楽古岳〜小楽古岳〜ピロロ岳〜斑計山〜広尾岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 19.5km
- 登り
- 1,979m
- 下り
- 2,079m
コースタイム
天候 | 7/3 晴れ→曇り ガス 強風 7/4 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
広尾岳:西広尾川砂防ダムの少し先で通行止め(通行止め地点にバイクデポ) |
コース状況/ 危険箇所等 |
稜線上に道は無く、ハイマツと笹の藪がメイン。 【テン泊できそうな場所】 楽古岳 小楽古岳 小楽古岳の東側 ・1203 ピロロ岳 ・1188の南側 斑計山 ・1186と広尾岳の間のコル |
写真
感想
楽古岳から南に続くマイナーピークの踏破と稜線繋ぎを進めるため、1泊で藪漕ぎ縦走をしてきた。
前日は西広尾川の林道にバイクをデポしてから楽古山荘へ戻って車中泊。19時頃に到着し、小屋の周りを見渡していると、入山ポストのあたりに体長1.5mはありそうなデカい熊がいる。熊との距離は30mほど。こちらの姿を見た瞬間に沢の方に走って行ったので良かったが、初っ端からビビった…。
【1日目 7/3】
早朝に楽古山荘を出発。水は5Lを担ぐ。軽量化のため靴は登山靴のみ。尾根取り付きまでの4回くらいの渡渉は毎回靴を脱いで裸足で渡った。かなり面倒だったので沢足袋とかを持ってくれば良かった。
尾根の急登をこなして楽古岳に到着。まずは小楽古岳を目指して主稜線を南下していく。小楽古岳とは楽古岳の南にある1365m峰の通称名で、ポン楽古岳と呼ばれることもあるようだ。小楽古岳まではハイマツの枝歩きになる部分もあったが、そこまできつい藪漕ぎは無かった。
小楽古岳に着く頃には完全にガスって視界は無く、風も強め。ただこういう条件では涼しくて水の消費が少なくなるのは利点だ。眺望が楽しめるのが稜線歩きの良い所だけど、夏場に快晴・無風だと暑すぎて消耗するというジレンマ・・・。今回は水の量にあまり余裕は無かったので、1日目はガスってくれて良かったかもしれない。
小楽古岳からは濃い目のハイマツと笹藪がメインで部分的に踏み跡のある稜線が続く。視界も無いので淡々と歩いた。ピロロ岳までは予想通り4時間ほどで到着。ここは三角点名が「廣尾岳」だが、古い呼び名の「ピロロヌプリ」が定着(変化?)してピロロ岳と呼ばれている模様。
まだ時間は早かったが、この先に良さげなテン場があるか微妙な気がしたのでピロロ岳でテン泊にした。頂上は一人用テントがちょうど収まる程度の広さ。ハイマツが適度に風を防いでくれて意外と快適なテン場だった。明るいうちに就寝。
【2日目 7/4】
3時過ぎに明るくなったので起床。昨日までのガスは抜けて主稜線の山々がくっきりと見えていた。広尾岳に向かって出発。
斑計山までは・1188の南側〜994コルの間が特に藪が濃いものの、それ以外の部分に歩きやすい草地や踏み跡があったりで意外と順調に進む。ピロロ岳〜斑計山まで4〜5時間を見込んでいたが、大幅に巻いて3時間半で到着。斑計山とは1221m峰の三角点名なんだけど、山容的にも目立つものでもないし、まず普通の登山者には縁の無さそうな山だ。
斑計山から・1186までは今回のルートで最も藪が濃くてしんどかった。・1220周辺は大したアップダウンも無いのだが、ハイマツと背の高い笹が絡み合って一歩先に進むのも大変。さらに1080mコル周辺は2mを越える濃密な笹藪だった。ハイマツの藪と違って枝歩きができず、掻き分けてもなかなか進めない。晴れて無風で暑苦しいし、前も見えず息苦しい・・・。発狂しそうになりながら笹藪を漕いだ。あまりのしんどさに1186ピークに到着後10分くらい放心状態でへたり込んでしまった。
・1186から広尾岳までは登山道並みに明瞭な踏み跡が続き、ようやく濃密な藪から解放された。広尾岳からはかつて登山道が整備されていたという北尾根を下る。直下から1100mくらいまでは不明瞭な所も多いが、全体的に藪は薄いのでどこでも歩けてしまう。尾根の中盤はしっかりした登山道で、下部は笹藪が濃い。尾根取り付きから600mあたりまでの笹藪をなんとかすれば登山道が復活できそうな感じだった。
尾根から沢に降りた後は沢沿いを適当に進んで西広尾川を渡渉し、林道を2kmほど歩いて通行止め地点に到着。デポしておいたバイクで野塚トンネルを越えて楽古山荘まで70kmほどのツーリングを楽しんで終了となった。
【まとめ】
今回の区間は狭義の日高全山(?)である芽室岳〜楽古岳から外れているせいか、エサオマン〜ペテガリあたりと比べても人の痕跡をほとんど感じない稜線だった。藪漕ぎの大変さも中日高と同等かそれ以上かもしれない。広尾岳からピタタヌンケの海まで、あるいは豊似岳までどうやって繋ぐかが今後の課題。
ダニには膝と股間の袋、計2ヶ所刺された(いずれもシュルツェマダニと思われる)。ディート30%の虫除けを塗っていない下半身を狙われてしまった。刺されたその日のうちにティックツイスターで除去したが、ライム病とかの心配もあるので念のため皮膚科を受診して抗生物質を処方してもらった。
「なぜ今まで刺された時は皮膚科を受診しなかったのか?」
「(ティックツイスターで抜くだけで良いなんてのは)大間違いだよ!」
という旨の忠告を医者から受けた。
初夏の藪漕ぎはダニからは逃れられないけど、今後はもう少しダニ対策に気を使おう・・・。
コメント
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ありがとうございます。
道の無い稜線は冬に歩く人の方が多いですが、無雪期でも意外と歩けるものです。
スタートから熊に遭遇して登る
ディート30を吹きかけた手でキジ打ちしたら股間がヒリヒリして罰ゲームみたいになりました😭
熊がガラスを突き破って車内に侵入してくるんじゃないかと気が気でなかったですが、移動するのも面倒でそのまま寝ました(笑)
ディート30、確かにヒリヒリしますが塗ったところはあまり刺されないので効果はあるようです
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