快晴の谷川岳 西黒尾根からノートレースの茂倉新道
- GPS
- 10:37
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 1,622m
- 下り
- 1,683m
コースタイム
天候 | 快晴! 稜線部で少々風がある程度、フリースだけでも汗ばむような陽気。 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
朝6時00分で駐車スペースはほぼ満車。 下山後は土樽から土合まで電車移動。 16時30分土樽に到着で18時11分の登り電車まで、1時間半の待ち時間。 本数が少ないので注意。今回は条件が悪ければピストンを想定していたので、土合に停車したが、土樽駅または蓬新道、茂倉新道登山口の駐車場に停車、6時28分の登り電車で土合に向かった方が帰りの時間を気にする必要がないのでラクかも... |
コース状況/ 危険箇所等 |
土合駅〜登山指導センター(25分) ・舗装された道を30分程進む。 ・途中の登山指導センターでトイレと水の補給が可能。 登山指導センター〜ラクダのコル(2時間) ・登山指導センターのゲートの先から積雪、ゲートを越えたところから登り始める。 ・前半急登が続く。雪道をほぼ直登、岩や木の根が雪で埋まってる分、夏道より歩きやすい。 ・最初のクサリ場手前の岩場は、夏道と異なり北側を巻いていく。クサリ場は2か所、アイゼンに気をつけながら岩場を越えていく。 ・クサリ場を越えると「ラクダのコブ」、一度下って「ラクダのコル」へ、南側に張り出した雪庇とクラックに注意。 ・クラックにはまると足が届かない時があるので、ソロの場合抜け出すのに一苦労。 ラクダのコル〜トマノ耳(1時間50分) ・ラクダのコルを越えると最後の急登、「天狗のザンゲ岩」まではひたすら登り続ける。 ・クラックを避けながら、雪がザラメ状で崩れやすいところもあるので足場を確かめながらの登り。 ・「天狗のザンゲ岩」を越えると山頂はすぐ。 トマノ耳〜オキノ耳(15分) ・トマノ耳からオキノ耳までは10分程度、30メートルほど登り返す。 ・雪庇に近づかなければ特に危険個所はなし オキノ耳〜一ノ倉岳(45分) ・オキノ耳を過ぎると直ぐ浅間神社がある。その後、岩場が続く。 ・一度、鞍部まで下り、その後登り返す。 ・途中、短いクサリ場があるが、他はトレースもはっきりとしていて、特に危ない場所はなし。 一ノ倉岳〜茂倉岳(30分) ・緩やかな上りの気持ちのいい稜線歩き。 ・武能岳、朝日岳方面の稜線がキレイ。 ・雪も締まっていて歩きやすい。雪庇に近づかないように注意。 茂倉岳〜矢場の頭(1時間50分) ・茂倉岳から先は、茂倉新道、武能岳方向ともトレースなし。 ・茂倉岳避難小屋は完全に雪に埋没、GW後までは利用は無理か? ・避難小屋までは締まった雪原でアイゼンもよく効き歩きやすい。 ・但し、避難小屋を越えて痩せ尾根に出ると、状況は一変、南側は雪庇が張り出しているので、北側を下るが、雪質が緩くて崩れやすい上、湿った雪がアイゼンに張り付く。 ・ピッケルを使って3点確保、場所によっては、後ろ向き、カニばいでステップを作りながら下山。 ・天気も良く、「矢場の頭」までは稜線伝いのルートで迷うような場面もなく、ラッセルになるようなところも少なかったが、崩れやすい雪質に苦労した。 矢場の頭〜土樽登山口〜土樽駅(2時間) ・矢場の頭は北側の夏道は雪庇が張り出しているので、南側から巻いて行く。 ・夏場は木の根の張り出しに苦労する下りも、雪に埋まって歩きやすくなっている。 ・後半のブナの林はシリセードで楽して下る。 ・途中から下山道に沿ってクマ(多分?)の足跡(しかも結構新しい)あり。 ・蓬新道との合流にある登山口から土樽駅までは車道を進むが、しばらくは雪に埋れた状態。登山口の駐車場はまだまだ使えなさそう。 土樽駅 ・4時30分、土樽駅に到着。18時をのんびり待つ。途中、BCで下山してきた方、渓流釣りに来られた方と話しながらで、待ち時間も長くは感じなかった。 ・切符売りはなし? 運賃は車内で清算(240円) 茂倉岳まではトレースははっきりとついている。注意する点は、雪庇とクラックだが、雪で隠れクラックは落とし穴に注意ながら歩くようなもので、結構気疲れする。 後は、西黒尾根、茂倉新道とも痩せ尾根、急登があるので3点確保で慎重に! 大変なところも多いが、周囲の展望が開けた稜線歩きはヤミツキになるほど、キレイで気持ちいい! |
写真
装備
個人装備 |
ザック 1 30L
ストック 1
ピッケル 1
アイゼン 1
水筒 2 0.5L(保温)+1L
ヘッドランプ 1
ストーブ 1
カートリッジ 1
ライター 1
コッヘル 1
カトラリー 1
ナイフ 1
食糧 2 昼食+予備1食分
携行食
タオル 1
地図 1 山と高原地図
コンパス 1
GPS 1
予備電池 単3・単4 各2
ツェルト 1
エマージェンシーシート 1
ファーストエイドキット 1
携帯電話 1
健康保険証/運転免許証
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感想
金曜の夜、快晴の天気に衝動的に谷川岳行を決める。
コースは昨年GWに登った西黒尾根から登り、コンディションが良ければ茂倉新道で土樽へ下山、悪ければ茂倉岳から折り返しの予定。
朝、6時過ぎスタート、本当はもっと早くスタートしたかったが自宅を出るのが遅すぎた。
登山指導センターまでは車道を進む、指導センター先のゲートからスタート。
西黒尾根前半は林間の急登、夏道は岩や木の根を越えなければならないので、雪で埋まっているこの時期の方が登りやすい。
中盤はクサリ場を越えて尾根伝いのラクダのコルまでのコース、クサリ場、岩場、痩せ尾根が続くうえ、クラックもあり、西黒尾根の中では一番緊張する場所。その分、進行方向の谷川岳山頂、振り返れば朝日岳、白毛門方面の景色が一望できるスバラシイ景色を楽しめる。
後半はラクダのコルからの最後の登り、最後といっても400Mを一気に登るのでそこそこシンドイ。雪の緩くなってきているので足場が心もとない場所では、3点確保で確実に一歩ずつ登っていく。
天狗のザンゲ岩が見えると残り少しで山頂。
この辺から天神尾根からの登山客と合流、天気がいいせいかたくさんの登山客が登ってくる。
トマノ耳、オキノ耳と山頂の景色を楽しむ。風も強くないので、もう少しのんびりとしたかったが、今回はこの先へ進むこともあり、名残を残しつつ次の一ノ倉岳へ進む。
オキノ耳から一ノ倉岳までは45分程度、一度下って、登り返す。
一ノ倉岳から滑り降りるのだろう、BCのグループが先行していく。
一ノ倉岳までの登りは少々キツイが、本格的な登りはこれが最後。山頂に立つと道標も避難小屋も埋まった雪原のような山頂、360度の展望がキレイ。
BCの人たちは滑り降りる準備をしている。
一ノ倉岳を過ぎると茂倉岳から折り返してきた人が2名のみ、先に行く人がいない。折り返してきた人に聞くと茂倉岳から先はトレースはないとのこと。
一ノ倉岳から茂倉岳は緩やかな登り右手には馬蹄形縦走コース、左手には主稜線縦走コースがはっきりと見える。
今回のルートで一番景色を楽しめたのはこの区間。
パックリと口をあけたクラックを過ぎると茂倉岳山頂。
ここから先、トレースなし、進むか戻るか少々悩む。ルート的には稜線伝いのルートなので、天気もいいので間違えることはないが、張り出した雪庇と、雪の状況が分からない。
3時の電車を諦めて時間をかけて下れば行けるだろうと先に進むことを決める。
最初の茂倉岳避難小屋(のあたり)までは、クラストしてアイゼンがよく効く雪原を下っていく。避難小屋があるであろう場所は雪原。小屋は完全に雪に埋まり影も形も見えない。使えるようになるのが5月下旬くらいからなのだろうか?
しばらくは気持ちよく下っていくが、だんだん雪が緩くなり、湿った雪がアイゼンに張り付いて滑りやすい状態になってくる。
足元が心もとない場所では、ピッケルと使って3点確保で、さらに後向きや、カニバイでステップを作りながら下るところも多々あり、緊張が続く。
ルートファインディングに気を使わずに済んだことと、ラッセルになるところが殆ど無かったのが救いか...
稜線沿いのルートは視界を遮るものはなく、進行方向に人の通った後はなく、後ろには自分の足跡(這った後?)だけ。いつも以上の充実感を感じることができた。
とはいえ、緊張感のせいか気が付くと写真を撮る枚数が減っている。さらに、余計な力は入っていたせいか、何度か足がツった。明日以降はたぶん筋肉痛に悩まされるだろう...
コースタイムの倍近い時間をかけ、やっとの思いで矢場の頭に到着。
シンドクも楽しい時間はここでひと段落、自分が通ってきたルートを眺めて、しばらく感無量。今まで味わったことのない満足感、達成感...
矢場の頭からは薄っすらとしたトレースあり。
夏場は木の根の張り出しに悩まされるルートも、雪に埋まり歩きやすくなり、残りの下りはのんびりと、後半のブナの林はシリセードでラクをして...
途中、クマ(たぶん)の足跡を発見。古い大きなものと、比較的新しい小さなものの2頭分、なるべくお会いしなくないので、前方を注視しながら下山。
そうこうしているうちに16時30分、土樽駅に到着。
18時の下り電車までのんびりと休憩、途中、スキーで下山した方と、渓流釣りに来られた方、お話ししなら電車を待つ。
18時11分の下り電車で、車のある土合駅へ、着いたころには既に空は暗くなり始めていた。
日帰りにしては長丁場で、体力的にも、精神的にも疲れた1日だったが、それ以上の充実感を味わえた。
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