく330号鉄塔に出ます。 当初私は、尾根を下り切って沢を渡渉し目的の尾根に乗る計画だったので、鉄塔を通過し更に下っていきましたが、ザレの急斜面と下から聞こえてきた沢音の大きさ(水量が多いと感じた)に、「これは無理して降りても渡渉できないかもしれない。もっと沢の上流に行かなければ。」と考え、少しずつ高度を上げ気味に、ザレた斜面をトラバースしていきました。 しかし、ほどなく崩落場所に阻まれ上に登っていくと、再び先ほどの鉄塔に着いてしまいました。回りを観察すると、329号鉄塔に向かうものと思われるピンクテープと踏み跡を発見したので、329号鉄塔がどこにあるのかはわかりませんでしたが、方向的には妥当そうなのでこれを辿ることにしました。 途中、流された場所などもあるので危険ですが、テープは渡渉までしっかりと案内してくれました。 渡渉後もテープは案内していたと思われますが、倒木などの影響で途中から辿れなくなりました。でも、沢を越える目的は達成されたので、自力で尾根を目指しました。ここでも尾根に乗るまでが大変でした。 尾根を進んで行くと、テープが誘導していた329号鉄塔がありました。 標高1000を越えた辺りからは進路を北に変え、トラバース気味に、直接ウノタワを目指しましたが、この斜面は、倒木もありそれなりに歩きにくいですが、崩落とかもなく雑木林がきれいでした。 ウノタワの東側にあるP1091を通過してウノタワに入りました。 このP1091付近は、あまり人が入っていないようですが、穴場だと思います。私はここで昼食にしました。 <ウノタワ 〜 しょうじくぼの頭> 一般登山道なので割愛。 <しょうじくぼの頭 〜 三十三尋の滝入口> 以前は一般登山道だったらしき痕跡はありますが、ヤセ尾根や急坂が意外とハードです。特に下りでは慎重さが要求されます。途中にある大岩を回り込む際には、ザックなどを引っ掛けないように細心の注意が必要です。 尾根から三十三尋の滝に向かう分岐は、写真にある赤テープが一般的なのだと思われますが、それ以外にも上流側に踏み跡があるので注意して入りましょう。 分岐後は踏み跡はかなり不明瞭です。無いと思った方が良いです。滝までは沢を登れば良いので迷うことはありませんが、意外に登りであることと倒木などで難儀します。また、尾根に戻る際に迷う可能性があるので、私はタオルや予備の手袋などを途中に残して目印にしました。 最後は砕石工場そばの橋を渡るのですが、尾根は広く踏み跡もほぼ無いので、方向を誤まらず橋に辿り着く必要があります。 |
写真
感想
久しぶりの奥武蔵です。
今回は、珍しく明確な目的があります。
1.地図を見ていて気になっていたのですが、山中からウノタワ-鳥首峠を周回するルートのほぼ中心にポツンとあるP853。尾根上にある「〜の頭」とは違い、ちゃんとしたピークっぽい山にも関わらず、ヤマレコどころか、他を探しても情報が得られません。(って言うか、山名も無いので探せないのですが。)これは行くしかないでしょう。
2.これは最近知ったのですが、白岩にある三十三尋の滝。これもヤマレコには記録を見つけられませんでした。他のブログなどによれば、近づくのが結構大変みたいですが、滝自体はリッパらしい。これも行かなくては。
3.できれば紅葉のウノタワにも寄りたい。
ということで、この3つを制覇すべくルートを考えました。
三十三尋の滝からしょうじくぼの頭に延びる尾根は、下りは危険との情報がありましたが、やはり情報が皆無のP853と、P853ウノタワ間の方がリスクは明らかに高いだろう、ということで、初めにP853に向かい、ウノタワ、しょうじくぼの頭を経由して、最後に三十三尋の滝を回るルートにしました。後半にP853を置いて日没にでもなったらビバーク必至ですから。
朝スタート前に、車で取り付き可能な場所を探しましたが、尾根末端が川だったり、石垣で登れなかったり、結局は、唯一石垣が切れている駐車場の目の前から取り付くことになりました。
多くの場所がそうであるように、尾根に乗るまでが大変でしたが、覚悟の上です。
問題なく到着したP853の山頂は、展望こそありませんがゆったりとした空間が広がっていました。
ここから西に延びる尾根伝いに、P1059まで歩ければ山名も付けられルートとして認知されそうな気もしますが、途中にある採石場がそれを許さないのかもしれませんね。
次に向かうウノタワへは、遠回りになりますが、北方向に尾根を降り切ってから、別の尾根に取り付くのが得策だと考えていたのですが、諸般の事情で鉄塔の巡視路の案内に頼ることになりました。ただまぁ、全く情報の無い状況の中でのこの策は、予定と言うよりは一つの候補と捉え、実際には現場で臨機応変(場当たり的とも言う)に対処する、と初めから覚悟していたので、私的には問題とは思いません。
乗り換えた尾根は、それを登り詰めれば、ウノタワの南500m付近の小ピークに到着するので、登り過ぎないように尾根の途中の、ウノタワと標高が同じ程度の地点で尾根を外し、高度を維持しつつ、ウノタワにトラバースで接近しました。
ウノタワ手前のP1091は、ウノタワほどではないにしても良い雰囲気の場所で、残っていた紅葉をバックに写真を撮り、その後ウノタワに入りましたが、幸運にも(?)誰もいません。
ここでランチをとも思いましたが、ランチの間ずっと誰も来ないとは思えないので、P1091付近に引き返してランチにしましたが、その場所からは3組ほどが登山道を通過して行くのが見えました。
たっぷり1時間のランチの後、一般登山道をしょうじくぼの頭まで歩き、いよいよ後半です。
尾根の下り自体は、Vルート並みの注意を怠らなければ問題ありませんでしたが、尾根を外して三十三尋の滝に辿り着くまでが、予想以上に大変でした。
それでも、苦労した末に対面した三十三尋の滝は、見事!の一言です。
落差は20m以上ありそうです。豪快と言うほどの水量はありませんが、人を寄せ付けないようなこんな場所にあるのが、本当にもったいないくらい素晴らしい滝だと思いました。
今回は、事前情報が無いという点ではハイリスクでしたが、私的には特に反省すべき点もなく、予報に反して天候が残念だったことを除けば、非常に満足できる山行となりました。このようなルートを展開できるのも、標高がそれほど高くない奥武蔵の魅力だと、改めて感じました。
kinoeさん、こんばんは
タイトル見たときは、なんか面白そうだな、パクれるかな、と思い、拝読しましたが...
いやぁ〜、こりゃ、ウノタワ以外は、まったくマネができません
レコの写真を拝見していただけでも、怖くて背筋がゾクゾクしてきます
なんといっても、白岩の砕石工場と上部の採石場が道を阻みますよね〜
うまくかわして、ウノタワも絡めて、素晴らしいです
三十三尋の滝、古い道標があるということは、昔はハイキング道があったのでしょうか。
白岩の砕石工場ができたせいで、ハイキング道がつぶされてしまったのでしょうかね
バリルートお疲れ様でした。
しょうじくぼの頭で「三十三尋の滝」の古い道標を見たことがあります。
昔は奥武蔵も色々なコースがあったんですね。
しかし、道なき道をガンガン歩かれるとは…スゴイです
私には実際に行って見ることが出来ないの場所なので、kinoeさんのレコで楽しませていただきました。
ありがとうございます。
また、いろいろと開拓して下さい。楽しみにしています
私はボキャブラリに乏しいので、文章はもちろん、タイトルでもすごーく悩んで時間がかかり、それでも大した出来にもならないのですが、今回のタイトルは久しぶりのポテンヒットでしたか?
確か、採石場に近い登山道に「崩落箇所あるため通行禁止」の案内がありましたよね。崩落個所があることは本当だとしても、採石場に入って欲しくないのが本音なのかもしれませんね。
三十三尋の滝の方は、廃れた理由はわかりませんが、以前に一般ルートだったことは間違いないでしょう。道標は、三ツドッケそばのグミの滝の道標と同じ白地のタイプです。
まぁ、どちらも奥まった場所にあるので、整備が、荒れるスピードに追い付けないことも十分考えられますね。
いらっしゃいませ。
neko-tamaさんの健脚ぶりは、いつも拝見しています。コメントしようと思うこともありましたが、どうにも人込みが苦手なもので・・・歩くルート、ランチする場所も然りです。
確かに三十三尋の滝は、ピクニック気分で行ける場所ではありません。お子さんなどは到底無理でしょう。ただその距離は意外と短い(直線で、砕石工場から約500m、尾根から約200m)ので、1本の道が踏み固められれば、などと思ったりもしますが、結果として現状があるので難しいでしょうね。
でも、知られていないことがもったいないほどの滝であることは保証します。
そうそう、ヤマレコの「登った山/行った場所」に三十三尋の滝がなかったので、私の責務と思い登録しておきました。一般登山道で鳥首峠まで歩けば、行った場所としてピックアップされ、結果として宣伝になるかもしれません。なーんてね。
いつも楽しく、拝見させて頂いておりま〜す。
「三十三尋の滝」昨年9月に白岩入から入山し、目指したのですが、手前のコース取りに苦労して、すっかり疲れ果て、スルーというか分岐点もわからず通過してしまいました。
kinoeさんのレコを見ると、滝付近も結構苦労しそうですね。私は行かなくて良かったかも
あの大岩の脇を抜けるときのスリル感を思い出しました。
こんばんは、コメントありがとうございます。
hikeさんの9月のレコは、情報収集の際に地図検索から見つけて拝見していました。
滝の情報は得られませんでしたが、大岩などの注意点は貴重な情報になりました。ありがとうございます。
あの大岩は私も少々ビビりましたね。
何が怖いって、自分で落ちない自信はありますが、足元自体が崩れないか、そういう意味での怖さです。全体重を預けなければならないクサリなども、なんか信用できず・・・疑い深い人間なもので・・・
三十三尋の滝は、ある意味、分岐点をそれほど意識する必要はありません。どうせ踏み跡は無いのですから。
こんばんは
今回も読んで写真を見ながら数回ほど遭難(道間違い)させていただきました(笑)
そのうち100%バリルートのレコがアップされるのではと感じてます
滝っていくつも容易に近づけない名瀑もありますよね、まあその近づけなさが素晴らしいのでもあるのでしょうが!
ここ数日で急激に寒くなりましたがこれからも日没に注意してお互いに山楽しみましょうね
今回は、情報が無い点ではハイリスクでしたが、結果的には危険な場所は通りませんでした。
と言っても、人気のない場所に踏み込むこと自体、何かがあったら一気の奈落ですけどね。
ただ、今回は一つ発見がありました。
それは、山容によっては山腹のトラバースも意外に楽しい、と思ったことです。高度を維持して進めば、体力的にも問題なし。
今後のルートの検討に一つ要素が増えました。
三十三尋の滝については、私も最近知ったばかりで、そんなマイナーな滝を探してみようかな、とも思っています。
そうですね。急に寒くなりました。平熱37.1℃の私でさえ、ついに今日から上着着用と相成りました。
ではまた。
先日は親子共々コメントいただき、ありがとうございます。
低山にお詳しそうなので、何かいいコースをご存知かと思い訪問させてもらいましたが、
あまりのレベルの違いにムリだということを悟りました
自分で道を切り開いていくというのが、登山の原点のような気もしますが、なかなかできることじゃないですよね。
kinoeさんのレコを見て勉強させてもらいます。
bobechanさん、こんばんは。
そういうことだったんですね、納得です。
奥武蔵のことなら、hirohisaさんのレコを参考にされると良いと思いますよ。ルートの説明もすごく丁寧で正確です。
逆に、私のレコは参考にしない方が良いと思います。単なる変わり者です。
それぞれのスタイルで楽しみましょう。
kinoe さん こんばんは
lucky0113y です
ここで 失礼します
あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします。!
p853からの下りは参考にさせていただきました。
ありがとうございます。
新ためてこのレコを見て見ると、ザレ具合がひどくなっているんでしょうか ?
崩落している箇所も多くて、普通にいったらやばいよなと思う所が沢山ありました。
kineさんが行かれたルートだったので、覚悟はしてましたが。
また 行けそうな所があったら 参考にさせて頂きます
lucky0113yさん、
コチラこそ、宜しくです。
さて、P853から沢に降りる斜面には、鉄塔巡視路と思しきテープがあったと思います。
当時も滑るわけにはいかないザレの急斜面でしたが、進行の程度は写真からはわかりません。ただあの地質から、月日が経つほど起伏が無くなっていくことは十分に考えられるでしょうね。
テープはまだ残ってはいても、沢の下流方向にもテープがあったし、あの斜面はもう巡視路としては使われていないのかもしれませんね。(もしかしたら私が歩いた時点でも)
私が注目したのは329号鉄塔に上がるハシゴです。当時はその下に(たぶん)ある鉄の棒だけでした。
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