ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 378215
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

悪沢岳?荒川岳? 〜南アルプスは霜月から師走へ〜

2013年11月30日(土) ~ 2013年12月01日(日)
 - 拍手
体力度
8
2~3泊以上が適当
GPS
21:05
距離
58.9km
登り
4,515m
下り
4,503m
歩くペース
とても速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

11/30
8:50 畑薙第一ダム ゲート
11:30~12:00 椹島
13:35 小石下
14:40 清水平
17:40 駒鳥池
18:40 千枚小屋

12/1
6:40 千枚小屋
7:45 千枚岳
9:20~10:10 悪沢岳
11:10 千枚岳
12:10 駒鳥池
13:30 清水平
14:10 小石下
15:30~15:50 椹島
17:50 畑薙第一ダム ゲート
天候 晴れ!
過去天気図(気象庁) 2013年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 自転車
朝、第2東名の静岡SAから畑薙ダムを目指す。予想以上に時間かかる。2時間だったか?
2013年11月30日 08:28撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
11/30 8:28
朝、第2東名の静岡SAから畑薙ダムを目指す。予想以上に時間かかる。2時間だったか?
ゲートの方にご挨拶をして、折り畳みチャリンコ展開。
椹島に向けて、出発。
2013年11月30日 08:56撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/30 8:56
ゲートの方にご挨拶をして、折り畳みチャリンコ展開。
椹島に向けて、出発。
行程の10割方、、、ほぼすべてがダートなり。
2013年11月30日 10:54撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
11/30 10:54
行程の10割方、、、ほぼすべてがダートなり。
砂利道は17辧△尻がやられる。
途中、サドルをどうかしようと四苦八苦。
結局、寝袋をお尻の下に敷くことに。
2013年11月30日 11:09撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
11/30 11:09
砂利道は17辧△尻がやられる。
途中、サドルをどうかしようと四苦八苦。
結局、寝袋をお尻の下に敷くことに。
なぜ、そんなに青い。
赤石ダム。
2013年11月30日 11:12撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
5
11/30 11:12
なぜ、そんなに青い。
赤石ダム。
チャリンコも自分の身体もボロボロになったところで、椹島にとうちゃく。

本日のお楽しみ。大好きなパン屋さんで買ったパイ。美味し。
2013年11月30日 11:43撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
5
11/30 11:43
チャリンコも自分の身体もボロボロになったところで、椹島にとうちゃく。

本日のお楽しみ。大好きなパン屋さんで買ったパイ。美味し。
ここからが本番。
チャリンコ置いて、いざしゅっぱつ。
2013年11月30日 12:08撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
11/30 12:08
ここからが本番。
チャリンコ置いて、いざしゅっぱつ。
凍り始めている滝。
綺麗だ〜。
上を向いて歩いていると、足を掬われる。
あぶないあぶない。
2013年11月30日 12:11撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
11/30 12:11
凍り始めている滝。
綺麗だ〜。
上を向いて歩いていると、足を掬われる。
あぶないあぶない。
そして、出発後すぐのところにある、吊り橋。
面白いくらい揺れる。
真ん中でジャンプしてみようかと思うが、度胸なし。
2013年11月30日 12:16撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
11/30 12:16
そして、出発後すぐのところにある、吊り橋。
面白いくらい揺れる。
真ん中でジャンプしてみようかと思うが、度胸なし。
こんもりと積もった落ち葉たち。
道をロストしまくる。
あやういな〜。
2013年11月30日 13:21撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
11/30 13:21
こんもりと積もった落ち葉たち。
道をロストしまくる。
あやういな〜。
小石下までくると、やっと雪がでてくる。
標高1500ってところ。
2013年11月30日 13:51撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/30 13:51
小石下までくると、やっと雪がでてくる。
標高1500ってところ。
千枚岳登山口から4時間かけて、やっとこさ見晴らし台へ。
2013年11月30日 15:52撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/30 15:52
千枚岳登山口から4時間かけて、やっとこさ見晴らし台へ。
鈍足術となっているのは、高山のせいとか、ラッセルとのせいとか考えていたが、
結局は、荷物が重いせいだと思いなおす。

そして、
2013年11月30日 15:52撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
11/30 15:52
鈍足術となっているのは、高山のせいとか、ラッセルとのせいとか考えていたが、
結局は、荷物が重いせいだと思いなおす。

そして、
夜がくる。
2013年11月30日 16:59撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
11/30 16:59
夜がくる。
真っ暗になる前に、何があっても良いように、ワカン、アイゼン、ヘッドランプとフル装備に。
2013年11月30日 17:17撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
11/30 17:17
真っ暗になる前に、何があっても良いように、ワカン、アイゼン、ヘッドランプとフル装備に。
が、結局、必要性を感じないまま、千枚小屋の冬季小屋にとうちゃく。
2013年11月30日 18:58撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/30 18:58
が、結局、必要性を感じないまま、千枚小屋の冬季小屋にとうちゃく。
今日の晩御飯は、カップ麺にオニギリと、ビーフシチューと絶妙すぎる和洋中。

明日の水を作って、おやすみなさい。
2013年11月30日 19:18撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
11/30 19:18
今日の晩御飯は、カップ麺にオニギリと、ビーフシチューと絶妙すぎる和洋中。

明日の水を作って、おやすみなさい。
朝は4時半おき。
山菜おこわとトムヤムクンという、これまたナイスな食べ合わせ。
身体が温まったところで、ちんたら準備をする。
2013年12月01日 04:49撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
12/1 4:49
朝は4時半おき。
山菜おこわとトムヤムクンという、これまたナイスな食べ合わせ。
身体が温まったところで、ちんたら準備をする。
小屋から外を眺めると、
朝焼けに浮かぶ富士。
2013年12月01日 06:12撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
10
12/1 6:12
小屋から外を眺めると、
朝焼けに浮かぶ富士。
お世話になった冬季小屋。
そういえば、冬季小屋は百枚小屋だと思っていたのだが、本館の2階にあった。
2013年12月01日 06:46撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
12/1 6:46
お世話になった冬季小屋。
そういえば、冬季小屋は百枚小屋だと思っていたのだが、本館の2階にあった。
どうやら、解放場所が変わったようだ。
こちらが百枚小屋。
2013年12月01日 06:49撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
12/1 6:49
どうやら、解放場所が変わったようだ。
こちらが百枚小屋。
日の出とともに、
小屋から派生する尾根を上がる。
2013年12月01日 06:53撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8
12/1 6:53
日の出とともに、
小屋から派生する尾根を上がる。
適当に上がっていくと、結構、ハイマツやらが出ている。おまけにまったくクラストしていない。
2013年12月01日 07:08撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
12/1 7:08
適当に上がっていくと、結構、ハイマツやらが出ている。おまけにまったくクラストしていない。
深雪ラッセルに嫌気がさして、
やわ雪に嫌気がさして、岩尾根を上がることに。

アイゼンの爪だけ引っかけて、上がろうかと思ったのだが、意外とワカンが岩に接触し、傷物に。ごめんよ〜。
2013年12月01日 07:29撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
12/1 7:29
深雪ラッセルに嫌気がさして、
やわ雪に嫌気がさして、岩尾根を上がることに。

アイゼンの爪だけ引っかけて、上がろうかと思ったのだが、意外とワカンが岩に接触し、傷物に。ごめんよ〜。
小屋から1時間。
やっとこさ千枚岳到着なり。
2013年12月01日 07:48撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7
12/1 7:48
小屋から1時間。
やっとこさ千枚岳到着なり。
そして、行く先。

千枚岳直下が今回の核心部??
2013年12月01日 07:58撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
12/1 7:58
そして、行く先。

千枚岳直下が今回の核心部??
赤ペンキを見失って、壁を下降したが、かなり怖い。
夏道はいずこに??
2013年12月01日 10:58撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
12/1 10:58
赤ペンキを見失って、壁を下降したが、かなり怖い。
夏道はいずこに??
ここも結構な勾配だったが、赤ペンキでルートを記してあった。ロープかワイヤーくらいあっても良さそうだけど。
2013年12月01日 10:49撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
12/1 10:49
ここも結構な勾配だったが、赤ペンキでルートを記してあった。ロープかワイヤーくらいあっても良さそうだけど。
振り返ると、そこは駿河湾。
今日の晩御飯は桜えびに決まりだね。
2013年12月01日 08:08撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7
12/1 8:08
振り返ると、そこは駿河湾。
今日の晩御飯は桜えびに決まりだね。
天使の翼のような。
2013年12月01日 08:48撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
14
12/1 8:48
天使の翼のような。
妄想にふけっているうちに、丸山着。
2013年12月01日 08:55撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
12/1 8:55
妄想にふけっているうちに、丸山着。
ここから悪沢岳へ向けては、どこをとっても良い雪質。
2013年12月01日 08:56撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
10
12/1 8:56
ここから悪沢岳へ向けては、どこをとっても良い雪質。
クラストか、締まった雪で疲れ知らず。
2013年12月01日 09:00撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
12/1 9:00
クラストか、締まった雪で疲れ知らず。
悪沢岳周辺も結構岩が出ている。
いろんな地形があって、楽しい。
2013年12月01日 09:07撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
12/1 9:07
悪沢岳周辺も結構岩が出ている。
いろんな地形があって、楽しい。
悪沢岳到着〜。
山頂プレートには荒川東岳と書かれてる。
悪沢はマイナーな名前??
2013年12月01日 09:28撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
5
12/1 9:28
悪沢岳到着〜。
山頂プレートには荒川東岳と書かれてる。
悪沢はマイナーな名前??
本当は赤石岳経由で下山しようと思ったのだが、
予想以上に、時間がかかっている。
2013年12月01日 09:28撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
12/1 9:28
本当は赤石岳経由で下山しようと思ったのだが、
予想以上に、時間がかかっている。
中岳〜赤石岳の稜線を見てみると、結構標高を下げている。
地図見ていると、400mほど高度を下げて、また登りなおさなきゃ。
2013年12月01日 09:44撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
6
12/1 9:44
中岳〜赤石岳の稜線を見てみると、結構標高を下げている。
地図見ていると、400mほど高度を下げて、また登りなおさなきゃ。
赤石に行ってしまうと、ヘッドランプ山行は必至。
今の自分には苦行すぎるので、ここでまったりして、来た道を引き返すことに。

写真は木曽駒方面。
2013年12月01日 10:02撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
12/1 10:02
赤石に行ってしまうと、ヘッドランプ山行は必至。
今の自分には苦行すぎるので、ここでまったりして、来た道を引き返すことに。

写真は木曽駒方面。
そうそう。ヘリコプターが頭上を何度も行き来していた。遭難者でも出たのかと思ったが、どうも様子が違う。荷運びでもしてたのかな。
2013年12月01日 10:31撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
12/1 10:31
そうそう。ヘリコプターが頭上を何度も行き来していた。遭難者でも出たのかと思ったが、どうも様子が違う。荷運びでもしてたのかな。
そして、下山開始。
2013年12月01日 10:09撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
12/1 10:09
そして、下山開始。
行きでびびった岩登り地帯。
帰りは岩を登る方向となるので、サクサクっと。
2013年12月01日 10:34撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
12/1 10:34
行きでびびった岩登り地帯。
帰りは岩を登る方向となるので、サクサクっと。
行きにアイゼン、ワカンを履き替えたところまで、歩き通し、そこからは壺足に。
今日のアップルパイはスーパーで買ったもの。
やっぱりローソンがいいか?
2013年12月01日 12:31撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
12/1 12:31
行きにアイゼン、ワカンを履き替えたところまで、歩き通し、そこからは壺足に。
今日のアップルパイはスーパーで買ったもの。
やっぱりローソンがいいか?
ひたすら、行きのトレースを辿って。
2013年12月01日 12:54撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
12/1 12:54
ひたすら、行きのトレースを辿って。
見晴らし台にて、赤石岳。
2013年12月01日 13:04撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
6
12/1 13:04
見晴らし台にて、赤石岳。
もう、この山並みも見納めなり。
2013年12月01日 13:04撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
12/1 13:04
もう、この山並みも見納めなり。
清水平にて、喉を潤す。
意外と冷たくなかった。気温の方が低い??
2013年12月01日 13:32撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
12/1 13:32
清水平にて、喉を潤す。
意外と冷たくなかった。気温の方が低い??
ある〜日、森のなか〜。

本州の山にもやはりいるのだ。
2013年12月01日 13:56撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7
12/1 13:56
ある〜日、森のなか〜。

本州の山にもやはりいるのだ。
登山口着。

チャリンコ、無事。
2013年12月01日 15:39撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
12/1 15:39
登山口着。

チャリンコ、無事。
ここからは、ひたすら、自転車をこいで。

結局、ヘッドランプチャリンコ漕ぎに。
2013年12月01日 17:56撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
12/1 17:56
ここからは、ひたすら、自転車をこいで。

結局、ヘッドランプチャリンコ漕ぎに。
帰りは、近場にご飯食べるところがなく、高速のSAまでお預けに。
予定通り、桜えびとシラスのどんぶりを。

御疲れ様でした。
2013年12月01日 20:55撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7
12/1 20:55
帰りは、近場にご飯食べるところがなく、高速のSAまでお預けに。
予定通り、桜えびとシラスのどんぶりを。

御疲れ様でした。

感想

荒川岳。
北海道でお世話になった方々が、夏に荒川三山に行くと言っていた。
自分の知らない山。
北海道からわざわざ出向くとはどういう山だろうと興味があり、今回に至る。

前日移動で、第2東名の静岡SAへ。
SAで車中泊し、朝移動で畑薙第一ダムへ。
2時間ちょっとかかる。

ゲート前に駐車し、チャリンコ組み立てて、いざ出発。
久々のチャリンコ山行に、ヘトヘトに。
普段使っていない筋肉が悲鳴をあげ、休み休みのチャリンコ漕ぎ。
悪路走破にお尻がやられる。
サドルにフリースを巻き付け、振動対策としたが、これだけでは物足りない。
代わりに寝袋を座布団代わりに敷いてみると、とても良い感じ。
しかし、バランスとるのにテクニックが必要。
フリースで痛い思いをするよりかマシなので、テクニックをみがいてみた。

3時間近くかかって、椹島へ。
ネットでは1時間半とか見た気がするのだが。。。
自分がヘタレなのか、その方が超人なのか。。。
そんなことを考えつつ、楽しみにしていたお昼ご飯。
今日は近所にあったメゾンカイザーのパン。
自分の好きなパン屋さんが住まいの近くにあるとは。
引っ越してっきて4か月、全然知らなかった。
ハード系のパンがおいしいのだが、山では喉に通らないだろうと考えて、パイ生地のものを。うまし。このうまさはなんなんだろうか。材料から違う気がする。

椹島からは、チャリンコを置いて、山歩き。
赤石小屋を目指すか、千枚小屋を目指すか迷ったのだが、どちらを行っても、ヘッドランプ山行になりそう。
周回ルートを考えると、明日、少しでも楽できそうな、千枚に行けば、楽かなと思い、反時計周りルートを決行。

登山口〜小石下は落ち葉に登山道が埋もれ、何度も道を見失う。
小石下から先は徐々に雪が出てくる。
清水平では、おいしい水が流れ出ていた。

そうそう、頭上では、ヘリコプターが何度も行き来していた。
遭難者でも出たのかと思って、我に返って、自分のことを考えてみた。
もし、自分がここで遭難した場合、どうするのだろうか?
辺り一面、うっそうとした針葉樹に覆われ、ヘリからはこちらを確認できないはず。
視界が開けるところまで歩くか?とも考えたが、今までの道中では見晴台くらいしかなかった。
結局、ヘリはあてにならないので、歩きの救助隊を待つしかないのだろうという結論に。
こんなことを考えていると、気がめげてしまった。

17時、例によって、夜が近寄る。
暗くなる前に、アイゼン、ワカン、ヘッドランプを装着。
何があってもよいようにと、フル装備に。

毎度のことだが、夜になってからは、何故か落ち着く。
もう焦る必要がないからか?
それとも、諦めがあるからだろうか。
危ういなと感じながら、マイペースですたすた歩く。
今日は月明かりは期待できないが、木々の間から見える星が綺麗。

淡々と歩いて、千枚小屋へ到着。
大きく、冬季小屋への案内板が掲げられている。
迷う心配はない。
インターネットで得た情報だと、百枚小屋が冬季小屋ということだったのだが、本館の2階が冬季小屋となっていた。

小屋の中に入って、ご飯食べたり、お水作ったり、時間過ぎるのとても早し。
21時には就寝。
今日も寝袋を2枚重ねにして寝たのだが、流石に暑くて、外側の寝袋のファスナーは全開にして寝る。
槍ヶ岳のときは2枚重ね+ゆたんぽでも寒かったのだから、相当、身体が冷えていたのだろう。

翌朝は4時半に起床。
小屋内はマイナス5℃、外はマイナス10℃だった。
朝ごはんを食べて、ちんたら準備。
日の出前に出発するつもりだったが、出発は日の出直後となる。

冷たい空気の中、尾根を上がっていく。
小屋周辺は、やわ雪。
まぞではないので、決して楽しいなんて言えない。
少し高度を上げると、こんどはハイマツが雪の間から顔を出し、行く手を妨げる。
右へ左へ、えっちらおっちら進む。
途中から、岩稜がみえた。アルミワカンが可哀想ではあったが、やわ雪から逃げるために、岩上を行った。

千枚岳へは、小屋から1時間程度。
千枚から丸山へ向けての下降ルートがこわかった。
壁みたいなところを下降する。
爪を岩に引っかけて下るのだが、踏み外しを考えると、やっぱり怖い。
無事になんとか通過して、一安心。

丸山までくると、雪が結構堅めに。
ここからは歩くのが楽になり、楽しい歩行に。

小屋から2時間40分。
やっとのことで悪沢岳山頂に。
思いの外、時間がかかってしまい、
赤石への縦走をやってしまうと、山の中で夜になってしまいそう。
月曜、お休みとって、2泊3日の行程にすればよかったと少し後悔を。

赤石縦走を諦め、まったりと山頂ライフを過ごすことに。
といっても、強風の中ではあるのだが。
そうそう、今回、今季初のバラクラバ装着となった。
こんな時期にバラクラバが登場するとは思っていなかった。
やっぱり強風下は、ないと危ない、頭がキンキンしてくる。

山頂ライフは素敵なもので、絶えず身体を動かしながら、パンを食べたり、写真を撮ったりしていた。

10時過ぎ、椹島へ向け、下山開始。
下りは登りと違って、楽なもので、普通にスピードが出る。
行きにアイゼン&ワカンを装着したところまで戻って、そこから壺足になって下山。
爪がないと、さらにペースが上がる。
こんなことなら、早めに外しておきゃよかった。
こういう勘が鈍い。まだ冬始まったばかりだろうか。

途中、クマさんの足跡を見かける。
昨日、自分が付けたトレースの上を横切っている。
今朝のものだろうか?
そういえば、こっちの熊は冬眠するのだろうか?
冬になっても、標高下げれば食べ物あるし、冬眠しなくても良いような気がするのだが。

15時半、なんとか椹島へ。
そこからは、チャリンコ漕ぎ。
帰りは楽かと思ったのだが、登り返しがちらほら。
登りで漕ぐ体力がなかったので、登りの度に押して歩く。
結局、帰りも17時をまわり、ヘッドランプ装着の自転車漕ぎに。
ヘッドランプの灯りをもとに、凸凹を避けながら進むのは至難の業だった。

18時前、なんとか無事に、ゲートまで。
御疲れ様でした。



まとめ。
荒川岳、行程の大半が樹林で覆われ、視界が悪い。
冬登るには、堅雪は期待できない。
ネットで調べると、広大なお花畑があるらしい。
次は夏に企画してみよう。

また、最近、ヘッドランプ山行が増えてきている。
このまま危ない道に突っ込みそう、当面、ヘッドランプ山行を自粛しようと思う。


photosynthの360度パノラマは以下から。

千枚岳山頂からの眺め。


悪沢岳山頂からの眺め。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:1366人

コメント

こんにちわ!
初めまして!
1日目11/30に塩見におりました。ubejinさんが千枚に向かっていた最中でしょうか。
塩見からも荒川三山がとても輝いて見えていました。
そのころは、まさかそこを歩いてる人がいるとは思いませんでしたが。。

私も近頃、ヘッドランプ山行が増えてます・・反省です。
特に夜はそうならないように心がけたいですね。。

またどこかの稜線で遠くで目が合うことに期待しています。。
2013/12/3 21:05
Mahitoさん、
はじめまして。
塩見に行っておられたのですか!
土曜もかなりの好天で、良い山歩きができましたね。

ヘッドランプ。
慣れてしまって、敷居が低くなっってます。
でも、寒空の下、なにかあって動けなくなったらどうしようとの不安も。

ナイトハイクにならないよう、これからは計画を見直してみます。

次はどこかの山でお会いできるといいですね。
2013/12/3 22:52
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 塩見・赤石・聖 [3日]
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら