早春の飯豊連峰 北股岳へ
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- GPS
- 31:09
- 距離
- 28.0km
- 登り
- 2,311m
- 下り
- 2,325m
コースタイム
- 山行
- 7:47
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 8:55
天候 | 2日共に晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
梅花皮荘から尾根取り付きまで20分位直進します。尾根取り付きから主尾根に登り詰めるまで雪だったり夏道が出ていたりで歩きづらいです。主尾根からは断続的に雪があり。トレースも多く雪も締まって歩きやすいです。稜線からは風が強くなりますが気温が高い為、日中は寒さを特に感じませんでした。尾根歩き、稜線共に雪庇に近寄り過ぎない様に注意が必要です。持参したスノーシューは使用はしたものの必要性は感じませんでした。日焼け止め必須。 |
その他周辺情報 | 梅花皮荘までは道は乾いていて凍結もありません。今後の天気次第では状況が変わる可能性もあります |
写真
感想
この土日共に良い天気予報になり、何処の山域に行くかギリギリまで迷った。日曜は北に行く程天気が安定しそうなので、飯豊連峰に決めた。遠征するなら絶対に晴れると確信出来る日が良いに決まってる。深夜に車を走らせ山深い飯豊連峰の入り口梅花皮荘へ。少し雲は多いもののよく晴れてる。風もなく体感も温かい。スノーシューを履いて尾根の取り付きまで進みそのまま取り付く。所々夏道や藪が出ていて歩き辛い。たまらずスノーシューを脱ぎしばらくツボ足で進む。西俣ノ峰の少し下でスノーシューを再び履いて進む。雪はよく締まってツボ足でも歩きやすいがスノーシューを担ぐとザックが重くなるのでスノーシューで歩いた。西俣ノ峰に着くと地元山岳会の方とスライド。道の様子などをお聞きした。豪雪地帯の飯豊でもやはり今シーズンは特に雪が多かったとの事。色々お話しいただきありがとうございます。西俣ノ峰からは辺りが開けて飯豊連峰の全容が見えてくる。きらきらしていてとても綺麗だ。ここから細かいアップダウンが続く。物凄く大きな雪庇が崩れているので寄り過ぎない様に。トレースも樹林を通っていたのでそれに従い歩く。中々標高を稼げずダラダラ登る感じ。ようやく一段上がって稜線の下まで来るとえぶり差がドーンとみえる。肩の辺りには小屋が。最後にもう2段位登るといよいよ飯豊の主稜線へ。ここまで汗だくで登っていたが冷たい風が吹き付ける。ウェア調整をして頼母木山山頂へ。ここから贅沢な飯豊の稜線歩きへ。頼母木山から次のピークの地神山へ歩みを進める。地神山北峰まで来るといよいよ飯豊山塊が聳える。真っ白で純白だ。空の青と白の世界。想像以上に綺麗だった。重たい荷物を6時間以上も背負って歩いてクタクタに疲れてるのに何処までも歩いて行けそうな気分になった。雲の上を歩いている様だ。地神山から扇ノ地紙という小ピークへ来た。ここから梶川尾根があり飯豊温泉へと続いている。門内小屋は雪で閉ざされている可能性があったのでこの尾根を少し下がって風を避けられる所でテントを張ろうかなと考え、梶川尾根を降り始めた。この尾根から見る門内岳もまた格別だった。めちゃくちゃ真っ白でホントに尾根なのか少し不安になる。と、その時、思い切り踏み抜いた。下半身がスッポリ雪の中に。ザックがうまく引っ掛かかってくれたが下を見るとクレバスの底が見えない。いわゆるヒドュンクレバスというものなのだろうか…。一気に恐怖心が芽生える。何とか這い出れたがこの尾根上で幕営するのはリスクが大きいと考え来た道を戻る。自分の歩いて来たトレースを忠実に辿り扇ノ地紙まで戻って来た。門内小屋はすぐ近くに見えたので予定通り門内小屋へ歩みを進める。程なくして門内小屋に。小屋の表面?に梯子があるがエビのシッポが。窓にもビッシリ張り付いている。スコップで梯子と窓のエビのシッポを払ってみる。窓はガッチリ閉まっていてびくともしない。仕方がないので小屋の裏に回る。雪は2回部分まで積もっていて少しだけ窓みたいなものが見える。スコップで掘ろうにも雪はカチカチに固まっていて全然掘り出せない。期待していた門内小屋にはどうやら入れなさそうだ。時刻は16時。梅花皮小屋まで進もうか考えたがこちらも入れる保証はない。稜線上なので風が強いが仕方ないのでここにテントを張る事にした。何とか風の合間をぬってテントを張る。気温が高いのでまだ助かった。テントに潜り雪を溶かして水を作る。この作業も流石に慣れてきたな。夕飯を摂り夕日を見ようとテントを出るが風が強くすぐに体温を奪われる。たまらずテントに戻りゴロゴロ。テントの中は常に風の音が鳴り響きウトウトしても強風が吹いて起こされるというのを繰り返して中々寝付けなかった。時刻は翌3:00。相変わらず風は強い。テントから顔を出す。久々の満点の星。新潟の夜景。飯豊の山深さを改めて感じる。朝食を摂ってゆっくり支度をして目的の北股岳へ出発。5:00には既に白んで来て明るくなって来た。しかし日本海側からの風が容赦なく吹き付ける。4月なのに体感は真冬のそれだった。めちゃくちゃ寒かった。厳冬の時期に比べれば大した事ないとは思うがそれでも寒かった。まもなく会津方面から太陽が昇ってきた。辺りが段々と赤く染まっていく。それだけで温かくなってくる。毎度思うが、太陽は偉大だ。北股岳が段々近づいて来た。少しガスが掛かっていた。直下まで来た辺りで太陽が上がり切った。そして北股岳のガスが取れてピークがはっきり見えた。その瞬間を目の当たりにし、身体が震えた。自然が織りなすその演出にただただ圧倒される。この瞬間にここを歩ける喜び。今回は久々に心が震える景色に出逢えた。そして北股岳山頂へ。太陽が辺りを照らす。今日も素敵な1日の始まりだ。陽が上がり切るとすぐに温かくなった。さっきまでの寒さが嘘の様だ。北股岳からは去年登った飯豊本山が。飯豊はデカくて広大だ。高揚した気分そのままに帰路へ。テントに戻って少しダラダラして下山へ向かう。天気予報通り朝からめちゃくちゃよく晴れてる。真っ白な飯豊の稜線を真っ青な空が彩る。これ以上綺麗なコントラストってあるかな。贅沢な稜線歩きは頼母木山まで続いた。下山途中も色々な方とスライドする。今シーズンの飯豊は週末は天気が悪い日が多かった為、今回の土日は待望の晴れだったとの事。絶好のタイミングでここに来れた事を嬉しく思う。歩き辛い尾根の取り付きを降りきり下山へ。飯豊の眩しい稜線は麓からも綺麗に見えていた。飯豊の山深さを終始楽しめた充実した2日間でした。
コメント
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絶景レベルがヤバいですね〜🎵めちゃくちゃ綺麗で引き込まれてしまいます✨こんな所にテント張ったら帰りたく無くなる気持ちがわかりますよ。🙄🏔
飯豊連峰はまだ行った事がないので是非参考にさせて下さい😆
コメントありがとうございます!飯豊連峰にすっかり魅力されてしまいました😄地元の登山者の方に色々話を聞き、初夏のお花の時期も凄く良いと仰っていました!無雪期もきっと素敵な山塊かと思いますよ♪ぜひ訪れてみてください。
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