空木岳(池山尾根往復)


- GPS
- 54:10
- 距離
- 18.0km
- 登り
- 1,964m
- 下り
- 1,964m
コースタイム
二日目:C1(6:40)標高2500mC2(13:30)
三日目:C2(6:00)空木岳(7:30-8:00)C2(8:15-9:15)・2282(10:15)懸垂終了(11:15)C1(12:00)駐車場(14:40)
天候 | 三日間晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
2月8日の南岸低気圧で大雪。甲府、松本で40センチの大雪 |
写真
装備
個人装備 |
スコップ+のこぎり 1
わかん 1
アイゼンピッケル 1
ビーコン 1
その他冬山泊個人装備 1
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共同装備 |
ツエルト 1
ガソリンストーブ+燃料 1
ラジオ 1
ザイル40m×8mm 1
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感想
16年ぶりの太平洋岸の大雪で、青森から来るタカノさんの車が北関東でハマって途中車中2泊で甲府にたどり着いた。一日ウチで入山延期して湯村で休んで入山。中央道は諏訪までまだ除雪間に合わず。
池山林道も使えずスキー場駐車場から出発。大雪なので計画の駒ヶ岳、将棋頭山までの縦走は、三日+予備一日の日程では無理そうな気配だ。
先行に学生らしき一団が行った。ヒザ、腰まで潜るラッセルだが、凄く元気がよくて、追いつけない。ジグザグのカラマツ林を抜け、池山のトラバースを抜け、カンバの台地になった標高1900mでようやく追いつく。エスパースのテントを張っていた。30年前、学生のとき使っていた年期ものだ。重いんだこれは。あいさつすると、東海地区の大学山岳部、ワンゲルの合同チームの4人組とのこと。おかげでずいぶん助かりました。どうもありがとう。
もう少し天場を伸ばし、尾根が細くなる手前の、暗い針葉樹林帯でイグルーを作る。始め吹きだまり側の斜面に作ろうとするが、雪は多いけどサラサラで固まらず諦め、反対に風上の斜面では表面がクラストしていて屋根瓦のようなブロックがたくさん採れて作る事が出来た。でも、掘り込みも出来ず少し小さめに作ったので177センチのタカノさんには小さいのになってしまった。
丸美屋の麻婆豆腐大辛雑炊に豆腐一丁を盛り込んで満腹。
朝くらいウチにスタートするが、学生はそれより前に上へ向かったようだ。アタック装備とはいえ、速い。ルートは、すぐ尾根が細くなり、両側切れ落ちたところに鎖や鉄パイプの梯子や橋が架かっている箇所になる。・2282の東側、夏道が大きく南側に迂回している箇所では、雪で吹きだまりそれが不明瞭だった。学生のトレースはこの岩峰東側の急なルンゼを直登している。これに付いて行く。
ルンゼ途中で岩が出て、この段差を重荷ではこれを超えられない。ザイルを出して空身で越え、引っ張り上げる。これを含めて3ピッチ、急なルンゼでアンザイレンする。長さ100mほど。
11時、標高2300mで下ってくる学生とすれ違う。「残念!とどきませんでした!」。この大雪ではなあ。体力もある、判断も確かだ。学生のトレースは、樹林限界の2500m、空木岳が姿を見せるところまでだった。学生のサポートあり、天気もよいのに、こちらはなかなかはかどらない。この日はたった500mしか上がらなかった。この大雪で、きょう12時頃までに山頂に届かなかったら、檜尾への縦走は無理、と判断していた。その先のラッセルで、二日後の悪天までに下山できなくなりそうだから。
標高2500mの、展望の良いところにイグルーを作って、空木岳山頂往復に、計画を変更する。
イグルーに適したブロックはこういう樹林限界の上ならいくらでも採れる。40分で仕上げて、山頂アタックに出かけるが、頂きに雲が巻き付いてきて、時間もかかりそうなので、明日にして戻る。
名古屋方面でないと手に入らないオリエンタルカレーで雑炊。スモウクレバーでバーボン嘗めるが疲れたのかあまり飲めない。イグルー透かして十三夜の月が一晩中明るかった。
イグルー内氷点下10度。外は鼻毛の凍り具合からおそらく15度くらいか。みるみる赤くなる空木岳、塩見岳の後ろに見える富士山、悪沢岳の上あたりから日が昇る。雪面はスネくらいまで潜るが駒峰ヒュッテを過ぎ、山頂へ。中央アルプスの長い主稜線のそぎ落ち具合が美しい。槍穂高、乗鞍御岳白山恵那山、伊吹山、鈴鹿、南アルプス全部、八ヶ岳、浅間山まで全部見えた。青森離れした山岳景観だと思う。この大雪、もう少し時期が違えば駒ヶ岳まで行けたか?どうだろうか。稜線の雪、ルートを隠して時間がかかっただろうか。檜尾岳の東尾根も凄いラッセルで時間がかかったろうか。はるばる青森から来てもらって山頂往復に留まってしまったけど、天候は最高だった。麓のぬるりとしたいいお湯に入って、駒ヶ根といえばのソースカツ丼。温泉の食堂なのに、凄くおいしかった。カツがぱりぱりで肉がモッチリし、ソースも甘過ぎない良い加減だ。
明日未明にはまたこの辺りで降雪があるとの予報で、また関東の雪にハマらないように、タカノさんは帰って行った。雪道運転は平気なんだけど、雪でハマった首都圏の交通網にはホトホトかなわない。
きょうはウチの裏の塩澤寺で、何万人も集まる厄除地蔵尊開帳の日で、さらにまた混んでいた。
yoneyamaさん、当然お久しぶりですが・・・
yoneyamaさんは、ヤマレコで写真を拝見してましたので・・・(^^ゞ
それよりも、タカノさんにびっくりしてしまいました
タカノさん、お久しぶりです。
大雪で、車
シトラさんお久しぶり!
タカノさん、空木より北関東豪雪麻痺の道路の方が核心部です。こっちまでくるのはただでさえすごくタイヘンなのにね。本州中央山岳は、こちらなりの強い魅力もありますからね。
こんばんは。
いやはや、厳冬期の中アをこういう登り方するというのは、
これまでの私の発想にはまるでなかったです。
イグルー山行、ホントに素晴らしいです。
写真を拝見したところ、下部のブロックは大きく、
屋根の頂点に向かって小さなものになっているように感じました。
先日の失敗イグルーのとき、ブロックは何でもかんでも
似たような大きさに切り出していたのですが、
切り出すサイズも積む場所によって工夫が必要そうですね。
イグルーは作ってみて初めて見る目が付きますね。C1のは雪少ないところなので堀込なしで狭いテント大のイグルー。C2は下に掘りこんでいるので背の高い快適イグルーです。ブロックは下の方ではテレビ大(昔の)上の方ではサイコロ状だと転がりやすいので、電話帳みたいな瓦型を積み重ねてふさぎます。強くて軽い層が取れれば、完成したも同じです。
扇沢からのぼるやまでしょうか。
とても我々夫婦には登ることができませんね・・・天気に恵まれて素晴らしい写真を見ています。
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