妙義山 堀切〜鷹戻し〜金洞山(東岳〜中之岳〜西岳)〜星穴岳
- GPS
- 10:05
- 距離
- 9.5km
- 登り
- 1,205m
- 下り
- 1,217m
コースタイム
- 山行
- 4:17
- 休憩
- 5:45
- 合計
- 10:02
過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
大昔に妙義に行った日は土砂降りであった。
雨の中、妙義神社から縦走を開始したがコンディションの悪さに随行者がギブアップしたため、堀切でエスケープして中間道を降りた。
道の駅でずぶ濡れになりながら食べたラーメンが強く印象に残っている。
今回は星穴がメインだが、やり残しを消化したい思いもあり、
堀切から周回する計画にした。
夜明けから行動開始で15時ぐらいに下りてくる計画。
中之岳神社第1駐車場は7:00からしかあかないので第2に停める。
妙義山塊が荘厳に視界に映る。
石門のルートは通行止めらしいので一度見てみたかったが断念した。
車道を歩いて一本杉から入山。
記録では既にヒルが出るらしいので靴下で裾を覆いヒル避けを塗っておいたが、
標高680m付近でヒルに遭遇した。
ただ、その後は一度もヒルには会わなかった。
堀切から細かいアップダウンを繰り返して鷹戻しに到達。
ただの鎖場として見ると下部からなかなかバランシーで難しい。
一段上がって長いはしごを登ると映像でよく見る高度感のある尾根岩にあたった。
よく踏まれて磨かれた浅いホールドが多いが
鎖を掴んでいけばフットスタンスは豊富で下部よりも難しくはない。
傾斜は剱のカニのタテバイと同程度だが、ものすごい高度感である。
鷹戻しの頭からしばらく歩いてルンゼに鎖がついている場所に到達。
予期していなかったがここも鷹戻し同様難所のひとつで二段ルンゼというらしい。
ステミングで降りるが下部はバルジになっており一か所、体を離さなければスタンスが見えづらい。またL字アングルが末端に着いた鎖が一本中途半端な位置でブラブラしていたので、てっきりこれが本来は足場代わりにつけられており外れてしまったのだと予想した。降りきったところで反対方向からあがってきた男性と会話。
このあたりの鎖のメンテをされており、
二週連続でこの場所で事故があったので様子を見に来られたらしい。
所感としてルンゼ沿いに手がかりががあったほうが降りやすいと具申した。
ただ、登る時には左のフェイスの方が足が豊富なんですよね、
ということでそれはその通りだと納得。
ブラブラしている鎖は撤去されるようだ。
こうしてルートメンテナンスをされている方には敬意しかない。
挨拶を交わして我々は先を急ぐ。
中之岳まで細かい岩を鎖をつかっての上り下りが続く。
難しくはないがこのあたりで日差しも強くなり水の消費も増えた。
なにより暑くてかなわない。
中之岳から先は藪もだんだんと濃くなってきて、
ここから先はバリエーションとして認識した方が良さそうだ。
4m程度の岩場にぶち当たり、この岩を登るのかと頭に?がわく。
ロープは懸垂でしか使わないと考えていたのでやや面食らった。
同行者も居ることだし上からロープかスリングでグリップビレイ程度はした方が良いかと試しに左側を登ってみる。登ってみて3mあがった右側に岩を巻くように踏み跡がついているのに気づきクライムダウン。
トラバースして右上するのが正解なのだと納得して
ロープを出してあがりムンターでビレイしてセカンドもあげた。
III-程度。
西岳に到着。
泥付きの壁を30-40mほど懸垂下降。
繰り出し懸垂をした方が良いと記録で読みチェストコイルを巻いたが
新品のロープがキンクして舌を打つ。
まっすぐ降り続けると沢筋まで行ってしまうが、
右側に星穴へと続く踏み跡があるのでそのバンドまで目指して下りればよい。
道幅狭くけつまづいたら切れ落ちた崖に真っ逆さまなルートに神経をすり減らす。
単純に困難な登攀よりも緊張を長時間強いられるこういう道の方が
事故のリスクは上がるし嫌らしい。
しばらく進むと岩室のある星穴岳岩塊の基部につく。
岩室には野営の跡も見られるのでここでビバークでもした人がいるのだろう。
際どいトラバースが続く。足元や頭上に気を付けながら進み最後の岩場。
ここも5m程度の岩だが両側がすっぱり切れ落ちているのでロープを出す。
III-程度。
登り切ったその先にようやく星穴の頂上が出迎えてくれた。
眺望は素晴らしかった。
写真撮影をしたらそそくさと下山の準備。
頂上から5mの岩場を懸垂下降し、さらに少しだけ戻るとこのルートの目玉である空中懸垂をするための支点がある。
ペツルのハンガーボルトにロープが何重かにかけられ、カラビナが2枚残置されている。調べてみて、まったく問題なさそうなのでそのまま使わせてもらう。
50mロープを結束して懸垂。30m程度降りると射貫き穴の基部に着く。
際に降り立つことになるがざれていて少しあがりづらいのでロープをやや長めに繰り出して体を振って岩を掴むと良い。
この場所から懸垂している状態の視点で見て右手側に2ピッチ目の支点がある。
同様によく整備されていて有難い。
40m懸垂。
降り立って左右を見渡すとロープが両側に垂れている。
右側はチョックストンがありそこからロープが垂れているがかなり上部でありそこに至るまでのルンゼはずるずるすべりそうだ。
左側も同様にルンゼだがトラロープが下の方まであり昔読んだ記録でもたしか左手を上がっていくとむすび穴があるとされていた記憶があるので左手を登って行った。
すると射貫き穴よりはるかに大きな穴がありケルンが積まれていた。
両方の穴を堪能できたので満足して下山にかかる。
この道は最初はトラロープで急峻な斜面を下るが、しばらく降りると
なだらかな巻道になる。
星穴頂上で水を切らしてしまったのでのどがカラカラだ。
中之岳神社で自販機を見つけた時はふたりで歓喜の声をあげてしまった。
紅葉の湯で汗を流し帰路に就いた。
長年の宿題をやっつけられて満足だ。
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