(高知)晩秋の綱付森、土佐矢筈山(矢筈峠でテント泊)
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- GPS
- 24:10
- 距離
- 17.1km
- 登り
- 1,311m
- 下り
- 1,287m
コースタイム
- 山行
- 3:40
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 4:00
- 山行
- 4:00
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 4:50
11/24 7:20 矢筈峠(矢筈山登山口)−8:40-9:00土佐矢筈山−9:50(ニセ)小桧曽山−10:00小桧曽山−10:10-30(ニセ)小桧曽山−11:20-30土佐矢筈山−12:10矢筈峠
天候 | 11/23 晴れ 11/24 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※ 矢筈峠には、30台ほど駐車可能の駐車場、WC、水場あり。その300mほど東の綱付森登山口前にも、20台ほど駐車可能の空き地あり。 ※ 県道49号は、最初は良好だが、西熊林道との分岐以降は、舗装はされているものの、狭い一車線のくねくね道が長く続き、離合できる場所も少ないので要注意。 大栃から矢筈峠まで、約20km、所要1時間弱はかかります。 ※ 矢筈峠まで高知側は舗装されてますが、徳島側は未舗装の砂利道。4WDでないと踏破は難しそう。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
1)矢筈峠から綱付森までは、道もはっきりしており大きな問題なし。 ただし、草原状の部分はけもの道(鹿道)が多く分岐している。 2)矢筈峠から矢筈山までは、道は良好。 その先、小桧曽山までも道は割とはっきりしているが、部分的に、笹が膝くらいまである。スパッツがあると便利。所々赤テープあり。また、笹原は、鹿道が縦横に横切っているので要注意。登山道は尾根筋を行く。 ・矢筈峠には登山ポストはない。 ※ アクセス途中に温泉等は見当たらなかった。途中の「笹温泉」も休業中の模様。また、コンビニは国道195号にはあまり見当たらなかった。香美市中心部(旧 土佐山田町)は、スーパーなど見かけた。 |
写真
感想
【山行No. 434】
※ ひさしぶりに、四国の山をテント泊で登る計画を立ててみた。 目的地は、日帰りではちょっと遠い、高知県の綱付森(つなつけもり)と、土佐矢筈山(とさやはずやま)・・といっても、登山口まで車で行って、そこでテントを張る計画なので、楽ちんな計画だ。
11月23日(土)
・朝寝坊してしまい、出発が8時半と遅くなってしまった。
高知道を急ぎ気味で進み、国道195号を東へ向かう。
大栃(おおとち)から、県道49号に入り矢筈峠へと向かう。
・県道は途中まではまずまずの道だったが、西熊林道の分岐から先は、一車線の細い山道で、ちょうどやってきた車と離合する際に、車の側面をガードレールでこする、というアクシデントあり。・・ 最初からついてないなあ..
11:50〜12:00 矢筈峠(標高=1250m)
・ガイドブックのとおり、峠のすぐ先に広い駐車場がある。
すでに時刻は正午になってしまった。が、明日は天気が下り坂という予報なので、今日は距離の長いほうの、綱付森へと向かうことにする。
・林道を300mほど東へ進むと、綱付森の登山口があり、さっそく登り始める。 すぐに尾根の上に出て、尾根伝いに歩く。
・この付近はブナの森で、落ち葉を踏みしめながら気持ち良い道が続く。 初冬と言っていい時期だが、今日は暖かくて気持ちがいい。
・下山者3名ほどとすれ違う。今日は人が少ない山だ。
12:50-13:00 展望のある小ピーク
・森を抜けて、笹原の小ピークに出た。一休みする。 ようやく目の前に目指す綱付森の山頂が見えてくるが、意外と遠い感じだ。
北には天狗塚から牛の背の稜線がくっきり見える。
上空は青空に、巻雲がたくさんでていて、爽やかな秋空。
・ここからは笹原の中を進んでゆく。道は良好だが、鹿がつくったけもの道が、たくさん登山道を横切っている。この付近もだいぶ鹿が進出しているようだ。・・笹もだいぶ食べられている。
13:30 露岩のある小ピーク
・この付近は、笹原に露岩が点々とある。岩質は石灰岩のようだ。
・この付近で、爆音とともにジェット機が上空を通り過ぎでびっくりした。・・ いわゆる「オレンジルート」を通る、米軍の戦闘機だろう。
14:10-30 綱付森山頂(標高=1643m)
・少し急ぎ気味に歩いてきたので、約2時間で山頂に到着。
・天気も良くて、青空のもと、展望も素晴らしく、北には剣山系の主脈の、三嶺、西熊山、天狗塚と並んでおり、東には(物部)白髪山、険しそうな石立山が望める。 西には、はるか遠くに、石鎚山系がうっすらと見えた。南は、もう太平洋が近く、海の表が太陽の日差しを反射して鈍く光っている。
・予想よりも気持ちの良い山頂だったので、時刻は遅いが、のんびりできた。
・帰りは時間も押しているので、登りにまして急ぎ足で下った。午後になっても陽射しは温かくて、気持ちの良い稜線歩きが続く。
16:00 矢筈峠(綱付森登山口)着
・日が暮れる前に登山口に到着できてほっとした。すでに駐車場には車は少ない。
・矢筈峠の駐車場は、WCも水場もあるが、舗装されているので、テントを張るにはあまり向いてないので、綱付森登山口脇の、広場状のところにテントを張る。
・17時には陽も落ちて暗くなってきた。一人ぼっちで山の中に寝ることになるが、カップラーメンと缶ビールでの夕食をとって、早々に寝た。
・夜中に起きて外を見ると、下弦の月が出ていて割と明るく、 またオリオン座などの冬の星座も結構くっきり見えて、すがすがしかった。
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11月24日(日)
6:30 起床
・夜中はだいぶテント内も冷えて、だいたい+2℃くらいの気温だったが、十数年ぶりに使う、冬用のシュラフのおかげで、それほど凍えることもなく、10時間ほどぐっすりと寝られた。
・外はすっかり霜が降りており、テントも自分のクルマも霜で真っ白くなっている。外気温はマイナス1℃とかなり冷えていた。
・コンロでコーヒーを沸かして、朝食を取って体を温めてから出発の準備をする。
7:20 矢筈峠発
・今日は、下り坂の天気予報で、上空は早くも巻層雲が出ているが、なんとか午前中は持ちそうな感じがする。まずは矢筈山に登ろう。
・峠から登山道に入る。道は意外なほど良好で歩きやすい。
足元はずいぶんと霜が降りており、落ち葉や笹の葉には、霜がびっしりとついており、いかにも晩秋の雰囲気。
・少し行くと、いよいよ矢筈山への急登が始まった。 でも昨日の山歩きの疲れもそれほどではなく、快調に高度を上げる。
・標高=1500m付近からは笹原となって展望が開け、後方には昨日登った綱付森が良く見えた。
8:40-9:00 土佐矢筈山山頂(標高=1604m、気温=+5℃)
・以外と尖がっていない山頂で南北に長い頂稜。北の端が山頂となっていた。 山頂に着くと、なかなか素晴らしい展望が待っていた。
西には、雲海が広がる吉野川中流域を隔てて、雪をかぶった石鎚山系の山々が、一つづつ区別できるほどくっきり見えている。
・西から二の森、石鎚山、瓶が森、笹ヶ峰、赤石山系、二つ岳、赤星山、特に笹ヶ峰は南面の笹原が遠目にも真っ白く、神々しいくらいだ。
・北には、天狗塚、祖谷の矢筈山系、東には昨日登った綱付森が結構雄大な山体を見せている。
・人ひとりいない朝の山頂で展望を独り占めでき、うっとりとした。
・さて、天気が下り坂ならこの山頂で引き返すつもりだったが、まだまだ天気は持ちそうなので、山頂から西へと続く笹の稜線に足を延ばすことにした。
・ここから先は、踏み跡は明瞭だが、少し笹の背が高く、朝露で濡れている。スパッツを着けていて正解だった。足元には先週に降った雪も若干残っていた。
・途中で、鹿を2頭見かけた。ピーと鳴き声を発して、急いで遠ざかってゆく。このあたりまで鹿が進出しているとすると、この笹原もそのうちハゲになるのかも?
・「自然」とはなにか?鹿をそのままにしておくのが自然か? 駆除するのが正しいのか? 自分でもよく解らない問題だ。 それにしても剣山系でこんなに鹿が増えたのはどうしたことだろう? 温暖化のせいか?、それもよく解っていないようだ。
・鹿のことはさておいて、気持ちの良い笹原をずんずんと進む。笹原の中の道はまずまずはっきりしているが、鹿道が縦横に横切っている。
9:50 (ニセ)小桧曽山(標高=1541m)
・ようやく小ピークに到着。ここは昔のガイドブックでは「小桧曽山」と呼ばれていたピークで、山頂の古い標識も「小桧曽山」となっていた。
・ここにザックを置いて、空身で、さらに先へと進む。途中、京柱峠への明瞭な分岐を越えて、さらに稜線を行く。
10:00 小桧曽山 (標高=1525m)
・こちらが最近、正式な「小桧曽山」と言われるようになったピークで、新しい標識も「小桧曽山」と書いてあり、三角点もある。だが、さきほどのピークよりはもさっとしたピークなので、早々に引き返す。
10-10-30 (ニセ)小桧曽山
・再びこちらのピークに戻り、展望を眺めながら食事をとってのんびりとする。
・西側は、吉野川の中流域に低い雲海が広がっていて、その向こうに雪をかぶった 石鎚山系も見え、なかなか素晴らしい展望だ。
・岩の上にごろりと寝転がり、気持ちの良い一時を過ごした。青空と日差しがうれしい。
・帰りは、元来た道を淡々と戻る。
・矢筈山の登りのあたりで、本日初めての登山者と出会う。小さい子供を連れた家族連れだった。
11:20-30 土佐矢筈山
・最後の休憩を取る。朝方の寒さはなくなり、ぽかぽかと小春日和の天気だ。
12:10-50 矢筈峠
・ほぼ予定通りに下山。コンロで紅茶を沸かして軽く昼食を取り、あとはテントを撤収して車に詰め込むと、楽しかった2日の登山も終わりだ。
・今日も天気が良いわりに登山者は少なく、駐車場は合計8台しかいなかった。
・帰りは狭い県道を慎重に下る。幸いにも対向車が少なくて助かった。国道195号に出てからはスイスイと進み、南国ICより高速で帰路に着く。
※ 2日目も結局、夕方まで良い天気で、2両日とも天気に恵まれ、充実した山歩きができた。
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(2024年 追記;観察した岩石、地質について)
産総研「シームレス地質図v2」によると、この付近は、「秩父帯」に属するようで、泥質千枚岩をメインに、変成チャート、苦鉄質千枚岩、変成砂岩といった、弱く変成作用を受けた変成付加体からなる。
写真のキャプチャーで記載した、「石灰岩」らしきものは、おそらく「変成チャート」だと思われる。また「緑色片岩」らしきものは、おそらく「苦鉄質千枚岩」だと思われる。
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