【南ア】奈良田温泉から行く初冬の農鳥岳・西農鳥岳
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- GPS
- 09:08
- 距離
- 24.8km
- 登り
- 3,012m
- 下り
- 2,990m
コースタイム
- 山行
- 8:39
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 9:41
天候 | 天気: 快晴 気温: 奈良田2℃(朝6:30)、大門沢小屋−2℃(朝8:30)、農鳥岳〜西農鳥岳−4〜−5℃(昼頃) 風: 稜線上では南寄りの風5m/s前後 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車場だが、林道入口のだいぶん手前に大きな駐車場があるようだが、よくわからなかった。この時期登山者は皆無に近いので、林道入口の数百メートル手前の路肩スペースに駐車した。なお奈良田第一発電所前のトンネル直前の駐車場は発電所職員専用につき使用不可。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
これからの時期、南アルプスの山々はアクセス路の冬期閉鎖や休業に伴い、入山が容易でなくなってくるが、その中で今回の奈良田温泉は通年入山可能な貴重な登山口である。農鳥岳への行程は、往復約24kmと距離的にはそんなに長くはないが、標高差がとても大きく(単純標高差が約2200m)特に後半の急登は長くて、ただでさえキツいのに今回のように雪が付いていればキツさは格段に増す。そのため今時分の入山は雪山に慣れていて体力がある者に限られるコースであるように思う。 以下、個別の状況。 @奈良田第一発電所から早川水系発電所取水口まで: 林道部分は特に問題なく積雪も無かった。その先登山道の案内板から登山道へ入り、最初の吊橋(森山橋)を渡ってしばらくで大きな河原に出ると、最初の渡渉があるのだが、足を置く石の間隔が微妙に悪くて且つ滑りやすく苦戦した。その先、橋の下をくぐるルートと急斜面を登るルート(作業道?)に別れるが、ここは橋の下くぐるルートを選択したほうが良い。その先にある吊橋は揺れてスリリングであった。 @早川水系発電所取水口から大門沢小屋まで: ここから本格的な登山道となるが、基本的に並行する川を高巻きするようなコースとなる。序盤は落ち葉が非常に多く、所々落ち葉ラッセルとなるような場面もあって転倒などに注意が必要。また、落ち葉で道筋がやや不明瞭となる部分があって道迷いには注意が必要かと思われる。大門沢小屋に近づくにつれて次第に積雪となってきた。深さは薄っすら〜5cm位。 @大門沢小屋から大門沢下降点まで: この間、標高差1100m位の急登となり、このコースで最も過酷なセクション。ここから雪は繋がるようになり量も標高が上がるにつれて増えていき、フカフカの雪が深い所で40cm位。最上部ではクラストしていて硬い部分もあった。ここから滑り止めにチェーンスパイクとウィペット2本を使用。 @大門沢下降点から農鳥岳・西農鳥岳まで: 稜線上の雪は風の当たる部分はクラストしていて、風裏ではフカフカの新雪状態であった。積雪量は概ね40cm位、風も稜線上ということでそれなりにあった。基本は緩やかな傾斜の快適な稜線歩きとなるが、後半は際どいトラバース区間もあり滑落には細心の注意が必要。また、農鳥岳から西農鳥岳の間は岩稜帯のアップタウンとなり、鞍部では雪庇となっている場所もあり、必要十分な冬山装備と経験・知識が必要。 |
その他周辺情報 | 奈良田温泉は昭和の雰囲気が漂う旅館などが立ち並ぶナカナカ味のある温泉街。自分は利用しなかったが、日帰り温泉施設もあるようだ。なお、コンビニは無いので、下部温泉早川IC周辺などで買い物は済ませたほうが良い。 |
写真
感想
岐阜を拠点にしていると、北・中央・南アルプス、白山、鈴鹿、などなど、普段登山の選択肢に入る山域はよりどりみどりなのだが、その中で今まで足が向かなかった山域が【南アルプス】である。その山々の素晴らしさはもちろん重々承知してはいたのだが、ネックになっていたのは『アクセス方法』であった。北部は、北岳や間ノ岳、仙丈ヶ岳、南部は塩見岳、悪沢岳、赤石岳、などなど、ことごとくマイカーでのアクセスが困難でバス等を利用してのアクセスとなる点がどうしてもね。もちろん環境への配慮からそれ自体に異論反論などはないのだが、やはり時間に制約ができてしまうということが選択肢から除外してしまうことになっていた。自分のように日帰りが主体のスタイルだと尚更のこと。しかしついに今回憧れの南アルプスを訪れることに!アクセスはもちろんマイカーで(笑)。数少ないマイカーでのアクセスが可能なコースということで訪れた農鳥岳と西農鳥岳。流石に3000mを超える山だけあって、その素晴らしさや厳しさは格別であった。今後はこれを起点に南アルプスの山々にもたくさん訪れてみたいと思った。
以下備忘録
着用衣服・装備(スタート時):
メリノウールのベースとタイツ、フリースジャケット、靴下(厚手)、ソフトシェルパンツ、薄手のグローブ、3シーズンブーツ
@持参装備・衣服(状況により使用する物など):
ゲイター、チェーンスパイク(使用)、12本爪アイゼン、ハードシェル上下(上のみ使用)、ビーニー、ウィペット2本(使用)、予備Tシャツ、予備靴下、化繊中綿パンツ、ダウンジャケット、ビビイ、夏用化繊シュラフ、タープ、厳冬期のグローブ、ヘッドランプ2個、調理器具1式、予備のGPS機
@飲・食料:
ポカリ4リットル(うち3リットル消費)、大きいアンパン(消費せず)、ジャンボフランクパン(消費)、カップラーメン1個(消費せず)、ブラックサンダー2個(1個消費)、小魚ナッツ20グラム入り(消費せず)、棒状の大きめのカルパス(消費せず)
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