強風&ホワイトアウトで敗退の危機!谷川岳(西黒尾根)
- GPS
- 06:52
- 距離
- 7.1km
- 登り
- 1,350m
- 下り
- 815m
コースタイム
- 山行
- 6:09
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 6:53
天候 | 強風と山頂付近はガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
平日500円・土日祝1000円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<西黒尾根> ◆雪は締まっており、降雪無ければワカン等は不要と思われる ◆ラクダの背(コブ)付近 雪庇に大小のクラック多数 通過には細心の注意を ◆この日はザンゲ岩のかなり手前からガスでホワイトアウト 雪庇を踏み抜かないよう時間をかけ慎重に進む (強風によりトレース消失) |
その他周辺情報 | ◆コロナ禍の為日帰り温泉利用せず直帰 |
写真
感想
昨年の2月、白毛門から見た西黒尾根が魅力的だったので山行して来ました。
天候はまずまずと思っていたが、上越国境の谷川岳、甘くは無かった。
強風・雪庇・クラック・ホワイトアウトとシビアなコンディションでした。
登山指導センターの横から直登し鉄塔のある尾根に乗ると強い風が吹いていて、木々をゴォーゴォーと揺らしながらマチガ沢の方から吹き上げてくる。
ただ樹林帯の尾根の雪は適度に締まっていて歩きやく、大きな雪庇を横目にしながら順調に標高を稼ぐ。
もうすぐ樹林帯を抜けようとする頃、3人Pが降って来た。
ラクダの背から先ガスが濃く、強風と視界不良で引き返してきたとの事、
上の方は厳しい様だ。
さらに、ラクダの背に取り付く手前でソロの方とスライド、この方も撤退するとの事
少し迷ったがガスの中に入る手前まで、ラクダの背を越えてコルまで行ってみようとストックからピッケルに持ち替え歩を進めた。
ラクダの背は雪庇にクラックが多数入り、すぐ脇をトレースが通っていて緊張を強いられたが何とか無事通過する。
ラクダのコルに着くと目の前には壁のような急斜面、そこには先行者が1名。
少し心強くなり後を追った。
急斜面の上の方でまた1人降って来た。
上は強風と濃いガスでホワイトアウト状態らしい。
「敗退」の2文字が頭をよぎる。
急斜面を登りきると、その先で先行者がホワイトアウトで動けず待機していて、合流し2人で話しながら様子を見る。
天地左右周りは真っ白!平衡感覚を失いそうな程ガスが濃い。
先のトレースは強風でほぼ消失、ここは踏ん張り所だ。
雪庇に近づき踏み抜いたら間違いなくアウトな状況だが、時々ガスが薄くなり辛うじて先が読める瞬間が有るので、先頭を交代し薄いトレースを頼りにしつつも慎重に時間をかけ進んだ。
すると濃いガスの中にボヤッ〜と黒いザンゲ岩を視る。
程なく傾斜も緩み、天神尾根からの登山者の声が聞こえてきたので西黒尾根を登りきったと確信した。
土曜日とあって、強風の中山頂は多くの人で賑っていた。
同行した方とは互いの健闘をねぎらいトマの耳で別れ、自分はオキの耳へ向かう。
時間の経過とともにガスが切れる事が増え、幻想的にも思える山頂を見る事ができて苦労が報われた様な気がした。
降りは天神尾根をサクサク下った。
さすがに春の雪質でだいぶ緩いが膝には優しい。
オヤジには嬉しいかぎりです。
振り返ると青空が広がり始めた山頂、そしてすっかり晴れ上がった西黒尾根は白く耀いて見えた。「山あるある」下山すると晴れるってやつだ!
少し前まであそこに居たと思うと感慨深い。
自称中級のオヤジにしては頑張ったと思う。
厳しかった西黒尾根を何度も振り返っては山を下りた。
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