秋の槍ヶ岳 遭難者の方との出会い・生きる
- GPS
- 53:35
- 距離
- 41.8km
- 登り
- 2,093m
- 下り
- 2,090m
コースタイム
ー 槍沢ロッジ14:30
10月4日 槍沢ロッジ6:03− 天狗平分岐8:08ー 天狗池8:46ー 坊主岩10:46
− 槍ヶ岳山荘12:20
10月5日 槍ヶ岳山荘6:45− ババ平10:01/15休憩 ー 散策・・上高地15:11
天候 | 10月3日 雨あがりのち晴れ 10月4日 快晴 10月5日 高曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2009年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
沢渡駐車場から上高地までバス利用 |
コース状況/ 危険箇所等 |
横尾手前で工事のため 梓川の河原を歩く部分があったが整備されていて安全 槍ヶ岳山荘までは 特に危険ケ所なし 槍ヶ岳直下の岩場で ハシゴ・クサリあり 慎重に行動する 山小屋では、ストーブがついていたが この時期は防寒対策をしっかりとする |
写真
感想
登山中や山小屋でいろんな人と出会うことが多いが、環境や人から教訓を得ることがある
槍ヶ岳山荘で秋の人少ない食堂で・・
体格のよい人と穏やかな老人が目の前で静かに食事をとっていた。
その同席したお二人と「今日はどちらへ行くのですか」という話から、
「上高地に下山です」と答え、会話が始まった。
穏やかな声で体格のよい人が「同じですね」・・
「昨日、どちらから来たのですか」・
「昨日は双六からです・・」そしてアルプスのことをわかりやすく詳しそうに語るので
「登りなれてるようですね」と答えた。
にっこりとして老人のnさんが「毎年、ここに来てます・・」
どうやら、槍ヶ岳に通っているようだが、
何か普通の登山者と違う気がして、この二人なんだろう・・
並みならぬ山慣れた風貌というかオーラをもってるお二人を目の前にして
体格のよいすこし若い方が「この人。そこでやっちゃったんだよ」
「すぐそこで雪洞ほっておりれなくなったんだよ」
と指さして槍ヶ岳で遭難したことを話しだした。
\(◎o◎)/!なんんんと・・
「(@_@;)!!そうだったんですか・・」
どぎもをぬく話題だ・・どのようにとききだしたら、
nさんは「はずかしいから・・」というものの
同じことをしないように 山を知らないわたしたち後輩のために
教訓として教えていただいた
mさんは「雪洞ほって○×日いたんだよ」
mさんはどうやら山岳警備隊だったようだ
「え?じゃあ、新聞やテレビとかにでたんですか?」
「でたよ。詳しいことは*山靴をはいたお巡りさん とか、*生還 を読んでね」
mさんがなぜか宣伝してるように笑いながら話す。
え?わたしは山のことがまだ、わからないから
山岳の本は勉強になると思って けっこう読んでるんですよ。
それ、かりて読みました。
では あの槍ヶ岳の・・本人が目の前にいるんですね。
感激だった。
極寒の槍ヶ岳で天候悪化で槍平と反対の佐俣谷の斜面に入り風雪と戦い、
テントをあきらめ雪洞をほり天候回復せず救助を待つ中、
生き抜いたnさんの実話本で読み、
まさか その本人nさんに槍ヶ岳で会うとは、感激だった。
思わず手をにぎりしめてしまった。
生きていてよかったですねと握手・・でした。
握った手は凍傷と思えた手で、
わたしは何とも言えない言葉にならない感動が・・。
生きていて よかった・・
だから会えたのですね
生きててくれてありがとう
それしかしかないよ
nさんもなにが大切か口を開き お話ししてくれました。
穏やかな口調で マッチ、ローソク、新聞紙は大事だからね・・。
マッチはライターと違って 寒くても火がつくからね
ローソクの灯りがホッとするのだと 静かに物語る
たった一人の極限の中では ローソクの炎だけが 明るく動くものとして
生命を感じるものなのかもしれないのでしょう
着る物は ゴアがよいと 何度も力説されていました
下山しながら ピッケルの話や 槍にいつ来るかなど 楽しかったです。
途中からの梓川を渡り 対岸の道をすすめてくれました。
たしかに 松濤あきらの頃は 装備の衣類がよくなかっただろうなあ。
今は濡れても体温が奪われないような質のよものがあるから
雨具もよいものが選べる。
本を読み直して まさかとおもうけど、
mさんって 山靴の・・あの有名なmさんだったのでしょうか・・
写真の御顔つきが どうもそのように見えるのです。
助けたときの運で ごいっしょに槍ヶ岳に来たのではないかと・・・
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