東北2年の集大成・朝日連峰_以東岳_狐穴小屋泊・ドンちゃん西遊記(東北の二百名山チャレンジ12/12・完)


- GPS
- 19:04
- 距離
- 32.0km
- 登り
- 2,699m
- 下り
- 2,685m
コースタイム
- 山行
- 11:06
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 12:12
過去天気図(気象庁) | 2022年06月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
東北の日本二百名山チャレンジも朝日連峰の北端・以東岳(1,772m)を残すのみ。最短ルートの泡滝ダム・大鳥登山口からならCTは6時間ほどなのに、吊り橋が崩壊していて通れない。県に確認すると「七ツ滝沢吊橋は仮橋設置を7月下旬くらいに(仮)」との回答(泣)…。
次の選択肢、日暮沢小屋から以東岳小屋だと初日はCT10時間・20辧ξ濱冑弦2,000mほどとなる。雪渓も残るこの時期に小屋泊重装備で行けるか?帰って来られるか…?
今回はドンちゃんに加えて、山友が水やバーナーなどを担いで一緒に登ってくれる。この週末は梅雨の真っただ中だが天候が持ちそう。じゃ行くっきゃないか!日暮沢小屋(617m)に前泊(協力金@1,500円)、2Fに協力金ポスト、1Fには登山届ポスト、駐車場(広くて便利)小屋直前の沢は夜中に通れるのかとちょっとビビるほど沢水が流れていた。
日の出に少し遅れて4:40スタート。bakke3のアドバイスの通り、登山口からもうすぐ急登&急登。登山口付近はまだ蒸し暑くザックの重さで足が前に進まない。6匱紊1,000m以上標高を上げなきゃあけない。がんばれ、おれ!先が長いので気持ちは焦る。
清太岩山の手前の雪渓は気温が上がって緩んだ雪でとても滑りやすくなっていた。先週ここを登った方にアドバイスをもらいドンちゃんは12本爪アイゼン、私は10本爪軽アイゼンを持ってきたが、私のアイゼンだと前爪がないので滑る。ドンちゃんに「クロスステップはこうだよ」と講釈を垂れた途端に藪まで20mほど滑り落ちた(
(恥)。展望は小朝日岳、大朝日岳のゼブラの展望が圧巻。
竜門山(1,688m)の直前の雪渓も滑ると言われていて、すでにさっき滑ったのとヤマレコの足跡があったこと、急登がキツかったので、その手前の雪渓際をトラバースすることに。これがまた藪と雪渓の境目が滑りみんなそれぞれ藪に突っ込む。なにやってんだか…。よゐこは絶対に真似しないでください。
竜門小屋はまだ水が開通していないようで和式の汲み取りトイレのみ(100円)。この週末に竜門も狐穴も小屋番さんが導水する予定が、結果的にどちらも上手くいかなかったよう(狐穴は飲み水がちょろちょろは出ている)。
竜門小屋〜寒江山〜狐穴小屋までの稜線は以東岳方向への景色が見事!ただ、強風と連続するアップダウンがキツい。小ピークにほとほと疲れた頃にやっと狐穴小屋に到着。さて以東小屋まで進んで泊まるか、狐穴にザックをデポして以東岳を往復するかしばし悩む。小屋番さんに「健脚だから3時間もあれば戻って来られるよー」と後々冷静に考えるとあり得ないんだけど、明日の午後から天気が下り坂なことも考えて気合い一発再スタート。
確かに重いザックがなくなり羽が生えたように軽く感じるが(ちなみに狐穴〜以東岳は雪渓なしなので滑り止め不要)、ここからの稜線のアップダウン、長さは「まだつかないんかーい!まだ登るんかーい」というほど長くキツくて「遠い朝日」ってこーゆーこと…ってしみじみ感じた頃、最後の急坂を登りきって以東岳に登頂し、3人で大感激。
大鳥池が霞んでみえる。山友は以東岳小屋まで様子を見てくれて、荷揚げはされていたけど誰もいなかった模様。狐穴小屋までの帰りもアップダウンにやられてドンちゃんとヘロヘロになりやっと小屋着。
今晩の狐穴小屋は2Fに5人、1Fに5人宿泊で広々。同じ一階の方が、私が滑落して藪に突撃したときに落とした熊除けスプレーを「これ、違いますか?」と!なんと奇跡のように返ってきた!。落としたことさえ気づいてなかったのに!本当にありがとうございました!
日の入りを見ながら小屋の外で晩御飯を食べて、疲れきって20時に就寝・爆睡。(トイレなどの雑水が導水されておらず水洗トイレは使用不可で和式汲み取り1室のみ)。
翌朝、日の出を拝み、朝ご飯後にまずは寒江山に向け6時過ぎにスタート。なんと7時にもう一人の山友とランデブー予定。土曜に仕事だった彼は日の出とともに日暮沢から登り始めなんと3時間で寒江山まで登ってきーた!遠くから徐々に大きくなる熊鈴の音。朝霞の中から次第に現れる姿。感動の合流!!!これでドンちゃん西遊記フルメンバー!
ここからドンちゃんのザックを彼が背負い、みんなでガスガスで展望のない稜線を歩いていくが、テンション上がって笑顔・笑顔。今日はちゃんと竜門山に立ち寄り、雪渓をちこっと滑りまた藪に突っ込み、晴れ間が見えたり小雨が降ったりするなか、登りに苦しめられた急坂を下りでも苦労しながら日暮沢小屋まで帰ってきた。
帰りは日帰り温泉に入り、いろは支店で山形名物冷たい肉ソバ(美味なり)を食したのでした。
2日間、重いザックを担いでシンドイ時も笑顔で登ってくれた山友、我々と一緒に歩くために朝イチでCTの半分で登ってきてドンちゃんを助けてくれた山友、そしてこのキッツイ行程を一緒に歩いてくれたドンちゃん、本当にありがとう。これで東北の日本二百名山十二座完登です。
そして、
一昨年の夏に仙台に転勤してきましたが、月末で帰京することになりました。実質1年10ヵ月で東北の日本百名山十五座、二百名山十二座に全て登ることができました。関東では、高尾・奥多摩・丹沢の山をほぼ登り「次はアルプスに!」というタイミングでこちらに転勤、それまで及び腰だった雪山も当たり前のように登るようになり、避難小屋泊やテン泊も経験できました。
そしてそれ以上に、一緒に楽しく登ってくれる山友と知り合えたこと、捜索をきっかけに色々教えてもらうことができるようになったみなさん、ありがとう…。
東北の山々は奥深く緑深く(熊もマジ怖く)、2年前では全く考えることもなかった朝日連峰以東岳の急登、雪渓、稜線歩きは、東北2年の山歩きの集大成となりました。みなさんに心から感謝します。
最後に、東北の山も一緒に登ってくれたドンちゃん、今回はさすがにキツかったみたいでしたが、最もレベルアップが顕著であり、感謝でいっぱいです。いつもありがとう…。
コース定数は初日51、二日目22。そりゃ、キツいはずだ…。一生忘れない山行になったなぁ…😭
東北山行の振り返りはまた別の機会にゆっくりと。
コメント
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朝日連峰の稜線歩いてると「遥かな世界…」ここがそうなのか?って、特に1人の時に思う時有ります。
朝日連峰は他にも長いコースたくさん有りますので、2泊とか3泊とか4泊とかいつか一緒に行きましょうね(^^)
朝日連峰と飯豊連峰は東北でも別格でした。長くていつ終わるかわからないアップダウン。小ピークで騙されてからの落胆。さすが、遠い朝日、深い飯豊。
「2泊とか3泊とか4泊とか」には笑いましたが、約束です。ドンちゃんと経験を積み、鍛えておきます。
そして地元民でもなかなか歩けていない東北の日本100,200名山、最後に以東岳と完登おめでとうございます。
処で、写真を拝見すると、以東岳登頂時はガスもようでは無かったでしょうか?
実は自分、朝日連峰の中で大朝日の一番お気に入りのビューポイントが以東岳からなのでした。
快晴の青空の下、ここから見る大朝日はおかず無しにご飯が何杯も食べれるほど好きなのです。
と、未練を感じるコメントを残して再訪をお待ちしてます。
宛先が別になるのですが、bakke3さん二番目コメント失礼します。
二度ほど山でお会いしてますが、叉の再開を楽しみにしております。
はじめまして。あぁぁ〜、以東岳の山頂では疲れ果ててその分うれしくて、泡滝のほうばかり見てしまっていました。31枚目が以東岳から下り始めてすぐの大朝日方向でしょうか。正直、疲れはててご飯が何杯もいける感じではなかったです。
あぁ、やっぱりbakke3とお知り合いですか。深くて遠いところをよく歩いている人はつながってますよねぇ…。
お久しぶりです。以東岳からの大朝日岳に1票です。
お盆は天狗〜狐穴〜道陸神をウロウロする予定ですよ(^^)
1日目は12時間越えの超ロングルート、2日目も6時間以上と決して短くないルートで、まさに東北の集大成となる達成感の大きな山行だったのではないでしょうか。
doncyanさんが爆睡していて2日目の日の出を拝めなかったと書かれていますが、前日の行動時間を考えたら早起き出来ないのが普通だと思います(笑)
それから今月末で帰京されるとのことですが、関東に戻って来ると北/中央/南のアルプスがグッと近くなるので、まずは夏のアルプスの山々のレコを期待してます
一日目、特に狐穴小屋から先の以東岳まで、これでもかとアップダウンが続き、しかも長い…。本気でたどり着けないのではと思いました。そして、小屋までの戻りはもうヘロヘロでした。そんな状態で小屋に帰ってきても、カメラを向けられたらさりげなくピースしているドンちゃんがすごい。
小屋について荷物の整理や寝床を作るのも、夕飯もなかなか作業が進まないわけです、疲れてて。
翌朝、みなさん経験豊富でこなれているので、日の出前から動き出し、粛々と朝ご飯を食べて出発準備をしていましたが、さすがに疲れてドンちゃんは日の出は見られませんでした。本人曰く、「私は日の入り派」とのこと(笑)
こちらで得た山友とのつながり、鍛えられた(のかな)耐久力など、一生忘れない本当に集大成となりました。
アルプス、全く知識がないので引っ越しが終わったら勉強しなきゃ。東北の山々との比較が楽しみです。
東北にすっかり馴染んだようにお見受けしておりましたが、この度の転勤は誠に残念です。今は北海道在住の私が言うのもなんですが、もう東北に戻る事は無いのでしようか。
舞台をアルプスに移されるとのこと、東北のほとんど支援の受けられない山々を歩き慣れたら登山道はバッチリでコンビニ並みの山小屋配備ですから「補給が何て容易なんだ」と感じると思います。薄口ですが、ご質問があれば今まで通りお気軽におねがいします。
今後のご活躍、ご記録を楽しみにしています。
(ガーミンの中の人とお話しする機会があってインリーチミニ2は発売開始4月から月中に売り切れたそうです)
ありがとうございます。赴任当初は東北エリアの日本百名山でさえ知識もなく、朝日連峰や飯豊連峰は登れる気もしませんでした。自分の中で山登りに対する意識が大きく変わったのは、やはり厳冬期の初登の船形山で、その節は丁寧にご教示いただきありがとうございました。
こちらの山々、特に二百名山などは、高尾•奥多摩•丹沢に比べると格段に奥深く緑濃く、冬は感動するほど美しくそして厳しく感じられました。東北に再度赴任することはなかなか難しいとは思いますが、飯豊や朝日はまだまだ歩いてみたいので、再訪したいと思っています。
アルプスの人気ルートでは営業小屋が充実していて、水や食料、寝具なども揃っているようなので、東北の山々とどう違うのか体感してみるつもりです。引き続き御指南よろしくお願いします。
ガーミンミニ2、そうなんですね。衛星経由でメールのやりとりや、自分のポジションの共有であればミニでいいですから、需要はあるはず。国産メーカーでも作ってくれたらいいのになぁ。私は厳冬期での最後の砦でマップを頼りにしているので66iは良いチョイスでした。
すごい山行ですね😆
まさに集大成ともいえるM要素たっぷりです💦
それから以東岳は私も今年狙っていたので参考になります!!
そして・・・
帰京されるとの事で、東北でのお勤めご苦労様でした。
また山でお会いしたいと思っていましたので寂しい気持ちもありますが、今後も奥様との山行記録を楽しみにしております😊
お会いするのを楽しみにとっておきます👍
パパさん、ママさんとうちのドンちゃんで一緒に雪山に登りたかったです。うちはお二人ほどサクサク登れないので躊躇しているうちに転勤になってしまいました。
今回の以東岳、心身ともにギリギリでハードでした。たぶん来月末には吊り橋の補修が終わって泡滝側から登れるようになると思うので、それからのほうがいいのではないかと思います。一番いいのは縦走ですけどね。
東北の山々とアルプスがどんな違胃があるのか自分でも楽しみです😉
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